2020/11/06

自信過剰バイアスに陥らないために…単独で行くことを前提にして活動すべし

■リーダーとしていくときに必要となる能力と、先輩についていくときに必要になる能力

例えば、阿弥陀北稜に、

 未知の状態で単独登攀、もしくはリーダーで行くという行為に必要な能力

というのは、ものすごく多いです。一方セカンドで先輩に連れて行ってもらうと、その必要な能力が全く見えません。

【事例:未知&単独で行く場合に必要な準備能力】
・八ヶ岳固有の天候を知る力 例:例年 正月第1週目は晴れが多いなど
・あらかじめ全山縦走をして、各ピークの位置関係を知っておく(遭難対策)
・八ヶ岳固有の雪の性質
・雪上歩行
・凍傷にならない、雪と気温のあしらい方
・雪崩を回避する方法
・ラッセル
・ルートファインディング
・単独用のロープ構成やギアを考える力
・遭難の場合の回避スキル
・遭難の場合の保険をいかに掛けるか 例:仲間に行くことを伝えておく、レスキューができる知人を持つ
・下山が核心と知る読書力
・一定時間内にピークハントして帰って来れる脚力
・計画立案力
・雪崩ポイントの知識と、積雪量どれだけで登ってはいけないか知る

です。これがセカンドで行くと、全部イラナイ。すべてお任せで、後ろをついて歩くだけなのです。必要なのは

・基礎体力

一点だけです。

それで一回連れて行ってもらうと、男性は大勘違いしてしまうんですよね… それで中山尾根行って、墜落してしまいます…。

要するに、自信過剰バイアスというのは、分かっていないことが分かっていない、という状態ですので。