2022/11/12

Japan. The crags and situations.

My education

I was taught the early stage climbing education in Sangaku Sougou Center, in Nagano. It is the mountaineering educational school, run publicly by Nagano prefecture. 

Why? Because, alpine clubs in local area can not function anymore for they are getting older, no one to teach young brad. 

I started the mountains at age 38 as a substitute for my classical ballet as my regular exercise, and I was only interested in snow. Summer time, the mountains are very crowded and uncomfortable, so I did not have experience in alpine rock. 

But I had experience in snow mountain I spend 3 years prior to the school. 

In the mountaineering school, I was taught from rappel in the snowy mountains. Belay was using snow bar and bolart, so huge runout is just considered normal, it is impossible to set running every 3 m...  

I did not have sport climbing experience at all so it took me a year to understand belay in free climbing... it is not the same in the mountains, where you are mostly walking than climbing. 

I was one of 5 women in 35 participants and 2 women had left in the first day. So there were only 3 women in the 1 year course. The teacher of my team of 4 was one of the cheif of rescue team in Yatsugatake mountains. I was the strongest walker in my team, the other member was all male but they weren't getting used at walking in the snow. 

Soon I had my first climbing mentor Suzuki. He was the wisest mentor I ever had. At his, I climbed very introduction of alpine rock, like Mitsutouge, or Jyogo sawa to Iou mountain... or Sawa nobori. 

so I am no expert in Free climbing nor Sport climbing. Those climbing style was not aimed, it was only used to reinforce my basic skills in the mountains. 

Now I am an ice climber since my second mentor was so, but this is too, for me, it was a choice of safety. As I learned snow, I soon realized that I am too old and too weak to keep going up for the snow mountains. so I switched to climbing. Because it was safer and still I can spend my day in a mountain.  So I was not a person who take half an hour only to get a head lamp out of my backpack, from the beginning.

Japan's crag

so I spent my early time in Yamanashi, and climbed ice falls mostly. The summer time was dull time, I spend my most time in practicing yoga and climbing gym was not a place for me at all... 

I loved mountains for its beauty... the gym? I went there only because it is necessary... I was good ice climber according to my mentor,  better than men who are good at in the gym. In ice climb, you dance on the ice so there aren't much to share in the climbing gym. 

It was only in 2016 that I met Yoshida, a famous free climber, the first full-time climber in Japan. I needed to learn how to climb trad. so I went for him. I could climb 5.10 in that year so my mentor took me to Insubone Korea. 

Kyusyu ... a time capsule

Until I came to Kyusyu, I was not at all aware of crag situation in local areas of Japan. 

Kyusyu, the crags are bolted by bolts called "cut anchor".... it looks as regular bolts but it is not. 

 This is the cut anchor. Who can tell? I noticed this by trying to provide bolts to developer. He did NOT know FIXE. 

    This is how the bolt should look like, see the head is different

It has 5-15kN strength when freshly installed, it is about the same as red camelot, and the bolts are 40 years old now. Very dangerous. 

In my free climbing education, I was taught I should NEVER fall until I clip 3 draws. 

In fact, if I can not clip 3 times, with confidence, I should never even try. I was taught this but even in Yamanashi, young climbers are falling without worrying about bolts might be broken. Kyusyu? even more so. They are competing. which is not my cup of tea.

In Kyusyu, I was called as Chicken for the same reason I was loved in Yamanashi

But I witnessed so many scary habits in Kyusyu... like using grip belay with ATC, belaying only one hand, belay device was not attached to the body, sitting while belaying, wrong grading, huge runout...

Old rustic bolts was only one things... there seemed tons of problems. Basically lack of climbing education, i.e., "Modern"belay and self-rescue rope work, seemed missing. 

and people were competing how bold they were by jumping off from those 40 year old rustic bolts and if you don't, they bully you calling you as chicken. OK, let them.

So this was what I am experiencing in Kyusyu, it is too childish and I consider my life worth much more than those foolishness. 


 so called "experienced" climber in the "famous" alpine club gave me this photo, and me in the left... WHAT??? why two climbers climbing? We went there 3 so only one is belaying for two climbers... So this photo froze me and I never seen them again. It was the first time I climbed with them as a newbie, and I had to lead.

Lesson; never trust old climber till he shows his truth!

 

2022/11/11

クライマーの皆さん そろそろ日本のクライミング教育に向き合いませんか⁇

■ バレエ歴20年

である。大人からスタートして、一般のバレエ女子が辞める年齢…18歳でバレエをスタートした。だから大人でスタートしたおばちゃんたちには羨望のまなざし(笑)。 38歳で山梨ではどうしてもバレエ教室がなく、断念して、代わりにクライミングをすることになったんだが…。

このような動画が回ってきた。

「教師の皆さん‼️」そろそろ日本のバレエ教育に向き合いませんか⁇

 まさしくクライミング界も 向き合ってほしい。

 間違っていることは、いくら、 みんながやっていても間違っている

のである。

■ 「暗黙知」になっているボルトが危険、という情報

九州には、カットアンカーの 岩場しかない。

カットアンカーは、

 ”40年経っていなくても” 5-15kNしか強度がない

わけだし、一体どうやって、一般社会人であるボルトルート専門クライマーが、

 カットアンカーは、コンクリートのプロですら使わない安物だ、

と知っているはずがあるのだろう?知っているはずがないですよね。

■ 陰湿ないじめ文化

白亜スラブに行った時、別にボルト知識はなく、普通に小川山のボルトのように信頼して登った。

パートナーの荒木さんは、八面に誘ってくれた時、夏だから下部エリアで、という選択の仕方で、八面では最もボルトが危険だと言われている、浜田ラインだの周辺のルートを選択。

つまり、山梨で10年登っていても、ボルトに対する警戒心というのは、育っていないということだと思う。つまり、彼も知らなかった。

その後、白亜スラブに行ったわけだが、明らかにリボルトに急を要する岩場で、現地の人たちの話では、”敗退なし”とかっこつけて言うが、それはかっこつけ、で、ボルトが危険すぎて敗退を前提にした常識的な計画を立てることができない、という意味だ。ボルトにお世話にならず登るしかない、それしか登れないルート、つまり、

 ロープがあっても、オールフリーソロ

で登れ、という意味。”残置無視”できる実力がないと日本の岩場では、安全を確保した登りはできない。なにしろ、残置が一番あぶないのだから。

■ 漠然としているボルト知識

御坂山岳会の先輩は、私が兜岩に行きたがると嫌がり、城山一択。城山はケミカルだからだ。小川山にもなかなか付き合ってくれない慎重さだったが、理由は説明されなかった。

2000年代以前に開拓された岩場へ行ってはいけない 

というのなら、その以後の岩場はどこにあるのか?公開されていないので、登りに行こうにも、どうやって行けというのか?

私はどちらかというと、ラッキーで、その後は、指導者クラスと登ってきたが、そうでない荒木さんは、彼が白亜スラブに行かされた、というのは、

 半ばハメられたんではないか?

と今では思う。なにせ、

 挑発に弱そう

だった。別の友人で、九州で、

 懸垂支点を1点しかとらずに懸垂するのを嫌がったら、チキン呼ばわりされた

と語ってくれた人がいるが、支点1個で降りるなんて非常識なので、チキン呼ばわりするほうがおかしい。

しかし、

 常識を言っているだけなのに、チキン呼ばわりというイジメ

は、私のように41歳でクライミング始めました、とか、身長152cmしかないです、とか、握力17kgです、みたいな人…つまり、クライミング弱者…にまで、および、

 九州の集団イジメ体質の陰湿さ

は、非常に強い。恥ずかしいことになっている。これを理解したのは、先日、チェーンソーを使う場でだ。

私の胸高になる位置にログが積み上がり、端っこを玉切りしないといけなかったが、そんなのを私にやれと言うのである。

は?!である。普通はチェーンソーは腰高で使うように安全教育を受ける。九州は別の山でも、チャップスなしで安全軽視の木こりを見たが、そういうのが俺イケてる、って文化らしい。そのおじさんは、私に向かって、出来損ないの奴みたいな態度をとった。馬鹿らしい。

その場には、152cmの私より小さいおじさんがいて、「俺にも危険だ」ということで、かばってくれたが… その、挑発してきたオジサンは、びっこひいていた…ので、たぶん、元々自分が挑発に乗りやすい性格で、粋がって無理をしたんだろう…同じ目に遭う同じ穴のムジナを募集中だったのかもしれないが…

仲良くしていた淵田さんが、「やってー」と声をかけたら、「いいっすよー」と気軽に対応してくれ、普通の強い男なら、それが当然の対応だと思った。

女の私に図体デカい男が勝って、何の自慢になるのだろう?

バカみたいな男のプライドに付き合わされるために、私が命がけになり、それで死んだら責任取ってくれるのだろうか?

男同士はすぐ挑発に乗る。半ば、それは遊びで、当然だからだ。

 「お前、階段、何段飛べる?」

  「俺、5段」

 「ぼく、6段」

 「俺、10段飛べるぜ!」 それで大怪我しても尊敬を貰える、というのが男の子の世界なのだ。 

一方、それは10歳で卒業した紳士の世界は、「あ、それは背の低い人には危険だから、私がやりましょう」である。

九州のボルトは、すべからく40年経過しており、危険なうえ、その情報は一か所にまとめられておらず、そのことを知ることができないため、危険この上ない。

その上、挑発文化だ。

ちなみに、支点1点でボルトにぶら下がってダメ男呼ばわりされた人は、今では、世界のアルパインクライマーと一緒に登って、とっくに上級クライマー仲間入りしているのである。

九州で、同様に頭角を現したいと思っている若いクライマー君がいるなら、さっさと危険な火遊びによるバカバカしい命がけクライミングは足を洗って、さっさと山梨でクライミングすることを薦める。ジムもいいのがたくさんあるし。トップクライマーへの道は、北杜市からスタートするのである。

デビューが心配なら、最初に入間のベースキャンプに行けば大丈夫。初心者講習もそろっている。世界のユージが設定したグレード感も身に着けられる。

■ 野岳よ、お前もか…

九州ではグレードが適切と言われている野岳の”現在”のボルト。カットアンカー。コンクリートのプロが一目で却下したボルト。これではいくら適切なグレードでも登れない。長崎では大村の北村議員に事情を話してあるので、開拓者がやる気さえあれば、出資してくれると思います。周辺で無料で宿泊できるだろう場所もあり、理解者も豊富です。

■ 怖いほうがいい

余談だが、挑発おじさんは、後で私がチェーンソーを使っているのを見て、納得したようだった。私は怖がりなので、チェーンソーも使うの下手ではないらしいです。

クライミングも同じでしょう。山梨では、「怖いんです」と困り感を訴えると、たいていの人からは、「怖いほうがいいですよ」と返事が返ります。 

それにそもそも、クライミングは、自分のスキルがリスクに勝って快感、という遊びでアリ、どれだけ怖いもの知らずか?を自慢するための遊びではない。

百歩譲って、怖いもの知らず自慢の遊びだとして、それで女に勝って、何の自慢になるのだ?

2022/11/10

日之影で自伐型林業がスタート

 自伐×日之影がスタート

■ 悪業を作らない仕事をクライマーに

ログハウスを作っている間に、日之影で自伐型林業がスタートしためでたいニュースが飛び込んだ。

去年、日之影のクライマーは、平素は自伐型林業で生業を立てつつ、クライミング振興したらよいのではないかと提案したが、

・下刈り

のニンクを要求されるようで、下刈りしていたら、自伐型林業でもなんでもない、ただの補助金にすがる既存林業で、さらに言えば、下流に水害もたらすだけである。つまり、まったく善とは言えない。

ただですら、オツムの弱い人が多いクライマーに、こんな善悪の判断の微妙な業界を薦めたら、知らないで悪業を積んでしまう人が増えると思ったため、途中アボートした。私の判断基準は、自分の死んだ弟に、この仕事を薦めることができるか?どうか?である。

が、ちゃんと自伐型の森が進んでいた。うれしい!さすが元・行政マンが入っているだけのことはある。 ちなみに私はこの方のファンである。

橋本先生に会いたいと思って、水上から連絡してみたが、ちょうどすれ違いで会うことができなかった(残念)。

■ 現代社会は、善の仕事は見極めが難しい

去年、チェーンソーもユンボも使えるようになったが、免許は採っていない。積雪期ガイドステージⅡの資格も危急時講習以外で採れるが、取っていない。

やりたいことがあったとしても、それを職業にしてしまうと、悪業を積むことになる仕事…というのがあるからだ。

何をやるか?が問題なのではなく、どういう文脈の中でやるか?が問題となるということ。

しかし、これは社会への深い理解がいるから、資格取得のための勉強をスタートして業界研究が進み、そういう話ね、と分かったころに、職業にしてはいけない、と分かることになる。資格取得費用の無駄だが、そのコストを惜しんではいけないと思う。

事例:

登山ガイド → 山を自分で学ぼうとせず、自己顕示欲だけの”登山客”を連れていく羽目になり、なおかつ、体の小さい人には自分の命が危険になる。ヒトの自己顕示欲のために自分の命を差し出すような、そんな愚かなことはしてはいけない。

自伐型林業 → 実際は自伐型をせず、既存林業の儲けの出ないところである、下草刈りや植林のニンクに駆り出される、ババ引きのババ、でもあり、なおかつ、水害の原因となっている既存林業に手を貸すことになる場合がある。よくよく見極めが必要。

ということだ。ロボット事業でも、ロボットで人間を苦役から救うのかと思ってブラックを我慢して開発部ではだいぶ身を粉にして働いたが、実は東南アジアの人件費と競争で、貧困を加速することになっていた。

■ ロクスノ整理中…

自分のやりたいことが分かりつつあるので、ロクスノ処分しようかと思って、手に取ったら、つい読み込んでしまった…。

私はアイスクライマーであり、夏はルート(ロープ)をやっていたので、ボルダーの記事はスルーしていたのだが…色々見てみると、やはり私が日之影町に

 自伐型林業×ボルダーの振興

で、行政に提案していることは、ものすごくまとを得た提案だということが確認できた。

 何しろ、あの、白石アシマちゃんが、

 日之影ボルダーは世界中のクライマーが来たいと思うと言っている

のである(ロクスノ071)。そりゃそうだ。小山田さんが、あれだけほれ込んでいるのだもの。

トポを英語化すれば、今すぐ海外クライマーが見込めそうだ。

■ 時代錯誤 比叡

比叡のトポである『宮崎の岩場』のトポが、紹介されていた(同075)が、ひどいもんだと思う。

というのは、比叡のボルトは、私の白亜スラブの記事を読んでいただけば分かるように、

 カットアンカー

であるからだ。最近、コンクリート型枠職人というプロにあったが、一目で却下されていたカットアンカー。ド素人さんしか選ばない。

あんなものに命を預けるルートを堂々と世間に紹介して、涼しい顔をしてはいけない。比叡は、至急グージョンに全うち替えしないといけない。

カットアンカーの強度で、みんなに登ってもらおう、ということが、時代錯誤甚だしく、彼らはさらにリボルトでもカットアンカーを使いそうになっていたのだから、罪深い。

ホントにボルトに関する勉強や研究が、皆無だった…、ということになる。情報源がゼロなのだろうか?

何も開拓は知らないないワタシのような一般クライマーですら、ボルトを捜すときは、検索キーワードは、普通、

  ”FIXE社”

である。クライマーなら、なんかどこかで、聞いたことがあるはずだ。この中で色々ありすぎて選べない!と悩んでいる間に、カットアンカー事件が起きた。

今、検索したら、なんとAmazonでもクライミング用のボルトとハンガーは売っており、これらを見れば、UIAAの基準を満たすか、どうか、が大事なポイントなんだな…、と分かる。

 https://www.amazon.com/rock-climbing-bolt-hanger/s?k=rock+climbing+bolt+hanger

どれだけ九州の古いクライマーたちの時間が止まっていたか、を示す事例だと思う。

なんせ、東さん開拓の野岳ですら、いまだカットアンカー。たぶん竜頭泉も同じだろう。

きっと年齢が行くと、誰でも、いわゆる情弱、情報弱者になるのだろう、と思うが、誰でも、ではないのは、自分の基準のまま、世界が進化していることに気が付かず、優れていると思って自慢してしまう、ということだろう。

40年前にトップクラスでも、その40年前のままの実力があったとしても、現代では、中級者です… なんせ40年前って、5.9が登れたら、会でスゴイ!って言われたそうですが、今って5.9で落ちたら、もはやクライマーじゃねぇって顔される時代です…。 

まぁ、昔のルートには、5.9とグレーディングされている課題の中に、5.2~5.12まで全部一緒くたに含まれている、という問題が別に問題としてありますが。それでも、12止まりだもんね。5.12は現代では中級者です。

話はそれたが、日之影町に対して、私が間違った提案はしていなかったと改めて確認した次第である。

 1)日之影町は世界に誇れるボルダリングメッカである

 2)日之影×自伐型 は大変将来的に見込みのある組み合わせ

■ 延岡

個人的には、延岡が結構好き。

海岸にそって長い防波堤があるが、津波の心配のある太平洋側だが、サーフィン移住がすでに盛んで、

 五右衛門風呂 ×薪 ×ボロ屋

 となりはフィリピン人

という

 多国籍でシンプルな暮らし

の人たちがすでに棲みついており、私の希望のヒッピーライフは、すでにサーファー移住者によって叶えられているのを目撃した。チェーンソーで仲良くなった講習生の加藤さんに泊めてもらった。学生のころ、大阪の長屋で暮らしたが、あんな感じだった。さらに五右衛門風呂×薪っていいですよね。ただし、旭化成に勤めると、善悪の物事が複雑化しそうであるが(笑)。 

■ 行縢クラック

延岡は、日之影&比叡より、行縢がすごい。一流クライマー(山野井、奥村)の初登ルートもあるし、 最近ではマルボーさんが開拓している。しかも、ボルト不要のクラック。ただし、南国ですぐ植生が復活してしまうので、こまめなメンテが必要、で、延岡こそ、

 スポーツ×ゲストハウス

で喰えそうである。祝子渓谷の管理人?は、温泉事業で食べていると思う。クライミングはそのものはお金にならないというか、出来ないものだから、何か他で食い扶持が必要だが、田舎ではその食い扶持の確保が難しい。うかつに進むと補助金食いつぶしの、寄生虫みたいな仕事に行き着いてしまう。

そうならず、地球の未来を作っていく仕事をクライマーはしたいものだが、そこを見つけるのは、私のような国家公務員レベルに教育を受けた者の責務であるように思う。そのような自覚を持つべきだという教育を受けた。母校の熊本高校では、ノブレスオブリッジと言われたし、大体、偏差値74の人が偏差値68の大学に進もうとしただけで、待った、がかかったような世界に住んでいたし、今も住んでいる。

余談だが、近所の五木の天狗岩を開拓したい!と言っていた飯山健司さんの追悼記事が、谷口けいさんの追悼記事と並んでいた(071)。

それから、世界の安間サチさんがギリシャ楽しい!記事を書いていたが、やっぱり上級クライマーでも、カリムノス楽しいそうです。

変な意地を張っていないで、日向神はカリムノスみたいに安全になったほうがいいと思います。そもそもエイドで開かれた岩場なんだから、ボルトが遠いって言ったって、その意味するところは、ランナウト王子って意味ではなく、単にただ背が高かった、って意味で、真逆なんだしねぇ。

2022/11/09

ログハウスを作れるようになった

 ■ ログハウス作り

4泊5日でログハウスビルドの会に行った

これはラフのノッチ。

チェーンソー慣れをしていったためか、意外に簡単にラフなら作れるようになった。

しかし、丸太が想定していたより立派でビックリ!

30cmはあろうかという…私には、伐倒できないサイズ感…。

重機がないと絶対に持ち上げられなさそうだった…

九州は雨が多く、杉が立派。

植林は、どこでも伐期を迎えており、 立派な丸太が二束三文の安値で、木材チップにならんばかりの勢いである…ああ、もったいない! こんな立派なのでもB材なのだとか。

ラフを済ませたら、

本スクライビングと言って、失敗できないカットのラインを、コンパスで引くんだが、これが難しい。

丸太の盾切りも出てきて、

馬の高さ

がチビの私には高すぎ、チェーンソーが肩まで上がってしまう…

チェーンソーの安全講習をすでに受けている身でよかった。知らないと言われるがままに危険なことを危険と知らないでしてしまう…

まるでクライミングのカットアンカー事件のようなことだ。 知っている人は登らないカットアンカーも、ペツルだ~とか言って登ってしまっていた山梨組の私たち…。いや、普通しらないでしょう…

今回はコンクリート型枠職人と出会った。彼によると、カットアンカーはダメだと思うそうです。

チェーンソーなどは、女性でも出来ないことはないが、体とチェーンソーがマッチしていない。

車でも私は軽を運転するほうが楽だが、大きなエクストレイルを運転していて、ちょっと大変なんだが、同じことだった。

ハスクと新ダイワが人気のようだったが、デカすぎて、使いづらかった。

伐採や玉切り用のロングなバーは、ここまでの径の丸太は使わないとすれば、イラナイんだよなぁ。

しかし、ログハウス作りは急ぐことでもなし、のんびり確実に休憩をはさみながら、ノッチを作ればよいと思えた。

なんせ チェーンソーって10分以上連続作業してはいけないのである。その上、トータル作業時間の上限も一日2時間まで。 

バンバン全伐しているのが手作業だと白ろう病になってしまうだろう。

これが4段まで組まれる設計図だった。上は異なる仕様になるらしい。あんまり高くなると、ログを積むのが怖くなる、丸太のサイズ感…

文男さんという、夫の義理の叔父さんと同じ名前の方が、私のためにちょっと小さめのチェーンソーを持ってきてくれ、カービング用だったので、使いやすかった。

私には父がいない。だから、父親代わりに慕うことができる年配の男性は歓迎。

参考:

使い方 http://www.ffpri-kys.affrc.go.jp/kysmr/data/mr0009k3.htm


 

■市房山

帰りに、市房山に登ったら、上部の木の階段がすでに土壌浸食を受けて、ただの邪魔になっていた…

こんなのがあちこちに出来ていた

これじゃただの障害物競争のハードルみたいなもので、歩ける幅の登山道が歩けなくなっている…。

登山者は山側ではなく、谷側を歩くことになり、路肩が崩れそうだし… 木道の残骸があるほうが危険。

というので、ログハウスで知り合った行政の人に連絡したら、そうだね~となった。

ので、これだけでも、町の人と友達になった甲斐があった、というものだ。

よくヘリが出ているそうで、

登れるけど、降りれない…という登山道だった。

降りるのに、登りと同じだけかかるなんて。普通は降りるのは、登るのの半分くらいで済むものなんだよな…

こんなに根が露出してしまい、ずいぶんオーバーユーズされた山だった…。登山道、付け替えたほうがいいかもしれないレベル感である。

これだと登りにも手足がいるので、ロープがあちこちに出ていた。もちろんクライマーは使わないが。手足を使わないと登れない道は、背負い搬送はできない。となるとレスキューはもれなくヘリ。

地元の人によると、良くヘリが飛んでいるそうである…。気を付けてね、と言われたが、こんなのクライマーにとっては、なんてことないが…

80歳のおばあちゃんと小学生の孫とかだと、おばあちゃんは登れても降りれなくなるだろう。

コースタイムは4時間だったが、私の足で登山口からだと2:36だった。下りも同じくらい。悪くて、あんまり瞑想ちっくではない。とにかくホールドを捜して脳が忙しい。

めんどくさいノルマ消化の道だった(笑)。知らないと何も言えないしなぁ。

■ 杉巨木がおススメ

おススメは下の下部は森林セラピー基地となっており、巨木がすごかった。

1本倒壊しているのがあり、台風14号だろうか?直径1.5mはありそうな巨木が風倒しており、こんな巨木ですら、倒れるとは…と思った。台風の時は地域の人はみんな避難していたしなぁ…。九州は台風ホント大変。山梨は全然、災害自体がないけど。

巨木の森は、一見の価値あり… お宮の中なのだが、アメリカのレッドウッドみたいな、小人感覚に陥る。

天然杉を見て、枝ぶりが良く、人工の杉は枝打ちされてしまうが、本来は、枝打ちされるのは嫌なんだろうなぁと思った。なんか埴輪っぽい。

九州の原生林について http://www.ffpri-kys.affrc.go.jp/kysmr/data/mr0009k3.htm


 雲海の下が人吉盆地で、なるほど、という眺め。人吉は、父方のおばあちゃんの出身地。

私は父方が上米良姓なので、おそらく出身はこのあたりの土地だろうと思うんだが…あんまり先祖は、田舎の封建的なところが好きではなかったのかもしれない。一族を上げて菊地へ移住したのだそうだから。父方は神主の家系である。西米良村に菊地一族の家系図をまとめた記念館があるらしく、機会があれば、行ってみても良いかもしれない。臣が付く名前だったら、親族かも。

山頂から西米良村方面。槙野口登山道のほうが、自然が多く残っていそうな気がする。山ひとつ遠いだけに誰も木道を入れるなどということはやっていなさそう…人も表参道ほどは入っていなさそう。

樹種が広葉樹なので、針葉樹よりは、より自然。原生林ではなく二次林とは思うが…

九州では山梨のように原生林は残っていないようだ。

天然林であれば、御の字。

友人にもらった栗。立派でビックリ!これは…。杉も立派だが、栗も立派。そういえば、竹林の竹も、竹とは思えない太さだった。九州は自然が豊かすぎて、しかも標高も低いし、天候リスク、気候リスクがないので、どうもリスクに甘い山屋が育つ土壌のようだ。雪もないしなぁ。屋外で遭難しても死なない。

これは天草で伐倒の練習をしたときの住んだものだが、私が思っているログハウスのログ直径はこんなもんで、これなら、自分で伐倒して、自分でログに組めそうです。このログハウスの持ち主は、20年前にこれを本を見て作ったそうだった…この本。

 https://amzn.to/3hunLSp

藤門さんの奥さんの宇土巻子さんに大学のころは憧れていた…なぜ北海道に移住されたのでしょう? やっぱり封建的な土地がダメだったのかなぁ…

私も北海道に行ってみたいんだが… ログハウス作るなら、

(立派さ)より、(手作りの喜び)を取りたい。これでも十分住めていましたしね!

去年から考えると

チェーンソーも使えるようになったし、ユンボも使えるようになったし、ログハウス作りの展望も大体開けたので… だいぶ成長したなぁ!

マイ・ログハウス、は、ご縁しだいだが…

ティピは、すぐにも建てれて、楽しそうな選択肢である。おりしもキャンプブームだし。

スノーピークスのテント18万とかですよねぇ…ティピなら半定住もできるのに。

ティピの天井… 

インディアンは私にとってまだ文化的に新しい世界である。

大草原のローラみたいな気持ち…。


森の中にティピを立てて住んで… 

のんびりひと夏かけて、ログハウスビルドなど、できたらいいだろうなぁ!

ティピの良いところは、火が炊けることである。

十分広い、モノポールテントって感じ。ポールはいっぱいあるけどね!

九州なら気温もそう下がらないし。

ただし、雨の日と台風が難関だが…。

どこかに丁度よいWwoofer先はないだろうか?

お土産の写真… 昔、ロボットのソフト開発部にいるころ、「最近、入った男子は、エライ小さいなぁ」と言われていたんだよなぁ… 作業服で仕事していました… 女子力使う営業とかより、ユニセックスな仕事が好き。


 






2022/10/31

慈悲の瞑想…強い自己肯定感を作る

■ 慈悲の瞑想

このように唱えます。このように唱え始めてまだ3日目くらいですが…。

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     私が幸せでありますように
    私の悩み苦しみがなくなりますように
    私の願いごとが叶えられますように
    私に悟りの光が現れますように
    私が幸せでありますように(3回)

    私の親しい生命が幸せでありますように
    私の親しい生命の悩み苦しみがなくなりますように
    私の親しい生命の願いごとが叶えられますように
    私の親しい生命に悟りの光が現れますように
    私の親しい生命が幸せでありますように(3回)

    生きとし生けるものが幸せでありますように
    生きとし生けるものの悩み苦しみがなくなりますように
    生きとし生けるものの願いごとが叶えられますように
    生きとし生けるものに悟りの光が現れますように
    生きとし生けるものが幸せでありますように(3回)

    私の嫌いな生命が幸せでありますように
    私の嫌いな生命の悩み苦しみがなくなりますように
    私の嫌いな生命の願いごとが叶えられますように
    私の嫌いな生命に悟りの光が現れますように(3回)

    私を嫌っている生命が幸せでありますように
    私を嫌っている生命の悩み苦しみがなくなりますように
    私を嫌っている生命の願いごとが叶えられますように
    私を嫌っている生命に悟りの光が現れますように(3回)

    生きとし生けるものが幸せでありますように(3回)

ーーーーーーーーーー

 ■ 40年モノのカットアンカーの対応法を知らない現代クライマー

九州に来て初めて知ったのがカットアンカーなのですが、10年クライミングをしていても、相方も知らなかった。

ということは、相方も

 気の毒な方

の一人です。九州で登っているクライマーも知らなかったのではないでしょうかね?

無邪気にバンバン落ちるクライミングをやっている様子を見る限り…。 

ということは、

 気の毒な方

かもしれません。

これが慈悲の瞑想の効果なのかどうかは分かりませんが…。とりいそぎ。

基本的に、余りクライミング界では、ボルトの知識、特にカットアンカーがボロいボルトであり、新品でも信用するには足りないボルトであることは、強調して教えられている知識ではないかもしれません。

 

カーラーマ経…自分が分かったことだけを頼りにする

https://j-theravada.net/dhamma/kougi/kougi-012/

これがわたしがクライミングで追及していたことだなぁと思いました。

その心は?

1)迷信や呪文に頼らない → 例)山の神様が住んでいる 答え)山の神は民間信仰。遭難には自分で備える。

2)伝統 → 例)山岳会には伝統が残っている 答え)残っていない。会を頼らず自分で勉強する。

3)言い伝え → 例)山が好きな人に悪い人はいない 答え)山にもいる

4)本 → 例)8環ビレイ 答え)現代では沢の登攀以外ではほぼ使われない、バックアップとして持っていくのみ

5)理性 → 例)白亜スラブ グレードで行けば登れるはず 答え)実際は事情は複雑で、40年経過したカットアンカーで登る技術と整備された岩場で登る技術は別物

6)理論 → 例)確保理論 答え)確保理論通りにビレイをしても、ランナウトしている課題(例:インディアンサマー)では、後ろに走りデモしない限り落ちれば事故になる

7)見解 → 例)ランナウトすると燃える 答え)ランナウトに燃えない人間はいない、わざとランナウトするようになるのは、アドレナリン中毒

8)見解 → 例)一緒に登ろうぜ!と意気投合する 答え)その人が安全なビレイをするとは限らない 年配の人はビレイ危険なことが非常に多い

9)立派さ → 例)高グレードを登るクライマー 答え)ビレイヤーとしては最悪の場合もある

10)肩書 → 例)高名なクライマー 答え)ビレイヤーとしては最悪の可能性もある

■ ビレイと登攀力は別物

別物だという理解がクライミング業界はあまりないかもしれないですね…。

また、ビレイ以外の周辺知識で、安全にかかわる部分が大変おろそかな現在…例えば

1)ロープの選択方法、使い方、ショックロードとの関係 

2)ランナウトの知識

3)パートナーへの信頼関係とクライマーの登攀能力の関係 ビレイが悪かったら登れない

4)体重差

5)傾斜ごとに違う登り方とリスクのとり方 

6)動的ムーブとリード登り

7)初心者のリードに向いた課題の選び方

8)登り方より、降り方が難しいこと

9)セルフレスキューと事故の考え方

10)登って良い岩場の見極め方 ランニングや終了点の経年劣化

■ 最近分かったこと

情で登ってはいけない。

私は、若くして亡くなったアスリートであまり成績は良くなかった弟をパートナーに投影していたので、必要以上に良く対応してしまっていました。

弟への無念の念…生きているうちに、よくしてやりたかった…は、クライミングで関係を構築するには不要どころか、逆に害悪です。

男性=ヒロイズム。相手のナルシズムという火に油を注いでしまう結果になります。

大体、女性の注目や親切心という名の愛情は、どのクライマーにもそういう結果になる…必要以上に、かっこ付けるため、自分を大きく見せようとしてしまい、遭難や事故、ヒヤリハットにつながるようです。

2022/10/30

乾徳山vsインスボン

■ 乾徳山旗立岩

乾徳山旗立岩は、アルパイン”ロック”クライミング、つまり無雪期の山の登攀の入門ルートです。https://allnevery.blogspot.com/2016/06/blog-post_20.html

これと、インスボンのようなスラブの登攀ルートとの違いが分かるようになるのが、

   アルパインとフリークライミングの違いが分かる

ことになる、というようなことのような気がしますね。

■ リッジで落ちる=クライマー失格

乾徳山旗立岩はリッジ登攀です。3P。つまり、尾根です。ですので、足で歩く登山の延長戦にあります。でも落ちたら死ですね。まぁ、フリークライミングの視点で見れば、絶対落ちないような程度の難易度ですけど…。それでも、フリークライミングの能力開発なしで行けば、落ちてる若い男性います。

記録。https://allnevery.blogspot.com/2016/06/blog-post_20.html

■ 若い男子でも落ちる

若い男子なら誰でもフリークライミング能力があるか?というと違います。インドアジムでフリークライミング能力が上がっても、このルートには行けない…。ここに必要な能力って、西湖の岩場でボロい支点の5.8をオンサイトする能力と支点構築力のほうで、インドアジムで5.11を登る能力ではないです。必要十分条件が揃うのが難しいのです。

■ クラッギング

クラッギングの場合は、誰かに連れて行ってもらって、テキトーにお茶を濁して、能力開発したり、自立したりは、しないで済ませる男性もいる。

前の会で、そうやってフリークライミング歴5年と言いながら、全部リードがAゼロだった男性がいました。全然フリーになっていなかった…。

■ マルチ=遠隔地でもない

マルチという一言で、全部アルパインの論理…落ちてはいけない…が適用される、という風にクライミングの業界内でも誤解が著しいですが…。

しかし、ほとんど下界のような山もあり、インスボンなどはその事例です。地下鉄から登る山です。

切り分けポイントは、救急車が横付けできるか?どうか?のほうです。

誤解の発端は、偶然、マルチピッチは、遠く離れた山にあることが多いからです。

本来は、山であっても、どこでも、フリーで登れる、つまり、エイドせず、道具に頼ることなく登れるほうがスタイル的に優れている、良いのです。

ただ、遠隔地の山のマルチでは、救急車が横付けできないため、落ちて死ぬは許されないので、不安があるようなら、エイドが基本です。墜落が許容できる環境にないということです。

ということで、フリーで登っていい環境、道路が近くて救急車が横付け可能というのは、許された、恵まれた環境ということなのです。

アルパインのクライマーが日和ると言えば、下界に近くなることです。

■ インスボンを登るには、修行が必要

というわけで、インスボンが人気なのですが、シーズン中は、頻繁にヘリ飛んでいます。

どうも、韓国の人は、日本の人より技術レベルは低いように思いました。1本で懸垂している初心者の様子とか、インスボンで見ましたが、危なっかしいものでした。

でも、比叡では、ローワーダウンすら怖くてできない若い男子をみたので、それだとショートの経験もなく、いきなり比叡のマルチに連れてきたという意味で、連れてきた人の常識を疑う感じでした。

それでも、20代の若い男子だったとしても、クライミングは徐々に教育して行かないといきなりは無理って話だということだと思います。

さて、インスボン的マルチピッチと、 乾徳山では、全然意味が違います。

      インスボン vs 乾徳山

岩の脆さ   脆くない vs 脆い

登攀のタイプ スラブ vs リッジ

です。 スラブっていうのは、1枚岩ですから、のっぺりとした巨大ボルダー出現みたいな感じです。

スラブ登攀は、たいていの場合ランナウトです。傾斜が緩いのから、きついのへ、垂直へオーバーハングへ、と初心者は上達していくのがセオリーなので、最初は誰でもスラブになります。

≪クライマーの成長段階≫ 

 スラブ→フェイス→クラック→オーバーハング→さらにキツいオーバーハング(ボルダーなど)

 スラブ登攀の完成が、インスボンでしょう。比叡は、ランナウトであまりロープが意味がないことになっているのとボルトの老朽化で人気がない。=インスボン人気になる、と思います。町からの近さでも、インスボンの方が近くて、色々なレストランを利用できます。

 ≪スラブ登攀の上達の仕方≫

西湖の岩場 (入門)→ 春の戻り雪(熟達練習) → ガマスラブ(オンサイト)

インスボンの場合は、クラックもあるので、湯川程度のクラックの能力開発は必要だと思われます。

≪クラック登攀の上達の仕方≫

小川山レイバック(入門)→ カサブランカ・湯川(熟達練習)→ 台湾(オンサイト)

台湾は、クラックでも易しいので、無理なくオンサイトを貯めることができそうですが、私はまだ達成していません。2度目の台湾が必要な段階で、岸良に切り替えて、そのままでいます。

■ 入門→熟達練習→チャレンジ

この流れが、不適切になっているのが、現代のクライマーです。

入門=ジム 熟達練習=ジム

で、結局、スラブを練習する場がない、クラックを練習する場がない、で、入門と言われるアウトドアのマルチに行くので、練習なし本番と同じことになっています。

例えば、日向神でいくら登っても、クラックが登れるはずがないですよね?日向神は、フェイスの岩場なので。

それと同じことが起こっており、結局、インドアでのオーバーハングの登りのほうは、上達しても、それを外で使う場がありません。日本の岩場はハングしていない岩場が大半です。

■ ラオス

インドアジムで入門期と熟達練習を過ごした人には、ラオスがおススメです。

課題の成り立ちがジムと同じです。

低グレードでは、たくさんのホールドの選択肢があり、どれを使っても良いので、身長やリーチに関係なく、楽しく登れます。

だんだん高グレードになる=選択肢が限られてくる、傾斜が強くなる、という意味です。

ルートファインディングは、つまり易しくなり、上半身のパワーがいるということになります。

これは、そのまんま、人工壁の作りと同じなので、人工壁でクライミングを覚えた人は、

石灰岩クライミング

がおススメです。現代に足りていないのは、入門と練習の岩場のほうで、チャレンジ用の本番ルートはたくさんあります。


 

  

 

2022/10/28

ランナウト がそもそも分からない人もいるのかも…


 ランナウトの説明

たぶん、

ランナウト自体が分からない

人が多数なんじゃないですかね…。

というのは、

動くものに道標をつけることが、全く目印として意味をなさないことすら、分からない

様子だったのです。いくら、頭悪いって言っても、限界がある、と思ったら、もしかしたら間違いなのかもしれません。単に、ランナウトの意味が分からないってことなのかもしれない…

ビックリするくらい無知、無明っていう意味になってしまいますが…

ランナウトは、この赤の線のように、ロープがなってしまうことです。落ちたら、地面に激突する長さ、でロープが出ると、ロープをつけている意味がなくなります。

ちなみに、スラブでは傾斜が寝ているので、どの時点で落ちても、地面=岩肌についたままですので、 落下距離が長ければ長いほど、大根おろしの時間が長いってことです。

さらに、ちなみに、ロングフォールのほうが、落ちるクライマーにも支点にも、優しい場合もあり、特に、オーバーハングで、下に激突するもの…テラスなど…がない場合は、ロングフォールの方がいいこともあります。

ハングした場所で、ぱっつんビレイをすると、ストンと垂直に落ちず、壁にたたきつけられます。下のビレイヤーが体重が軽いと浮くので、もれなくすとんと落ちます。逆にビレイヤーが重たい場合は、上手なビレイ(奥村式)をやってくれないと、バッツンビレイで壁に激突です。


 

2022/10/26

【祝】仏教とのご縁

■ スマナサーラ長老

最近、ケネス・タナカの『アメリカ仏教』を読み、その後、テラワーダ仏教のスマナサーラ長老を知ることになって、仏教に目覚めました。

なんか、これこそが私が求めていたもの、って感じです。迷信や妄信を廃した、

 真の心の寄る辺、

です。ゆるぎない、内なる自分(自灯明)を作っていく活動です。

■ ”なんか違う…”の歴史

私は若い時サンフランシスコにいたので、SF禅センターも知っていたのですが、ちょっと違うな、という感じでした。禅は大乗仏教なのです。

しかも、海外の人で、禅、禅、と禅に惹かれて日本にやってくる人は、禅に、なにか非リアリスティックなファンタジーを持っていることが多く、日本の禅寺に案内しても、座禅?え?!暴力やん!みたいな感じです。夢打ち砕かれることになる(笑)。

我が家にもご宿泊いただいた最初のカウチサーフゲストの、チベット僧のターパさんは、原始仏教を教えているのですが、日本の仏教が知りたいということで、だいぶ高野山やら京都やら、修行寺を捜したのですが、日本では、出家僧、修行僧の文化がすっかり廃れてしまっており、宿坊といえば、修行をするところではなく、サービスをするところ…というので、私自身も分かっていたことでしたが、日本には真の仏教がすでにないことを確認するお手伝いをすることになりました…(汗)。

これって、以前米国のクライマーが日本に来て、日本には真のアウトドアアドベンチャーはない、って語ったのと似ているかもしれません。

しかし、SF的な世界観…卑近な例でいえば、ヒッピー文化…リベラル、というものが、私の生き方の方向性だなぁと思っていました。

■ 西洋人社会のラオス

ラオスに行って、”西洋人クライマー社会”は、”日本のクライマー社会”より、私にとって快適だった…。

海外のクライミング文化というのは、

 パートナー囲い込み (仏教的に言えば、執着)

というより、

 みんなで登ろうよ! (仏教的に言えば、慈悲)

みたいな感じでした。

人種差別もかなり、なくなっていますし…。日本人だけが身内主義で気持ち悪いですよ。

日本であるような、山岳会が岩場を独占する様子に居心地が悪い…みたいな感じは一切ありません。

■ 衣食住が満たされた後 どのように生きるか?

日本は戦後豊かになり、生きる、食べるという最低限のことは満たされました。

そこにはそんなに力を使わなくて良くなった。

で、そんな現代社会で、人はどう生きていけばいいのか?という問いに、みんながぶつかっています。

で、

 ヒマな時間はクライミングして、自然と親しんでいたらいいのでは?

というのが、私が出した答えでした。それは、結局、山とか

 クライミングが瞑想だったから

です。

SF的なもの…というくくりでは、私の中にあるものは、

 平和主義、多様性の歓迎、人類皆兄弟、非差別、非暴力、環境主義、リベラル、質素

というものです。

それで、長らく、ヨガ講師を仕事としており、それで、サンフランシスコ的価値観を生徒さんに伝えることもでき、とても満足していました。

在り方が生き方だったというか… 

クライミングは、冒険好きを示すちょっとしたスパイス程度の扱いです。

■ ヨセミテのボーイズは私の価値観に合わない

クライミングで有名なフィルムに、ヨセミテの初期のころのクライマー達、バレーボーイズの人たちを描いたものがありますが…あれ、私にはまったく合わないです。

リン・ヒルもちらっと出てきますけど、リン・ヒルに憧れたことはないですから・・・ 

ヨセミテは、確かにヒッピーカルチャーの一部門なんですけど、全然、価値観合わない。

 ならず者風

というのは、むしろ、カリフォルニアの

 ゴールドラッシュ時代の文化継承

なんではないですかね?あるいは、

  俺がすごいことを示したい! 

って文化もあわないですね。そんなの、誇示されても、ハイハイ、そうね、とお母さんみたいな気分です。

ま、たしかに、ヒッピー文化って、ドラッグ、セックス、反抗、放浪の世界観ではありますが…。

明らかに、平和主義ではなく、デスウィッシング、ですね。ドラッグやりすぎで死ぬ人達とむしろ近いというか。

■  ヒッピー文化

私が住んでいたミッション地区は、ヘイトアシュベリーには徒歩圏内だったので、まぁ普通にドラッグの売人がパンハンドラーとして、たっているような場所も生活圏でしたし、まぁ、そもそも、ミッションでの暮らし自体がヒッピー本拠地なので、私の暮らした家のお母さんもレズビアンでしたし、そのお母さんは地下でマリファナを吸っているので、洗濯物が臭くなってしまうのでしたが…私自身は、そんな環境でも、別に快適で自分が薬物に溺れるということもなく、ボランティア活動していました。

『ダーマ&グレッグ』という海外ドラマがありますが、帰国後、かなり気に入ってみていました。ヒッピーとヤッピーの結婚した話です。 夫にSFの文化を伝えるのに便利だったというか。

文化的多様性に寛容なワタシですが、一番ないなっていうのが、

  いきがり、

かなぁ…。

 俺ってかっけー!って奴です…。

なんせ、カッコ付けること自体がカッコ悪いというか… 師匠に、上手になったね!かっこいいよ!と声をかけられたら、途端に登れなくなりました(笑)

ロットプンクトというトップクライマーのドキュメンタリーがありますが、めちゃくちゃかっこ悪かった…。コーチに作られたエリートクライマーが、裏ではブチ切れているという話でした。

■ ヨガからアメリカの仏教徒へ

海外では、よくキリスト教の教会へ通っていました…。善意の人たちと出会える場だからです。しかも、子供のころに聖書を読んだりしているので、キリスト教のほうが仏教よりも詳しいくらいでした…(汗)

日本の葬式仏教には最初からなじめませんでした…お葬式でしかお世話にならない宗教って宗教って言えない…。心の支えっていうよりは、仕方ない出費ですよね。

かといって神社も信仰の対象にはなりえないし…そういうわけで、日本では、無神論者がはびこり、功利主義、つまり、自分さえよければ他者のことはどうでもいい、という世界がはびこってしまい、それがそのまま、クライミング界に現れている。

 俺の命だから俺の好きにしていい

 俺の得になることしかしない

 ドレイヤー制度 (自分の行きたいところには行ってもらいたいが、相手が行きたいところには行かない)

という文化です。登山の方では、環境が厳しいので、けっこう倫理観、価値観も叩き込まれます。

 山にイチかバチかはない

 山では一番弱い者に合わせる

徹底的に文化や倫理観がないのは、フリークライミングの方です。

■ 自己中心的な自己責任主義の一般社会の反映

俺さえよければ他の人はどうなってもいい、どんくさい奴が悪いんだ、という文化は、一般社会でも日本の方が顕著で、他の国でもそうなっているのは、あんまり見たことがありません。アメリカなどの西洋人社会は家族主義で、家族を大事にする人たちが多いですしね。

なので、フリークライミングの世界で、どういう風に仲間はあるべきなのか?パートナーシップはどうあるべきなのか?教えないことが、そのまま日本社会の悪い面をクライマー業界が反映する結果になったのだろうと思います。

それにしても、日本だけ、どうしてこうも、自分さえよければ、の世界になってしまったんでしょうね?

海外では逆に反省が進んで、助け合い加速していると思いますが。

■ 精神的拠り所を教えないフリークライミング

少林寺拳法などでは、子供たちに、道、やっていいことと悪いことを教えるようですが、クライミングは、そこは全然教えません。

結果、終了点のカラビナを持って帰る人が多数なばかりか、

 「ねぇねぇ、山分けしようよ」

という世界になってしまっています。つまり、悪いことだと分かっていないです。そこまで、きちんと教えないと、現代のクライマーは分からないってことみたいですよ…。

精神医学の面では、ナルシスト(俺がカッコイイ!と元気が出る人たち)は、

 衝動に弱い

という研究結果が出ています。つまり、これをやったらダメだという理性のブレーキの効きが弱いのです。だから、持って帰りたい!と思ったら、持って帰ってしまいます。

たやすく理性のタガが外れる事例を2,3目撃しました。めんどくさい、とか、そういうのに弱いのです。 

その上、昔の技術をそのまま若い人が教えられてしまって、気の毒な有様です。

カットアンカーは、前時代的、の最大のものですが、支点ビレイ、二人が一人をビレイ、壁から遠いビレイ、90度に曲がったビレイ、バッツンビレイ、ダラリンビレイ、終了点直がけ、ATCなのにグリップビレイ、手作り終了点…

前時代的、と友人が表現してくれましたが、前時代ってこうだったのかー!って感じでした。

■ 仏教=完成した人生哲学

サンフランシスコ的な価値観の体現は、ヨガ講師の仕事で満たしてきたわけですが…

仕事でもクライミングでもそれが表現できなくなり、窒息しそうでしたが…

ここへきて、仏教と出会うことになりました。

素晴らしい!

テラワーダの教えは、上座仏教です。つまり、お釈迦様が言ったことを最もしっかりと現代に伝えている仏教です。

・死人にお経=お釈迦さまはそんなことは言っていない ナンセンス

・お布施で先祖が供養される =同上

・先祖のたたり = ただのインチキ商売

・般若心経 =後世の人が作ったもの

・年を取っているからと言って正しいとは限らない

と色々とバッサリ切り捨てていますが、私が子供のころから心の中で、バカみたい…と思っていた大人の行動をバッサリ切り捨てていたりして、爽快です。

教えの大事なことは、

 すべてのものは、移ろいゆく

 自分というものは実はない

 物事は思い通りにはいかない

です。 今ここ、をクライマーに当てはめると

親兄弟は生きているうちに大事にしましょう。

クライミングは体が登れるうちに登りましょう。

です。

■ 自利利他の成果

これは、仏教を知る前のことですが、私の自利利他の精神の昇華です。


 

2022/10/25

岩場の事故は破壊力が大きい=岩場で悪を行ってはならない仏教的説明

 

■ 俺が俺の命を粗末にして何が悪い

という言説が主流の日本の岩場。

でも、

賢・愚

で考えると、

それは本当に

愚かな考え

です。

このスマナサーラ長老の本にも、

なぜ悪を行ってはならないか

書いてありました。




■ 岩場を拓くには…長い長い交渉時間が必要

ひとつの岩場を拓くには、長い長い交渉時間が必要で、多くの人の多くの労力が投資されています。

その労力は、

岩場のある地元の経済に貢献してあげたい とか

海外で見た楽しいクライミング体験を日本のクライマー達にも経験させてあげたい とか

俺さえよければ、他の人はどうでもいい、という思想とは、およそ近くない場所にあります。

ところが、一つでも、事故が起きてしまうと?

長い長い時間をかけて開いた努力は、パーになるんですよね。

そこから、また長い時間をかけて落ちた信頼を取り戻さないといけないんですよ。

だから、岩場で事故を安易に起こすような心構え… は辞めてほしいんですね。

つまり、

 ええかっこしい 

のために、事故るということです。

ひとつの事故の陰には、300のヒヤリハットがあります。

瞑想としてのクライミング

 ■ 歩く瞑想=山

私の登山は、瞑想としてスタートしたのです。

町を歩いていても、ガヤガヤとした、ざわついた気しか入ってきませんが、山で歩いていれば、気温の差、空気のおいしさ、湿度、風、空気の匂い、土のにおい、雨の匂い、など、色々な情報をクリアに受け取りつつ歩くことができます。

たぶん、私にとっては、歩荷の重さも大事だったみたいで、あんまりリュックが軽いとちょっと不満というか…。脊柱のラインに、ある程度の負荷がないと、なんだか簡単すぎて、気が外側にそれてしまい、内側に集中できない、と感じていました。

山との対話といいますが、結局は、たわいないもの、です。

長々とした退屈な道が続けば、面白くもない宮仕えを粛々とこなしている自分を重ね、自らを励まし、ちょっと困難な箇所が出てくれば、甘く見ていい加減なことをしないようにする、というその程度の事です。

が、そこには、どう考えても、登っている自分を見ている、”別の自分”がおり、それこそが、真我(アートマン)だと思っていました。

そのため、ソロが好きでした。というか、ソロでないと、瞑想にならないですよね。

■ クライミング瞑想

クライミングをスタートしたころは、クライミングで瞑想に入ることができませんでした。

なんせ、あまりにも普段使わない上半身の体力を使うので、ショート1本でも疲れてしまって。例えば、西湖の岩場は、アルパインから岩場に入った人向けの易しい岩場ですが、そんなところでの5.8でも、1本登ればぐったりでした。緊張でオールアウトしてしまうのです。

今思えば、5.8なんで、そんなに登攀に細心の注意力はイラナイはずですが、当時は、上半身の筋力も、指の力も、ましては、微妙なバランスもついておらず、ツイストとかフリと言われる側体の登りも身についていないので、全部、正体。だから、くたびれて当然だったんですね。しかも、日本の岩場の5.8はランナウトが基本ですし。

クライミングのリズムとして、沢みたいに、ほとんど歩くの中で、ちょっとクライミング、くらいがいいなーと思っていました。

だから、当時は、私は背伸びをさせられていたのだろうと思います。登ることは、本当の私の願いではなく、岩はパートナーがいないと登れないので、自分の予定をやむを得ず、変更させられるということでした。

なぜか、登山をする中で、クライミング力を身に着ける、ということが義務になっていました。

まぁ、仕方ありませんね、山岳総合センターに行ったとき、クライミングを知らないのは、私だけっぽかったですし(笑)。

私は雪の山でステップアップしたかっただけなのですが、いきなり雪上確保でボラート作るとかが講習だったので、”確保?なにそれ、おいしいんですか?”状態でした(笑)。

まぁ、そんな確保のデビューなので、当時は今ほどフリークライミングの理解がなく、ランナウトなんてして当然でした。雪上確保で、3mおきにランニングなんて取りたくても取れませんよねぇ(笑)

■  登攀が主体でも平気に

今では、ふと気が付いたら、ほとんど登攀、ずっとクライミング、でない山は退屈だと感じるようになりました…

いつ、変わったんだろう…

登攀が飛躍的に上達したのは、ラオスにおいて、です。

何かがラオスでは、決定的に日本の登攀と違いました。岩に書かれている歌では、ボルトの適切配置ですね。文章に例えると、句読点が正しい、みたいな感じですね。

私の日本での足かせは、ボルトが適切には配置されていないこと、だったんだということが分かりました。

一気読み、というか、句読点なしの文章みたいな感じです。日本のフリークライミングって。

■ かすかな兆候

 一度、小川山の屋根岩1峰のクライミングで、手繰り落ちしたことがあるのですが、あれなど、リーチが短いことが起こした事故ですね…。

手繰り落ちしてはいけない、ということを知らないクライマーはいない訳なのですから。したくてする奴はいないです。

しかし、この時は、自分がリーチが短い運命を背負ったクライマーということには無自覚でした。

あれをやってから、クリッピング体制には十分以上の注意を払うようになりました。

確実に体制を作ってからじゃないと、ロープを手繰らない、ということです。

この方法だと、手繰りおちのリスクは減りますが、フリークライミングが想定する以上の安全マージンです(笑)。

■ ラオス

そのマージンが要らないのが、ラオスです。

ラオスは2度行きました。 一回目は、不完全燃焼だったので、二度目は確実に行きたい!ここで成長できる!という確信がありました。ので、誰か日本の人がいるっていう”噂”程度の情報を大阪のクライミングジムで聞いただけで、あ、それなら、と行きました。今ではその方お友達です(笑)。

私は海外でヒッピー暮らしをした経験もあり、英語は学生時代からなので、日常英語には問題がないので、海外出張が多い仕事だったこともあり、パッと飛行機に乗っていきました。

師匠の青木さんは、タイの国内線が自分で航空券を取れない、ということで一緒には来ないそうでした(笑)。そんなことのために不自由ですね。ちょっとポイントがあるだけなので、教えてあげると言ったのですが、代理で取ってくれないと嫌だということだった。やってみれば大したことないです。青木さんで、海外の手配ができない年配の人は3回目でした。

どうも、私の周りにまとわりついてきた年配の人たちには、私にこうした手配をお願いできるという期待があったみたいです。その点は新保さん偉いですね。全部自分でやっていますから。ちなみに一回目も私は現地集合ですから。日本の空港で待ち合わせて連れて行ってもらうなんてことはしていません。念のため。

ラオスで最も気に入ったのは、文化です。ジャンジャン好きなのに登れる。一日、5~6本登るということです。しかもグレーディングに嘘がないというか…あれもこれも登れるんですよ!私は5C、つまり、5.9を登り溜めしたかったんですが…

ギュリッヒのグレードピラミッド理論に添って自分のクライミング経験値を貯めていたからです。

日本では、十分な数の5.9がそもそも岩場に存在しないので、経験値を貯めることができませんね…。5.9があったとしても、ボロ支点なので、リスクが取れません。

例えば日向神にも、5.8~5.9程度の岩場がありますが、なんとオールアンカー。岩場があっても死蔵って意味です。ボロイだけでなく、ランナウトも深刻で、落ちるな!って課題しかないとすると…上達できない、って意味ですね。それでみんなRPクライマーに運命づけられるそうです。

というので、ラオスでは、いきなり上達しました。帰ってきたら、アイスの難しい3Dクライミングがスイスイになっていました。アイスクライミングでは、もともとリーチは問題にならないので、怖い!という肩の力が抜けただけで上達。これで韓国アイスでめちゃ人気者に。トップロープしかしていないのに(笑)。

一方、クラックのほうは、ラオスの3Dでは上達できなかったので、そこを補いたいと思って台湾に行きました。BMCトラッドフェスという選択肢も提示されましたが、カムを覚えるだけに、はるばるイギリスまで行きます?ちょっと遠すぎでは?と感じられました。

■ 切り替え

というので足踏みしていましたが、九州では適切なクライミング指導が得られそうになかったので、趣向を変えて、”地域行政に岩場が地域資源であることを伝える”という活動に切り替えていました。

というのは、私は九州での最終職歴は、三井物産新事業開発室、だったからです。九州は、古郷でもあるし、おりしも、地域おこしが盛んになっている時世でした。

しかし、岩場を地域の資源として活用するには、日本のクライミング界が未熟すぎるようです。事故を防ごうという意思自体がない人たちの集まり。

これは、世界的に見ると残念なことです。なぜなら、中国などのクライミング後発国でも、すっかりクライミングの町として知られている町はいっぱいあるからです。

外国人も日本でクライミングしたがっており、特に九州では、何人も外国の人と登りましたが、やはり、彼らの視点から見ても、支点は危険でボロく、ランナウトは著しいようです。

例えば、日向神の愛のエリアにある初夢5.9は、新人が触る一番目の課題っぽいですが、米国軍人の、若い男性でも、下部のランナウトに耐えきれず、3ピン目で敗退していました。その人、ヨセミテでクライミングしてきたと言っていましたけど…。あれってホントなのかな?

彼、別の10cで私が核心部で苦労してるのを見て、やりたがったので、触らせてあげたのですが、そのムーブに成功すると、次のピンまではリードになるので、それを指摘したら、登るのを意図的にやめたんですよね。なんだ、ダダの対抗意識だったんだ、って思ったので、まだ登りが自分の中にある人ではないかもしれませんね。

■ マインドフルな生活

という感じで、気が付いたら、私の集中力は、長時間のクライミングに耐えられるようにいつの間にかなっていました…

というか、長時間でないと満足しないようになってしまいました(><)。

山梨時代はヨガの講師をしていたので、ヨガが瞑想の一形態であることを考えると、瞑想にかけていた時間というのは、非常に多かったということになります。

つまり、だいぶマインドフルな暮らし方をしていたってことです。

当時はマインドフルな生き方こそ、私がしたかった生き方でした。それは、完成をみた、といってもいいのかもしれません。

■ ラオスを日本に持ってきたい

最近、スマナサーラ長老のテラワーダ仏教の教えが気に入り、毎日聞いています。ここ数日は瞑想を行っています。

ラオスの生活の良かった点は、質素な文化です。登る以外の贅沢は一切ない。

しかし、クライマーに他に何が必要でしょうか。

子どもも老人も、みなで助け合って楽しく登っていたらいいだけしょう。世界はすでに豊かなのだから。余計な贅沢をしようとするから、奪い合いになる。質素な食とつましい寝床で満足していれば、クライミングして遊んで暮らせるわけです。

だれですか、インターコンチネンタルから岩場に出勤したい人は…。そんな贅沢をせず、普通にテントや雑魚寝で済ませていれば、いいのです。

クライミング界が伝統としてきた質素という価値は、日本では失われ、

クライミングジムのホールドは一個数万円…

どんどん買って、どんどん廃棄されています。まさにフードロスと同じです。

岩場のボルト一本1600円が出せないと言っているのに… こんなバカバカしい矛盾はないですね。

■ 瞑想力

瞑想は、どうもクライミング力と同じように、集中力です。

私は、元々ある体力で取れる集中力は取り切ってしまったので、クライミングでは集中力を上げ続けるには、体力を底上げしないといけない局面に来ていました。

しかし、あのパートナーとあの環境で、登攀が底上げされてしまうと、死に近づいていくのは必須でした… 無意識にブレーキがかかり、私はトレーニングしたいという気持を失いました。死に近づくために登りたい人なんていません。

今やっているヴィパッサナー瞑想も、3分×3から長くして行きます。これは、やり始めてみると、あれ?これはいつか来た道…という感じです。

瞑想による効果が出てくるのは、翌日。

クライミングをもはやしないという方にも、ぜひお勧めです。




2022/10/24

40年前のカットアンカー1点に二人で仲良くぶら下がるということ

 

■ 40年前のカットアンカー1点に仲良く二人でぶら下がることのリスクが分からない

 と指摘を受けたので掲載。

■ ファクト

・適切に新品で設置されたカットアンカーの強度は、5~15kN

・普通は、ビレイステーションには、ボルトは2点。1点だと冗長性がない。

・40年前のボルト

・もともと100円くらい

・ステンレス、鉄、の異種金属の組み合わせに、さらにアルミのハンガー=ガルバニックコロージョン

・現代、UIAAが決めているボルトの強度は 25kN

・カム一個 赤キャメで 14KN。

・ちなみにカムでビレイステーションを作るときは、3点が普通。

■ カムの強度を知らない人が多数

九州ではクラックのクライミングをする人がすごく少ないので、カムの強度を知らず、盲目にカムよりボルトの方が強いという信仰がある。

腐っていないカットアンカーでも、5~15kNの強度しかないですよ。

つまり、新品でもショックロード厳禁ってことです。テンションにしてください。

 ■ 友人談

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部活でもよくあるけど、地方は古いやり方を古い指導者から教え込まれるよ
全国に行くと通用しない

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