2020/12/09

八面、七つの子&シティライン 

■ 八面

今日は八面を案内したのですが、中部エリアも初めてだし、上部エリアでは、私は2個しかオンサイトしていないので、基本ほとんど知らない岩場…ってことで、お客さんの方が登れるので、どっちが案内されているのやら。

上部エリアのシティライン 10c TRやけど、大変やったわ〜。中部の七つの子10Aですら、ワンテン…レイバックみたいになってしまって返せず…。アドバイス貰って、バックステップみたいなバックハンドを使ったら、登れた…これ、リードで取りついたのですが、マスターで行かなくて良かったです…。トラバースのところ、一部遠かった…。

よみがえる小川山の思い出…。遠いクリップはビビり入ります。

課題は、細かく足を拾うことと、立ちこみ…。今回は身体張力使って体もくたびれ…あざだらけです。

岩場に行ったら、若い男子のグループがいて、聞いたらノースのショップ店員たちのグループだそうでした…一本に5人も6人も登り、それぞれが登るのに、とても時間がかかる。

ロープがクロスしていて、昔一緒に言っていた先輩のことを思い出しました…そういうことを気にしないタイプの人だったよなぁ…。別の先輩に、お気をつけて、とか言われたんですよね。

今日はバムクライマーと登れて、経験値も増え、とても助かりました…。凹角はスリングを延ばさないといけないけど、そうすると結局、長さが出るので落ちれない…ないよりマシ、というランニングですね…。

八面はいい岩場ですので、上手いこと、リボルト進めばいいなぁ…。

ただ、なんで日向神から行っても、福岡から行っても、同じくらいの時間かかるのか、謎。

昨日は、八面の平日で、別パーティに会うのは珍しく、若い男性の5-6人のクライマーグループが来ていましたが、何の仲間なのか?と聞いたら、ノースのショップ店員のグループだそうでした。現代的ですね。

カプチーノと鯉の滝登りを全員やるまでには、長い長い時間が必要で、延々とやっており、そうだよなぁ…若い男子でも、最初は下手くそだよなぁと思いました。誰もが通る道…。

団体ではなく、個人で登るようにならないと、時間配分の面からも、一日1、2本しか登れず、5-6本は登らないとパワーがつかないです。

10ⅽがTRでも登れるということは、それなりに成長していることなのだと分かりました。


トポ
https://k1hut.yuki-mura.net/hachimenzancyubu.html

清掃登山の重要性

■地権者の確認

岩場には、”地権者”という存在がいて、登っていいかどうか?というのは、きちんと確認が取れているものだ、と『日本百岩場』に記載がある岩場については、クライマーなら誰でもそう思っていると思うのですが…。

ところがどっこい!な現実があると、以前、JFAの井上さんが言っていました…(汗)。

…ということは、今フツーに登っている岩場も、ホントは登ってはいけない可能性もある…ということです。本当に困ったものですね…。

要するに現状は、

 あやふやな確認の上に積み上げられたクライミングの歴史

ということです。これは、次世代への負の遺産ではなくて、何なのでしょう…?

…ということが現状なのです。

一方、良いニュースもあります。オリンピックなどで、クライミングということが世間に認知されてきているので、クライマー側は、クライミングが人気のあるスポーツで、競技人口もすでにたくさんいるということを示す、

”既成事実”

を積み上げると良いのだそうです。その既成事実とは、


   新聞などの大手メディアにクライマーの活動として取り上げられること

であり、平たく言えば、

   清掃活動、

なのだそうです。逆に言えば、業界紙でいくら取り上げられてもダメだそうで、5.17登りました!みたいなのがいくら業界内でスゲー!!!と取り上げられてもダメらしいです。

世間が期待するクライマー像とクライマーの真の姿は、それくらいかけ離れているってことで、世間が求めているのは、

「スゲー!」のほうじゃなくて、「しっかりしているね!責任感あるね!」

の方らしいですね。

クライマー社会内での評価は、社会における評価とは全く違います…

■ 岩場清掃活動

さて、では、どこの岩場で、参考になる岩場清掃活動がされているかというと?

リアリティのある記録
http://climber319.blog89.fc2.com/blog-category-25.html

竜頭泉
http://nagasakiclimb.blog115.fc2.com/blog-category-8-1.html

比叡
http://blog.livedoor.jp/msca/archives/81510954.html

備中
http://kokopelliboulder.com/?p=270

道場
https://www.hma.jp/blog/2019/11/24/%E3%80%8C%E9%81%93%E5%A0%B4%E5%91%A8%E8%BE%BA%E3%81%AE%E5%B2%A9%E5%A0%B4%E6%B8%85%E6%8E%83%E3%81%AE%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B%E3%80%8D%E3%81%8C%E5%B1%8A%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F/

鳳来
https://www.facebook.com/freeclimbjp/posts/3314352721985607/

日和田
https://www.kojitusanso.jp/tozan-report/detail/?fm=24455

広沢寺
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2243279.html

御岳
https://www.yamakei-online.com/journal/detail.php?id=5584

笠置
https://kakera365.exblog.jp/28716931/

2020/12/05

フィジカルダウン… 言葉の力

 ■ 2度目の大蛇山 レベルダウンを理解

怪我をする前の2年前の1月と比べて、自分がどれくらいフィジカルダウンしているのか?

知りたくて、出かけた大蛇山5.10c…

右足の肉離れと右ひざの脱臼をしていますが、脱臼は用心が必要で、癖になるそうで、膝を脱臼するって、ホントにめったに聞かないことなのです。おそらく、筋力低下はだいぶしているだろうと。

今回は、大蛇山、2年前は2テンで登っているのに、テン山でした…今も腕が張ってパンパン。

■ バムパートナー

バム生活をされている珍しいクライマーと登ることになったので、ラッキーな感じ…でビレイに甘えて登りましたが…やっぱり、時間がかかるビレイでもやってくれる人がいると嬉しいです。

えーとか余計なこと言わない人(笑)。

じゃないと、クライミングに集中できない…。

外国人と良く登っていますが、外国人は多様性に慣れているので、自分の基準で人を判断しないことに慣れているためだと思いますが、別に私の登攀に文句言う人いません…人それぞれなので。

日本だと、一定基準、つまり、”自分と同じ”、じゃないと、”お前はクライマーじゃない判定”されてしまいます。

それは、正確に言い表せば、”お前は18歳男子新人の基準を満たしていない”という意味ですので… 気にする必要はありませんが、実際問題、気にしなくても、パートナーとして不適切です…。えー、とか言われている段階で、ラポール築けていない。

エーというのが、そもそも、そのクライマーがより成長する糧になるでしょうか?なりませんよね?じゃ、その言葉発する意味ありますか?ないですよね?

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自分を他の子と比べながら・・・

「私の脚はあの子と違って太くてみっともない」

 

あの子と比べることで、あなたの脚は変わるの?

太くてみっともないと言ったところで、あなたの脚は変わるの?

 

この言葉を発することで自分の脚を好きになる、それとも嫌いになる?

 

自分を卑下する言葉を使った先に、本当に内側から綺麗になることってあるんでしょうか?

 

 

 

 

 

指導者が生徒に向かって・・・

「そんな大きいお尻でどうするの!」

 

どうするの!って言ったところで、その子のお尻は小さくなるの?

 

今ある体を否定することで、その子が自分の身体をしっかりとケアしたいって心から思うことにつながるんでしょうか?

 

 

 

 

 

 

親が子供に向かって・・・

「あの子(子供の友達)、痩せて綺麗になったね」

 

痩せたことと綺麗になったことを繋げることで、あなたの子どもはそれをどう受け取ると思いますか?

 

もしもそれを聞いた子どもが、あの子よりも太っていたら?

「私はあの子みたいに痩せてないから綺麗じゃない」という考えに辿り着くのは当たり前じゃない?

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https://ameblo.jp/dancersdontdiet/




カットアンカーは現代の基準にそぐわないボルトですよ

■ カットアンカーのこと、まとめ
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カットアンカー

深過ぎ → ボルトが緩み易く外れる事が多分にある
             事故事例: 烏帽子岩「目玉おやじ 5.12a」 
                   ボルトが外れてクライマーがフォール。
                   地面に激突は幸い逃れた。

浅過ぎ → ハンガーがくるくる回る
             事例:山神社の西壁の殆どのルート
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http://climber319.blog89.fc2.com/blog-category-24.html?fbclid=IwAR1MSPD6J6H7VRQ6GXbyQeEY3MJrpmFObQL8QuuN2pduVDuf_ERJqrSww4Y より引用まとめ。

私が思うには、おそらく現代の若者?というか、現代人みんなかもしれませんが、文章力や読解力が異様に弱いので、プレゼン資料のように、きちんと二項対立構造を作って、図画で見せないと、意味が理解できないかもしれないと思います。

一般に筋肉寄りの人は、学校の成績は…のことが多かったのではないかと。まぁ私には弟がいて、超逆△筋肉隆々男だったのですが…彼はもともと頭は良かったと思いますが、なにせ親が彼に勉強より、筋肉を要求したので、彼は、ぜんぜん学校の勉強は振るわず、地元でヤンキーの高校しか入れなかったです。通知表、2ばっかり。同じ土台でも、置かれた環境が違うと、こうも違うのかね?な実例でした。

その弟のことを考えると、クライマーが分かるように解説する本が足りていないのではないですかね?

今どきのクライマーが杉野保さんのような知性は伴っていない、というのは、新人に2、3人、接すれば、すぐ分かります。

http://climber319.blog89.fc2.com/blog-category-24.html?fbclid=IwAR1MSPD6J6H7VRQ6GXbyQeEY3MJrpmFObQL8QuuN2pduVDuf_ERJqrSww4Y

事故事例
烏帽子

黒岩 エンドオブレインボー
https://www.facebook.com/freeclimbjp/posts/1476759182411646/

九州で現役中のボルト…


2020/12/02

現代レベルの資材を使いましょう

■大前提

電話は、現在スマホが主流。スマホの時代にケータイを買う人は特殊な人だし、その時代に固定電話を設置する人はいないし、さらに言えば、黒電話を設置する人はいない。ベトナムやタイは、固定電話の時代を経ず、いきなり携帯ですが、さらに後進国のラオスはいきなりスマホから電話デビューです。

いくら歴史ある岩場で、今黒電話のようなボルトやアンカーであっても、黒電話→固定電話→携帯→と歴史をたどる必要はなく、普通は、現在手に入る一番良い手段を採用するのが合理的でしょう。 

■参考サイト

http://climber319.blog89.fc2.com/blog-entry-2877.html?fbclid=IwAR1M6ERQ_REXqCr1DSl0YLvazqthma8DYSejD2JMBb5j5ePTq9MA7kyTSnE


http://climber319.blog89.fc2.com/blog-entry-1967.html?fbclid=IwAR38zYO1JkZ-FQe_FD1_9jwK-jtCh_88rlmimGAGXzy9Jb9_kClxXvLpGEQ

■ 一般的感覚とクライマー界の感覚の乖離

一般に、

・カンパで募ったお金で

・強度不足の資材を使い

・岩場を整備したら

その整備した人は、開拓者としての責任を十分満たしているとは言えない、というのが世間的な標準の見方であると思いますが…

悪しきクライマーの伝統で、クライマーのオウンリスク制(自己責任制)により、

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開拓クライマーは資材に何を使用しようが開拓者の勝手なのです。公開後に設置されている資材をクライマーが見て登る登らないの判断を自己責任で行います。大丈夫と判断すれば登り、危ないと判断すれば登らなければ良いのです。余程ええ加減な施工で無い限り開拓者への責任追及は難しいと思います。近年は少し違ってきているかもですが・・・
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です。

つまり、

開拓者以上の、ボルトやチェーンなどの資材に対する知識が、一般クライマーに求められている

ということです。開拓者ですら選択できなかった強度をあなたは選択できますか?

あなたは、新人時代、どのボルトは登って良く、どれはダメか?きちんと教育を受けましたか?

私は受けていません。

さすがに、リングボルトだの、RCCだのオールアンカーだのは分かりますが、一般にボルトを見たら、そうしたレガシークラスの支点と比べて、信頼がおけるという判断で登ってきました。

一般的なクライマーの姿勢と思います。それでは、ダメだということですね。

クライマー界はこのような矛盾を抱えていますので、自覚的に登りましょう。すべての開拓者を信用してはダメです。特に岩場に何名も複数の開拓者が入っており、名前の記載がないような場所は要注意です。人気ルートに限定して登りましょう。

2020/11/30

地域おこしにクライミングを!八面の事例探求

■八面山トレッキング&ガストロノミーモニターツアー

これは、地域おこしの一例として、”クライミングによる地域おこし、も可能性としてありますよ~”、ということを、地域の方々に知ってもらう活動の一環として、参加しました。

”地域おこし”ということに、”クライミング”も視野に入れてもらいたいです、ということです。

■クライマー側の一般的事情

クライマー側の一般的事情としては、クライマーは、いわゆる観光からは、最も遠い存在です。

豪華な食事に興味もなく、温泉にも興味がないのが一般的クライマーで、その理由は、お金があるなら、クライミングギアにかけたり、一分一秒でも多くクライミングに接するために、生活をギリギリまで倹約しており、同じお金なら、倹約できない車代とか、高速道路料金、そういうものに掛けるからです。(私も帰りは高速ではなく、下道で帰りました。資金を体力でカバーするのがクライマー人種の慣例です)

【一般クライマーの価値観】
豪華なお食事1.5万円 < クライミングギア 1個1.5万円
宿泊費2000円 < 高速道路代2000円
温泉代500円 < ビール代250円 <コーヒー代350円 もしくは100円×5回
一泊1万円の宿 < 雪山遠征費

もちろん、クライマーにも色々いますが、
・基本的にテント泊で宿泊無料、
・道の駅での買い出しで食費一回約1000円、
・後は高速料金を仲間の頭数で人数割り、

というのがクライマーの伝統と相場感です。

一応、”現代初心者”という名前の伝統を打ち破るクライマー人種も、最近は台頭してきていますが…。その人種ついては、長くなるので、ここでは割愛します。

要するに 現代主流のいわゆる”クライマー”という活動をしている限り、豪華な温泉宿、というのはクライマーの行動圏にかすりもしない、ということです(笑)。

逆に見れば、そのような投資が必要な設備を求めてこない、謙虚で質素な人種、という風に見ることも可能だと思います。

■ 地域観光開発 … 八面山の魅力を考えるワークショップ

今回のツアーは、よくあるバラマキではなく、別名、八面山の魅力を考えるワークショップでした。

東京から招いたライターとコンサルタントが同席していました。コンサルタントは、九州でも調達できるのに、もったいないなぁとは思いましたが、東京方面のお客さんを呼び込む、東京的な都会である福岡都市住民を呼び込む、という意味では良かったかなと。(エンジョイワークスさんなど、コンサルに取り入れるのは、どうかなと思ったりしました。同じ会社を使い続けないのがコツです)

私は三井物産で地域の観光開発をしたこともがあるのですが(門司港レトロ)、やはり、東京方面の開発コンサルタントにプランを何社か出させ、コンペ形式で、プランを採用する、というのが王道でした。

こうしたコンサルを開発コンサルが答えを出すのではなく、お客さんそのものに考えてもらい、意見をもらっちゃおう!というのが今回のワークショップ。顧客目線で正しい戦略と思います。どんだけ考えても都会のコンサルからは見えない点がありますしね。

■ トレッキングコース

トレッキングコースは、金色渓谷から八面山を一周するコースでしたが、

 バリバリ働いている現役キャリアの女性層がメインターゲット。

つまり、山の歩き慣れはしていない層(そんな時間、どこにあるんです?)なので、いきなりの金色渓谷は、廃道ぎみの道、という意味での難路でしたので、みなさん、あたふた…(
笑)。

腐った落ち葉が滑ってころりん=あら捻挫、がありそうな路線の道でした。登山道の名前を金色渓谷(わんぱくコース)とでもすると良いかもしれません。

私は、和予石も行ったことがなかったし、パラグライダー発着場もスルーしており、クライミングで一回、ニッキーを連れて1回、他の方の案内で1回、と3回行っているだけではありますが、クライマーってホント、岩場に直行直帰だからなぁ…と思いました。

日本フリークライミング協会の井上さん(当時理事)を案内した時も、まったく彼、観光スポットは興味なかったですが…(笑)。

八面を案内するローカルクライマーとしては今回ツアーにも同行してくださった池田さんが適任者です。今回のモニターツアー参加で、さらに、日ごろクライマーとしてはかすりもしない高級宿の様子も分かったので、さらに適任化されたように思います(^^v)。

さて、歩き慣れていない一般市民レベルのハイカーにやはり受けるのは、歩きやすく、見晴らしが開けた場所でした。

バラグライダー発着所は、星空観察に最適な場所なのだそうです。別名:恋人の丘?

八面山でスルーしがちなのが山頂かもしれません。山頂や、岩のてっぺんがせり出している第〇〇展望台…というところよりも、人工の展望台が設置してあるところの方が安全で見晴らしそのものも良いので、山頂でヤッホーっていう定番の山登りの感じではないのです。

八面は、もともと宗教的な場所で、下にある神護寺に伝わる修験道の伝統が、山全体が

 和製エアーズロック

だったことを伝えているのですが…。神護寺当たりでは、ハイキングですっかり体力を使い果たした、同行者のみなさん…、説明も上の空、だったかもしれません。一応、この日の日程消化で、石舞台へも行ったのですが、すでに疲れて、”お家帰りたいよーモード”だったように思います。

石舞台では、口の悪い友達が、金属製しめ縄を、”クライマー避け”などと評していましたが…。

クライマー側は、登らないでほしいという地元の意思表示を受けたならば、それは尊重しないといけません。

ただ、伝統的なクライマーは地元との関係が大事だということを、とっくの昔に分かっている。

ので、迷惑クライマーは、いわゆる昨今の ”現代初心者組” かもしれませんが…。つまり、クライミングの伝統的コミュニティが補足していないユーザー層です。

現実問題、石舞台のてっぺんにゴミ放置、先日の日之影の仲組公民館でゴミ放置という問題があげられていましたが、犯人がクライマーというのは、クライマーのネットワークですぐに、こら!っと注意を受けるこの時世で、なかなか考えにくく…。クライミングのネットワークに取り込まれていない、新人層なのかもしれません???ということで、ますます、新人をきちんとしたクライマーのコミュニティに取り込む、ということが大事と思われます。つまり、昔みたいに、クライマーが特権階級意識丸出しで、「仲間に入りたけりゃ実力見せてみな」の態度で仲間に初心者を入れない態度では、Lose:Loseということです。

このように、クライマー界も、(クライミングどっぷり人種)と(現代初心者)で二極化しています。これは、ハイカー界(登山しかしない人たち)も同じで、(冬の剣登ります派)と(高尾山でいいです派)で二極化しています。

■ お宿 金色温泉

お宿の金色温泉は、お食事もおいしく、温泉も大分標準クラスということで、全国レベル以上…で、すっかり懐かしの

高度経済成長期

を味わいました。今となっては、1泊1万円でも、うわー高い!というレベル感のワタクシですが、花の商社OL時代もありましたので…、当時は、13000円くらいだと、”え?黒川温泉で?割安~”と思ったりしていたのでした…。



■ 都会のクライマーの皆さんのグルメ・クライミングツアーに最適

ということで、分かったことは、金色山荘宿泊でのクライミングツアーが可能だということです。(他にエコノミークラスの八面山荘もあり)

首都圏などのバリバリ現役キャリア世代のクライマーのご褒美クライミングツアーでのご利用などが良いのではないでしょうか。一泊2万円の高級温泉宿に泊まりながら登る、贅沢クライミングツアーです。日ごろ、家族サービスをしないクライマー一家が2組集まれば。

お父さんのクライマー2名はクライミングをして愉しみ、お母さんや子供たちグループは一日ハイキングしたり、神護寺、米軍機墜落の場所で歴史や宗教を学んだり、あるいは、温泉で日がな一日命の洗濯をして過ごせます。飽きたら、車から降りて徒歩〇〇秒、というようなボルダーで、ボルダリングしてもいいかもしれません。パパクライマーがクライミング指導して、頼りがいのあるところを見せてあげてもいいのかもですし。

そのためにはどんなサービスがさらにあると良いか?ですが、金色山荘は、由緒正しいお宿すぎるので、八面山荘あたりで、クラッシュパッドの貸し出しや雨の日ようのボルダリング壁設置があるといいかもしれません。

ただ壁は、長野の岩根山荘で設置していても使われていないので、ホールド入れ替えが肝なので、入れ替えできないくらいなら、設置はしないでいいかもしれませんが。

宿から徒歩で岩場まで行けるので、ある程度の年齢から上の中学生高校生レベルの外岩デビューに集中トレーニング合宿というのも可能性があるかもしれません。外岩デビューは、学ぶべき座学がけっこう多く、岩場以外にも、夜の時間帯に、講習会を開く必要があります。

事例として、雪崩講習会では、労山も日山協も、土合の家を使っていますが、これからは現代初心者のクライマーに外岩デビューしてもらうには、2泊3日くらいの集中学習が必要な時代のような気がします。これまでのように、山岳会の先輩について、何年もかけて学ぶというのは、その先輩の頭数が足りていない状況です。

次回予定されているリボルト講習会も、泊まり込みをベースに、近所で宿泊が不要の人に宿泊なしで講習会料金だけの2パターン作ると良いと思いました。

■ まとめ

八面山クライミングにおススメの顧客セグメントは

 バリバリ働いているパパクライマーの家族サービスとご褒美遠征クライミング

もしくは
 都会でバリバリ働いている現代初心者クライマー君のクライミングガイド同伴でのクライミング入門

もしくは
 都会でバリバリ働いている現役社会人複数人のご褒美クライミング
 
でした。

一般の質素な寝食のローカルクライマーにはないけれど、社会人現役世代の、年に数回の遠征で…なら、あるのかもしれないなぁ…などと思いました。

先行事例として、岩根山荘での豪華なお食事も、ガイド主催のクライミング講習会に参加する初心者クライマーたちには好評のようでしたし…(岩根でのアルバイト経験あり)。

クライマーの中でも増えている、いわゆる”現代初心者”の人たちにクライミングの敷居を下げながら、クライミングしてもらうには、いいのではないでしょうか。

《参考サイト》
土合の家 
土合の家における雪崩講習会の様子

岩根山荘 
岩根山荘でのアイスクライミングコンペの様子

上記、2例の
 
 ・リボルト講習会バージョン
 ・外岩入門クライミング講習

さらに、岩場清掃活動と組み合わせ

ができれば、大変良い取り組みかもしれません。

登山難易度



2020/11/29

八面山カプチーノ&鯉の滝登り オンサイト

■ 久しぶりのオンサイト!

いや~今日は、オンサイト2本で、地球は美しい~と思いながら、帰ることができた☆

池田さん、ビレイありがとうございました! いや~久しぶりのオンサイト~☆

直近の岩場、大堂海岸では、テンション入っちゃったからなぁ、5.8だったのに…。

やっぱり難しいののレッドポイントよりも、カンタンでもオンサイトが嬉しい…。

とくに5.9っていうのは、クライマーと呼べるギリギリラインなので(笑)。怪我と故障続きで、膝も相変わらず、寝てると痛いし、人工壁嫌いで、全然トレーニングが出来ていないけど、5.9OSはまだできるらしいです…(ホッ)。

良かった、まだクライマーで…って感じです(笑)。

核心部スイスイ、とはいかなかったけど!二人だと写真が取れないので、今度だれか取りに来て!

記念すべき人生の一瞬の写真がないです(涙)





2020/11/23

子供の世界認識を変える

■子供の世界認識を変える

いじけたり、拗ねたりする人は、子供に限らず大人にもいます。そういう人の世界認識は、

どうせ

みたいなところです。拗ねたり、いじけたりすることで、周囲を動かそうとする意図が見えるときは、私はあんまり助けてあげたいという気持ちにならないですが…(笑)、私の時代は、クラスメートの中に、いじけや拗ね、ではなく、本当に

引きこもりや不登校

が多かった時代でした。学校も苦痛だし、かといって学校さえ行けば正解と思っている親が主体の家も苦痛で、居場所がないという時代です。クラスメートで知っているだけで4人いて、一人は大親友だった人でした。一人は妹です。

そういう彼らがどうやって居場所のなさを乗り越えたか?というと…? これは私自身も含めてですが…

人生のピンチに追い込まれる

なんですよね。クライミングって、そのプチ疑似体験なんじゃないでしょうかね???

ピンチに追い込まれる
=頑張る
=知らなかった力が出る
=周囲の人も応援したり、助けてくれたりする
=引きこもっていたことを忘れる
=あれ?悩んでいたのは何だったんだろう???となる

という具合にピンチが、モノの見方のステージを上げてくれる

私の一回目のピンチの逆転経験では、孤独だと思っていたら大阪ではおばちゃんが誰にでも飴ちゃんくれる世界で温かいなぁ、人は、と思いました。

2回目はアメリカ。単独で渡米して働きながら英語を習得したんですが…やってみたら色々と楽勝な部分もありました。帰国後の日本の生活再建のほうが大変だった。

3回目は転勤ですかね…今5回目くらいのピンチですが、まぁ今の楽勝そうに見える転勤みたいなほうが、アメリカで一人暮らしするより、苦戦していますね…

ピンチはステージを上げるチャンス、ホントにそう思いますが、大きなピンチのほうがホントは、人生にはありがたい経験なのかもしれません。

子供たちにとって、学校を”イヤイヤ”する、というのは、命の道と反するから、で、生物として正当な”イヤイヤ”のような気がします。

私も子供のころ本当に嫌だったのですが…今と違って竹刀で子どもを暴力で従わせるような教育でした…水泳の時特にそうだったのですが…大人になって水泳したらなんということもなく泳げたし… 

大人が見せている世界に嫌だ!という本能は、子供のほうが正しいと思うので、子供たちには、大人からの価値観の押し付けやこういう風に生きなさいという押し付けに屈せず生きる強さを身に着けてほしいです。

とはいえ、何も指標がないと、人は迷います。

その時に寄る辺になるのが、原理原則、であり、その原理原則は、自然界の中に見出せる、と思うのです。

その自然界の原理原則を人間社会に置き換えた言語でまとめたのが、仏教、だと思うのですが、このことについてはいまだ確認中です。

自分の実力の客観視(正見)

■自分の実力の客観視

私はアイスでドラツーのほうに進みたかったのですが、3年前で、M5からM6のところでしたが、基礎体力のところで、跳ねられて、そもそも入門ができない状態です。それは、コンペクライマーが主体のドラツー仲間との比較で分かったんですが…。

コンペに出ず、岩しかしないと、自分の実力の本当のところは、比較されないので、分からないで済まされてしまう…。ロープが出るリードクライミングは、体力差が比較的出にくいクライミングなのです。業界では老後の愉しみと言われているくらいなので。

■コンペを避ける もしくは、得意な土俵だけでチャレンジする

ので、アラーキーがコンペを避けていることは自信の無さ、の表れと思っていました…敗北の屈辱に耐えれないと自覚があるんだろうなぁと。

私の師匠が、私がアイスクライミングを終に体で覚えた時、喜んで、「今、コンペ出たら、ぶった切りで一位やで~。勝ってまうで~」と喜んだことがありました…。が、私のほうは、はて、そうかな?という意識でした。

理由は、現代クライミング事情には、私のほうが詳しいのではないかと思われたからです。当時まだクライミング3年目でしたが…。

例えば、甲府にあるシナプスというクライミングジムでは、初心者当時の私が登れる課題は1個しかなかったのです… ので、そのくらいレベルが高騰していたんですよね…。 そういうところに年配の人は行かないから、気が付かないでしょう?年配の人は年配の人と群れるので、気が付かないで済んでしまいます。
 
まぁ、外岩志向の人が、シナプスに行っても楽しくないですが…。逆にそういう強いクライマーが、外岩に行っても、慣れていなくて登れないので、年配のクライマーのほうも、「なんだ、2段というから、もっと登れるのかと思ったら、俺より登れないじゃないか」と誤解してしまうのです。互いが互いの実力を理解できるだけの慣れが生じるまで、互いの世界に足を踏み込まないから分からないのです。

分かっている人は、コンペクライマーを指導する、外岩上がりのクライマーくらいです。
で、私がコンペに出たら?思った通りの年齢順な順位で、5位/7人でした。アイスとは言え、コンペで強いのは、リードできる外岩クライマーじゃなく、トップロープで雑に素早く登れるジムあがりクライマーのほうです。氷と対話なんてしなくていいのがコンペですから。時間との闘いです。タイムトライアル的、ということです。

…とはいえ、私の場合、納得したというか、そりゃ、そうだよな~と思いました。38歳で山を始めて、41歳で登り始め、43歳でコンペに参加して5位だったら、別に悪いことないですよねぇ…。

ということで、やっぱりなーとは思ったけど、悔し~とは思わなかったのです。私は私の楽しいクライミングを続けていきたいなと思っただけで…。

ただドライをM5からM6のレベルに上げるには、岩で11の人が12に行くくらいの身体強度の脱皮が必要で、それを個人の筋トレ努力で克服するのは無理と思いました。

しっかりした筋トレトレーナーと食事管理、習慣づけ、などプロのアシストがあってもやっとこさ…というようなレベル感の差、だと思います。

自分でやれるのかもなぁと思ってやっては見たけど…。水泳のバタフライは、17メッツ以上の運動強度の高い運動ですが、別に私はなんともなく25m泳げるようになったので、これ以上、強度強いのを趣味に掛けられる時間のレベルでやっていくのは、個人の力では無理そうだと思いました。

ので、能力を上げる限界はすでに見えていて、特殊な外力がもたらされない限り、まぁ私は一生10プラクライマーでいるでしょう…。先日、久しぶりに日向神へいったら、一応9はちゃんとリードできました。

大人は上には成長できないけど、身に着けた能力はなかなか落ちないみたいです(^^)。

上のグレードにチャレンジしないんじゃなくて、まぁ、ここが私の居場所なんだよ~ということを理解してほしくて書いています。

一生、世界最高難度を目指して、頑張り続けるクライミングは成長期のクライミングです。

大人は足るを知りましょう。

2020/11/06

自信過剰バイアスに陥らないために…単独で行くことを前提にして活動すべし

■リーダーとしていくときに必要となる能力と、先輩についていくときに必要になる能力

例えば、阿弥陀北稜に、

 未知の状態で単独登攀、もしくはリーダーで行くという行為に必要な能力

というのは、ものすごく多いです。一方セカンドで先輩に連れて行ってもらうと、その必要な能力が全く見えません。

【事例:未知&単独で行く場合に必要な準備能力】
・八ヶ岳固有の天候を知る力 例:例年 正月第1週目は晴れが多いなど
・あらかじめ全山縦走をして、各ピークの位置関係を知っておく(遭難対策)
・八ヶ岳固有の雪の性質
・雪上歩行
・凍傷にならない、雪と気温のあしらい方
・雪崩を回避する方法
・ラッセル
・ルートファインディング
・単独用のロープ構成やギアを考える力
・遭難の場合の回避スキル
・遭難の場合の保険をいかに掛けるか 例:仲間に行くことを伝えておく、レスキューができる知人を持つ
・下山が核心と知る読書力
・一定時間内にピークハントして帰って来れる脚力
・計画立案力
・雪崩ポイントの知識と、積雪量どれだけで登ってはいけないか知る

です。これがセカンドで行くと、全部イラナイ。すべてお任せで、後ろをついて歩くだけなのです。必要なのは

・基礎体力

一点だけです。

それで一回連れて行ってもらうと、男性は大勘違いしてしまうんですよね… それで中山尾根行って、墜落してしまいます…。

要するに、自信過剰バイアスというのは、分かっていないことが分かっていない、という状態ですので。

2020/11/03

クラックリードは、カムの設置能力と登攀能力の総合力です

■今日の仏教説話

自分も来た道、今から行く道

という単純な話が今日の仏教説話でしたが、これは、その選択肢を取ると、同様に自分もそう扱われるので、結局は自分を損なうよ、と教えるのが良い、という意味かなと思いました。

クライミングで言えば、リードでカムスタックすると登れなくなります。カムが利いていなかったとき、先輩に「利いていませんでしたよ」と教えたら、私が怖かったという話だと思ったみたいで「すいません」と言われましたが、私はセカンドなので、私が危険になるのではなく、彼が危険…落ちれない、墜落が許されないだけです。

実際、私は、自分のリードの質を評価するのに、「カム効いていましたか?」とよく尋ねています。60点、70点…と採点してもらって、クライミング自体のゆとりそのものと掛け合わせて、ゆとりとカムで総合評価しています。

登れるところは、カムいい加減でもまぁ落ちないのでいいのですが… 落ちるかもしれない率が10%でもあるところは、登れないところは、カムバチ効きどころか、2個くらい固め取ってもいいくらいです…。

というので、結局、カムを覚えるには、完全に実力より上のカムエイドで登るくらいなところがいいかねということになりますが…。

仏教法話、デメリットを詳しく理解する、ということが大事だという話でした。いつも次は自分の番、です。