2021/11/15

開拓クライマー向けのロープワーク

■ 開拓クライマー向けのロープワーク

最近は、ボルダラーからいきなりボルダーの開拓へ進むクライマーもいると思います。

その場合、必要なロープワーク知識は何か?ということを、私の理解できる範囲でまとめておきます。

過不足があるかと思いますが、その場合、お気づきの方からご連絡いただけると幸甚です。

■ 知識編

地権者より、開拓許可を取る。何はなくとも、この許可がないと、岩に触ることすらできません。こちらの画像が参考になる手順です。


■ アプローチ整備

道を作ることです。

■ 岩の掃除

岩の掃除は、

 ・脚立に乗る
 ・ロープにぶら下がる

の二つがあります。ロープにぶら下がること自体は、確保器一つで可能です。結び目を作っておけば、それより下にロープが流れることがないので。ただし、利便性のためにグリグリを使う人が多いです。

また、ぶら下がる支点の強度や、片方を引き抜いたらロープが引っこ抜けることがないよう、支点でロープを殺すこと、あるいは、ロープの振られ止めの設置などに注意が必要です。

しかし、常識的な範囲でのことだと思います。

グリグリ以外でも、マイクロトラクション、ロープクランプ、ユマールなど、一方向にしか動かないタイプのギアが使えますが、グリグリは下降もできるのがメリットです。

■ 支点の強度

強固な支点というのは、25kN以上の耐荷重があることを昨今は意味します。

冗長性…はどのような場合でも有効な安全策です。2個、支点を作るという意味です。

ぶら下がるロープ自体も2本にぶら下がる人もいます。

■ 登ったり降りたりを繰り返す場合

グリグリ以外に、プーリー付きのアッセンダーがあると大変便利で楽です。

■ まとめ

最低限の道具は… そう大きくない場合、

 コケ落とし用 金ブラシ
 はしご

小さいボルダーならこれで大丈夫です。

大きなボルダーになると…はしごで届かないケースが出てくるので、ロープにぶら下がりたくなるかもしれません。

そうなると、
 
 ハーネス
 ロープ
 グリグリ
 振られ止めに使用する何か
 ロープがこすられて切断される可能性がある場合は、ロープを守るための敷物
 プーリー付きアッセンダー

などが、追加で必要になります。

■ ノーマットは許されない


一般公開する場合は、ノーマットは安全上ありえないので、ノーマットにこだわる場合は、公開しないで、自分だけで楽しむのが良いのかもしれません。

公開しないにしても、苔落としは必要になり、ロープワーク技術は必要になってくるように思います。