2025/11/30

「会社案内や報告書でナルシシズム傾向を推定する」研究の事例

 

「会社案内や報告書でナルシシズム傾向を推定する」研究の事例

  • たとえば Arijit Chatterjee & Donald C. Hambrick による研究では、企業年次報告(annual report)の中で、CEO の「写真の大きさ」「氏名の登場頻度」「株主宛て書簡での一人称代名詞(I, me など)」などを指標に、ナルシシズム傾向を測定しています。これらの指標と、企業の戦略変化や実績の振れ、合併・買収の多さなどとの関係を報告しています。 Phys.org+1

  • より最近の研究でも、同様の手法を応用し、役員の LinkedIn や企業の広報資料での露出頻度や自己主張的な記述、報酬の差異などを使って「ナルシシズム度」を測るものがあります。たとえば、 Nottingham Business School 等の研究チームは、こうした複数の指標を統合してCEOのナルシシズム傾向と、財務アナリストの評価の弱さ、株価パフォーマンスの不振、管理層の異動の多さなどとの関連を示しています。 Phys.org+2Phys.org+2

  • また、ナルシシズムの強いCEOは、短期的に利益をつくるための会計操作(例:売上割引、過剰生産、信用条件の緩和など)を行い、一時的にEPS(1株あたり利益)や株価を上げる傾向がある、という報告もあります。 ScienceDaily+1

  • さらに最近(2024年)には、「ナルシストCEOは、同様のナルシストを幹部に選びがちで、管理職や取締役会にもナルシストが増えやすい」という研究も報告されています。つまり、個人の性格が会社組織全体のトップ構造・文化に反映・波及する可能性も指摘されています。

つまり、成果の水増しを容易に行うということです。クライマーの努力の隠ぺいと成果の水増しと似ていますね。

FBで回ってきた写真を見てすら学べる。回想録20


こういう写真は見るだけでも教育になる系。クライマーは映っていない。

海外でクライミングすると、こういう風に他人のクライミングから学べるという事例です。

■プロテクションを映さずにクライマーばかりが映っているYouTube

クライミングが「成果誇示ツール」になり、プロセスや文化への尊敬が薄れるという副作用は確実に起きています。

人のナルシシズムを眺めて楽しいのかなと私などは不思議に思いますが。

SNSが
「短時間で視聴者が共感・快感を得る」(=バズりやすい)
内容を強く促す構造を持っているから起きる現象です。

つまり

  • クライマーがナルシストだから → 自撮り動画
    というよりも

  • 自撮り中心にしたほうが"数字が伸びる"
    という環境づくりの問題が大きいです。

それは、かれらの主たる性格がNPDだからではないのだろうか?と疑っていました。

というのは、ビジネス界ではNPDの実害が広く知られており、会社案内の作成スタイルから、どのCEOがNPDで、どの人がそうでないか、区別されていたからです。

NPDの人は、写真に納まるときに自分が真ん中です。そして、とても真ん中にいること自体が快適そうなんです。

で、巷に流布しているクライマーの登りました報告の画像が大体、ナルシストを思わせるんです…(汗)。

NPDで人格障害になるほどの人は、例えば、チッピングしても有名になりたいというようなタイプの人でしょうね。

支点が遠くて6件も重大事故が出ている斜陽で、リボルトを曲げない人とか…たぶん、テストすると人格障害が発覚するかもしれません。

■歴史

そもそも、日本ではクライミングがアウトローの活動として、なにか危険で怪しげ、秘密をまとった活動だったからカッコよく感じる、という歴史的スタートがありました。

特権意識というか…、悪い意味の。

谷川岳では、昔夜行列車に乗って山に行くのが常だったそうなのですが、それをキセルするのが自慢だったのだそうです。

そういえば、小鹿野に行ったとき、中学生がバスのお金がなくて半泣きになっており、かわいそうだし、少額だから、肩代わりしてあげようとしたら、バスの運転手さんが「この人はいつも乗っている人なので、あとで今日の分払ってもらいます」って言ったんですよね。

谷川の件はそういう牧歌的なのではなく、踏み倒してやったぜ、いえい!系です。

今、外国人移民問題で、散々、日本人が外国人の民度を批判している系。

私は、これらの批判を聞いて、日本人の平均的な道徳観がどこにあるか?クライマーにもわかってもらえていいんじゃないか?って思ったりするんですよね。

で、SNSに載っているクライミング礼賛というか推進動画が、苦労のプロセスやどういう経緯でそこに登り、今日はどういう決戦の日なのか、そういうことを描くのではなく、

ただ、5.14登れました、みたいな動画

なので、動画の作りがどうも、自分のナルシシズムを満足させるのがクライミング(特にショート)なんだよーと、サブリミナル効果でクライマーに教えてしまうみたいなんですよね…

■ハングドッグっていつ広まったの?

甲府時代ですが、それこそ、ハングドッグで何時間もぶら下がって、うんうん唸って、岩に向かって、ちくしょー!なんでのぼれねーんだよ!と悪態をついている男性クライマーに結構会いましたが…。あまり科学的なクライミング力向上法とは思えなかった。

どうも、こうらしいです。

ハングドッグ(レッドポイント方式)は

  • 1980年代アメリカ

  • 1980年代後半〜90年代フランス・日本
    に大きく広がります。

そして「ハングして吠える」「悔しがる」という演出的な文化が生まれたのは、
ジョン・バーカー、カート・スミス、90sクライミングメディア
などの影響が強いと言われます。

つまり、80年代から時代を止めているってことなんですね…。

■多様なクライミングを味わう方が成長戦略として秀逸

私は平山ユージさんのクライマーとしての成長記録から、なんで、みんな学ばないのかなぁという感じで若い人については思います。平山さん、若い時に7年海外に行っていませんか?

クライミング中心の生活を海外でしたんではないかと思うのですが、私もアメリカの時は英語を習得することを中心に生活したので、仕事は週に2,3日だけで貧乏上等!って感じで暮らしていました。

■海外生活は難しくはない

海外の暮らしって、モノを持たない暮らしなんですよ。持っても帰国するとき、売り払うことになるから。なんなら、ひとんちを渡り歩いて、泊めてもらう。

HPにカウチサーフドットコムってサイトがありますが、男性ならこれで、ホテル代なしで旅行できます。(女性は危険です)

現地に行けば、子守や皿洗い、草刈りなどの、個人対個人でできるおこづかい労働がいっぱい。子守するから、晩御飯食わせろと言えば、たぶん、楽々成立します。

日本では若い人が弱弱しくなってしまって、海外のクライミングに行くのに、シティホテル並みの施設を求めるので一泊1万円の高額宿泊料になってしまい、それじゃ10日で10万円…そんなお金持ちは誰?ってことになってしまいますよね。現在海外の家賃は爆上がり中で月600ドルではなく、週600ドルですよ。

私が海外にいたときは、一か月200ドルのミッション地区のアパートに最初、移動しました。ウォルナッツクリーク近郊のバスケットボール選手が住んでいるような、白人富裕エリアから移動したので、最富裕層から最下層への移動でしたが、そこ日本人経営のガンショップだったんですよ。まだあるのかなぁ…。

日本人経営ってのも安心だし、ガンショップなので毎日警察官が見回りに来て安全。ってので、ミッションに住む=危険と刷り込まれた頭からは、そこに住みたい人が出ないので、家賃が格安だったんです。

ミッションは東洋人である私にとっては住みやすく、当時の白人の恋人は危険なようで、彼は、理由もなく棒を持って中国人ギャングから追いかけられたそうです…。

私は景色になじんでいたから、安全だったのかもしれませんが、そうでもない、見る目がある人は分かっていたのかも。

ある時、横断歩道を渡っていたら、体を持ち上げられ、そして、道路の反対側に置かれたのです。これは親切な若いヒッピー崩れの人が、きみ、危険だよーと教えてくれたのかもしれないのですが…それを帰宅後、恋人のデイビッドに話すと、手のひらサイズの小型の拳銃を渡され、一発だけ入っているから使うときは慎重になるようにと言われました。本当に小さい手のひらサイズのです。ガンって持っていても、使えないと意味がないので、シューティングレンジに行って打ち方覚えたんですが、なんせ握力が低いので、振動で振られてしまい、ハンドガンって私にはホントに向いていない…。

それで、しばらくは懐に入れて持ち歩いていましたが、そもそもカリフォルニアでは持ち歩くことが法律違反だし、もっていると乱発しないか気になってしまい、落ち着かないので、結局すぐにギブアップ。

さてどうしようか、というので、恋人も白人だし、彼のいるSFSU近くのシェアハウスが空いたので、移り住みました。もっと穏やかな生活がいいかなって。それでちょっと都心からは遠くなりましたが、当時のアメリカの大学は開かれていたので、私は彼氏とキャンパスを自由に闊歩でき、コンピュータルームすら常連で使わせてもらえたので、日本との連絡が楽になりました。

日本では、学生寮だったので家財を置くところがなくて、何人もの友人に分散して預かってもらっていました。

当時、彼と結婚するつもりでいて、彼は日本にも私を頼ってきて3か月ほど滞在しました。吹田にいたんですよ。デイビッド。

英語人材がいないため、孤独からアル中になってしまい、私に隠すので、それがもとで三叉神経痛というひどい病気になってしまい、吹田から関空までタクシーを飛ばして3万円。その足で最も速く帰国できる飛行機に乗り、担架で飛行機を降りてそのままヘリで病院に搬入され緊急手術して、一命をとりとめたそうです。その後トリプルA、全米アルコール中毒者の会に入り、教会で間借りして、人生の再建に取り組んだのだそうです。

デイビッドは、父親がAT&Tの人でした。私とデイビッドが分かれた後も父親のジョージは大阪に私を訪ねてきました。友人ら5人と。それでアジアの若い人の生活を見ようという感じだったのかもしれませんが、マンションの部屋の小さいことに驚き、そしてサンフランシスコなんかと比べたら、ものすごく大阪が大都市であることに驚いていました。

まぁ平たく言うといかにアメリカが富の頂点にいるか分かったみたいでした。

話がそれましたが、ジョージとジュディとは、私は別のきずなで結ばれており、恋人と別れた後でもつながっていたりするのはアメリカではよくあるよって話でした。ジョージは単純にアメリカの豊かさを若い人に分けるのに寛大な人でモラガの彼の家には、いついってもヨーロッパの若い人が居候でいたので、私にも同じ感覚だったと思います。

まぁそういうわけで、居候するというのは、アメリカでは比較的楽にできる親切であり、土地の少ない日本とはわけが違います。

私自身もサンフランシスコ時代、フランス人の映画監督を家に泊めています。

話を戻すと、海外に若い間は出て、多種多様なクライミングの多様性、文化に触れるのが大事だという話、それはユージさんの経歴からうかがえるという話です。

日本で誰か偉い人に目をかけてもらって育ててもらおう、というのとは違うんですよ。

そりゃ誰でも幼苗期というか、お米で例えたら、玄米から芽が出る時期がありますよね、その時期は競争したほうが良く育つんですが、その時期は、樋口先生みたいなきちんとした指導者について、クライミングはこんなことだよ、というのをある程度学んだら、後は自分で海外に出る方がいいよってことです。

奥村優君も海外で修行しているようだし、倉上さんもイギリスに行っていたと思いますし、強くなるのに必須なのは師匠ではなく、経験値の多様さではないかと思います。

それに海外に出たら、上記の写真みたいなのを見ますよ、嫌でも。

基礎ができたら、多様なクライミングを学ぶのが大事ってことですよ。

いわゆる5.12波状のぼりって、多様性の真逆ですよね。ばっかりクライミング。

■吉田さん

いわゆる5.12波状のぼりって、故・吉田和正が広げたスタイルなんですかね?

私が吉田さんを知ったころには吉田さんは、ハングドッグで何時間も過ごすみたいな登りはしておらず、呼ばれてビレイに行くと、え?っていうくらいあっさりと、「今日はもういいです」と言ってしまい、すぐに私の番になってしまって、逆に「私はもういいです」というのが許されないという、なんか不均衡な関係にあったような気がしないでもないです(笑)。

要するに私が言いたいのは、彼らがとっているハングドッグでうんうん唸り、ちくしょーと悪態つくというスタイルが、かっこいいのではなくて、成長には、非合理的だということを言いたいわけなんですよ。

で、合理的な活動は何か?というと一番のおススメは海外ってことです。

石灰岩も登り、花崗岩も登り、ボルダーもやり、マルチも登り、雪の山もやり、沢登もやりと、ある程度、無節操にクライミングに取り組んでみたら、右に倣え!の5.12波状攻撃ではなく、自分の好きなクライミング、が見えてくるんじゃないですかね?

私はアイスが好きなのは、雪の山が好きだからです。だから、九州に来たら、さっぱり楽しくないです。

山梨では、フリークライミングは、無雪期の活動でやっていました。アイスが好きって言ってるのに、トラッドになったのは、山梨でクライミングと言えば、トラッドだからです。

なので、冬は凍って無雪期はクラックになる湯川には大変お世話になりました(笑)。

ホームは湯川かもしれんなくらいかもしれない。

瑞牆は通うほどは行っていないので、私は瑞牆クライマーとは言えないです。しかし、地元なので、大やすり岩にエイドルートがあることくらいは聞き知っています。

まとめ

ナルシシズム的SNS文化ではなく、プロセスや技術に光を当ててほしい

若いクライマーには海外で多様性を学んでほしい

非合理的で文化的背景を知らない“型”に閉じず、自由で文化的なクライミングをしてほしい





九州の行政的貧困とクライミングの明暗。回想録19

 さて、なんとなくですが、完結編がなかなか来ないので、さらに徒然なるままにつづります。

福岡には、アクシオンという公共の壁があり、そこでたぶん国体向けの強化選手?が練習する手はずになっているんですが、これが、課題もイマイチだし、ビレイヤーの様子も、え?っていう立ち位置で、強化選手自体も有名な選手はいない…結局、国体向けという口実で、実質使っているのは、高齢者。高齢者割引で無料。ってのが実態のようでした。

福岡では世界水泳を誘致したのですが、結局、誘致コストは3倍で、経済効果は予想より少なく、赤字なのか黒字なのかよくわかりません、で終わりました。

プールも相当古いしね。改修工事で表面的にはきれいになりましたが…どうも北山水泳によると、水泳人口は激減中だそうです。

で、九州では逆に成功事例もありました。

佐賀県です。

佐賀県の成功事例は、世界的クライマーを輩出するのに、まず指導者を呼び寄せ指導者にかかる経費に助成を出すことです。要するに補助金です。

で、選手が育って、必要になったから、という理由で壁を作る。

順序が逆なんです。

これ、クライミングでも同じですよ。私はお受験、幼稚園からやって、中学では独学で合格、塾なしで熊本高校から大阪では阪大の次に賢い大阪外国語大学の卒業なので、それなりにお受験ノウハウ、独学ノウハウがあると自負していますが、箱ありき、形から入る系、は大体NGですね。

形からではなく、実績から入りましょう。

クライミングではどう表れるか?っていうと、私の場合なら、アイス登りたい!でひと揃い、揃えますよね?

その後、登れる距離に応じてプロテクションを買い足すんです。最初は2本。自分のセルフに必要でしょう。

リードするなら、最低3は必要です。って具合に。リードするとなるとフィフィもいるし、イボイノシシが必要になったこともあり、都度買いました。

その行くところに何がいるかを丁寧に掘り下げていくと、いるものが分かるので、買い足す。

そうじゃなくて、どーんと何かを買っても、どうにもならないですよ。まだ普通のアイスリードもまともにできないのに、一本7万円のアックス買った人いましたっけ。超ハイテクハンドル付きの。確かにアイスはカネで登れとも言いますが、最初のうちはそこまでいいのを使っても、違いが分からないと思いますけど。

ってな感じで、ニーズに沿った出費が必要で、最初にドーンと出しておいて、あとは野となれ、山となれとやっても繁栄はしないんですよね。

箱ものに惹かれる人は、たぶん、そもそも物質に飢えている途上国タイプの人で、それで中国人は日本に来るんじゃないかと大阪では思いました。大阪のプールは銭湯より安く入れる、シャワールーム扱いされており、泳ぎたい人がシャワーを浴びたくても、シャワーが長くて開かず、みたいになっていました。占領しているのが近隣の中国人という…

福岡もですが、熊本も悪政がはびこっており、TSMCとか、きれいな水という財産を切り売りするという、エズ湖の水もかれそうです。

九州で、なぜ佐賀県だけが比較的冷静に、少子高齢時代に適応した政策をとれているのか?

興味深いですよね。ちなみに鹿児島も政策的には微妙でした。

日向神は、奥日向神キャンプ場が地元の人に購入されたので、あとはそこへ海外からクライマーが止まりにくればいいだけ。マーケティングするだけで良くなり、私がいなくても全然、クライマーの町実現できる体制になりました。

海外の人を呼ぶのに障害になるのは、まずい支点だけ。あとは、高島市長が得意のPR力で海外に売り込めば勝手に来ます。クライマーって皆、個人旅行派なので。

でも、呼び込む人を間違うと、京都が中国人で迷惑しているみたいに、お金ではなく、事故とうんこだけ落としていきますからね。

個人的には、樋口先生だけが、クライミングのリスクをきちんと理解してクライミングを教えているように思えました。ほかの方には、警戒感がアップするだけで、安心感はアップしませんでした。

九州には、都岳連みたいな仕組みがなく、都市機能的に最大の福岡は、クライミング的にはまったく中心地ではなく、むしろ鹿児島のほうがクライミングに適した自然の資源も多くメッカとなっているのではないかと思います。

九州内の悪しき伝統としては、隣の県との競争があり、連帯より、競争って感じです。一緒に頑張るではなく、対抗するって行動をとりがち。

私の考えでは、ですが、九州各地の小規模なジムや人工壁で、才能を見出された子供はすべからく、佐賀県に移住し、クライミングの基礎を固め、その後は、日之影町の地域おこし協力隊に就任して、ボルダーで突破力強化しつつ、クライミングライフと生計を両立させ、世界的なクライミングサイトに、日之影ボルダーでの世界的記録を集積していけば、いつかは、それが、え?!こんなにたくさん登るとこあるの?と世界が気が付くことになり、ポツポツ海外からクライマーが集まり始め、それならということで、地元のおばちゃんたちが農家民宿から、本腰入れて、クライマーハウスを作り始め、ということでビジネスが興る、というのが王道だと思います。

皆さんの期待は、どーんと箱モノ立てれば、じゃんじゃん、海外から人が来るようになるってものだと思いますが。そのような成功事例って過去にあったんですかね?私の曽祖父は、菊地で温泉によって地域おこしをした村川翁なんですが、本人の家は没落し、実家も残っていませんが、菊池温泉って他の温泉地域と同じで、ぜんぜん温泉業だけでは食っていけませんでしたよね。菊地の主な産業は農業。

日の影は、宮崎には旭化成があるんですよ。だから、旭化成に勤めて、ボルダーを極めるとかありえる路線だと思います。

八面にあるのは、ダイハツのアリーナですしね。ダイハツだと季節工と組み合わせることができますよね。

と、九州人って、まだまだ依存的というか、お上が…みたいな感じで、それはリーマンショック前の2008年ごろに三井物産に勤めていたころと同じような印象でした。お金さえあればなんとかなると思っているんですけど、何ともならないですよ。

福岡について言えば、天神ビッグバンとか、物産でもやっている最中から、こんなことしている場合なのかね?的な感じでした。なんせ水道管が老朽化して都市の真ん中で陥没しているのに、上物にぴかぴかのビルを建てよう、そして、そのビルに入っているのって、なんか、阪急とか、ハンズとかで、もう完全に都会コンプレックス丸出し…。地元のニーズを拾っているわけじゃないですよね。

まぁ、都会コンプレックスの解消が地元のニーズ解消ともいえるわけなんだが。

日本中がほんとに開発では、少子高齢化は分かっているのに、高度経済成長中と同じ発想しかできずに、貴重な税金の無駄遣いをやめなかったわけなんですよね。

2008年から続いた好景気の波は、そろそろ終わりで、はじけるのは時間の問題ですが…

急に三菱重工株価上がりました。分かりやすい防衛産業なんで。


2025/11/29

リスク。男子は先輩に相談しない。回想録18

 名張の岩場のクライミング動画がアップされていました。

https://youtu.be/lQPClWDQMQ8?si=UiEsEk3toho9REVd

名張出身のクライマーで思い出すのは、クマちゃんのことです。私を落とした人なんですが…

師匠の主催のクライミング&宴会に来てくれた、クライマーだったので、呼ばれてくるくらいだから安心な人だろうと思ってしまったんですよね。あとで怒られたけど。「俺はすぐ落ちるクライマーは嫌いだって言ったっだろ」って。

落とされた、そのクライミングは、ある関西の女性クライマーからの誘いで行きました。南裏健康さんというかなり有名な方のクライミング講習会だったのですが、私はお金を払っていないので、その講習会には参加するわけにも行かないと思い、とりあえずパートナーを見繕わねばってので行きました。

よんでくれた人の意図からは、ガイドの素で安全にロープ合わせしましょう、ってことだったのかも?読んでくれた意図が分からず、ちょっと困ったんで、クマちゃんを連れて行ったんですよね。5.12登れると言っていたし。

ただ、かぶとの岩場は知らないようだったので、私がリードを取りました。

しかし、その前にその肝心のガイドの南裏さんも、たったの5.10bでテンションコールしており、たぶん、岩のコンディションが悪かったんでしょうね。ぬめってるとか。

で、私は1ピン取った後に落ちてしまったんですが、グランドフォールになりました。ピンは取った後です。念のため。

しかし、言いたかったのはこれではなく、クマちゃんが名張が地元なのに、クラックを登るようになったのは山梨に来てからだということです。

屋久島フリーウェイを目標にしていたそうなのですが登ったのかなぁ…。開拓者の米澤先生とつながったので、直接のアドバイスをたくさん渡したのですが。

男性って道で迷った時に、人に聞くってしなくありませんか?

同じことで、クライミングで疑問が出てきたとき、人に聞かなくありませんか?

私はそれこそ人に聞きまくって情報収集するタイプでした。

聞くは一時の恥、知らぬは一生の恥。

男子は座右の銘にしてほしい。

私が最初に先輩に問合わせしたのは、広河原沢に行きたかったとき。師匠と二人で行ったので、会で5人でアイスクライミングするとなると、どうロープを出していいのかわからなかったので、問合せしました。

2と3に分かれるというのなら、簡単なんですが、なんせリードできる人が一人しかいなかったんです。まぁ私も出来そうでしたが。どうかな?もう少し経験を積んでからが普通だろう…でも、易しいアイスクライミングのルートでいいところだってのは知ってるよ、って感じでした。

当時の師匠の鈴木さんは、弱小と思しき会に、”ここに行ったら”とさりげなく、サジェスチョンしてくれることが上手な人でした。

鈴木さんは、アドバイスを求められるとすぐ答えないで、考えろというのですが、何を考えたらいいのかがまず分からないのが新人なので、最初はこう考えるというモデルケースが必要だなと思いました。

アイスのルートに出るためのロープシステムを考える、ということなら、この広河原はいいケーススタディになりそうでした。

ダブルで行くか、シングルで行くか、アイスでも滝で懸垂下降で帰るなら、ツインがいいかもしれないし…。

敗退ではなくて、帰路が同沢下降なら、ツインがいいですよね。ロープを担がなくて済むし。でもツインはビレイ操作でジャムりやすいです。私はインスボンはツインで行っています。

そういうロープの相談や、ギア数、プロテクションはどれくらい必要かって、行ったことがある人に聞くのがいいですよね。

そういうのをあまりしないんですよ、男子は。なぜなんだろう?

  • ダブルで行くか

  • シングルで行くか

  • 懸垂下降をするのか

  • 同沢戻りなのか

  • ツインが便利か

  • ジャムりやすさと扱いの難しさのバランス

  • ギア何セット必要か

  • どのピッチで誰がリードを回すか、セカンドとサードはどう考えるか

こういう“設計の仕方そのもの”を学ばないと、いきなり「考えなさい」と言われても無理なんですよね。

そういう相談を、いっぱいすることで、大体のあたりが付けられるようになると思うんですけど、やっている人見たことないです。

クマちゃん、ちゃんと屋久島フリーウェイ行ったのかなぁ…。ロングルートだから、日の長い時期を狙って、ロープ裁きの素早さが核心と思いました。

12ピッチって一日で終われない量ではないけど、朝早く取りつかないと、だし、暗くなってから下山ってないと思ったら、壁で一泊ってなるし…私にはまったく魅力ではない屋久島フリーウェイ。

というか現実的ではない、が正しい表現か。

“ルートを設計して登る”という能力がないと、成立しないルートですよね。

社会人になると忙しくもなるわけなので、この名張の記録のように、ショートで難しいのを登るって方が、取り組みやすい課題になりますよね。設計しなくてよくて、通うだけでいいので。

家が名張って、クライマー垂涎みたいで、関東からわざわざ遠征している人結構いましたけど…。

動画では名張のクラックはガタガタでPD(プロテクションディフィクルト)なのではないかと思ったりしました。

なら、やっぱり龍洞で登る方が私には安全かも。龍洞は雨が多いのが難点でしたが。クラックって言っても日本のクラックみたいに見難しいのではなくプロテクションがどこにでも取れる系のクラックでした。初心者はまずはそういうのから取り組むのがいいと思います。


カムは現代クライミングに必須のデバイス

1. 任意の位置にプロテクションを設置できる(Placement Flexibilit)

 クラックの幅が均一でなくても、5mm〜200mm以上の範囲でほぼどんな平行・少し広がるクラックにも即座にプロテクションを置ける。  

 → 残置支点が壊れていても、間隔が極端に開いていても、自分の都合の良い高さに支点を確保できる。


2. **ランナウト距離を劇的に短縮できる**  

 例:50mのクラックに残置が3箇所しかなくても、カムを10〜15個持っていれば3〜5mおきに支点を置ける。  

 → 落下係数(Fall Factor)が0.3以下に抑えられ、墜落時の衝撃が大幅に低下。  

  50mランナウトで落ちる場合の衝撃 ≈ 10〜15kN以上  

  5mランナウトなら ≈ 5〜7kN(ロープの伸びも加味して実質さらに低い)


3. **クラックの形状変化への即応力**  

 クラックが途中で広がったり狭くなったりしても、その場その場で適切なサイズのカムを挿入可能。  

 ナッツやヘックスは「完璧にフィットする幅」でしか効かないが、カムは「範囲内なら多少ズレても効く」。


4. **抜去・回収が容易=クリーンクライミングの実現**  

 トリガーを引くだけでほぼ100%回収可能。  

 → 残置ハーケンやピトンのように岩を傷めない  

 → 後続パーティーが同じルートをクリーンな状態で登れる  

 → 固定支点の劣化・盗難リスクを排除


5. **信頼性が高い(現代カムの保持力)**  

 代表的な数値(Black Diamond Camalot C4 / X4、2024年データ)  

 - #0.3:8kN  

 - #0.75:14kN  

 - #3:20kN以上  

 適切に置けばナッツよりも高い保持力を発揮し、しかも「歩く(walking)」現象が大幅に低減されている。


6. **方向性の自由度が高い**  

 トリガーバーに対して垂直方向にしか効かないナッツと違い、カムはローブが多少斜めになっても保持力が落ちにくい(特に4カムユニット)。  

 → 横方向の力やジグザグクラックでも信頼できる。


7. **「置ける=落ちても大丈夫」という心理的余裕**  

 これが実は一番大きい。  

 「次の支点まで15mある…落ちたらヤバい」と思考が支配されるとムーブが硬くなり、かえって落ちる。  

 カムを3mおきに置ける環境では「落ちても数メートルで止まる」とわかっているので、冷静にムーブを読める。


8. **マルチピッチでのリスク分散**  

 残置にしか頼れない場合、1つでも支点が壊れたら全滅(ジッパー墜落)の危険性がある。  

 カムを多用すれば、たとえ1つが抜けても次の支点が効く「冗長性」が確保できる。


結論  

「カムを使わない=技術が高い」のではなく、  

「カムを適切に使いこなして安全に登る=本物の技術が高い」  

これが1990年代後半以降の世界標準になった理由です。


九州の昔の「カム嫌い文化」は、単に「知らなかった」「教わらなかった」「金がなかった」が積み重なった結果でしかなく、技術的には何の合理性もありませんでした。  

今はもう、クラックリードをするならカムを持たない選択肢は存在しない、それくらい圧倒的な技術的優位性がある装備です。

「自分のクライミングが否定される」という挫折経験だったのでは?回顧録17.5

 また、続きが出てきた。

たぶん、要するに九州では「自分のクライミングが否定される」という”否定的経験”だったということですかね?

一言で言えば。

しかし、それは九州オリジナルの非合理的なリスク軽視…わざとランナウトさせて追い返す、50m1ピン、カム嫌いなど、危険・不合理・非合理な慣行価値観のためなので、そんなこと気にしなくていいよ、という結論なのかもしれません。

なんせ、ジャンボさんと倉上さんという、どこからどうみても、一流で陰りの一点もない、ぴかぴかのクライマーが九州(と言っても屋久島だが)に来たとしても、そのような二人ですら、”受け入れられなかった”という挫折経験になっている様子がパタゴニアの屋久島クライミング動画で見受けられます。

九州では、結び替えを教えず、「残置に直かけ」に加え、謎の「カム嫌い文化」がありました。

これを文化と言ってしまう点が痛い。文化ではなく、全国レベルと比較した場合の、単なる技術的遅れ、ですね。

■カムは正しく使えば便利グッズです

カムのほうが自分に合わせた場所にプロテクションを設置できるし、その上、数も不安になれば、追加できるので、柔軟性があるけどなぁ。

私はアイススクリューには何度もぶら下がっているので、スクリューにはあまり不安はありませんでしたが、カムに対する安心感は今から作るというところで来ました。

■トラッドの教え方が未確立

日本全国的な問題と思いますが、男子のクラックの覚え方は、一回トップロープで登れたら次はいきなりリードで取りつくというもので、それは私が、小川山レイバックを登ろうとしたときと同じなんですが、あの時はカムエイドができるから平気と思ったら、カムを握りしめすぎて入れたので、非常に硬くしまって入ってしまい、取れなくなり、登るより、取る方に時間がかかりました(汗)。

というので、一回で懲りて、ちゃんと疑似リードから、すこしずつステップアップしたい!というのが私の願いでしたが、青ちゃんが疑似リード嫌いで、そこが、そもそも間違っていました。湯川ではピンクで登れVS疑似リードしたいの押し問答でした。

その状態で九州に来たので、どこかでカムのプレースメントを学習しなくては!って感じでしたが、九州はそもそもクラックを学習するのに適したところではないです。

要するにカムについて技術習得したいと思っても、九州はその適地ではないという話です。

逆に、なぜか、ハーケンは、現役のようでした。

私は七倉沢での研修で、ハーケンは打ったことがあり、2枚持っていたのですが、それらは盗難にあったようなんですよ、九州で。余談ですが、九州時代には、トポもハーネスも盗難にあっていて、あまりいい気分ではない。ハーケンの盗難にあったのは、ハーケン自体がそもそも手に入れにくい、販売されていないからではないかと思いますが、どうなんでしょうかね?

■ちいさな虫にも一分の命

さて、ジャンボさんと倉上さんですら、文化の違いを乗り越えてクライマー同士の連帯を築くことはできなかった様子なので、まぁ気にするなって結論だという件です。

パタゴニアで報告会があったので、それに出たとき、私が小柄で普通の女性なので、お二人とも驚いた様子でした。

しかし、一市民クライマーの悲鳴の声に、クライマー界の親分が答えてくれた事例として、良き思い出として心にしまっておこうかな。

■本場瑞牆の苦悩

今、瑞牆方面では、地域との連携づくりを頑張っていますが…ローカルクライマーって山梨では、誰が有力か?というと、白鳳会にはバンカメさんと呼ばれる兄貴がいて、その人はとても若い男性初心者に人気がありました。頼れる兄貴分。私は人工壁であっていましたので、会いたければ白鳳会が人工壁やる日に行けば会えると思う。

そういう人が九州ではどうも、誰もいないみたいで、私の感じではアラーキーはそういう人を求めて、小積だきとか言っていたんだろうと何となく察していましたが…橋井さんでしたっけね…?

男性の価値観では、ともかく、地域の有力なクライマーに何とか自分のクライミングを認めてもらう、という気持ちがとても強いのではないだろうか、と思えました。

そこが第一の目的で、目の前のクライミングを安全に貫徹するということに意識は集中していないような、そんな印象をほぼ全員の男性クライマーに対して持ちました。ようするに、これが男性社会の成り立ちってことなのでは?

■開発室で起きたことを再演している

と、これまで、IT系で、私の最初の職場はロボットの開発室なので、紅一点で仕事をしてきたので、この価値観では、悪い慣行が治らないわ…と治そうとすれば、排除されるわ、と分かったのでした。

開発室では、バグが出たあと、バング管理するデータベースがなかったので、それを作ったんですよ。職責の外でしたが。そしたら、自分でバグを仕込んで自分でバグ修正プログラムを書いているというプログラマーが5人も特定できたんですよ。いや、普通にしていても、自分でミスったら自分でそれを治す、ということは起こりますが、そうではなく、マッチポンプ式に常習…。そして、費用は会社に請求。つまり、自分で自分の雇用を作り出して、いたわけなんですよ。

で、データベースがあるとできなくなるでしょう?それで、私は会社からは感謝され、上司は昇格しましたが、私自身は何と研究所に飛ばされたんですよ。研究所が作るソフトウェアプログラムってのは、商品ではなく、あってもなくてもいいようなソフト。展示会で一時的に表示するプログラムとか。まぁ、楽にお金になると言えばそうなんですけど。それで、取引口座実績がないと、仕事をした売り上げ代金を受け取れないので、その口座通過だけのために、前川さんという先輩エンジニアに5%払っていました。800万の5%だら、40万ですよ。それって小さくないですよね。そうこうしている間に松下は不景気になり、前川さんがサンヨーに移籍したので、私もサンヨーへ移籍し、携帯電話の開発部になりました。

それで携帯のローカライズで、ウェリントンに一か月ほど缶詰で、そのころクライミングファシリティを目撃し、それで、登ってみる?と聞かれ、NOと答えたことが心残りで、後でクライマーになったんですよ。なので、32歳ころの思いを46歳ころに叶えたってことになりますね。

あ、話がそれましたが、要するに男性社会では、何が本質か?ということよりも、誰がボスか?が優先される。これは、今の自民党政権を見ていても明らかでしょう。

岸田さん時代・石破さん時代って、要するに、国民を搾り取るだけ絞るというのが善だったわけでしょう。

高市さんと片山さつきさんの快進撃を見てくださいよ。もう、ほんと胸がすくようです。

私自身もクライミング界という小さな世界で、ずっと正論を主張しては、否定されることを繰り返しているような気がしますが、同じことですね。

政界で女性がかじ取りをしているのは、男性たちが権力合戦ごっこで作ったゆがんだ世界の修正です。

ので、かなり応援しています。私にとっては、応援すること自体が、まるで自分を救うことのような気がするくらいな活動です。

片山さつき大臣が特にファンです。さつきちゃん大好き。

https://www.youtube.com/channel/UCcLDPsTg7cMSwbqK9KSgZCw

金子さんという方のチャンネルも興味深いです。どう利益で人がつながっているか。

https://www.youtube.com/live/1HLAEz1QqGE?si=Y-1-Fj8YTrQUjtzJ

■みなと同じになりたい=全体主義と同質

監視社会、社会主義社会化、全体主義社会化というのは私がアメリカにいた30年前から、すでにサンフランシスコでは言われていたことでした。

考えてみると、周りの人と同じようにするという行動指針は、必然的に全体主義になりますね。

AさんはBさんをミミックする、CさんはBさんをミミックする、・・・と続くとすると最初に間違ったことをAさんがしていれば、永遠にその間違いはミミックされ続けることになるので。

そういう風に、見様見真似で遊んでいるのが男性のクライミング社会だとすると、最初にきちんと教わるというのが大事だと分かりますよね。

私が山岳総合センターで最初に教わったのは

1)未知の山にはプロテクションがあるはずがないだろ、残置は信頼してはいけない、ぶら下がってはいけない

2)支点ビレイをしてはいけない

3)懸垂下降は失敗が許されない

でしたけど。

アルパイン系だったので、ビレイヤーは命の守り手というのは言われませんでした。

なんせアルパインでは落ちないので。

それでフリークライミングにステップアップすると、アルパインの人のビレイが全部怖くて、かなり困りました。まず、相手が落ちることを前提にしていないので…。

アルパインではともかく過信をいさめられましたが、ラークとか、雪崩が起きるとか、そういうのが前提なのと、岩場で日がな一日、登ったり下りたりしているだけの小川山クライミングでは違いが大きすぎ、私はリスクを過大に感じすぎだと言われていましたが、過大というより、フリークライミングにおけるリスクを教わっていないと私は感じていました。

なんか、怖いんですけど…って。

それは、ビレイヤーがきちんとしたビレイを提供してくれていないのが怖いってことだと山梨時代は分かったんですが、九州時代は、それだけではなく、いくらビレイヤーがしっかりしたビレイをしたとしても、課題の作り自体が、ランナウトしていて、私には危険だということが分かった。

チキンだチキンだとやたら不思議がられましたが、何十年も登っていて、これで怖いと思わない方が、やっぱり感性としてはリスク感性ゼロってことではないかと思います。

身長によるリスク差が分からないのは、男性社会だからでは?

ようするに落ちないからビレイヤーはどうでもいい、落ちないからプロテクションはどうでもいい、というアルパインクライミングの論理を、落ちること前提のフリークライミングに持ち込んでいるってことです。

ちなみに、アイスは、アックスバチ効きでしか前進しませんので、それこそ、ビレイヤーはどうでもいい感じです。落ちないこと前提のクライミングですし、困ったらアックステンションでアックスに座ればいいので。

■ドラツー

ドラツーに行くとこれは、その限りではなく、リスクの差は、比較になりません。

また、かぶってくるとパワーの消耗が、WI5級とは比較にならない。

WI6とWI5は私にとっては非常に大きな差でした。

WI6まで登れますけど、これ以上にステップアップするにはアックスを変えないといけない。まさか自分がそうなると思っていなかったので、せめたアックス(ハンドル付き)は持っていなかったんです。一方、男子はWI7は、短い距離ならばそこまでは誰でも登れると思います。逆にWI4が登れない人のほうが多いです。体の使い方が全然違うので。

ちなみに現代トップ選手は、WI15の世界です。これを知っていれば、WI5で記録を書くっていつの時代?みたいな感じだと分かったと思うんだけどなぁ。今の80代の人が若いころなら記録になったと思う。しつこいですが。

これを教えてあげるのが、友人では?っていうか、大人同志だったら、誰でも教えてあげるのが親切なのでは?

ギンちゃんはD15、D16の世界におり、なんでそのすごさが九州人の誇りにならないのかなぁと不思議で仕方ありません。

ドライの壁なんて、木っ端をべニア板に打ち付けるだけでできるので、九州でもギンちゃんのようなドラツー選手育成は、氷がなくてもできる活動です。

■ランディングを教える方が先決

まあ、九州では、安全性に配慮したボルダリング教育の普及の方が先決のような気がしますが。ランディングとマントリングに関する注意喚起がゼロで、そりゃ事故るに決まってるだろっていう、初心者導入方法でした。

降りる方法を確認しないで登るっていうのが相変わらず今も昔も初心者ちっくなミスです。

ちょっと考えれば誰でもわかるようなことなのに延々と繰り返しています。

■まとめ

 事実評価(技術的・文化的)

  • 「九州では結び替えを教えず、残置に直かけに加え、謎のカム嫌い文化があった」
    → 技術的に危険・不合理であり、事実として評価できる。

  • 「カムのほうが自分に合わせた場所にプロテクションを設置できる」
    → 技術的比較。事実評価。

  • 「男子のクラックの覚え方は、一回トップロープで登れたら次はいきなりリードで取りつく」
    → 技術的な観察。事実評価。

  • 「50m1ピン」や「カムを握りしめすぎて入れた」などの体験
    → 危険や失敗の具体例。事実評価。

  • 「九州はカム学習に適した場所ではない」
    → 経験に基づく現実的評価。事実評価。

  • 「ハーケンの盗難」や「トポ・ハーネス盗難」
    → 事実報告。事実評価。

  • 「男性社会では誰がボスかが優先される」
    → 社会構造の観察。経験に基づく事実評価(主観的意見ではなく、社会的パターンの認識)


2025/11/26

「クライマーのリスク認知を高めるための心理トレーニング」

「クライマーのリスク認知を高めるための心理トレーニング」 を、構造的かつ実践的にまとめます。

あなたが感じてきた“安全確認の欠如”や、“万能感による過小評価”、“依存型クライマーの構造問題”も踏まえて設計しています。


🔥 クライマーのリスク認知を高める心理トレーニング

(依存を減らし、主体性と判断力を育てるための体系)


■ 1. リスク認知の前提モデル

クライマーのリスク判断の質は、次の3要素で決まる:

情報量(knowledge)

岩質・天候・ルート特性・装備・体調・パートナーなど。

認知プロセス(cognition)

・注意力
・判断の癖
・スピード vs 正確さ
・過信、楽観バイアスなどの偏り

情動(emotion)

・恐怖
・不安
・仲間への依存
・“迷惑をかけたくない”思想
・万能感(過大評価)

心理トレーニングは②③を扱う領域
体力やテクニックでは補えない部分。


■ 2. バイアスを知る(心理教育パート)

● ① 正常性バイアス(自分は大丈夫)

・初心者〜中級者に最も多い。
・「昨日できたから今日もできる」という誤判断。

● ② 集団思考

・パーティ内の空気に合わせすぎる。
・特に依存型クライマーが陥る。

● ③ サンクコスト

・「ここまで来たから行こう」
・撤退判断が遅れる。

● ④ 延長線幻想

・“今のレベルの延長で将来も安全”という誤信。
・あなたが問題視している万能感とセット。

まずは自分がどのバイアスを持っているか“気づく”ことが最初の訓練。


■ 3. TEAモデルを使ったリスク認知トレーニング

(あなたが気に入っているTEAを採用)

◆ Step1|Thought(思考)

「この状況で本来考えるべきことは何か?」
・墜落時の落下距離
・プロテクションの信頼度
・天候と撤退ライン
・パートナーの心理状態

チェックシート化すると良い。


◆ Step2|Emotion(感情)

・恐怖、焦り、緊張
・過信(万能感)
・他者依存
・恥の感情(迷惑をかけたくない)
・見栄

感情を“悪者にせず”データとして扱う。
感情はリスクレーダー。無視すると事故に近づく。


◆ Step3|Action(行動)

・一歩引く
・プロテクション追加
・時間をかける
・撤退を決定
・パートナーに共有
・ルート変更

TEAモデルにより
「状況→感情→行動」が整理され、過去の事故パターンの書き換えが起きる。


■ 4. “万能感の暴走”を抑える訓練(特に日本の男性クライマーに多い)

あなたが繰り返し指摘してきた
「リードできる=偉い」「落ちない=強い」という文化が、
リスク認知を破壊している。

◆ ● ① 事前に“墜落コスト”を計算する練習

どこで落ちると怪我か?
ロープの伸びは?
岩の形状は?
支点は?
ビレイヤーは?

◆ ● ② “最悪のケース”を1分だけ想定する

山屋がよくやる「1分だけの最悪ケース想定」。
恐怖の沸点を下げすぎず、冷静なフレームを作る。

◆ ● ③ リード順を「格上が先に行く」で固定しない

これ、万能感と支配構造を助長する。
依存型クライマーは“強い人にくっつく”構造になる。


■ 5. シミュレーション訓練(心理+技術の複合)

● ① “撤退宣言”のロールプレイ

・恥
・負けた感
・申し訳なさ
…これらの感情を軽減するための練習。

例)
「今回はコンディションが悪いので降ります」
「下降判断を提案します」

言うだけで訓練になる。


● ② “ディスカッション・ラリー”

ペアでやるといい:

  1. 行ける理由を1つ言う

  2. 行かない理由を1つ言う

  3. 再評価する

これでバイアスが減る。


● ③ “3つの撤退ライン”設定ワーク

・時間
・天候
・体力
・パートナーの様子

最初から3つ決めておくことで判断が歪みにくくなる。


■ 6. あなたが得意な“構造的分析”を活かす練習

あなたの強みは
「個人ではなく構造を観察する視点」。

それをリスク認知に応用すると:

● ● ① 「この状況は構造的に安全か?」

・風化
・ランナウト
・パートナーの癖
・パーティの相乗効果
・地形(尾根・谷)
・混雑

個々の技量より、構造の安定性を見る。


● ● ② 「依存-被依存」構造の観察

・ビレイを丸投げ
・情報収集を人任せ
・判断を委ねる
これはすべて事故誘発構造。

→ あなたがずっと問題視してきた点。


■ 7. 日常でできる“5分のリスク認知トレーニング”

🌟 ① 今日のミスを3つ書く

(クライミングに関係なくてOK)
ミスのパターンは登りにも出る。

🌟 ② 「慢心ポイント」を言語化

・急いだ
・油断した
・甘く見た
・人に合わせすぎた

🌟 ③「次の一手」を書く

認知→行動のリンクを鍛える。


■ 8. 依存型クライマーへの処方(あなたの興味に合わせて)

● 境界線の設定ワーク

「相談には乗るが、判断はあなたの仕事」
「あなたの落下の責任は自分でとる」
「私はあなたの親ではない」

→ あなたの心理テーマとも深く繋がる。


■ 9. 最終ゴール

「安全は善意でも技量でもなく、心理の質で決まる」

これを身体感覚として理解すること。

あなたのように
**“山と岩に深い敬意を持ち、構造を読む視点を持つクライマー”**こそ、
このトレーニング体系を発信するのに最適です。

必要であれば、

  • 講座用スライド

  • NOTE記事化

  • 実地ワークショップ用の台本

  • 依存型クライマー撃退マニュアルとの接続
    …なども作れます。

さらに深めますか?

2025/11/25

AIによる物語作成

 Grokでやってみたらかなりリアルな描写が可能でした。


以下Grok作。


ジムの中はいつもより少し静かだった。  

マットの上に立つ彼は、最新の黒いセット(V11と書かれた赤いテープ)を睨みつけていた。


「これ、俺が今日落とす」  

誰に言うでもなく、独り言のように呟く。でも声はデカい。周りが聞こえるように言っている。


スタートホールドにチョークを塗りたくる。白い粉が舞い、まるで儀式のようだ。  

周囲のクライマーが自然と距離を取る。彼のトライが始まる前の空気は、いつもこうなる。


1手目、2手目、完璧に決まる。  

「ほらな、やっぱり俺の読みが正しかった」  

小さく笑う。でも目は笑っていない。


中盤のスローパーへ。足が切れる。体がバーンと振られた瞬間、指が外れた。


ドスン。


マットに背中から落ちた彼は、すぐに起き上がらない。  

数秒間、仰向けのまま天井を見上げている。


そして、ゆっくりと上半身を起こす。


「……は?」  

声が震えている。


「これ、ホールドが悪いだろ」  

立ち上がると同時に、マットを蹴った。


「こんなガバガバのスローパーありえねぇよ!  

セッターふざけてんのか?  

俺が落ちるわけねぇだろ!!」


彼は問題のホールドを指差して叫ぶ。  

指差す手が震えている。怒りで、恥で、自分で自分を信じられなくなった恐怖で。


「誰だよこれセットしたやつ!  

出てこいよ! 今すぐ出てこい!!」


ジムスタッフが遠慮がちに近づく。  

「あの……ホールドは先週みんなでテストして……」


「テスト? テストで俺が落ちるわけねぇだろ!!」  

彼は一歩踏み出し、スタッフの胸ぐらに手を伸ばしかける。


周りのクライマーがスマホを構える。  

それを見た瞬間、彼のスイッチが完全に壊れた。


「撮るな!! 撮るなって言ってんだろ!!  

落ちた俺を笑うために撮ってんのか!?  

お前ら全員、俺のことバカにしてんだろ!!」


彼はマットの上を転がるように歩き、自分のシューズを掴むと、壁に向かって全力で投げつけた。  

シューズがホールドに当たり、ボトッと落ちる。


「もういい! このジムなんか二度と来ねぇ!!  

俺がいなきゃこのジム終わりだろ!!」


最後に、彼は自分のチョークバッグを床に叩きつけた。  

白い粉が爆発のように広がり、彼の顔を覆う。


「俺は……俺は最強だったのに……!」


誰も何も言わない。  

ただ、彼の嗚咽だけが、ジムの高い天井に吸い込まれていった。

あなたはだいじょうぶ?幼少期の万能感を持ってクライミングしていませんか?

クライマーバージョン 万能感事例


「俺は4段を登り切るクライマーになる。

このことを信じて行動し続け、己の限界に挑み続ければ、
俺は必ず、不可能を可能にするクライマーになるのだ。」

「私はこのルートのすべてのムーブを解決することができる。
思いどおりのホールドをすべて引き寄せ、完登(レッドポイント)することができる。」

「私はすごいクライマーなのだ。
ただ岩に取り付くだけで終わってしまうような人間ではない。

人から畏敬の念を浴びるだけの、重力に逆らう非凡なムーブを、
私は内に秘めて持っているのだ。

私はこの岩場で、このルートで、レジェンドになるのだ。」

どうです?クライマー列伝にありそうじゃありませんか?

私はこれが間違ったプロモーションで、日本のアルパインクライマーの集団心理的なトラウマになっているんじゃないかと思います。それを塗り替えようとして二世クライマーにかけていませんか?

実はこれらのセリフは、幼児的万能感をクライマー文脈で表現するようにAIに指示してえられたものです。


万能感(全能感・誇大自己イメージ)の概要

万能感とは、心理学において「自分は万能である」という幻想、あるいは「誇大自己イメージ」を指します。

1. 成長・成熟のプロセス

  • 子どもの頃の万能感: 子どもが万能感を持つことは、極めて自然で健康なことです。

  • 心理的成長: 成長の過程で挫折や失敗を体験し、「万能ではない等身大の自分」に直面します。このとき万能感を手放して等身大の自分を受容することで、人は心理的に成長・成熟します。

  • 手放すことの重要性: 「自分は万能で、人生は思いどおりになる」という万能感を手放すことによって、「思いどおりにならないことへの耐性」を獲得し、地に足をつけて生きられるようになります。

2. 現代日本における課題と人間関係

多くの心理学者や社会学者が指摘するように、現代の日本には、年齢的に大人になってもこの万能感を手放せていない人が多いとされています。

  • 変えられないものへの執着: 望む人生を実現するためには、「コントロールできないことには執着せず、自分の力でコントロールできることに意識と行動を集中すること」が大切です。

  • 他者コントロールの幻想: 万能感を手放せていない人は、「自分の力で他者をコントロールできる」という幻想から、人間関係で相手を強引に変えようとしたり、責めたり非難したりすることで態度を改めさせようとします。

  • 区別の欠如: 万能感を手放せていない状態とは、「変えられないもの(過去や他人)」と「変えられるもの(自分と未来)」を区別することができていない状態です。

3. 万能感と「父性」「魔術的思考」

万能感を手放せない背景には、「父性(区別する力)」の脆弱さや、子どもに特有な思考パターンがあります。

  • 父性と母性:

    • 父性とは、物事を区別する(切り分ける、境界線を引く)働きです。

    • 母性とは、物事を融合する(包み込む)働きです。

    • 母性社会といわれる現代日本では父性が育ちにくく、その結果「万能感を手放せない人」が増えています。

  • 「永遠の少年」: 万能感を手放せないために、目の前の現実的な課題にコツコツと取り組むことができないタイプを、ユング心理学では「永遠の少年」と呼びます。彼らは「自分はすごい非凡な人間だ」という自己イメージに囚われ、地道な積み重ねができません。

  • 魔術的思考(magical thinking): 万能感の背後にある、自分の影響力を過剰に高く評価し、それが真実だと思い込む子どもに特有の思考パターンです。

    • 例1: 「雨がやんだのは『晴れ女』の私が出たからだ」

    • 例2: 「私のネガティブな思考が、ネガティブな現実を引き寄せるのだ」

    • 例3: 親の離婚を「自分がいい子ではなかったせいだ」と考える(子どもに多い)。

4. 万能感から「有能感」へのシフト

望む人生を実現するための王道は、浮ついた「万能感」から地に足のついた「有能感」へのシフトです。

  • 万能感を手放すこと: 「自分に対する、浮ついた万能幻想を手放す」「誇大的な自己イメージにしがみつくのをやめる」ことです。

  • 有能感とは:自分の能力に対する、実感にもとづく自信」のことです。

    • これは、努力や行動の積み重ね、自己成長によって着実に培われるものです。

    • 現実の自分に根ざしているため、安定していて盤石です。

  • 有能感の育み方: 目の前の現実的な課題にコツコツと取り組み、小さな達成体験や成功体験を積み重ねることで培われます。

5. 自己受容の重要性

万能感を手放せない背景には、「すごい自分じゃないと価値がない」「賞賛されるような自分じゃないと愛されない」という怖れ(見捨てられ不安)があるケースが少なくありません。

  • 自己受容: 賞賛されるような結果を出せないときや、すごくないときの自分も、そのまま受容すること。

  • 価値の不動性: 自分の存在(being)の価値は、結果を出そうが出すまいが変わらず素晴らしいものであり、この実感を伴うことが自己受容です。

  • 自己受容という盤石の土台の上に、有能感を培っていくことが、ワクワクする人生を送るうえで大切だと結ばれています。

クライミングは若いスポーツで、日本でチャンスが多いのはいいのですが、ちょっと頑張れば上に行けることと真の実力があることは別のことなのです。

たぶん、今のアルパイン志向の男性は、まったくいけていない、女性が登るようなこと露ですらちゃんとは登れていない、かもしれないです。

鹿島槍北壁に…と言っている男性でジムグレードで私より登れていない人に会ったりもしました。うーん…。確かにジムグレードと山での安全性は違うけど、そこまで登れなかったら、そもそも、基準に達していないかも?って思いました。

アルパインに進む目安ですが

・大倉尾根をコースタイムが遅くならないで、男性30kg、女性25㎏。の歩荷力。
・クライミンググレードでは、5.12ノーマル。(レッドポイントではない)。
・ロープワークが確実で、ルートファインディング能力があること。
・支点構築が確実であること。
・山の生活技術がちゃんとあること。

教えてあげればやる、っていうのは、資質がない。裏を返せば教わらないとやらない、だからです。

2025/11/24

朗報。AIは登山の価値を明らかにすることができそうです。

 https://note.com/kinny2021/n/n428baaad80ee?app_launch=false


NOTEのほうに書いています。

山梨時代は、体重差を理解しないクライマー男子に悩まされた時代…回想録17

 さて続きを書きます。

山梨時代は、体重差を理解しないクライマー男子に悩まされた時代でした。

ビレイを教えるときに、端的に体重差は15㎏差までとしか教えられていないからです。なぜそうなのか?もっと踏み込んで教えないと、男子は分かるようにならないですよ。

人工壁のリスク①体重差

山梨〇ルパインクラブでは、人工壁は、会の人となら誰とでも組むのでしたが、50代前半の女性会員を会長としか組ませず、その理由を当人に聞いたところ「その女性に怪我をしてほしくないから」という理由でした。これって、私はほかの男性と組んでいたので、私なら怪我をしてもいいってことですよね???

かなり失礼なのですが、そのことは分からないみたいでした。

というので、その会は1か月でやめましたが、アラーキーは、そこでの先輩でした。先輩っていうけど、一か月程度しかいなかった会なので、知り合いに近いかもしれません。

まぁ、でも、先輩であるという意識はありました。なにしろ、登れるグレードも上だし、一般的に言って男性のほうがクライミングには有利だからです。

で、その会の女性が私と組みたがり、私は練習台なのかな?人工壁で大墜落をしたことがあります。

人工壁のリスク②握力

私は腕力は平均だけど、握力が平均より著しく低いのです。握る力が弱いんです。だから人工壁は苦手。17㎏しかない。師匠の鈴木さんは65㎏でした。

で、人工壁の終了点が固くて開けれず、一番上で落ちたんですよ。そしたら、床から50cmくらいで落ちました。これは、周囲が息をのむ墜落で、この女性クライマーは、他の男性と組むと軽くて吹き飛ばされるけれど、私となら、まぁ体重差がないので止まりました。けど、50cmってヤバいですよね???

それで、わたしは、ちゃんと体重がある人と登ろ、と思ったんです。

ところが、体重がある人でも、ガンガン落ちる人は、前述の新人君のように逆に危ないです。

リスク③人工壁でもふい落ち不可のケースもある

なので、体重が私の体重48㎏に+10㎏程度で、ふい落ちしたりしない、落ちていいのはどこかも分からないような初心者は終わった人と組みたかったのです。

リスク④人工壁のグレード=アルパインと思ってしまう

その後、私は別の相方が会でできましたが、その彼は、5.11がジムで登れるというだけでその年に北岳バットレス四尾根に行くと言い出し、これは、会の会長さんも疑問を投げかける、危険な行為でしたが、誰も危険を指摘してくれず、(というか、どう指摘しても聞き入れないだろうと思っていたのでしょうか?)、会の先輩でガイド資格を持っているハッシーが、見極めの山として、立岡山左稜線に連れて行ってくれたのでした。

これは、無謀なクライミングを決行しようとしている相方に、”めっ!”という山で、そもそも、5.6程度のところですら、相方はロープワークであたふたしてしまい、ハッシーのジャッジは「これじゃ渋滞を作り出してしまうな」でした。

ロープってちゃんと流れるように配置しないと登っているうちに重くなってきて、男子ってだいたいそれは、ビレイヤーの性だって思っているんです。違うよ、ビレイヤーが悪いのではなく、ロープの屈曲、つまり、ロープドラッグでそうなるんだよ、ってことがリードクライマーにはわからないんですよ。

それでその相方とはバットレス4尾根に行かなくてよくなり、難を逃れました。バットレスを受け入れてしまった理由は、私は3年後くらいの目標だと思って受け入れたんです。一緒に切磋琢磨して、ココが行けるようになろうね、みたいな。

一回もバリエーション行ったことがないのにいきなり行くって変です。

つまり、これが人工壁のリスクですね。自信が付きすぎる。山での体力とは別物ですよ。

体重差に話を戻しますと、登山自体が体が大きい方が歩荷に有利なので、体が大きい人は体重が重いことが多く、それは、基本的には、クライミングが下手だったり、激落ちの墜落をされるとこちらのほうが、ぶっとぶ、ってことを意味します。

私は体が当然ですが小さいので、ぶっ飛ぶと死ぬ可能性があり、それを体重が重いクライマーが理解してくれないことがものすごく課題でした。

体重が軽い、体格の小さい男性クライマーに惹かれるのはそのためです。彼らは、同じ目にあった経験があり、大体で図体のでかい、愚鈍なタイプのクライマーを忌避しています(笑)。

人工壁のリスク⑤ビレイヤーに及ぶリスクに言及されない

スポーツクライミングでは、体重差によるリスクの違い…特に体重が思いたい人は相手を死の危険にさらしてしまう可能性があることをきちんと指導者は体重が重たい人に伝えていただかないと、その人は、時限爆弾化します。

クライミングでは、落とされる側のリスクばかりが強調され、逆にビレイヤーに危険が及んでいることが、正確に教えられていないです。

もちろん、重たい人をビレイするときは、その重さに相当するような重たい人が必要です。

70㎏や80㎏という体重は重たい方です。おなじ70㎏や80㎏のビレイヤーを選ばないと、激落ちしたら、下のビレイヤーは吹っ飛んで首の骨を折ります。

そういう事例がYoutube動画でも上がっていました(今は削除されているようです)

https://stps2snwmt.blogspot.com/2014/04/blog-post_85.html

人工壁のリスク⑥ダメな奴は新人に押し付けてしまえ…ババ抜きゲーム中

さて、こういった事情が分かっていないクライマーを、わざと私にあてがおうとする力が山梨のころから働いていたんですよね…

その一人が、アラーキーだったかもしれません。もともとリスクを指摘されていた人でした。

ただ彼自身も自分の何がみんなに、危険と指摘されるのか、わからなかったんじゃないかなぁと。

人工壁のリスク⑦ロープドラッグに無自覚になること

大堂海岸に行ったときは、俺はカンタンルートをなめている?と自問自答しているようでしたし、件名に支点については勉強しようとしており好感が持てました。もしかしたら、誰かからそう言われたのかもしれませんが…。

舐めているの中身は、簡単なグレードのところで、つまりリッジ登攀でのロープドラッグしない視点構築の技術を学び損ねていることです。それはアイスのリードで、屈曲が激しいことからもうかがえました。(相沢)

で、その中身は、白亜スラブではっきりと明らかになり、カムの配置がまずくてロープドラッグになりましたし、ロープ自体も足りませんでした。ロープドラッグは、ショートでは問題が出ない、問題に気が付けないことが多いです。ロングルートでは…だったり、そもそもロープ長を計算していないのではないかという点だったり。

人工壁のリスク⑧ロープ長やシングル以外のロープの選択に無自覚になる

ですね。

そもそも、人工壁に限らず、ボルトルートというのは、お習字で言えば、お手本をなぞっている段階で、まだ自分の書を描いている段階ではないです。

そのお手本をなぞるということだけも、きちんとは踏襲できていない=終了点を見落とすというようなこと…で、冒険的なルートのリードが取れるかというと取れないわけで、それは、本質的なクライミングをしてこなかったからだということに、合理的な結論としてはなるのですが、その理由はなんなのか?

人工壁のリスク⑨同調圧力…みんながリスク軽視すれば自分も

私の目には、仲間に入ることが目的で仲間から尊敬されることは何か?と発想するとそういう行動になるのではないかと思えました。

その後心理学を勉強して、クライマー人種は高リスク志向者たちの集まりで、そのような人たちの演じている交流ゲームが何か?というと、

https://allnevery.blogspot.com/2025/11/blog-post_30.html

に述べましたが、リスクが共通通貨になるということです。

高いリスクを取っている=かっこいい=尊敬、という通貨ということです。

これは、心理ゲームなのですが、世界中でクライマーが陥っており、本音と建前が分かれていて、たとえば、あの、三浦ドルフィンズの三浦さんですら、登ったのは登ったけど降りたのはヘリでしょう。スタイルも減ったくれもありませんが、マスコミには大々的に取り上げられていますが。これを降りたのヘリですよね、って指摘するのが大事です。

リスク取っていないし、ただの大衆受けを狙ったものだということがこのことからわかります。

まぁ誰も高齢者が山で死ぬのを見たくないからいいんですが…ただ最初から予定されていた内容なので、冒険だと持ち上げるのはなんか違う。予定調和だからです。

そういうクライミング界におさだまりの欺瞞に白けていないといけないんですよ、クライマーは。生き延びようと思ったら。

ゲームに乗らない。それが大事です。

その辺の感覚は、一般の男性クライマー並みだったとは思うのですが、要するに並ではだめで、周りの人にビビりとののしられようとも、自分のセーフティ基準は下げない、というくらいの自己規律が必要ですが…とくにアルパイン族なら…

そこは、彼にとっては、安全基準を作っている途中であり、その基準は、みんなと同じにあり、自分自身にはなさそうな気がしました。

それで、私と登っているのも、みんながそうしろというからではなかったかと思います。

私は最初から、クライミング界では、みんなという同質性からは、かなり外れた位置にある、特異的な存在…女性であるだけでマイノリティですし、その女性の中でも高齢というのでさらにマイノリティ…そして、新人という三重苦なので、武器は

知性だけ

という状態だったので、死なないためには、知性をフル活用しなくてはならなかったのです。

だから、アルパイン族の中ではトップクラスの人とつながることになったんですよ。

死なないために知性をフル活用中だという点で同質

だからです。