2021/07/22

余罪が出てこないか、心配です


■ 五輪終コン

五輪が終コンっていうのは、すでに地位を確立したプロクライマーがオリンピックなどでないと表明していることで分かるのですが…

五輪憲章に書いてあることを主催者側がここまで軽視、無視していることが露骨にあらわになった五輪もホント、すごいな…

五輪ってホントにお金儲けだけの活動だったんだな、って改めて言うまでもないことが、ここまで明らかになると、すっかり覚めますね…分かっていたことですが、確認した、みたいな…。

最近、こどもたちにクライミングを教える機会があるので、子供時代の自分がどういう風に物事を理解したか…ということを考える機会があります。だいたい12歳くらいになれば、大人と同じことが理解できると言われていますが、それ以下の子どもは発達の差が大きく、どういってあげると分かるかなぁと思っているからです。その思い出しついでに、自分の過酷だった子供時代を思い出すこともあり、今、まさにそのような目に会っている子供がいたら、助けないとなぁ…と思ったので、子供の権利オンブスマン活動、という講演会に最近出かけてきました。

…結論から言えば、とても残念な会でした。やろうとしていることは、素晴らしいのですが、活動が自己目的化し、そして、子供のための活動というより、大人のための活動になっていました…(><)。

自殺に追い詰められるほど子供が追い詰められている
救わねばならない
組織を立ち上げないといけない
定期的な活動をしないといけない
活動費が必要
活動場所が必要
お金がないから活動ができない

と問題のすげ替えが起こっていました…。若い男性が中心になって活動しているようでしたが、周囲の年配者たちがほとんどその男性の応援者で、子供たちが困った時に、多くの大人に窓口があるほうが有利である、というようなことは、まったく気も付かないようでした。

結果、こどもオンブスマン活動では、大人が”補助金で”食うために、”いじめられて自殺に追い込まれそうになっている困っている子供”が必要になっていました。

五輪憲章を理解していない主催者側がお金儲けのために、スポコンお涙頂戴アスリートが必要、みたいな構図とフラクタルですね。

五輪は運と長い間続いた活動なので、活動している人たちからすると、本音が五輪憲章にないことは、公然の秘密、みたいになってしまい、それでやってきたのでしょうが…、今回はそうしたことを外部にも、究極に証明してしまったような??

五輪ドタバタ喜劇…森さんの失言から始まり、障碍者への犯罪行為の開き直り…

はぁ…です。もう日本は、これ以上ないまでに、恥部というか本音というか、さらけ出し過ぎです…。

■ アクセス問題 = 不実な過去

私が不安なのは、

岩場のリボルトやアクセス問題の解消というようなことも、正面から取り組み始めたら、このようなことになるのではないでしょうか…

ということです。

不実な過去が清算…されたら、ありあまる余罪が出てきたりして、目も覆うような状況なんじゃないか?と、不安になってきた…。

最近、『我々はいかに…』を再読してみましたが…これを読んだら、行政のアクセス問題担当者は、クライマーに岩場の使用許可を出すことを、さらに躊躇するのではないだろうか?という内容でした…。

まずは、命の大事さを、という基礎教育から必要なのがクライマー業界なのかもしれません。

ロープワーク技術が大事なのは、それが、クライマー本人の命を守るから、です。

決して、事故を起こして他者に迷惑をかけるのが良くない、からではないですよ。

基本的な命の尊厳、ということを教えないと、他人の目を伺い、人が見ていなければ、人道に外れるようなことでもしてしまって良いというメッセージを子供に与えてしまいます。