2021/07/30

命を尊重する教育とスポーツ教育をセット販売に

■ フランス人サッカー選手の日本人差別発言についての私たちの見解と、アジア人差別についてという動画

が出ています。


どうもスポーツの世界って、人としてどうか?って事例が多い世界なんですよね…。

差別行動は、自分が差別的に扱われたことの裏返しなので、世代間で延々と受け継がれていきます…

やはり日本の柔道とか少林寺拳法とかみたいに、

 スポーツそのものを教えると同時に、あるべき心の姿も教えないと、ダメ

だと思います。特に男の子は…。クライミングの場合は、サッカーより顕著に一つ一つの行動に命がかかってしまいます。

■ 相手を殺すことも可能なスポーツはそうない

ビレイヤーのいい加減なビレイでは、ビレイしている相手を殺すことも可能です…

これはある会の様子をベテランが教えてくれたものです…
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落石をおこして、一人なくなって、落とした当人が事故後すぐに山に行っています。凄いですね。中核会員で、登ってもいたし、会の係もした人で、連盟の事務関係もしていました。
追悼集も出ませんでした。
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やはり、クライミングの世界では命が非常に軽い、ということが言えるでしょう…。

そのような態度は、やはりあたらめて行く努力が、クライミング界にとっても、クライマー本人にとっても善、と言えるでしょう。

おそらく、その第一歩は、山行自体のリスクをどれだけ理解していたかという反省と、死そのものを見つめ、悼むことからがスタートでしょう…

九州では私はクライミング一日目でグランドフォールを見ていますが…あれは反省がなされたのか?そして、怪我のインパクト、小さなことがどのような大きなことにつながったのか?じっくり味わうことがなされたのか…?

最近、私が山梨時代に一緒に登っていたクライマーが前穂で遭難しました。大怪我だそうです。パートナーは死亡だそうです。

落だそうですが…。私だったら、時期を選びます。私も前穂北尾根は登っていますが、ラクが落ち着くシーズン終わりの秋、10月に登っています。

落だからと言ってすべてが免責というわけではありません。山野井さんの著書などを読んでも、非常に繊細にリスクを検証しています。

エベレスト登山などでも同様で勝算というのを綿密に検討されています。そうしたことが、本来、山の愉しみなのです。ラクがあると分かっている時期に出かけるのは、火にいる夏の虫です。

暑い時期に水も持たずに尾根に上がれば、あっという間に干上がります。あ、これは私ですが…。

…というわけで、リスクを数えて山に行く感性、というものを養っていくことが高度な山につながっていきます。山には順番がある、のです…。それが最初の師匠鈴木の教えです。