2021/06/03

クライミングとEatingDisorder(拒食症)

■ クライミングと拒食症

バレエの世界で起こっていることと、フラクタル(相似形)だったので、びっくり仰天しました…

西洋社会というのは、日本を含む東洋社会より、勝者を圧倒的に祝福するんですよね。例えば、私は外資に勤めていたことがあるのですが、営業とか、期末に表彰式があって、大阪だとヒルトンみたいなホテルを貸し切りにして、みな着飾って出かけ、成績トップ営業は、表彰台に登って、みなの拍手喝さいを浴びるんですよ。

そこでは、皆様のおかげです…とかいう日本的な表現は形式のみで、やっぱり勝つって大事、みたいなメッセージが流れているわけです。なんせ、リアルにスポットライトです。

五輪も同じですよね。

”言っていること”より、”やっていること”が本音。 

いくら口で、「勝つことがすべてではない」と言っても、行動が、”勝つことがすべてですよ”、と行動で示してしまっては…。

勝者を素直にたたえるのは良いことだと思いますが、コンペとかコンクールとか、そういうものは、全部、西洋からきたものなので、結局、結果至上主義、メダル主義みたいになってしまうのです…

勝利のために手段を選ばず…みたいな? 

そうすると、命を削って勝つ、と言うことになってしまいます。クライミングでは軽いほうが有利なので…痩せようと頑張ることになりますし…腎臓や肝臓に悪いということがハッキリとしている糖質制限ダイエットとかも同じですね…。

出方が反対方面になると、やってはいけないと分かっているドーピングに手を染めることになるとか…。

体を信頼しましょう。

たぶん、人間の体は、その人が欲した活動は、なんでもできるように作られています。無理をして痩せないでも…。無理をして筋肉付けないでも。

過剰な無理と、適切な無理の境界線が、本人からすると見極めづらいですが、食べたものを吐く、というのは、あきらかな異常です…。

もし友人がそうなっていたら、教えてあげましょう…。教えられない雰囲気がある、と動画でも語られていますが…そうなると大人の出番かもしれませんね…


しかし、バレエの世界とホント似ているなぁ…クライミング…。 やっぱり、有名にならなきゃ、一発逆転がない…。クライミングで生計が立てられない、っていうのがネックなのかなぁ…。

それで無理をしてでも、有名・知名になるために、勝利を目指してしまうのか?

でも、ホントは、〇〇のためにクライミングするのではなく、

 単純に好きだからする

だけで、成績とか結果とかは、本来、どうでもいいわけです。

登っていたら、なんか、ええ~、こんな高いところに人間って来れるんだ~と驚きますよね。基本…。

私は最初、3mくらいで落ちていたので(笑)… それでもインスボン、300mですけど、行っていますもんね…。まぁセカンドですけど。(それでも落ちたの1回か2回だけ)

せっかく頑張った、長い年月を挫折の年月にしてしまわないことが大事です。

■ 競争に目がいくのは幼い魂の傾向なのかも…?

幼い魂、無邪気な魂、ということです。というのは、植物でも、苗の時代は、周囲と競争させて育てたほうが結果が良いからです。

小学生や中学生で、競争しているのは、単純にかけっこが楽しいという原理でいいと思いますが、自我を形成する高校生、ハイティーンになってまで、競争で勝つこと、を自分の存在価値にしてしまっては、自我形成に失敗という意味かもしれません…

クライマーとしては、高校生から25歳くらいまでの頃が一番伸びる時期なので、伸ばせる伸びしろは伸ばしてやりたい!と思うのが普通だと思いますが…そこで肉体を滅ぼしかねないような無理なトレーニング… 痩せることもですし、トレーニングしすぎの骨の変形とか、怪我… そういうのも良くないですね。それはカラダからの辞めてのサインなので。

アシュタンガヨガも怪我をしながら、ヨガし続けろ、と教えられますが…やっぱり間違っていると思いますね。私も私に必要なのは、毎日継続でき、筋トレ効果がある程度あるような強度の強いヨガだなと思ったので、スタートしましたが…アシュタンガヨガ自体が怪我の原因になってきたので、これは違うと思って辞めました…。

私はバレエもどんなにやっても努力が足りないという世界なので、素直にそうかと思い、あまり疑わず、やってきましたが、すでに成長期を終わった体で取り組んでも、ターンアウトの弊害は、私の体にすっかり定着していますしね…。反張膝、ストレートバック、ストレートネック… 大人でコンクールワールドが関係なかった人ですら、そうなるのですから、やっぱり、間違った思い込みと継続は、体を痛めてしまいます。

良き習慣は人を守ると言いますが良き習慣ではなく、悪い習慣で破壊されそうだったのかも?

クライミングも、同じで、指が変形するほどのことをしてしまって、それが勲章程度なら、自分だけのものなので、いいと思いますが、

  指が曲がっていないなら、クライマーじゃねえ!

みたいな相手への境界線を犯しているようなのは、ちょっとどうか…と思います。

日本では同調圧力が強く、そうなり勝ち。アメリカも実際のところ、同調圧力の国だから、あんなにダイバーシティ、ダイバーシティとうるさい訳なんですよね。

競争は楽しむためにやるもの。結果は気にせず、クライミング自体を楽しみましょう…