■ 新しい友人と親睦の山
新しい友人から、山で朗読会があるから…というお誘いで、成竹山へ。朗読会に千円の参加費がかかるというのが、ネガティブ要因だったが、何回かOリングテストしても、Noという答えは出なかったので、どうしてかな?と思いつつ、出かけた。
登山ガイドレベルの人を、有料の山を誘うというのは、勇気がある誘いだと思うけれど、友人はそんなことは知らない訳だしね。
友人は家から歩いて、3歳と5歳を連れて歩くというので、なんとなくピンときた… 一人で山道を幼児二人は大変すぎる。
■ 山ヤ装備でないのが里山では普通
行くと、友人は山ヤではないので、軽装で靴もローテクスニーカー、手作りのリュックサックだった。そうだよなぁ…。たかだか500mくらいの山で、”化繊のウエア着なさい”とか、ちゃんとしたザックを持ちなさい、とか、登山教育はかなり正確なのを知っている私でも、あほらし、と思う。
私はと言えば、当然だが登山ウエア…でもTシャツはコットン。念のためシャツを入れているがそれは化繊。肝だけ抑えておけばいいかなと。ザックも登山用のを持っていくほどの山でないので普段の。ただ、子供を背負うかもしれないと思っていたので、中身はかなり空にしてきた。水は余分を持って行った。
■ 子どもはコースタイム2倍で
子供たちは二人とも元気いっぱい。3歳でも歩けるのか?そこは自分の経験から疑問だった。ので、歩いている様子を見て感動。
登山は、だらだらした緩やかな傾斜が続く林道…というか廃林道が続く道で、”子供でも歩ける”という表現は子供を馬鹿にした表現かもしれない…というのは、壊れたアスファルト舗装の道って、意外に障害物が多くて歩きづらいからだ。無意識に歩ける道ではない。
が、まぁ林道。やっとこさ、ちゃんとした山道になったら、5歳のお兄ちゃんは超元気になった。そうだよねぇ~と思う。土の上を歩かないと楽しくない。というか、人間が元気にならない。
お兄ちゃんが元気になってきたころ合いで、弟ちゃんが、だっこーになった(笑)。だよなぁ。お母さんが落とし前をつけて抱っこ(笑)。とはいえ、私も荷物持ちで貢献。お母さんには、ザックを反対にしておんぶ紐にする方法を教えた。山道を抱っこして歩く羽目になったお母さんがぐったりしてこないか?そこが核心だと思って、できるだけのんびり歩いたが、5歳の元気なこと!
■ 5歳児のほうがクライマーより、安全管理を自己管理できる
そして、五歳児、賢い!その辺のクライマーなら、かっこつけて、リスクを冒して見せて、ええかっこしい、するようなところでも、急だから怖い~と言ってしゃがんでいる…それは尻セードって言うんだよ~とか、教えて、葉っぱ尻セードをして楽しむ。
子供は全然傾斜がないところも、急傾斜に感じるみたいだった。むしろ立っているところで、しっかりした5cm以上の段があるところが、楽しく見えるみたいだ。
さらに、お兄ちゃんはリュックサック途中で放棄した(笑)。やっぱり、空荷が人間は快適なんだよな~。フリークライミングは常に空荷でしょう。
重たいザックを背負いながら登る、アルパインアイスのルートなんて、何が面白いの?となるのも、不思議ではないよなぁ…人間としての欲求に素直だったら…。(ちなみにどんなのか知りたい人はここに写真があります。)
途中から沢も出てきた。快適そう。今度、沢登りを教えてあげてもいいけれど、装備がない。子供は沢登りより、ただ滞在型で、沢で過ごす、そっちのほうが好きだと思う。
ボルダーは色々あったけど、どれも、課題として魅力があるか?というと… うーんな感じ。
■ 尾根の下り
やっとこさ、尾根に乗り、下りにかかるが、途中で道があっているか?不安になったとのことで尾根に戻り、遠回りと思われる道を選択。それで正解。
この辺からなら、適当に降りても目的地に着くよ、と案内者は言うが…読図法によると、降りるほうが目的地から離れてしまうケースが多いんだよなぁ… 今回は私のGPSは圏外で戦力外だし。FiledAccessが使えなくなって、ホント不便。テクノロジー後退しているが、なんでなんでしょう?
一方、ローテクなヤッホー作戦で目的にいる仲間に呼びかけに答えてもらって、声のする方に行くという原始的な方法で、何とか目的地の原っぱに到着…。いや~ 仲間がいて良かったですね(笑)。
声が聞こえたら、元気回復。ついたら、もはや14時近くで、子供も大人もくたくただった。なにしろ、9時から歩いているからなぁ…。なんとなく予想していたことだったけど…。
■ 波動治療
時間切れで朗読は一瞬で終わり。あとは、不思議な波動治療器で友人が波動療法で治療されているのを眺めて過ごす。友人は膵臓の調子が良くないという診断だった。聞きなれないレメディ名が出ていたので、後で調べようと思った。Tabacum。レメディは大体、全体像は把握しているハズなんだけどなぁ…バッチ博士のレメディ以外のレメディなのかも???
(あとで調べたら、ドイツ発のホメオパシーのほうだった。砂糖玉舐める療法で、科学的根拠なし。だけど、依存するのではなく、試すのは問題ないのでは?)
さて、治療も終わったし、帰りましょう、ということで下り。立派なボルダー…、これなら課題にもなるのではないか?というのがいくつかあった。
■ 保全&観光
ローカルグループが保全してきた山で、景勝地を作る会というのを結成する?のらしい… 参加を呼びかけられたが、山を景勝地にすることに、私は、そもそも反対意見だからなぁ…。
でも、参加を呼び掛けるなら、ヤマップとか、雑誌の『のぼろ』、岳連に連絡するだけ、と山の世界でのマーケティングチャネルは超シンプル。
パラグライダー離陸地だったのっぱらは、ネットで情報を得た人たちが増えて迷惑しているのだそうで、それも、同じチャネルで登山自粛を呼びかければいいだけだよ、と同行者に教える。
なるほどね~と。今日はこのお役目で呼ばれたんだな~と思った。同行者は私が登山にどっぷり浸かっている人とはわからないわけだしね。
■ ほほえましい
多少思い込みというか相手の意向を考えないで自分のアイディアを勧めてしまう傾向の強い人だということは分かったが、いい人だった。それにしても、草刈りしてほしいそうだが、なんで私が成竹山の草刈りをしたいと思っていると思ったんだろう(笑)??? 最期は、彼女の発想が、微笑ましい終わり方だった。
今日はなんと、3歳児も5歳児も、昨日、頑張りすぎて熱を出したそうで、あら~!と。お兄ちゃんが頑張ってくれたのは分かったが、二人とも、ホント楽しかったんだろうなぁ…
アメリカで住んでいた家で飼っていたラブラドールを、レイクタホに連れて行ったら、ボールを投げてくれというので、一杯投げてやったら、帰ってきたら、犬がぐったりして、寝ていることになったのを思い出した… 子どもと犬を一緒にしたら失礼かもしれないが…やっぱり、標高500mくらいの山でも5時間も歩けば、子供はぐったりなんだなぁ…
私はと言えば、全然、運動量が足りないので…というか、福岡の山でがっつり歩いたーと実感する量を歩くとか無理な気がする。でも、毎日1時間とかのほうが、まとめて20時間歩くより、絶対、健康には良い。
というわけで、ローカルで色々と問題がある山で、子供ガイドの経験蓄積?になった山だった。