2019/07/19

『クライマーズコンディショニングブック』

■ 登れないルートを何度もトライするのは良くない

肩が痛くて、気になって購入した、菊池さんの『クライマーズコンディショニングブック』。

”登れないルートを何度もトライするのは良くない”

とあります。

まさに、これは、私が言いたかったもの!!

■ 認め合いの作法

男性クライマーは、おそらくそれが、男性クライマー同士の作法であると思うのですが、お互いを尊敬しあうのに、なぜか、”根拠”、を求めます。 無条件ではない。

「〇〇だから、認める」という、自分にとって相手を認める理由を欲しがります。

その際に、一番安く買える ”認める” が、登れないルートに登れるまで執着する、

執着心、

です。(だから、これを強いられている女性もいました…なんか気の毒でした。)

でも、これ、私には向いていないどころか、遠回りなんです…。

■ 根拠

女性は子供時代に圧倒的に上半身を使う運動経験をしません。

ボールも投げないし、竹刀も振らない。私の握力、左手17Kgしかないです。右ですら26Kg。 

平均握力が50kgある男性が、「なんでこれが保持できないのかなぁ…?」と分からなくても不思議ではありません…。

私の握力は女性の中でも低いとは思いますが、一般に経験の量が足りていないというのは、その通りだと思います。

例えば、アックスを振る必要があったときは、ビール瓶振って、振る練習をしていました…

いくらバランスクライミングと言っても、必要最低限のものは要ります…その最低限が私には、なかったのでした(笑)。え!?そこから???ってレベルです。

■ 悪いホールドは、単に体に悪いだけなんです…

クライミングでは、私は悪いホールドを克服することで、上達した経験はまだなく、単純に、正対と側対を身に着けたことだけが上達の要因でした。

なので、ほとんど、同じ課題を毎回ルーティンにして登ったことで、体に動きが記憶されたというのが、クライミングの上達要因です。

男性のやり方でやろうとしても無理なんだよ~ということが分かりにくいのは、登山の世界が伝統的に男性を対象としているからです。

男性の成功メソッドで女性を教育しようとする、などがありますが、師匠らには誤解を受けつつも、自己主張して成長してきたと振り返って思います。

自分の成長に必要なことは自分で獲得してきました。理解者がいなくて、孤独感で悲しかったこともありましたが、菊池さんの本に思った通りのことが書いてあって良かったです。

クライミングは、男女差が出にくいスポーツですが、とはいえ、女性は、プラマイゼロでのスタートではなく、マイナスからのスタートだと思っておいたほうがいいです。

もちろん、子どもでスタートする場合には、どちらも同じです。