2019/03/08

あったらいいな♪クライマーの家 その2

私はラオスのグリーンクライマーズホームというところに行って、クライミングを毎日楽しみながら、エコロジカルに暮らす、クライマーのライフスタイルに感銘を受け、日本にも、そのような場があったらいいな~と思っています。

循環型社会のミニチュア版と、地域再生&観光がありました。

ラオスのGCH(Green Climbers Home)は、世界中からクライマーを集めていました。

■ 日向神

九州に来て、日向神という岩場を知ることになりました。日向神は九州のクライマーの養成所、ゲレンデと言われる鍛錬の場です。基本的に練習という扱いなので、ボルト間隔も、適性を目指そうとされており、スポーツクライミングの岩場として、扱うことができるようになりつつあります。もちろん、ケミカルボルトは導入はまだです。

規模的にも1日以上の滞在に耐えることができるルート数。たぶん、5.10代を登るクライマーが人口の25%というようなクライマー事情を考えると、そのくらいのグレードを登る一般的なクライマーは、3日~5日くらいは楽しく遊べると思います。

■ 奥日向神キャンプ場

もったいないのは、奥日向神キャンプ場です。岩場へ歩いて行けるロケーション。なのに、なーんにもありません。というか誰もいなくてゴーストタウンになっています。

GCHでは、お昼時になるとクライミングを辞めて、ランチに戻ってくるクライマーが一杯でした…ビールを一杯というのも、運転がないからこそできることです(笑)。

ここがお泊り可能で、ランチも出してくれたら… きっと小さな地元の漁師向け食堂くらいは繁盛しそうですが‥。

GCHでは、地元のラオス人の方たちを雇用して、雇用創出企業になっていました。クライミングをする人たちはみな西洋人で、ドイツ系が多いのは、岩場の開拓者がドイツの人だったからです。海外資本が、ローカルに参入して、岩場とGCHをセットで開拓しビジネス展開したということでした。

とっても成功してしまい、2度の放火事件…誰かの犯行によるものらしいですが…を受けたくらい。

GCHに行って、クライマーは、雑魚寝でも、お食事が質素でも、クライミングだけできたらハッピーで文句を言わないお客だと思いました(笑)。

■ コスト

気になるコストですが、GCHの滞在費は10日で、235ドルでした。一日20ドルほどです。

一日2000円というのは、今なら日本でも不可能な数値ではないかもしれません。(大阪では最安値のゲストハウスがその値段です)

なにしろ、小川山でテント泊&ナナーズ(スーパー)で食材仕入れ、で一日の滞在費がそれくらいです。贅沢をしなければ。

違いは、小川山だと自炊で、GCHは、海の家クライマーバージョンみたいな感じで食事は出してくれるってことでした。朝も、昼も、夜もそこで食べて、この価格なのです。日本でこれは厳しいでしょうが、一般的な温泉についてくる定食屋くらいの価格で良いと思います。朝400円、昼600円、夜1000円みたいな?

宿泊は男女混合のドーミトリーのベッドで、6ドル。およそ14ドルが食事やロープを借りるコストでした。

■ クライミング講習会の拠点

GCHは、ただの観光客の人も、なんだかおもしろうそうな施設だと言って、泊まりに来ることがあり、そういう場合はクライマーではなく、ド素人さんですので、そういう人も楽しめるように、有料のクライミング講習会と貸し出しがギアの貸し出しがありました。

日本だと、施設に常駐している講習会はなく、クライミングジムのお兄さんが先生です。それだとインドアですので、外でクライミングを観光客が楽しむという場がないです。

クライミング文化が広がれない。

そもそも岩って外にあるから、岩登りっていうのは、昔は当然だれでも、外で初めてを経験したのですが、なぜか昨今は 外岩という言葉ができてしまったほど…

外岩を一般の人にも登れるように門戸を開いた施設がないです。残念。

GCHでは4歳の子どもでも登っていました…

■ 地域の人の世界が狭い事

一般に田舎の人は海外に行きたいと思わず、思って出かけたとしても、一般的な観光地をめぐるだけで、自分たちの土地が、外の人にどんな価値として見えるか?ということを考えることがないのではないか?と思います。

つまり地元は自分の地域の強みが分からない、ということです。

源にラオスの観光資源は、ドイツ人によって見出されたのでした…。

去年は台湾の岩場、龍洞に行きましたが、驚いたことにほとんどのクライマーがシンガポールから来ていました。

シンガポール人にとっては一番近い外岩が龍洞なのだそうです!ええ?!アジアでは、岩場資源が限定的なのかも?

韓国のインスボンは、日本人クライマー、特に九州からのクライマーにとっては普通の場所ですが、逆に日本に訪ねてきてくれる韓国クライマーがいても良いのかもしれません。

韓国では北ア特集され、大山、春の北アルプスは人気だそうです。

私は今年韓国のトワンソンポッポに行き損ねましたが、日本のクライマーが韓国を訪ねるのと同様に、韓国のクライマーに日本に来てもらうのは、両国の関係改善に良いのではと思います。

実際ドライツーリングの世界では韓国人のインストラクターが日本でクライミングを教えています。

日向神は、一般的なロープクライミングのゲレンデですが、九州クライマーは、宿泊をする必要があるクライマーはいないです。本州からのクライマーも、福岡市内に宿泊してしまいそうです。しかし、岩場から5分で戻れれば、お酒を飲みたいというだけの理由でも、一泊、ということになりそうな気がします。小川山クライマーはそれが普通なので。

地元の振興にもなる、と思ったりして、もったいないキャンプ場だなという印象を持っています。

というわけで、奥日向神キャンプ場にキャンプ場再生の可能性を感じました。

あったらいいな♪クライマーの宿
ラオスのクライミング
その2