ノックエア |
日本語のラオスのクライミング記事
GCH
https://allnevery.blogspot.com/search/label/GCH
ラオスに一緒に行ってもいいよ、とおっしゃってくださる方もちらほら、いらっしゃいますので、どんな様子であるのか、ちょっとレポートしてみたいと思います。
■ ラオスってどんなとこ?
去年ラオスでのクライミングに勧誘を受けたとき、
「ラオス?どんなところか想像もつかないので、行きたいのか行きたくないのか、それすら分かりません」
と私は答えました。おおよそ、誰もが同じようなところかなと…(笑)。
■ 牧歌的
ラオスは経済的地位では最貧国に入ります。かつて中国でバンバン作っていたような工場をラオスに作ろうと世界の資本家は狙っているような国…戦後間もなく、まだ経済成長をする以前の日本みたいな、まだ人々が金品に心を奪われていない場所です(笑)
岩場の近くに、グリーンクライマーズホームという海の家クライマーバージョンのような施設があり、宿泊と食事をそこが提供してくれ、岩場は徒歩30秒の場所から、30分程度の岩場まで様々です。グリーンクライマーズホームが開拓しているのです。
岩場は、使役動物として、あるいは家畜として現役!の、牛さんやヤギさんが、草をはみにやってくるような、のんびりとした場所です。
牛がやってくるなんて、イマドキの日本では信じられませんが、牛の方もわきまえているようで、クライマーたちのそばまで来ることはありませんが、そこかしこに、でっかい牛の糞が。
ヤギさんは、もうちょっと気軽なようで、人間にだいぶ近づいてきます。携帯とにらめっこしていると寄ってきます。
携帯電波は入らない。一番近い町ターケークに行っても、コンビニの一つもなく、街で一番大きなホテルでお茶するか、提携のマッサージ屋さんでマッサージを受けるのが唯一の娯楽…というような世界です。もちろん、マクドもスタバも無ければ、TVもありません。
■ グリーンクライマーズホーム
そのような環境にコテージがいくつか…グリーンクライマーズホームです。略してGCH。
GCHはドイツ人のクライマーが開拓したクライマーの家であるので、ゲストも、ドイツ語圏の人が多数です。
ラオス人はスタッフのみ。クライマーはいません。
映画で見たベトナム兵が収容されている野戦病院を思わせる、高床式の建物に、ふにゃふにゃのベッドに蚊帳が張られています。バックパッキングに慣れている人は良いでしょうが、日本式のプライバシーを要求する旅館タイプの人にはつらいかも?ドーミトリーは、男女混合で、男性も女性も同じ部屋に寝るのです。でも、西洋社会では、ちゃんと個人間の距離がいい具合に離されていますし、暗くなってしまえば、誰が寝ていても同じです。ただ、掘立小屋というような小屋なので、音が筒抜けで、大いびきなどの害?があるのは、日本の山小屋と同じです。
食事は、中央にある、食事棟で呈され、朝・昼・晩、3食、夕食は6時から、と時間が決まっています。時間外はスナック類や飲み物を食べることができます。ビールもありますが、コーヒーは、ラオコーヒーと言われるコーヒーは、まるで麦茶でした…うーん、コーヒーは持って行くのがいいかも?
清潔なトイレとシャワーもありますが、シャワーの水の出具合は、日本みたいにはいきません。
基本的には、日本式というより、西洋式の、西洋社会です。
■ 岩場の質
岩場の質ですが、石灰岩で、クライミングジムで登り慣れた人に、最適、というような、スポーツクライミングの岩場です。
1課題40mもある長い課題もあり、お腹一杯登れます。80mのロープは貸し出しがあります。
支点が近く、とても安全に配慮されていて、一ピン目が遠くて怖い日本の岩場とは雲泥の差です。私はこの経験で、日本の岩場が特殊だと言うことを学びました。
例えば、5.8というようなグレードだと、日本の岩場では、5.12くらいを登る人が開拓しているので、その人にとってはやさしく、支点の距離がとても遠い。
しかし、ラオスでは、5.8の人にとってちょうど良い距離に配慮されています。
また、日本では不可能な、グレードピラミッド…つまり、同じグレードの課題をたくさん登って経験値をあげてから、次のグレードに移行する、というような成長論ですが、正論として、クライミング界には広まっていますが、日本でやるのはムリ!って感じだそうです。たしかに5.9を取貯めたい!と思っても、その5.9の課題の数が限られている…
とスムーズに無理なく、グレードを上げるのが難しくなります。
その点、ラオスなら、もうお腹いっぱいってくらい5.9があります。というわけで、駆け出しのクライマーにもおススメの岩場。
もちろん、前傾壁大好きの、腕っぷしに自信があるクライマーなら、なおさらおすすめ。
せっかく人工壁で日ごろ練習しているのですから、実践しない手はありません(笑)。
■ 団体に向かない
日本の岩場では、ハイシーズンになると、山岳会の団体様登山が頻繁に見受けられ、岩場を独占したりして、なんとなく、見苦しいものです…。なぜかな?と考えると、団体であることに気が大きくなって、マナー違反ということがあるのではないかなぁと。
登りたい人がいるのに、ずっと独占して譲らない、というのは良くある苦情…。
アイスでも、ルートを独占するために、ビレイエリアにまで、コーヒーカップを広げていた某登山学校がありました。ロープがコチコチに凍り付いていて、ちょっと危険で、アイス専用のロープでないことに、リスク認知の甘さを感じたりしましたが…。団体でいると、そういう細かな点にも、なんとなく、配慮が行き届かなくなるような気がします。
ラオスに一緒に行ってもいいよ、とおっしゃってくださる方もちらほら、いらっしゃいますので、どんな様子であるのか、ちょっとレポートしてみたいと思います。
■ ラオスってどんなとこ?
去年ラオスでのクライミングに勧誘を受けたとき、
「ラオス?どんなところか想像もつかないので、行きたいのか行きたくないのか、それすら分かりません」
と私は答えました。おおよそ、誰もが同じようなところかなと…(笑)。
■ 牧歌的
ラオスは経済的地位では最貧国に入ります。かつて中国でバンバン作っていたような工場をラオスに作ろうと世界の資本家は狙っているような国…戦後間もなく、まだ経済成長をする以前の日本みたいな、まだ人々が金品に心を奪われていない場所です(笑)
バンコクからナコンパノムへ移動 |
岩場は、使役動物として、あるいは家畜として現役!の、牛さんやヤギさんが、草をはみにやってくるような、のんびりとした場所です。
牛がやってくるなんて、イマドキの日本では信じられませんが、牛の方もわきまえているようで、クライマーたちのそばまで来ることはありませんが、そこかしこに、でっかい牛の糞が。
ヤギさんは、もうちょっと気軽なようで、人間にだいぶ近づいてきます。携帯とにらめっこしていると寄ってきます。
携帯電波は入らない。一番近い町ターケークに行っても、コンビニの一つもなく、街で一番大きなホテルでお茶するか、提携のマッサージ屋さんでマッサージを受けるのが唯一の娯楽…というような世界です。もちろん、マクドもスタバも無ければ、TVもありません。
■ グリーンクライマーズホーム
そのような環境にコテージがいくつか…グリーンクライマーズホームです。略してGCH。
GCHはドイツ人のクライマーが開拓したクライマーの家であるので、ゲストも、ドイツ語圏の人が多数です。
ラオス人はスタッフのみ。クライマーはいません。
このようなベッドに寝ます |
食事は、中央にある、食事棟で呈され、朝・昼・晩、3食、夕食は6時から、と時間が決まっています。時間外はスナック類や飲み物を食べることができます。ビールもありますが、コーヒーは、ラオコーヒーと言われるコーヒーは、まるで麦茶でした…うーん、コーヒーは持って行くのがいいかも?
清潔なトイレとシャワーもありますが、シャワーの水の出具合は、日本みたいにはいきません。
基本的には、日本式というより、西洋式の、西洋社会です。
■ 岩場の質
岩場の質ですが、石灰岩で、クライミングジムで登り慣れた人に、最適、というような、スポーツクライミングの岩場です。
1課題40mもある長い課題もあり、お腹一杯登れます。80mのロープは貸し出しがあります。
支点が近く、とても安全に配慮されていて、一ピン目が遠くて怖い日本の岩場とは雲泥の差です。私はこの経験で、日本の岩場が特殊だと言うことを学びました。
例えば、5.8というようなグレードだと、日本の岩場では、5.12くらいを登る人が開拓しているので、その人にとってはやさしく、支点の距離がとても遠い。
しかし、ラオスでは、5.8の人にとってちょうど良い距離に配慮されています。
こんな岩場です |
とスムーズに無理なく、グレードを上げるのが難しくなります。
その点、ラオスなら、もうお腹いっぱいってくらい5.9があります。というわけで、駆け出しのクライマーにもおススメの岩場。
もちろん、前傾壁大好きの、腕っぷしに自信があるクライマーなら、なおさらおすすめ。
せっかく人工壁で日ごろ練習しているのですから、実践しない手はありません(笑)。
■ 団体に向かない
日本の岩場では、ハイシーズンになると、山岳会の団体様登山が頻繁に見受けられ、岩場を独占したりして、なんとなく、見苦しいものです…。なぜかな?と考えると、団体であることに気が大きくなって、マナー違反ということがあるのではないかなぁと。
登りたい人がいるのに、ずっと独占して譲らない、というのは良くある苦情…。
アイスでも、ルートを独占するために、ビレイエリアにまで、コーヒーカップを広げていた某登山学校がありました。ロープがコチコチに凍り付いていて、ちょっと危険で、アイス専用のロープでないことに、リスク認知の甘さを感じたりしましたが…。団体でいると、そういう細かな点にも、なんとなく、配慮が行き届かなくなるような気がします。
終了点の説明 |
日本人ではありませんが、韓国のメンバーが日本の山岳会の団体クライミングをほうふつとさせる様子で、クライミングに来ており、本来2名一室のコテージに、団体で宿泊、ちょっと西洋社会的には、なじまないな、と言う感じでした。2名一室でベッド一台ということは、基本的にカップルの宿泊を想定している、ということなのです。コテージってのは。
来ているクライマーたちの多くは、一人旅の若者たちでした。ヒマラヤトレッキングと組み合わせたワールドツアーの人々もチラホラ…。理由は近いから。
夕飯時に皆が集まる食堂では、次に行くべき岩場の情報交換が始まるのです。
そんな環境ですので、パートナーと言うものはすぐに見つかります。
■初心者講習もあります
この岩場は、初心者講習もあり、日本でクライミングをしたことがなく、単純にラオスに旅して、現地ツアーで見つけた、というような全くの初心者でも登攀が可能です。
なにしろ、登攀に必要なギアは、すべて貸し出しがあります。ビレイの講習を受けることもでき、リード講習もあります。
トポは、GCHで販売されており、わざわざ日本から取り寄せるほどのものではありません。
■初心者講習もあります
この岩場は、初心者講習もあり、日本でクライミングをしたことがなく、単純にラオスに旅して、現地ツアーで見つけた、というような全くの初心者でも登攀が可能です。
なにしろ、登攀に必要なギアは、すべて貸し出しがあります。ビレイの講習を受けることもでき、リード講習もあります。
トポは、GCHで販売されており、わざわざ日本から取り寄せるほどのものではありません。
お食事は美味しいです! |
とまぁ、このような環境だったので、私は、2週間の後半は、トニーとリディアと登りました。
トニーと登ったのは本当に良き経験でした。彼は、私を励まし、元気づけ、私自身が登れないと思っていた、どっかぶりの課題を登らせてしまいました。私に必要だったのは、”励まし”だったのです。
日本の岩場では、なぜか誰も励ましてくれませんよね…(笑)。
トニーより高いグレードが登れたのは、スイスから来たリディア、女の子です。普段はジムで登っているそうで、彼女も一人旅でした。彼女が3人の中では一番登れたので、いつもトップバッターでした。彼女はヨガのインストラクターの資格を取ったばかりで、話が合いました。
シンガポールから来たチェンは、5.13を登れるクライマーで非常に安定していたので、みんなから引っ張りだこで、あそこを登ってくれ、ここを登ってくれ、と、みなから頼まれて大変そうでした(笑)。
もし、あなたがチェンのように登れるクライマーなら、パートナーに心配は一切ありません。みなが登りたがる人気者だからです。
私にも登ってくれます。大体、しばらく一緒にいると、岩場のほとんどの人が知り合いで、誰かがリードした後のロープに、私も登りたいと言えば、トップロープで登らせてくれます。もちろん、自分のロープもどこかよその課題に垂らしておいて、登りたい人はどうぞ、と言う訳です。
そう言う訳なので、クイックドローはちゃんと印をつけておかないと、回収で混乱することがあります。支点の間がえらく近いので、たくさんのドローが必要です。
■ シーズン
雨季以外がシーズンですが、お正月、年末年始は混みそうです。1月は日本のクライマーが多いような?
■ 費用
経済格差が大きいため、10日、3食で宿泊費用をまとめて、235ドルでした。あとは前後の交通費とお土産代がくらいが必要です。
全体的に15日間で9万円でおつりがくるくらいでした。ラオスは15日までなら、ビザ不要です。ターケークは国境の町で、一度タイ側に出国してしまえば、日本でビザを取る必要はないそうです。アライバルビザと言うのを取ってしまえば、もっと簡単みたいですね。
■ 持ち物
携帯電話は入りません。ラオスのSIMカードがGCHで販売されています。
あとは、虫除けのスプレーも、クライマー皆がおんなじのを持っていて受けます。
ロープは、70か少なくとも60が必要。日本から持って行く方が良いです。
後はぬんちゃくが1パーティにつき20本ほど必要です。カム類はクラックではないので不要。
食堂の様子 |
向うのお釈迦様 |
町です カフェでネットサーフィン |
向うのお地蔵様? |
岩場は標高はあまりない、岩が地面からニョキと生えています |
こんな岩を登るんですが |
マンゴーライス |
ケーブマン、トニー |
食事棟の建物 |
フランス人のマシューとシンガポール人のチェン |
美味しくないコーヒー にトホホ |
わきあいあいと登る |
これは私です・・・ |
おみやげ スナック類 |
日本に帰ったら、いきなりコレ・・・ 環境、違い過ぎ!! |
費用概算
http://allnevery.blogspot.jp/2016/11/blog-post_24.html