2020/01/06

ボルトの見極め まとめ マインドマップ

良いボルトだけを覚えるといいです。落ちていいのは

異種金属を組み合わせていない、オールステンレスの、M10グージョン
施工者のスキルが分かっている、ケミカルアンカー

これら、のみです。あとは全部テスティングが必要です。

17ミリの六角レンチを持ち歩きましょう。

カットアンカーは、時代遅れ

■自己PRしているつもりで、欠点をPRしていないか?

以前、読んだ本に

「長所をPRしているつもりで欠点をPRしていないか」

というのがあった。

最近、見かけたものに、

”読書200冊をして、〇〇に開眼”

というものがある。

私の中学の頃の一か月の読書数34冊とかで、今でも週に10冊は読むので、読書200冊って、全然すごくない。その辺の中高生でも、それくらい読めるよ!な数…。

これこそ、”どうだ!すごいだろ!”と自己PRしているつもりで、欠点をPRしてしまっている事例だと思った。

一方、こちらも同じことかもしれぬ。より洞察力が必要とは思われるが…。

この記録を見た人は、このカットアンカーを見れば、この開拓者が勉強不足の開拓者だということが分かってしまう。

技術的に10年、いや20年遅れというところ、だろうか…。

残念な現実ですなぁ…

ボルトの安全性 情報量少ない

■ 情報量少ない

うーん。やっぱり情報量という意味で、一般クライマーに対して開かれている、とは言えないカモ。

手持ちの本を調べてみました。ボルトについての言及です。

内藤さんのクライマーズバイブル=ゼロ言及

中根穂高さんのフリークライミング=ゼロ言及

杉野保さんのフリークライミング =1ページ


井上大助さんのアウトドアクライミング=4ページ

菊池敏之さんのアルパインクライミング =ゼロ言及

UIAAのアルパインサマー =ゼロ言及


です。

私は情報が得られない!と感じたので、2年前に、こちらに来たときにアメリカの本を買ったのですが、その本は


『Climbing Anchors』というズバリの本ですが、そこには、

 約10ページの記載

がボルトだけについてあります。井上さんによると、アメリカは、リベットかリベットでないかだけで簡単、なそうで、その簡単なケースでも、10ページです。

アンカーだけの本って日本では売っていないですよねぇ?

というので、若いクライマーが勉強不足である、聞きに来ないのが悪い、の指摘は、当たっていないのではないか、と思ったりしました。それでは、若いクライマーに厳しすぎ、気の毒な気がします。

昔はクライマー間のコミュニティが近く、気が付く場がいっぱいあったと思います。

例えば、吉田和正さんが私に良くしてくれたのは、先輩の岩〇さんをご存じだったからです。伊藤さんが私に良くしてくれたのは、師匠の青ちゃんを知っていたからです。師匠の青ちゃんが私によくしてくれたのは、私が栗〇さんの紹介だったからです。

と、まぁこの世界は、ご縁で地続きな世界です。そういうネットワークがないクライマーが、技術や思想などを盗むチャンスがあるかというと無いかもです…。

たまたま近くにあったジムに安全ブックが置いてなくても、そのクライマーのせいじゃないかも…。

でも、クライミングジムオーナーも、「おれんとこボルダリングジムだから、フリークライミングは関係ないよなー」と思うのかもしれません。




2020/01/03

2020 初クライミング

2日に2020年の初クライミングに行きました。今年は、ボルダラーデビュー元年です。

まさか、私にボルダラーな日が来るとは…。驚き!

とりあえず、私は自然の中で過ごすのが、とても好きみたいなので、今は足もイマイチ回復しておらず、強度が高い活動は無理っぽいので、まぁ、この機会にボルダラーのふり?ボルダラーの世界を教えてもらいたい!と。

とてもいい日だった。

岩のコンディションは、あまりよくないようで、朝霜が降りて溶けたおかげで、岩が濡れていた。

今日は、ボルダラー歴の長い方と一緒だったので、色々ボルダーへの知見が深まった。

■ 5級の課題

最初は5級課題へ行ったが、スラブ用のシューズを持って行ったし、左足ハイステップのかきこみがどうしても行かない…お尻を左に移動させると、右足のスメアが聞かなくなり滑るので、そのタイミングを計るのが核心。思い切りの良さ、だいぶ必要。だいぶやってみたが次回の宿題になった…。

メンタル強い先輩は、なんでメンタル強いのか、よく分からないみたいです。説明不可能。

得意なことって、みんなそうなんですかね? 

私が欲しいのは強いメンタルです…

■ 赤松ボルダー 

私は当然登れませんが、赤松ボルダーという、とても有名なボルダーがあります。

これ。てっぺんにいるのは、私です。裏から登りました☆ 


どうです?このロケーション!自然が一杯☆ 妖精とかコロボックル出て来そうです☆

一日、岩のそばをウロウロしているのですが、ボルダーは一発勝負なので、そんなに何度も数打てないため、けっこう暇です。

今は冬だから難しいですが、たぶん、昼寝可能(笑)。

スケッチブックを持って行ったのですが、この写真のほうが、うんと出来が良かった。

■ 掃除&掃除&掃除

今回のボルダーは北面のボルダーなので、ちょっと放置すると、コケがすごいことになるみたいで、コケグレード高し!な状態だったので、ランチ後の腹ごなしも兼ねて、掃除いっぱいしてみました。

掃除グッズは、すでにある(笑)。楽しく掃除できた。掃除ついでにハイステップ練習に良い岩なども見つけました。

ボルダーは、課題は作った者勝ちみたいな感じみたいですよね。吉田さんも私に作ってくれたボルダー、どこをホールドにしても、文句はないみたいでした。

■ Happyになるためのビーガンクライマー実験中

私は、あんまり厳密ではない菜食を続けて30年近くなのですが… コンビニ食やガテンめしが多くなると、どうもあんまり体調がすぐれなくなるみたいで、福岡に来て、買い物する場所が、JAの産直市場から普通のスーパーになり、なんだか買い物の満足度も下がったし、食べるものの質も下がったかも、な感じでした。

年末にThe Game Changerを見て以来、これまでのゆるベジ的な姿勢を猛省…。

これは…(汗)というので、以来、菜食化加速中です。しかし、糖質過剰も良くないらしいです。フルクトースは過剰はあまりよくないらしい。糖質ばかり食べるのも、良くないらしく、ケトン体質の私は、まだまだ研究が必要そうで、色々と悩ましいですね。

この日は朝はお雑煮で、昼はピーナツバターとバナナのサンド。夜は家でビーガンハンバーグ…と良い感じに菜食に暮らせました。コーヒーを辞めて豆乳ラテにすべし、だな。

■ 筋肉痛

けっこう全身疲労したみたいで、帰ったらけっこうくたびれていました。年賀状の写真にするために、こんなのをしたからです(笑)


フラッギング中。見つけたぞ!良いムーブ!なのに、それが実行できないという…左手は利いているので、振って、取れそうですが…。フラッギングって、力いるんですよね。まぁ、インサイドフラッギングより、アウトサイドだから楽なハズですが…。これは、数打てば、できるようになるかもしれない課題です。前にこんなのをジムでやっていたような気がします。

足の肉離れ、&膝の脱臼で使えない右足…右足がいらないムーブって素晴らしい!

右足は、肉離れの断裂痕を感じることができる…(汗)どうしたら、これ回復するんだろう???

…のに、パワー不足で取れない右手ガバ…。左手一本、左足のヒールにぶら下がるのまでかろうじて、できていますが…。

なんとか、ぶら下がれたの図。

注: 決して登っているわけではありません(笑)

この課題、下からつないだら、v9、上だけでも、1級の課題ですからね~

1級はThe Earth Directです。

私にとっては、引付筋強化課題。

何秒ぶら下がれるかを計るって感じ。

しかし、加齢で、筋肉痛が来るのが遅く、
一日遅れで、今日、腕の内側が痛いです…。

しかし、まがりなりにも3級や1級に触っているとは!しかも、一応離陸できているとは!! なんだか知らないが、なんかちょっとうれしいぞ!

ボルダーはパワー要りすぎて、あまり数打てず、最初の5級で、左手の薬指が痛くなった。 



帰り、実はVIPとお会いする約束がすれ違いで流れて残念…。

しかし、今の私のヨレ具合では、飲みに行ったら、速攻で舟をこいでいたかもしれず… これで良かったのかも。

ワイン、1杯というかグラスに3cmくらいで、けっこうお眠モードです…。

おかげで見れた美しい夕焼け。

どうやったら引付け筋、つくんでしょう??私はアイスクライマーなので、脇を閉じたら、それなりに引き付けられるんですが、開くと一瞬で落ちます… どこの筋肉につながっているか?も全然感じられない…ロックはできるのですが、ロックの後、一手が出ないです。何をしたらいいのか?分からないので、全然前進しない…。ジムでは5級の壁で糞詰まり中で、できるのはできるし、できないのはできない…

というので、筋トレが課題。水泳でバタフライができたらいいのかなぁ…

これがボルダーの身体イメージ。バレエは拡散するが、ボルダーは凝縮する。










これ、なんの葉っぱ?シダ?
 山でも、健康に過ごすために、こんなのをぽちっていたのだが、11月ごろに注文したのに、届いたのは今日…。なんで?

こういうレトルトがあると、山では楽です。



は食べてみた図。根菜は、けっこう小っちゃかった。

ペミカンカレーが、結局、いいのかなぁ…。


■ 次回課題 お風呂マット

私はボルダリングのマットはメトリウスの一個なので、

お風呂マット

を買おうかな~と思います。

2019/12/31

Japanese Carrort and Western carrots

We see rarely Japanese carrots these days.  

The red one is Kintoki carrot that we use for Ozouni、

We say the carrots, Western Carrots but in the U.S. this is not the carrots you will see in the Safeway...


日本では西洋ニンジンというけれど、じゃ、和ニンジンと言うか?というと言わない。

金時ニンジンは、日本でもお正月にしかお目にかかれない。


アメリカのにんじんは、細長ーい。 ので、同じ料理のレシピでも、

人参一本

って書いてあるときに、なんか量が変…と思ったら、レシピに従うより、変だと思う自分に従ったほうがいい。

ちなみに、これはニンジンよりも、キュウリでかなり高頻度に遭遇する事態だ。トマトも、かな。アメリカのトマトは細長いサイズだったりする。

■ 自分を信じましょう

山も同じだ。5.9って書いてあるときに、え~マジ?!5.9なのこれ?と思ったら、大体、トポのほうがおかしいことが多い(笑)。

基準は自分。なぜなら、落ちた時、困るのは自分だから。

ナルシストクライマーの作られ方

■ナルシストは作られる

これはFBで回ってきた心理学の話です。

クライマーに多いナルシスト。

かっこいい自分を見て、うるうるしているのは、結構、普通のようですが、一般社会より、ナルシスト出現率が高いのがクライマー界。詩織さんをレイプした山口氏もナルシストのような気がしますが…。

 ナルシストは、作られる、というものだそうです。

■ オーバーインダルジングとアンダーインダルジング

さて、作られ方とは?

オーバーインダルジング(過剰な甘やかし)とアンダーインダルジング(十分でない甘やかし)を行ったり来たりすること、によって作られるそうです。

ーーー
・かっこいい
・達成
・ステキなバケーション
ーーー

については、オーバーインダルジング。過剰に承認。

ーーー
・感情
・一緒にいて心の安全基地になること
・相手を気に掛けること
ーーー

については、アンダーインダルジング。過小に承認。

これを繰り返すことによって、ナルシストが作られるのだそうです。

まさにインスタやFBの”リア充”によって作られているのかも??

例えば…、

ママがサッカーの試合には来てくれて、写真を撮りまくり、”うちの子、かっこいい!”とインスタに一杯上げてくれるのに、”家でママ見て~!”と言ったときは、”今、ママは忙しいの”、と放置プレイされる = ナルシスト養成

なのだそうです。

■ オーディエンスの質

ならば、スポーツクライミングでの、選手の作り方にも気を付けないといけませんね。

昨今の山雑誌は字数がすくなく、写真ばかりになって、記事の内容も、選手の感情、人間的な成長にスポットを当てず、つまり寄り添っておらず、達成した偉業ばかりを取り上げることが多いです。

寄り添いがなく、プレッシャーが大きい。

昔の山やさんは、プロセスが大事と言ったものです…。結果だけを大事にしてはいけない。

そういう意味で、選手を育てる側、オーディエンスが何を聞きたがるか?というのは、とても大事です。

選手や有名クライマーの心のほうにより耳を傾け、成果のほうを巨大視しないようにしましょう。

能力は人それぞれ。

10m登るのもやっとの人が20m登ったら、努力は200%。
100mくらい平気な人が10mしか登らなかったら、努力は0%。

やっとこさ登った人の小さい登攀の価値が、楽々で大きい山に登れる人の登攀の価値に劣る、とは言えない。

努力にも価値を認め、結果しか認めないのを辞める、というのが、全員が努力する世界の出現に必要なことです。

2019年の反省 クライミングに関わる商売はクライマーがすべき

■今年の反省

正直、ゲストハウスをすでにやっている人にクライミングをアプローチするのは間違っていた。いくら岩場の近くにクライマーの泊まりに便利な場所があっても、だ。

2件のゲストハウス、どちらの人も、クライミングガイドに仕事を回すのではなく、自分がガイド役をできると、安易に考えてしまう

クライミングは命がかかるアクティビティで、にわかガイドがやれるようなガイディングなんてない。そこが商売としてクライミングを見る人には、皆目見当がつかないし、分からない。

その温度差…、無知の安易さと安全を重大視する感性、は、ちょっとしたお使いと南極探検くらいの差があるかもしれない。

それは、私は前年の岩根山荘のバイトで理解してしかるべきだったのだったのだ…。岩根はクライマー御用達の宿だが、宿の人は、おかみさんはともかく社長の上田さんであっても、自分は登らないため、クライミングのリスクについては、ほとんどまったく理解してない。話に聞いている、聞きかじりレベル、理性で理解しているだけだ。

だから、バイト君にクライミング歴1か月の男子でも、クライマーだ、と思ってしまう。彼はクライマーになる途上でクライマーじゃない。1か月なって一番あぶないころだ。

私が組めないのは理解できない。その彼だってクライマーと思ってしまう…。教えればいいだけだと考えてしまう。クライマーになるとは、そんなものじゃない。それは言葉では伝えにくい。あれやこれやと表現する人がいるが、あれやこれやを理解するのに、5年くらいはかかるものなのだ。

そういう温度差があることをひと夏の経験から、自分が痛い目にあって理解したハズなのに。その痛みに鈍感だったのか?そうとも思えないが、今年も、気が付かず、前進した…のが、膝の脱臼につながったのかも?まぁ、考えすぎか。

クライミングに関わる商売は、クライマーがすべき。

というのが今年の結論かな。

2019/12/30

Canvasback? 


■ オオホシハジロ

オオホシハジロ君。

室見川河口で遭遇。

アラスカから飛んできたのかな~? 

ツートンカラーが珍しいと思ったので激写。

そしたら、けっこう、貴重な出会いだったらしい。

餌をおねだりに来る様子から、慣れているのかなーと思ったので、そんな珍しい渡りとは思わなんだ。

http://bird-muromi.sakura.ne.jp/zukan/kamo/oohoshihajiro/oohoshihajiro.html



https://www.birdfan.net/pg/kind/ord05/fam0500/spe050032/

2019/12/28

2019年のまとめ

2019年も良いクライミングでした☆ 32クライムでした。遠征中は数に入れていないのでこれより量的には少し多いハズ。まぁ月3回行けているかな?

肉離れ&膝の脱臼という怪我をした割には良いほうでは?

先ほど、まとめ終わりました☆ ()の数字は記事数です。
►  1月 (16) 6クライム
►  2月 (14) 5クライム
►  3月 (15) 2クライム 肉離れ@岸良
►  4月 (6) 登攀はお休み 一日中ベッドの中
►  5月 (9) 1クライム 登攀はお休み 
►  6月 (20) 3クライム
►  7月 (16) 3クライム 大阪クライミング
►  8月 (26) 夏の遠征 志賀 + 3クライム大阪
►  9月 (4) ゲストハウスでバイトでお休み & 膝脱臼 & インスボン  
►  10月 (45) 3クライム リハビリ
►  11月 (5) 膝の脱臼でお休み
►  12月 (13) 3クライム 外ボルダーデビュー中

記事数は情熱の量が分かるのです。10月は、打撃の月で自分を癒すのに相当苦労しています…

2019年は、フィジカルアップの年にしたかったのですが、フィジカルダウンの年になってしまいましたね。トホホ。

肉離れ、膝の脱臼、肩、と故障続きです。良い生活習慣が必要と言うことですね!

頑張ります☆

良いニュースは

 HappyRock(仮名)というウェブサイトのプランが固まったこと

 子供とのクライミングは得るものが多い

 ボルダーもなかなか楽しそう

 The Cragの翻訳者として仕事がスタートしたこと

 トレーダーとしてのスタートがなんとか切れ、夢であるフレッド・ベッキーに一歩近づいたこと

です。

クライマーとして、快適範囲を広げる、ということを考えています。















『ロットプンクト』レッドポイントの意味

■ 勝つことだけが至上

『ロットプンクト』を見ました。

を見ました。2つのことが分かりました。

1)西洋社会の歴史の先端を行くヨーロッパ…は、気の毒なくらいの競争社会だということ。そこで、歴史のトップを走る若者… この場合、アレックス・メゴス君ですが… は、必然的に競争に生き、勝たない自分が許せない。それほど自尊心が低いこと。

2)そういう社会がヨーロッパ社会の基調で、ヨガもその解毒剤として使われていますが、解毒するより、もしかして、火に油を注いでいるかもしれないこと。

■ ラオスでバケーションの人と強化合宿の人

ラオスに行くと、岩場がドイツの人の開拓というのもありますが、ヨーロッパの人が多く大陸文化を感じます。アメリカにいる頃も、アメリカ人よりむしろヨーロッパ人のほうが、日本人の私とは感性が近く、イタリアやポーランドの人とより感性が近かった気がしていました。オーストラリアなどの新大陸の人は、みんないい人ですが、怠けものすぎ?みたいな???

あ、話がそれましたが、ヨーロッパの歴史は、競争で進化してきた。

それは、アレックス君のようにクライミング史を塗り替える使命を背負った人にとっては、勝たねばならない、弱い俺なんか価値がない、と自分を奮い立たせること、となる。

彼は世界最難を登るまで、弱い自分は許せない。だから、登る。だから、激しいトレーニングにも耐える、という論理構造なのです。

うわ~、大変そう~!

しかも、分かりやすいけど、その考え、間違っているし!

弱い人間に価値が無かったら、世の中の99.999999…...%の人、価値がありませんね!って話になってしまいますから(笑)。

そういう価値観だと本人も生きるのが大変になっています。その証拠に、彼には、メンタルトレーナーが24時間体制でバックアップしていて、クライミングよりメンタルが課題…。これはかっこいいんじゃなくて、かっこ悪いわけですね。

自分がしたいことをするのに、3人も4人も他人を巻き込まないとできないわけで。まぁ、それも弱さを受け入れていることなんだ、と言えばそうですけど、そういう自覚があるとは見えない。彼のコーチはクライミングのコーチじゃなくて、癇癪をおこして泣く子をなだめる、お母さん・お父さん役を精神科医がやっているだけです。大人だから、もう癇癪を起して泣いたりはしないですけど、メンタルの状態は一緒です。

それでメゴス君が気の毒になりました。そのままで君は価値ある人間なんだよって言ってあげたくなりました。

あとコーチも気の毒に。私はそういう立場にだけは立ちたくないなー。誰かの精神のトイレ役じゃんね。

二つ目に気が付いたのは、ライフスタイルです。

私はラオスにいるときは6時前に起きてヨガし、朝食は一番乗り、みたいな生活で、9時前には岩場でいそいそと出かけており、イメージは、強化月間!!でした。

が、多数派は、バケーションに来ているので、のんびり起きて、のんびり登るということで、私みたいに強化月間な人は、ごく少数でした。

だから、つよつよ君が組みたがってくれたのかなと。ビレイは交代なので、パッパ登りたい人と、だら~としたい人では合わない…。なんで私に来るのよ、ヤダなーと思っていたのですが、すみません!

ヨガは一般的には東洋の思想を西洋社会に伝えるものですが、西洋での解釈が、ヨガが本来、求めてきた解釈と違っているところもあります。特にアシュタンガヨガでは、それが強くて、アクロバティックな競演になっています…。

インド人の先生たちが、”そうじゃなーい!”と声を荒げそうです。インドの本場ではジャンプバッグ禁止だそうことでした。ほっとくと、これ見よがしの競演になるからだそうです。そういう人たちに教えないといけないのは、秀でることではなく、調和すること、自分のしたいようにすることではなく、先生に従うこと、です。

ヨーロッパ人種がもともと好戦的な人種で、それが故に、彼らはそういうポーズの見せびらかしを、まぁ、楽しくてやっているので、仕方ないのだと思います。ヨーロッパ文化って、略奪の文化なので。

なので、アレックス君がヨガをしているところが出ているのですが、ただの肉体トレーニングに成り下がっているので、全くヨガとしての効果が生まれていないのは、ヨガの先生だったら、私ではなく誰が見ても分かるなーって感じでした。アーサナ、できるからやっているだけ。

というので、なんだかなーな映画でした。パタゴニアは何を広めたいのでしょうか(笑)?

■ 献身とサレンダー

ここには、お百度参りのように、岩に献身する、自分を捧げる姿はなく、自然環境との調和的ライフスタイルもなく、あるのは、ただエゴと岩との闘いに、現在のところ、勝っているよ、って話でした。

ギュリッヒの後継者が、メゴス君なのだということは分かりましたが、メゴス君を子供のお手本にしたい!という親は少ないだろうと思います。

親が与えてやりたいのは、ありのままの自分を愛せる自尊心ですし、幸福は、満足と感謝にあるからです。

この映画は、主に、”不足”に注目することが主の映画でした…、パワーが足りない、強さが足りない、〇〇が足りない、です。

なんか気の毒で、若い人だから、その価値観から救ってあげたい!と思ってしまいました。

■ 才能や能力の不均等な配分について

才能や能力と言うのは、一般に公平には分配はされていない。

ので、たまたま恵まれてしまった人は、それを自分のものだ、と思わないで使うと良いです。これはおそらく富も同じです。

”自分”、と、”それを見ている自分は別”、ということです。

クライミングの才能がある”自分”を見て、コーチの目で、愛してあげるというのが、”それを見ている自分”が持つべきあり方です。そうすれば、もっと楽に努力ができるようになると思います。

■ レッドポイントの意味

東洋的には、レッドポイントっていうのは、ほとんどお百度参りと同じです。プロセスに価値がある。 10回かかったんだなぁとか。16日間かかったんだなぁとか。

西洋的には、レッドポイントって、「勝利宣言」…(汗)。 なんだかなぁ…。





2019/12/26

最新のスポーツ栄養学 『The Game Changer』のススメ

■ 『The Game Changer』

これまでヴィーガンというのは、

動物愛護、つまり、非暴力 や 環境問題

との絡みでエシカルな面で進められることが多く、利己的動機でないと動かない人たちには無縁の活動でした(笑)。

体に良い=肉食、と思われていたのです。

私は、自分自身が肉を食べないのは、私の勝手ですが、

 人の食事にまでは口を出したくない、
 人の健康までは、責任が重すぎて責任を取れない

と考えていたので、誰かに菜食を勧めるということは、これまでやっていません。

夫ですら、体に悪いコンビニ食を食べたとしても、それは彼の選択だと思ってきました。

非暴力の前提、相手の決断を尊重する、ということのためです。

しかし、この映画を見て、考えを変える男性やアスリートは、少なくないかもしれません。

■ スポーツ業界=保守的

私の経験から言って、スポーツ業界は時代遅れになりがちな業界であることは間違いありません(笑)。

アメリカですらそうなので、日本でそうなのは当然ですよね…。

しかし、現代は、ビックリするくらい栄養学は進化していると思います。30年前の知識は、化石です…。

トレーニング法が攻めの知識とすれば、食事は守りの知識ですが、クライミング技術が詳細に語られるのに比べて、ビレイ技術が語られることがないのと同様の現象なのではないかと思ったりしています…。

食事の常識が塗り替えられていることは、あまり知られていないようです。

■ ファクト

・ピーナツバターのサンドイッチ一個は、85gのビーフステーキ、あるいは卵3個と同じプロテイン含有量

・体内の炎症を示すCRPという指標があります。動物性の食事だとこのCRPが高いまま、つまり、炎症が収まらない。食物ベースの食事だと、ものすごくCRPが下がるのが早いのです…それでアメフト選手はベジタリアン化しています。これは、怪我からの回復の話です。

・結局、動物性脂肪で血管が詰まったり炎症を起こしたりするのが、動物性の食事の問題点です。

・心臓病(欠陥が詰まる)は西洋では当たり前の病気ですが…69歳のルーが出演していますが、筋肉隆々で孫たちのほうが彼について行けないそうです。この人はベジタリアンです。青ちゃん、そっくりのスーパーおじいちゃんです。

・心臓発作。私は弟を心臓発作で亡くしているのですが…(弟が24歳の時)、肉食は心臓病のリスクをあげます。消防士の勤務中の死因No1は心臓発作だそうです。そこで消防士に対してヴィーガンの食事療法の指導が行われています。

・動物性の食事の問題は腸内フローラを悪化させることです。結腸ガンの発生率が、肉ではなく魚程度を食べたたけでも、3倍になるそうです。

・男性機能。これは夫に見せたいなと思ったテスト結果でした。勃起の持続時間と回数が菜食でアップするのです。3人の大学生に、肉のブリトーとベジタリアンブリトーを食べて、調査に参加してもらうのです。男性らしさを維持するのにも、むしろ邪魔で害悪のほうが肉食にあるのです…。

・F1レーサーのチャンピオンもヴィーガン。

・アメフト選手で驚異の回復力を示した選手もヴィーガン。奥様が用意するヴィーガン料理がとてもおいしそうです。なんか憧れるな~ってライフスタイルが描かれていました。

■ まとめ

クライマーは、アレックス・オノルド君とアシマちゃんクリス・シャーマがヴィーガンです。伸び悩んでいる人は一度食事の見直しを!

菜食に適応するには、けっこう長い年月がかかります。 気長に取り組みましょう~

他のヴィーガン超名人は、

 シュワちゃん
 スコット・ジュレク
 世界一の力持ち パトリック・バブーミアンです。

その他下記の方が登場されています。

アーノルド・シュワルツェネッガー 
ジェームス・ウィルクス 
パトリック・バブーミアン 
スコット・ジュレク 
ニマイ・デルガド 
リップ・エセルスティン 
ドッツィー・バウシュ  レシピサイトが秀逸
ダミアン・マンダー マイケル


 


■ B12入手先

ニュートリッショナルイーストですが…こちらから購入できます。


弟の思い出とクライミング

■弟への共感

小さいころ、母が教育ママで、弟には勉強の才能?がないとみると、競泳のスクールに入れました。超スパルタ式で、真冬の真水の屋外プールに投げ込まれ、怒鳴られながら、泳いでいました。弟は泣きながら泳いでいました…超気の毒でした。でも、夏休みには家族みんなで、弟の競泳の試合を応援に行くのです。弟はメダルをいくつも持っていました。

私と弟は、顔つきも似ていて、二人でいると、基本「僕?」と声を掛けられるような、ユニセックスな兄弟でしたが、思春期になると、ホルモンの影響って偉大!って感じで、全く違う人間に分化しました。驚いた。 

テストステロン偉大!弟は巨大化し、超逆三角の180cm大男化。私はちっこいままで、ただお尻が巨大化しただけです(笑)。弟が大きくなったのは、もう目を見張るような変化でしたが、中身はいつもの弟なので…(笑)。


私が子供のころ、弟について分かっていたのは、母の思いのように、頭が悪いとかではなく、単純にじっとしているのがあっていないということでした。それに口を開けているのも、ただ鼻が悪いからで、アレルギーなんです。私は皮膚に、彼は鼻にアレルギーが。妹も皮膚にアレルギーがありました。弟は口を開けているせいで、バカっぽいと判定されていました…(汗)。

見た目で、大人が判定して、おねえちゃんにはこれをさせ、弟にはこれをさせ、妹にはこれをさせる、という

思惑

が、目に見えない前提となって、無意識=潜在意識となっていたのは、絶対に真実だと思います。

弟はとても実は賢い子どもだったと思います。「運動しないと脳は鍛えられない」と書いてある本もあります。

ので、大人が子供に役割や思惑を押し付けるのだけを辞めたらいいのではないか?と思ったりもしますが…

それだけだと子供は、楽しい事しかしないという快楽主義、に陥ってしまいます。

ので、

・快適ゾーンから出て快適範囲を広げよう!
・自分にやりやすい方法を見つけ、実行しよう
・人の考えではなく、自分の考えを作り、従おう

という3つがもっとも、本質的かなぁと暫定的に思っています。

クライミングは、

・ちょっと快適ゾーンから出ないといけない。
・自分に合ったムーブを見つけないといけない。
・自分しか自分を登らせられる人はいない

です。北山真さんのフリークライミングの本を初期に読んだのですが、”先輩はあれこれ言うけど全部無視して好き勝手に登ろう”と書いてありました。

昔もアルパイン出身のクライマーは、登れない人の原因が、個人の体格差やパワー差にあるとは考えられない人が多かったのかも(笑)?