■ 行く岩場によって必要なロープ長が違う
さて、ラオスで一緒に登ったデイビッドと行く、台湾、クラッククライミング♪ 楽しみ~♪
なのはいいですが、さっそくトポ、トポ♪
トポは、一般登山における
地図と同じです。ないと話になりません。
今回は、神の使い、なんと!たまたま再会した古い知人がトポ持っているとか。
で、早速、知人に
トポを郵送してもらいました☆
これは、現地で購入可能ですが、
持っていくものを調べるのに、現地に行ってからでは遅すぎます。
さてと、ワクワクしながら、台湾の龍洞のトポをみつつ、ギアのチェックをしていたら、60mロープが必要だということが分かり、焦る!
…も、自分が登りたい課題をチェックすると、どうも要らないらしい(ほっ)。
でも、まぁ、スポーツルートは行かない、やらない、とも言えないよなぁ。
■ ロープの寿命?
もう私のシングルは2本とも4年使っているので、そろそろロープの購入時期でもあります。
まだ全然使えますが、こないだカサブランカでは、50mだとギリギリ感あったんですよね。ので新しいロープを検討してもいっかな~。
もうすぐ誕生日なので、自分へのプレゼントっていう意味もあります(笑)。つらく長い小川山出稼ぎの後ですもの、何かご褒美がなくては!
■ 検証!ラオスで必要な長さ
現在の保有ロープは使用頻度が高い順に
1)9.7mm 50mシングル ゲレンデショート用 重いけどしっかり テンドン 一番頻度が高い お気に入り
2)9.4mm 50m 軽量シングル ミレー アイス用に買ったが岩で使ってしまったがために岩用に降格したロープ 軽いシングル 山岳用途 残念なロープ ツインもダブルもシングルも可能
3)8.2mm ダブル 60m ほぼキレイ 出番、少ない
4)8.2mm ダブル 30m 沢用 去年も今年も出番なし
クラックでは、
名張には80が必要だと言われている。それにラオスでも80があれば、どこでも登れる。
アイスでも実は60mを登りたければ、120がいるのだが、でも、アイスは岩とは兼用できない。アイスはアイスで別で考えよう。
となると、ラオスへ何メートルを持っていくか?は悩むところだ。
■ ラオスのトポ検証
そこで、この次の課題である、6bの課題と、6cあたりを登るには、どのエリアに行くのだろうか?とチェック!
この岩場全体で361の課題数があるのだが、どうも、
70課題は6B! 最多。登り放題。まさに今の私にぴったりというわけだ。
でも、6Bを登りつくすとして、6Cも視野に入れておかないと…。長い6b=6cというケースが多く、最初に取り付くのは長い6cだろうからだ。
1)どれどれと、どこのエリアが私に適しているのか?チェック。
2)そのエリアで一番長い課題をチェック。
すると、どうも60で十分らしいことが判明。助かるな~。
思うのだが、トポがこんだけ親切だと、ロープがすっぽ抜けて落ちました、みたいな、へまな事故は減ると思うのだが。
結局のところ、80mが必要なのは、1、2エリアのみなので、そこへ行くというときにみんなでコストを分割してレンタルするのが良い。(去年もそうした)
ということで60mシングルを新たに買い足すことに…。
苦言になるが、日本のトポ百岩場が不十分な書き方がされているから、そもそも、ロープ持ってこないクライマーとか、トポ持ってこないクライマーとかいるんじゃないだろうか?
■ べアールは要注意
べアールは、ロープのモデルに当たり外れがあるようで、べアールのユージは有名なロープだけどダメモデルのようです…え~ 名前負け?
どのモデルがいいやつなのか不明だったので、ここは定評がある、リッド、マムート、ペツルのどれかからロープを選ぶのが良いと思いました。もちろん、最初にチェックしたのはテンドン!なにしろ、テンドンロープは、私が使用した実感があり、信頼感あり。
でも、お目当ての60シングルは売り切れ。最後があるのは、色が黒っぽいんですよねぇ…岩場で黒いロープって目立たなくてダメ。
さてと、諸先輩方からいろいろアドバイスもらいました。
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ユージ: 新品でもロワーダウンすると、なぜかガクガクする。新品でも相当つかい込んだロープみたい。
べアール: 耐久性が悪い。タイガー、短命。
リッド:同時期に私が購入したエーデルリットパイトンは、テンションしまくりでしたが、2倍くらい使えた。
エーデルワイス:エナジーはキンクしやすい。
マムート: モデルによって差がある。
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フーム、ロープって外から見分けがつかないだけに、選ぶの大変…。
しかし、命綱ですから! ここはお金のかけどころで、節約しどころではありません。
■ 怖い話: ロープは節約対象じゃないですよー
お金がないと、なんでも問答無用で安いのを選びがちです…。が、だいたいクライミングではロープとシューズくらいが消耗品。
ロープはその中でも、命を預ける最重要アイテム!ここはじっくりいいのを買いましょう。安物買いの銭失い、とならぬよう…。
以前、アイスの後輩が、室内壁用のロープを買って、「ロープ買いました!」と報告してきたときにはガッカリしました…。アイスは外岩と違って、凍結によるグリップしそこない=滑り、があるので、ロープの凍結はビレイにおいて命取り。つまり、凍結防止のコーティングがあるロープを使い、ドライ加工があるのは、必須条件です。それくらい用途を伝えれば、店の人だって教えてくれるでしょうに…。買ってきたのがインドア用とは…。
私の場合は、最初からアイス用と言って、店に行った。「鈴木ガイドも使っているよ」(もちろん、あの鈴木さん)の決め台詞で、ミレーのアブソリュートプロを購入したんですが…もちろんコーティング付き…そのコーティングをダメにしてしまったのは、外岩に使ったからです(涙)。
外の岩に使うと、外皮が毛羽立ち、雪や氷が付着しやすくなります。零下20度以下になるところで、外皮が凍ると、ザックにロープ収納できないです(涙)。
昔の麻ロープのようにロープが凍り付いてしまい、ビレイもシビア。懸垂も滑りそう。
実際師匠は懸垂で失敗したそうです。冬グローブの中で凍ったロープを握っても止まらなかったそうです。冗談で、アイガー北壁ロープ、などと呼んでいましたが、腰椎骨折20か所では…笑いごとでないです。下手したら半身不随ですよ。
インドア用のロープは短いこともあって安いです。環境も外ではないので、泥が入ったり、など心配しなくて良いので、外皮もそう痛む要素がないため、コーティングもなく仕様が簡素化されています。
また会のロープをおさがりで貰って使っている人も見かけますが、辞めましょう。
古いロープは使用状況が分からず、中で切れていて、くれた人は、「生きているところだけ切って使ってくれるだろう」と捨て縄用途でくれていたりもします。私も初心者のころ、ロープがないと結束の練習もできないだろう、と先輩がロープをくれました。
同じような意図で、先輩がくれたロープをクライミング用途に使っている人を見かけて、驚きました。それはくれた人が意図した使い方ではないと思いますよ~
私も、かつて後輩に古いロープを上げましたが、貰ったロープをクライミングに使ってしまう勘違いをしている人を見た経験があったので、インドアでも使えないように15mくらいにしておきました…。ある程度長さがないと、ロープワークの練習もしづらい…けど、長いと、無知な故、引退ロープをクライミングに使ってしまいます。
ロープは命綱ですので、その命綱をどう選ぶか?一度くらいは自分で考えて納得してからロープを使わなくては…。
さて、今回購入したのは、マムートインフィニティです。
初のマムートのロープ、楽しみです♪
※ 追記:先輩談
同じメーカーで同じ名前のロープでも、製造年度が違ったり、工場がかわると別物になったりします。やっかいです(笑) 厳密にいうと、ロットごとに違う。