2024/01/20

【栄養学コンサルティング】サプリ=ドーピングにならないために

■ 第一処方の栄養学的見解

筋トレ男子が自分に効いたサプリを教えるという動画…


これ、分子栄養学で説明できます。試回答。

■ それぞれのタイプ

マルチビタミンが効いた人=全般の栄養失調によるメチレーション不全、腸での吸収不全。

デキストリンが効いた人=腸での吸収不全、とそれによるB6生産不足

EAA=たんぱく質合成不全、およびそれによる消化能力低下

■ 解説

EAAが効いた人は、消化力が落ちており、摂取した栄養が消化酵素によって消化できない人である可能性が高いです。なぜなら、消化酵素もたんぱく質で作られるためです。

ので、EAAで基礎たんぱく質を充足してから(消化酵素を合成してから)、プロテイン(消化吸収を自分で行わないといけないたんぱく質)へ進むと無理なく、筋力増強のステップを踏めると思います。

私はEAAは、いまいちで、BCAAが効きました。どちらの方も、


 アミノ酸が効く= 消化力自体が弱い


傍証です。


マルチビタミンが効いた人は、ベースとなる栄養素全般に低値があったうえ、筋トレで需要が上がるので、食事による基礎栄養の補給が追い付かなかった人です。

B群は、特に需要が上がる。ビタミンA,B,C,D、Eは全部必要なのですが、偏りなく摂れる人は少ない。特に加工食品ベースの人は少ない。B6が不足するとセロトニン等が作れず、鬱になるし、B12や葉酸が足りないと造血も弱くなるので持久力も減ります。B1、B2が不足すると、糖質や資質の代謝にも影響が出て、力もでない。エネルギー代謝が正常化すると、疲れも出ず、摂った栄養をうまく燃焼させられるようになります。

難消化性デキストリンが効いた人は、腸内環境が乱れているほかは、そこそこ食べれて、代謝もよくできていた人で、元の体質が強いのだと思います。山ヤはこういう体質の人が多い。元が強い人。

なので、本来の食べるという力(消化力)は、十分だったということです。食べたものを排泄する力が弱いと、体内に便が滞留する時間が長くなり、腸内環境の悪化により、B6生産が悪くなります。

■ やってみなくては分からない

血液検査のデータが示されれば別ですが、栄養療法の難しさは、ほとんど

 ブラックボックスである体

から、

 試してみて、正解である処方を

 自ら探る

という必要があることです。なので、相手任せの人には、ほんと向いていないというか…。


 自分の体に尋ねる、聞く、質問する


という姿勢が必要になります。なので、

 

 自分に合った処方が見つかるまでの試行錯誤


が、もっとも楽しい部分で、最初から正解を求める人には、合わないかもしれません。

■ 女性で5.12の条件…

強さ…山で強い…というのは、ほとんど持久力を意味しますが…現代生活で持久力が発揮できる場はほとんどない。

私は、持久力と言う意味では、日本で登ることができない山は、そんなにないだろうという感じに4年程度で到達しました。女性のほうが一般に山での持久力は長持ちします。

もちろん、男性山やでがっつり体系の人にかなうような力ではないです。なにせ元の筋量が違いすぎます。女性の場合は持久力に使っているのはケトンで、体脂肪だと思います。男性は、筋肉です。長くやっている山やって、ひょろ痩せ体形の人もなかなかいます。

クライミングでは一転して強さは瞬発力です。瞬時に出せる最大筋力のこと。

男子はオールアウトしてその後使い物にならなくなる… 女性はオールアウト自体ができない人が多いです。

瞬発的な強さが必要なのは、クライミングでは核心というものがあり、そこをこなすのは、一にムーブ、次に筋力で、男性は、二次的要素である筋力でやりくりしてしまうため、ムーブ習得は後回しになります。

しかし、女性だと、ムーブは習得が先に来ますし、習得できても(正解ムーブでも)、その後の筋力でカバーしないといけない局面に来たときに乗り越えられないことが多いです。

それは、

 性による制限を乗り越える、みたいな、女性に対しては過大な要求

ってことが多いです。

女性で鉄棒にぶら下がって胸を鉄棒に着ける懸垂が可能な人はあんまり会わないですが…そこを乗り越えるみたいなのが必要になる。女性の場合、1回懸垂ができるだけで、アスリートレベル。

私にとって、たぶん、5.12は性差を乗り越えるくらいな、運動強度は、

 達成不可能感

がありますが…。 

それは、

 課題の内容による

かもしれませんね。

女性は全般に低身長ですが(私は特に小さく、152cmしかないです)、

・その身長によるリスクアップというハンデがない(立てないところで、クリップを要求されると、たぐり落ちになり、ものすごく危険です)、

・それなりにホールドの選択肢が豊富で、その選択肢のどれもが、5.12の難易度の範囲に収まる課題(ホールドが届く範囲にあっても、2段とグレーディングできる極小ホールドやブランクセクションでは難易度、急上昇です)

・その上、垂壁であれば、可能かもしれません。

オーバーハングは、ワンポイントの課題以外は、まぁ、大体男性の独断場です。スポーツクライミングやアイスクライミングの選手では、オーバーハングも女性やってるのですが、ランナウトの問題はなく、またアックスを使えば、指を使わないでいいです。アイスでは、アックスがあるので、指力の問題を回避できる。

しっかし、私も、フィギュア4試してみましたが、いや~、これは、やり続けてできるようになるのかな?的疑問がわきました(笑)。今、適性を感じている水泳やバタフライでの感触とは大違い。健康のためであれば、合っている運動を行うほうが合理的です。

しかし、とはいっても、

 胸・肩・腕、という上半身の弱点

は、現代の日常生活で要らないから、使わないという方向性に行けば、退化の一途。同じ筋トレなら、やるのが楽しいクライミングのほうが、一般的なトレーニングマシンより、モチベーションの点で有利です。

退化することを歓迎する人類はいない訳なので、

 楽しみの範囲でやればいい

のではないかと思います…。

まぁ、5.12が登れねーならお前はクライマーじゃねえ!と言っているのは、日本の男性に限定したクライミング常識かもしれません。なんせ、5.12まで行かないと、日本の岩場は安全に登れないように設計されてしまっています。

そういう岩場に設計されてしまった理由が痛くて、男性がランナウトで勇敢を気取る、みたいな、クライミングの本質とあまり関係がないような、ヒロイズム…。

でもまぁ、おじさんたちにとってはでもそれが、人生のすべて、であったのかもしれません…。