ファンドレイジングの勉強も先週スタートしているのですが、これは、現在、山岳会が機能していないとしても、その上位団体である、JMSCAだのJWAFだの、はお金を持っており(補助金と紐づいている)、既存の組織のお金に頼らず、クライマーの独立組織として、アクセスファンドを立ち上げる可能性があるのかどうか?を見極めるため、です。
本来は、私の仕事ではないですが、暇そうな人が私しかいない。(注:私がファンドレイザーになりたいわけではありません。お金関係はもっとも私に才能がない分野)
アクセスファンドというのは、岩場の交渉窓口、ということです。窓口がないために、誰に何を言っていいのやら、と言うことになっているのが日本。
日本に限らず、世界の国々でも、クライマーとローカルは基本的に利害対立、が歴史的構造です。
だから、アクセス問題が関係ないラオスに、理想郷と言えるような岩場ができた、とも言えます。アクセス問題=しがらみ。
現在の問題点
・クライマーが起こした事故が経験値として集積して行っていない
・各岩場の管理団体がない
・つまり、地主との交渉窓口がない
・地主さんは事故が起こったら当然岩場を閉鎖する
・ので、クライマーは事故報告をしない
・事故になるような悪質な技術が減らない
・行政はしなくていい仕事に振り回される
・クライマーは、日本フリークライミング協会などの自治組織に慣れておらず、お上や怖いお母さんくらいに思っており、”ジブンゴト化”していない
・クライマーはちゃっかりした人が多くフリーライドが伝統
・なので自治組織にもお金を出さない
・ため、安全性を高める原資がない
・岩場危険なまま
・誰も登らない
・さらに荒れる
・ボルダーがメインになる
・日本はボルダーですでに世界トップレベル
・地元はそのことを知らない
・日本のクライマーは国際感覚、疎い
・リードはほとんどオールドクライマー
・オールドクライマーは海外に行っても最新技術を盗んで帰ってこれない(語学の壁)
・日本のクライミングガイド資格は世界資格でない
まぁ、お金の問題は別にしてこんなところかなぁ…。
ちなみに、私がいた山岳会は創立60周年をやったところだったのですが、貯金300万円!なのに、会のロープはそのお金で買ってはならず、いまどき6人の山行が成立することは、ほとんどないのに買ったのは6テン! 時代錯誤もいいところです…。
で、会のロープがないんだから、登れるようになるわけないのに、レベルが下がった、とぼやいていました…。沢すらちゃんとした装備で行っていないので、マジヤバい教育体制でした。
遭難事故ゼロが自慢でしたが、おばちゃんが登る山にしか会で行かないなら事故るはずがないから、という…ゴールド免許ですって言う人が10年運転していない、っていうのと似ている話でした。