2021/05/05
筑紫耶馬渓 ボルダー
お顔真っ青系クライミングから、正常なクライマーを見る機会
九州に来て、なんだか、お顔真っ青系だった私のクライミング経験… 出向いた先が悪かったんだろうなぁ…。どうしてこうも、少数派の怖いビレイの人たちをめがけて行ってしまったんでしょう???
私が見た”事件”リスト
1)四阿屋で10bでグランドフォールで腰椎骨折 (2グレード辛い)
2)四阿屋でビレイしてくれた会長さんが私を座ってビレイ
3)矢筈で支点ビレイ
4)比叡でビレイしてくれた”重鎮”が写真をくれ、なぜか2名クライマーが映っていた…
5)これがエイド出来ればどこでもできる!というエイドルートで鍛えてあげると言われ、断ったら、チキン呼ばわり
6)日向神で座ってリードのビレイをされているクライマーを見た
7)人工壁で90度ぱっつんビレイ
8)ATCなのにグリップビレイ
ほとんどのもう特定のダメ事例をこれでもか!と収集してしまっているような気がします… わざわざ探しても、こんな確率で、ダメ系クライマーばかりに会いますかね?普通…。
それは否定されつつあります…
以下は九州クライマー連絡会へ新規参加する人が書いたコメント。
最初はだれでも入れるようにしていましたが、詐欺が増えたので部外者の参加を断るために、ほんとにクライマーかどうか見分ける質問でYES・NOではない質問が良いとアドバイスを受けたので…下記のような質問にしています。
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ご参加ありがとうございます。あなたは普段どのようなクライミングをされていますか?クライマーとしてどのような点に気を付けていますか?回答がないと承認されませんのでよろしくお願いします。
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これで、
”はい、分かりました”
とかいう回答は、即却下です…。変な奴は入れない。で、いただいている回答が下記のようなものです。
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A)室内、外岩のボルダリング、ロープクライミング。岩場エリアのルールを守り無理しない安全第一のクライミング。
B)アクセス問題やコロナ禍でのクライミングについて気をつけており、情報が頂ければと思い参加を申請いたします。
C)・安全第一 ・地元の方への感謝と自然保護の気持ち ・心折れそうなくらい痺れる壁が好き
D)最近は、主に室内週一クライマーです。 以前は、岩場の清掃活動など岩場保全に勤めていました!
E)普段はリードをメインにクライミングしてます。気を付けているのは、一緒に登っているパートナーに怪我をさせないビレイ、登りやすいビレイに気を付けております!
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めっちゃ、まともやん!そうじゃない人ばかり見たので、癒されるわ~
この回答を見れるように、この連絡会の世話をしているのかもしれません…正直めんどくさくって、誰かほかの人やって!って感じなんですが。
まさに解毒剤。神の愛を感じます(笑)。
2021/05/04
2021/05/02
核心
■ 優しくすると…どんどんつけあがる現代のクライマー
以前、アイスクライミングに、冬の靴も、ウエアも、アックスも貸して連れていく羽目になったことがあるのですが…、次を断ると、
「ケチ!」
と言われたことがあります…。冬靴4万円。冬のシェル4万円。アックス1本3万円×2が最低。+ロープ、アイス専用。他にも、いろいろありますが…
連れていかれる人はどんどん増長
します。
■ 最初に親切にしたら、その人は次の人にも親切にする?? しません!!
”最初に親切にしたら、その人は次の人にも親切にする”、
は、現代の人心を正確には表現していません。これは最初の師匠の鈴木さんの思想ですが、間違っているということを確認しているのが、私のクライミングの歴史です。
■ 既得権益化
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人は一度手に入れた権利を既得権益として認識します。
一度手にしたものを手放す時の喪失感は、同じ価値をもらう以上に高いというのは、心理学でよく言われる話です。ここでも同じような「勘違い」が起きてしまうのかもしれません。
実際に自分がそのシチュエーションになって初めて気が付くのでしょうね。
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■ 現代のクライミングの普及において、何が核心化しているか?というと
1)最初に親切にしすぎ…
何もかも貸してお客様待遇でクライミングに連れて行ってあげる
=既得権化して、権利意識が強いモンスターを作り上げる
2)マナーが悪い
=岩場にうんこ
=なぜなら、岩場に愛着がない
=だから、自治の発想がない
3)頭が悪い
=トップクライマーと登っても死ぬ人がいる
=なぜなら、事故内容を分析すると、ほとんど防げる自業自得の事故
=なぜなら、自学自習できない
=なぜなら、土台の知識レベルが下がっている
=加えて、教育が悪い(無い)
=つまり、昔はあったものが無くなっている
■ 対策
以上を対策すると?
1)最初にモノを貸してクライミングに連れて行くのは、一回目だけ。
本当にやりたいかどうか?を確認する手段、と釘をさす。
2)岩場に愛着を持たせる
3)教育はかみ砕く、え?と驚くレベルへ。そもそも論が欠けているため。
JFA依存症は好きになれない
■そもそも JFA依存症は好きになれない
故・吉田和正さんも、別にJFA礼賛していなかったし、JFAがクライマーの中から発生した自主独立の、自治性の高い組織として尊敬、していますが… どちらかというと、今回の組織改編で、中央集権制の権力化に傾き、”JFAにさえお願いすれば大丈夫”みたいな、各地の岩場からのJFAに対する依存性を高めよう、とする方向性に移行しているようにしか思えない。
まるで、補助金行政に群がる市民みたいに、JFAにお願いお願い、という体制は好きになれない…
以前、JFA所属のあるクライマーさんが、近所の岩場を整備した記録をこのブログに上げたら、”次からは俺らに報告するように”、となんか超エラソーでした…
はぁ?って感じでした。なんで自主的に岩場のコケを落としただけで、今日はコケを落としましたってJFAに報告しろって言う話になるんだ? それ言われた人の身に立って、考えたら、どういう方向に意識が働くか?っていうと、
そんな報告をしないといけないんじゃ、めんどくさ!二度と行くまい、
になるでしょう。
つまりこれを言ってきた人は、お役人根性ってやつですね。自分のものでもないのに、権力をかさに着ている、許可と提供の文化ってやつで、今、全国の地方自治で問題になっています…
つまり、なんでもお上にお願いお願い、ってやつです。お上の方も、お願い、されるんだったら、やってやろう、みたいなスタンス。ひらたく言えば、共依存、です。
本来は住民の自治で実践するべきことでしょう。お上不要。
JFAは存在価値がこれまでの時代はあったと思いますが、もはや、権力腐敗の匂いすらしてきていますね…
■ 温情的でないJFA
JFAは、日本のクライミング界に必要な組織で、これまでの功績は多大だと思います。
が… 温情的組織でないことは、今回、送られてきた議事録を見て残念に思いました。
書かれていた、去年まで事務局長だった井上大助さん(CW)へ対する処遇を見て、JFAへの信頼は、一気に減らしました。
なにしろ、リボルトしなくてはならない!という発想を作ったのが彼で、そしてリボルト職人への並々ならぬ情熱を傾けてきたのが彼、なんですよ?
一般クライマーからは、JFAと井上さんは、ほぼイコール関係に見えていました…。ま、小うるさいお母さんみたいには見えていましたけど…(笑)。
JFA=井上大助。その一体感というか、そのイコール関係は、彼が自分を案内してくれた影の功績者について言及しないから…であるのは、福岡を案内して分かりましたが…つまり、一緒にいるのに、なんか一人で行動しているように見える記述で驚いた…。
しかし、そこを引き算しても、JFAの事業のうち、リボルトだけが現在まっとうに機能している事業です。
悪口になり、すいませんが、『フリーファン』なんて、中身のない雑誌、誰も読んでいませんよねぇ…。名前は忘れたけど、別のですごい面白いのがあったでしょう…。ツヨツヨクライマーばかりが寄稿している…あっちのほうが普及しないのが不思議。
今回も、特集、”チョークとパモ”ですよ… 要するにボルダラーのマナー特集です。理由はボルダラーのマナーが悪いから。
そして、チョークを肯定するためのアルパインクライマーこき下ろし…。これじゃ、互いの理解ではなく、反目をさらに助長させます。
もはや、終いには、チョークに粘着力つけて、登り始めそうな勢いです。それ、エイドってば…。アルパインの奴らが気に食わない以前に、そもそも、フリーじゃない。アルパインの人に見下されて嫌なのは理解できますが。その嫌っているアルパインのクライマーがやっているエイドクライミングに、自分のボルダリングが同一化して言っているのを理解していないのでしょうか?
あ、話がそれましたが、リボルトがメイン事業って話です。それから井上さんを除外するって、どんだけ? 自分が育てた子供を引き離される母親でしょう…。ああ、かわいそう。
情報公開などがJFAの基準に合っていないとありましたが、そもそも、JFA自体が情報公開ほとんどしていない。
うさんくさーい感じ、です。
外注する職人が自分の調達した材料でやらせろ、って当然なんで、発注者のJFAが反発する意味わかりません。大工さんに、家の造作をお願いするときは、材料を施主は買ってきたりしません、そんなの、大工さんが持ってきた材にお金払うのが普通です。もちろん、床板は杉でお願いします、とかそういうのはやりますけど。クライミングに直すなら、”25kNの強度が出ているやつ”っていうのは必須でしょう。資材提供をさせず、作業だけにさせれば、労働の喜びを奪います。労働者への不遜な態度でもあります。
さらに言えば、リボルト職人としても、もっとも多くの知識が溜まっているのは、井上さんでしょう… せっかくの彼の10年、20年の経験値を葬り去ろうとでもいうのでしょうかね???
つまり、クライミング界全体のことを考えていないで、私怨の匂いぷんぷん… なにしろ貴重な、”他の人に教えられる”レベルの職人です。
井上さんは理事長時代も、JFAの月給が未払いで大変そうでした…。お金がなくてカツカツみたいでした…。今もリボルトが主力事業でしょう…なのに、干されたら、メインの収入を奪うことになります。
また、彼の過去の努力はどうなるの…?と、とても無念でしょう。お気の毒です…。
もちろん、欠点がなかった、とは思いませんが…(例えば、正確に職人を育てることに注力しすぎて、職人が育つのが、牛の歩み、とか)でも、仕方ないですよね、欠点がいない人間はいないし、いい加減なことはできない、と固く念じたためだったとしたら。
カットアンカーは終コンですよ
どうも九州では(というか日向神ではなのか?)理解されていないようですが…。
カットアンカーは終コン、ですよ。
私がカットアンカーの仕組みを理解していない(ボルトの短さは強度と関係がないのだそうです。へぇ~。Byマサさん。マサさん、ありがとう~)のは、事実かもしれないですが、
カットアンカーを理解することは、クライマーとして全く重要なポイントではない、
です。
カットアンカーは悪くない、を主張する日向神クライマーにマサさんの指摘を伝えたところ、カットアンカーを理解していないのはお前だろ、と、連絡がきましたが。
私がカットアンカーを理解することより、九州のクライマーがカットアンカーのルートを主体性をもって判断しつつ登れる、ほうが大事です。
カットアンカーについて理解すべきは、唯一…終コンのボルトということです。
とっくの昔…30年前に賞味期限切れのボルトです。施工が成功していて、ピカピカ状態で、せいぜいカム並みの強度しかない。
(1kN~最大15kN。UIAAが規定するスポートルート(=ボルトルートと言う意味)の強度基準は、25kN。スポートルート以外で落ちまくる=リスクテイキングなクライム、が世界のクライマーの定義です。ボルトルート登っているつもりでトラッドやっているのと同じです)
ので、落ちたい人は、各自の判断で勝手に落ちればいいでしょう。
私は、サビたカットアンカーでバンバン落ちる登りをしたいとは思えない、ですので。
”古いカットアンカーは安全です”、みたいな話だったが、ではなぜ更新になるので?というので、この方面に突っ込むのは、めんどくさい議論だった。
結論: カットアンカーの支点は終コン。
終コンのボルトで落ちる登りをするかしないかは、個人による。
したい人はご自由にどうぞ。
ボルトの短さは強度と関係がない |
ボルトの短さは強度と関係がないそうです |
カットアンカーの全体像 今も新規開拓で使う人がいます |
2021/05/01
2021/04/30
含蓄のある言葉…支え、支えられる
ある時、三人の若者が山の中で吹雪にあい、遭難しそうになった。 C君はぐったりしてうごけなくなった。途方に暮れたA君、B君のうち、A君は頭の良い人で『このままでは皆があぶない。僕が一人で先に様子を見てくる』と言って、二人を置いて、身軽に行ってしまった。
ところが待てど、暮らせど、戻ってこない。残されたB君は、『まぁ仕方がない。ともかく凍えるよりは』と、倒れたC君を背にして、とぼとぼと雪の中を歩き始めた。
さいわいB君も、C君も救助隊に助けられたが、途中で彼が遭遇したのは、なんと一人で先に進んだA君の死体だった。
その時、B君が電光のように悟ったことがある。『僕はC君を助けるつもりで歩いていた。だが実は、背にしたC君の体のぬくもりで温め合い、自分も凍えず助かったのだ』
久しぶりの油山川♪ 10回目
先日、久しぶりに油山川の岩場へ。私の10bクラックを触りに…。
相変わらず、岩場は平和そのもので、とってもご機嫌な場所だった。いるだけで満たされる場所。それが油山川の岩場だ。後ろに控える背振の山々と違って、なんと湿り気の多い山だろうか… ロープにぶら下がって見た藤の花が、蔦を伝って花を咲かせており…、ここは子供たちを連れてきたら、ターザンごっこに発展してしまいそうな、そんなリスクを感じさせる岩場だ。
この日は午後からの岩場だったが、それでも緑は、みずみずしく、いつも通りに私を待っていた…。が、残念ながら、怪我からの回復クライミングもままならない、この身で、そして、足ジャムをやはり忘れていた…。怪我の前は登れたのになぁ…。それも当時、連れて行った新人さん曰く、スイスイと…。体重も増えたせいだろうが、とてもスイスイとはいかなくなってしまっていたんだよなぁ…。トホホ。
とはいえ、一緒に行った人が面白い人で、愉快に過ごした。あっという間に楽しい岩場の時間が過ぎ、夕刻からはスタンプ(クライミングジム)へ…。
新しいトレーニング法を教えてもらった。なかなか難しかった…。忘れないための備忘録として書いておく…
1)左足を出す
2)右足を出す
3)左手
4)右手
つまり、手に頼らない体重移動。手先行の登りから、足先行の登りへの意識改革だ。
ポイントは、つま先がまっすぐであること。私はバレエの癖で、どうしてもターンアウトしてしまって、インサイドエッジになってしまっていた。ターンアウトって出てきてほしい時は出てこないのに、出てこないでいい時は何で出てくるんだろうな?
あとはかかとを下げること!これ大事。立ちこみの弱さをこれで解消できるかもしれない…
左右往復で100手でアップ完了なのだそうです…100か!けっこうあります。
スクワットも、教えてもらいましたが…どうも前傾しているらしく…バレエは、つま先バランスなので、さんざん、つま先バランスに直したんですよねぇ…トホホ。今でも毎朝歯磨きは、アティチュードでやっていたりするので、やっぱりバランスが前傾しているのだそうです…。でも、アティチュードで歯磨きは努力の結果なんですよね…、悲しい。
とはいえ、プリケツはバレエの時も、先生からさんざん直されて、治っていないので…これはインナーマッスルが根本的に弱いのだと思いますが…私は腸腰筋強いんだけどな…。微妙につじつまが合わず、納得感がない身体技能なんですが…頑張って、足で立つだけで腕の力に頼らずに済むようになりたいです。
どうも、教えてくれた人は体に鉄の棒が入っているように、と教わったそうです。バレエでは細い紐が一本筋を通っていると言います‥ので、紐から鉄の棒への剛性へ、かなりの強度向上が必要なわけですね… いや~鉄の棒か~太いよなーそのライン… バレエでは、軸(アプロン)は細ければ細いほど良いと言われるのですが…どれだけ細い軸にたてるかが勝負。軸の細さは、氷柱を登るときには役立ったような気がしますが‥‥それ以外では役立っている気がしない。スラブで役立ったことあるのかなぁ?微妙だなぁ…
しかし、この日はとても嬉しかったので、記念にスタンプでTシャツを買いました(笑)。
良き思い出を覚えていようと思って…。
というのは、私の個人的なクライミングの夢は…白亜スラブで脆く崩れ去ったから…です。
私がたとえ11を登れたところで、どんな選択肢も広がりはしないのが分かった…。そして、頑張ることが、むなしくなった。
今は九州にいるので、白い頂はお預け。つまり、アルパインルートもない。沢も大したものがない。では、何があるのだろうか…? 私の人生の喜びとしてきたものは?
もちろん福岡の自然は、山梨や長野、群馬の自然と違って猛々しくなく、女性的で美しいのですが…。私は厳しさが好きな人だったみたいなのです…。雪や氷があると、自動的に気分が盛り上がりますが、全然盛り上がらない無雪期の山…。ほとんど癒しです。ぜんぜん、チャレンジではないです。ただのあそび。まぁ、雪の山を登るのだって遊びなのですが、気合が違います。
■ プレゼンシング
帰ったら、日向神バルコニーエリアのリボルト報告が上がっていて、驚いた…。
日向神クライマーズクラブが去年できたことも驚いたが…。
九州で、クライマーの自治の機運が盛り上がって嬉しいです。
率直に言って、期待していなかった。(ので、期待以上です!)
このまま、日向神でリボルト基金が設立されたら良いと思いますが。
バルコニーエリアのリボルトのプレゼンシングにすごく驚いた。カットアンカー事件として、カットアンカー関連の記事をすぐにまとめました。
あまりに運命の不思議に驚いたためです。
カットアンカーがアブナイと言うことは、このブログでも再三、指摘していましたが、日向神に一緒に登りに行っていたクライマーからは、私が落ちるのが怖いから落ちないのだ、と言われ、不服を感じていました…。
でも、あの古いボルトを見たら、そう言っていた人も、気軽な墜落はできない内容だと理解したでしょう…
バルコニーエリアのボルトは、グレーの塗料でペイントされ、錆隠しではないか?という疑いが濃厚でした…。今回、抜かれたボルトを見ると、ハンガーとボルトの組み合わせが、ステンレスとスチールの異種金属の組み合わせで、やはりコロージョンしていたようでした。やっぱり落ちる登りをしなくて良かった…。しかも、カットアンカー…さびさびの。
実は、あったんですよ、私にも無邪気にバンバン落ちていたころが…。人工壁、最初の核心3mで落ちていたころが…。はるか昔ですが。もうそんな愚かで無邪気なクライミングは、私にはないですが。
まだ3mで落ちていたころ、会の会長が、ある女性を自分以外のほかのメンバーと登らせず、不思議に思った男子たちが騒ぐので、会長さんに理由を聞いてみたところ…「彼女に怪我して欲しくないから」が答えで、その答えをそのまま理解すると、私だったら怪我をしてもいい…つまり、会の男子らのビレイはダメビレイって意味でした…ので、私はすぐにその会は辞めたのですが。
当時、私が窮地に立たされたのを見知っていて助けなかった人…その人にも、私はその後、運よく大阪労山登山学校の校長先生だった青ちゃんと知り合ったので、お互いに勉強したいと思っても、山岳会が機能していない現代で、チャンスが与えられない境遇は一緒だし…と思って、私に与えられたチャンスを共有しようと声をかけてあげたことがありました…。
その人とは山梨ではほとんど登っておらず、こちらに来てから、あちこちの岩場をめぐりましたが…。私を落としたクライマーは、私を落としたおかげで神ビレイヤーとなり、彼はその後、その安全に変身したクライマーと存分に楽しくやったのだそうです。無邪気にその話を聞かせてくれました…私がどんな気持ちになるか?想像はできないみたいでした…。
まぁ、こちらでは、私が一緒に登るようになったわけですが、私は、”リードは今から”と言うところで、九州に来て、あまり初心者がリードするにはふさわしくない状況が待っている九州の岩場、という現状でしたので、12まで登る人とであれば、大体どこの岩場でも安全に楽しく登れるので、知らない岩場に行けて良かったです。リード経験も増えたし。
しかし、私は怪我でここ丸2年ボルトルートは登っていないので、それは正しい選択でした…私に適しているグレードのエリア、見せに連れて行ってくれたのですが、バルコニーエリアなんて比較にならないダメオールアンカー支点ですからね~!あれで登るバカいるの?って感じです…
ですから、私が怪我をしたのは、まぁ良かったのです。怪我でもしていなければ、不必要にリードさせられるわけなので…。
しかも、その理由が、私が求めてもいない仲間からの承認欲求…しかも他人の欲求のために。(彼は、私がアイスではちゃんと登れるのだということを仲間に示すために韓国アイスを私に企画させようとしたくらいなのだ…いらんて。なんで私を見下している人たちのために骨折りしないといけないんだ?)
私がカットアンカーがアブナイ、日向神の終了点がアブナイと、このブログに記載しているせいで、クライマーの間で評判が悪くなったのだそうで(私本人は知らない)、もはや一緒には登っていません。というか登りたいとすら思えない…そう簡単に仲間を捨てる人と。しかも2度も。
私自身は、どんなことを世間に言われようとも、自分の命のほうが大事ですので…。チキンだとか、トップロープクライマーだとか、会の悪口を書いているとか、色々陰で悪口言われているのだそうです、彼曰く。そうなのか、なるほど。
でも、100歩譲っても…。
支点ビレイを今どきしている人は、やっぱり時代遅れ、ですし、なんでATC使っていてグリップビレイで待機なのか分かりませんし、5mも離れた位置では、いくら人工壁でもやっぱり、そのビレイは変ですし…。2名のリードクライマーを1人がビレイするって聞いたこともありませんし…。エイドのルートを怖がったら、チキン呼ばわりされましたけど、私女性の中でも、チビですよ?分かっていないのは、そっちの方では…。
なので、私はこんな無理解なところでクライミングするくらいなら、しないほうがいい、という個人的選択なのです。
クライミングは人生を楽しむためにするもので、その逆じゃないですから。
そして、これまであれこれ書いてきたことが、JFAだった井上さんを動かし、日向神を動かしたわけですからね!
クライミングをすることで、むしろ人生がややこしくなるんだったら、やらなければいいと思っています。
というわけで、バレたくない何かが、バレないかと心配している人、どうぞ、ご安心を。
私が愛しているのは、クライミングではなく、日本の豊かな自然と
自然界の在り方から、人としてのあるべき姿を学ぼうとする心、
です。
今回は、それがいくばくか、プレゼンシングして嬉しかったのでした…。
かかった期間は約2年ほどです。
■参考 前回の油山川
https://allnevery.blogspot.com/2019/01/blog-post_6.html
10本ノックしていたらしい…
リボルトの報われなさとグリーフケア
■ 開拓vsリボルトの比較
開拓 vs リボルト
自分が登るため ⇔ 他人が登るため
プライベート ⇔ パブリック
白いキャンバス ⇔ すでに描かれたキャンバス
自由度あり ⇔ 自由度無し
名誉 ⇔ 名誉なし
命名権あり ⇔ 命名権無し
ボルト代100円時代 ⇔ ボルト代1000円時代
ということです。
先日、著名なボルダー開拓者から、「開拓者はつくづく損だ、誰かがやってくれるとみんな考えている!」という苦情が上がっていました。
ボルトを打たない、ボルダラーの開拓者からすら、そうなのです。
であれば、一番くたびれ損なのは、リボルトしてくれる人だと思います。
私が考える、もっともあるべき道は、自分が開拓して、その開拓したルートのボルトが、経年劣化したために、責任を取って、自分でリボルトする、ということです。
■ グリーフケア
クライマー向けグリーフケア
としてリボルト職人があるというのは、可能性があるかもしれません。
私は弟を24歳の若さで亡くしていますが…、クライミング活動は、なんとなく、弟に付き合っている感覚でした。ある意味、弟の死に対するグリーフケア。
アルパインでは、新井さん、講習生仲間、など、初期に亡くしています。リードで人を落としてしまった人にも会ったし、自分が落とされて頭を縫ったし、ソロで登っている墜落を見たり、九州では一発目のクライミングでグランドフォールを見たし…、もちろん、吉田さんの死もありました… というので、
クライミングのリスク喚起=死者への弔い
です。リボルト職人と言うのは報いがない仕事ではありますが、グリーフケアとして、無心でボルトを交換する、というのは、ありうるかもしれないなぁと思いました。
死に筋を外す
■ クライミングで、死に筋を外すとは?
平地での安全安心は、足元が崩れない大地に立っていること、です。
高所での安全安心は、壊れない支点にぶら下がっていること、です。
死に筋を外すには、この平地と高所の大きな差を分かっていないとダメですが…そこが一番大きな発想の転換で、クライミングをスタートした初心者の人たちにとって理解するのが一番難しいポイント。
■ クライミングの成功とは?
死に筋を外していることです。
つまり、考え方として、常に高所ではセルフにぶら下がっている、という発想が身についていること。
落ちてもフリークライミングやスポーツクライミングではもちろん、平気で死にませんが、だからといって、バンバン落ちて無駄なリスクを取らなくても良いわけです。