A) ボルトの状態が判断できない × 登る
→ 落ちない登りしか許されない課題 もしくはバクチ登り
→ 当然 → 現代の若者がロープしない理由
→ 死んでも自己責任 → ほぼほぼ 古い岩場の状態 さらに条件分けしてスタイルで安全性を変えて登る
→ 安全
E)ボルトの状態が判断できる × 悪い × 登らない
→ 当然 → 現代の若者がロープしない理由
F)ボルトの状態が判断できる × 良い × 登らない
→ なんで? ま、いいけど…
と言うことになるよなぁ。
1)川上村 女山
初めての山岳会の先輩が示してくれた山は、マイナーな里山の雪稜。ずーっとラッセル。山を見つけるところから勝負。いかに地図を熟読して、駐車可能な林道をみつけ、余り歩かずに取り付けるか?が勝負。危険はないけど、雪と孤独はいっぱいある。体力はいっぱい必要。体力維持と山カン維持の山。
2)太刀岡左岩稜
易しい、半アルパイン半トラッド半フリーで、ボルトもあり、整備された5.6~5.9くらいの岩稜登攀。落ちたら大変ですが、このグレードならまず落ちない。2段を登り、ガイド資格がある若者のクライマーが、これが好きと言うのですから、意味することは重い。これが登れたら、登山ガイドはどこでも可能。
3)阿弥陀中央稜 体力測定の山
最初の師匠の鈴木さんの山。南稜を毎年登っていたそうですが、年を取り、グレードダウンして中央稜。なかなか良い尾根です。ゲレンデのアイスとか鈴木さんは、南沢小滝や大滝は決して行かない。混んでいる=危険、です。実際その通りでアイスの一番の危険は、上から人やアックスが降ってくることです。教え方は最初からリードでした。
4)インスボン
青ちゃんの山。とにかく30回も行っているんですから大好きなんでしょうねぇ…。私は一回行けば十分。私的には韓国はむしろアイスゲレンデが楽しいような気がする。教え方や考え方が合わず、全然リードさせてくれないのでストレスを溜めました。男子と行くとリードの取り合いになって、喧嘩別れするそうです(笑)。男子とじゃなくても同じかい!リーダー固定制度の山。
5)ラオス
新保さんの山。フリーで初めて楽しくなった。石灰岩という新境地が開けた。石灰岩よりも、世界のクライミング文化が好きになっただけなのかも?
行く以外、何もすることがないくらい手軽。行くだけで80%は、こっちのもの!みたいなところなので…。つまり登らなくても、何もしなくても、行くだけが価値があるので、みんなにも行ってほしい。日本でもこんな岩場が一つくらいあってもいいのに、と思う。
なんというか、西成区が岩場にあるみたいな(笑)? 昼間から飲んでるおじさんのクライマーバージョンが常駐中みたいな?(飲んでクライミングをする人がいるというわけではありません) 毎日遊んで許される場?
■考察
現代の社会状況下で定年した人は、基本、やりたいことをお預けにして、我慢して定年退職を迎えてきた世代です。その心理的ニーズは、”もうしたいようにしたいんだよ”、でしょう。
その、 ”もうしたいようにしたい”(不満) が
1)不倫であるとき → 山岳会がセクハラの場になる
2)自分の山であるとき → 体力低下や力量低下に見合った後輩(多くは女性であることが多い)を探すようになる。一軍クラスの山は、その人が本当に望んだ山と言うよりも、世間に対する自己証明であることが多いのが男性の山屋としてのピーク期だからです。
3)リードだけ&特定の山だけ楽しみたい → 付き合ってくれる人(初心者であることが多い)をとっかえひっかえする
4)自由にしたい → バム?ラオスみたいな岩場?
5)人間的成長 → 岳連などの役職や後輩の育成
6)栄誉に浸る → 名誉職に安定
7)知りたい → 世界放浪?
となると思います。
”したいようにしたい”のが人間の本来なのですから、それでいいと思うのですが、問題になるのは、”したいようにしたい”の中身が反社会的な時です。
例えば、不倫など。セクハラや、例えばお妾さん、浮気などは、男の甲斐性というのは、いつの時代の話ですかと言うことなので、現在は犯罪です。
私が寛容に感じるのは、バム生活者の方で、経済的負担をどこにも掛けていないのですから、岩場に住んでいるみたいな状態でも、いいじゃないかと思います。若者も、いつでもビレイヤーがいるというなら、気楽に岩場に出かけて行けますし。物質的な豪奢をあきらめて、毎日クライミングという生活を選ぶ選択肢があっても、別に良いではないか?とすら思いますね。
故・吉田和正さんを擁護するわけではありませんが。
先生を選ぶ基準
https://ukboltfund.org/?fbclid=IwAR097xAi6MfGIedKlM9zjNQa9K181u2VMNtnmmjI87v8pEnoM1fmwi1DHR8
こちらを見ると、各地域ごとにボルト基金があるようですね。
やっぱり岩場ごとか、九州なら九州全体のボルト基金が必要で、全国バージョンというのは、東京一極集中を生むため、地方の人はモチベーションが上がらない仕組みかもしれませんね。
JFAによると、岩場指定の振り込みも可能だそうですが、フリーファンをみても、そんなこと、どこに書かれているのか、分からない程度にしか書かれていないし…。
■ 余談:昨今のクライミング雑誌の低落ぶり
硬派のフリーファンですら、クライミングソックスの特集に14Pだと。そんなことだから、誰も読まなくなるんですよ。
ロクスノのチョーク特集もいいかげんにしろ、なノリでしたが、中身のないものを買う人がいないのは当然ですよねぇ。
再燃中のアクセス問題に14Pをさき、全国的に知識を共有すれば、無い知恵もでてこようというものです。ソックスは2P程度でいいというのが正常な物事の比重感でしょう…
だから結果として、リボルトが進まないんですよ。
やり方が悪い、ということの結果=現実、は明らかですなぁ。
1)避けるべき危険なボルト(米国版)American Safe Climbing Association(ASCA)
https://www.safeclimbing.org/education/dangerbolts.htm?fbclid=IwAR0zUe1gdbC-JnaXr13vrlUso-BI176apHtxpmhDa9q_tsSnpWsZKX5_MOQ
2)BMCのボルトガイドがここから、ダウンロードできます。すごく良い資料ですがかなり重いので各自ダウンロードが最適。
https://www.instagram.com/p/CIq6Cdtj_6n/
こちらはインスタグラムのフォール動画です。
このような動画を、外岩にデビューする以前に、クライマー同士でたくさん見て、
1)どのようなフォールが危険で、
2)どのようなフォールが許容範囲なのか、
ということの合意を作っていかないと、今の状態では、
落ちて行けないところで落ちるクライマー
という問題が解決できないだけでなく、
落ちていいところでも落ちれないクライマー
という問題も、同様に出てしまいます。
■ 初心者向きの課題を選ぶ能力
どこなら落ちてよいのか?というのは、経験による知識 です。経験による知識、というのは、経験がない人でも、想像力がある人にはカバーができる知識です。
ので、想像力の強弱で、結果が分かれてしまいます。想像力が欠如した人は、怪我をするにせよ、しないにせよ、偶然によって結果を得ることになってしまいます。
それを避けるには、想像力がない人にも事前に起きることの結果が予測できるように、こうした動画を事前に共有するしかありません。
そうすることで、
初心者の自分に向いたリード課題を選ぶ目
ビレイするときにクライマーに怪我をさせないビレイ
の2点が確実に得れることになります。
この2点がないまま、外岩に行くことが、基本的には、事故が減らない原因です。