1)避けるべき危険なボルト(米国版)American Safe Climbing Association(ASCA)
https://www.safeclimbing.org/education/dangerbolts.htm?fbclid=IwAR0zUe1gdbC-JnaXr13vrlUso-BI176apHtxpmhDa9q_tsSnpWsZKX5_MOQ
2)BMCのボルトガイドがここから、ダウンロードできます。すごく良い資料ですがかなり重いので各自ダウンロードが最適。
3)水平打ち
キンクするので、辞めたほうがいいです。少し上下にオフセットする配置にすれば、下のリングはほとんど、すり減らないので、交換時にも見極めが楽です。
この形だとキンクします。
この形で、ロープを直接かけたトップロープはだめです。
支点構築時は、ADTやJDTにならないように、クワッドアンカーなど荷重分散系を使ってください。
■考察
一つのボルトの強固さ(Solidかどうか)の査定が、時代で違うんだろうなと思いました。1点にぶらさがるというのは、良くないのは当然ですが、
A)1点目強固 2点目バックアップ
B)1点目脆弱 2点目脆弱 = 荷重分散
なのか、で 配置は変わってくるものと思います。アルパインの思想だと、1個目の支点は脆弱で崩壊するかもしれないことを前提にしています… ので、2点目は必ず必要ですが、それは、2-3kNしかかからない懸垂下降でも、決して失敗が許されないからです。
一方フリークライミングの価値観では、ボルトは強固であるというのが前提です。何しろ、中間支点では、激落ちするわけですから… 人間が壊れる12-13kN以上の荷重に当然耐えるのが中間支点であり、そうでないとギリギリにどうやってチャレンジできるでしょうか?
というわけで、アルパインクライミングの思想の名残りがフリークライミングの岩場に持ち込まれていることが、現状に現われているのではないかと思いました。
フリークライミングでも、当然懸垂下降やローワーダウンは、失敗がゼロ%でないといけないわけですので、ボルトは2個必要ですが、横に並ぶ必要は、一般に25kN以上もの強固さがあるボルトを使っている場合、不必要かもしれません。ハーケンやRCCで登っていた時代の名残なのでしょう…
ちなみに、カムの終了点の場合は必ず3点です。