2023/06/29

【ジムクライミング】クライミングジムのアイデンティティ

■ アイデンティティが競争&自己顕示

 農業やっていて分かったんですが、団塊の世代以上の人って、ブランディングと自己顕示欲がごっちゃになっていて、俺はすごい!俺のコメはすごい!私は勤勉!私は良妻賢母!をPRすることがブランディングだと思っているみたいなんですよね…。

それ、ブランディングじゃなくて、自己顕示。

すごいか?すごくないか?コメがおいしいか?おいしくないか? あなたが勤勉なのか?良妻賢母なのか?それは、自分ではなく、他者が決めます。

一方、ブランディングというのは、私のアイデンティティはこれです、と決めることです。

アイデンティティには強みも、当然、含まれます。

コーポレートアイデンティティの分野では、自社のアイデンティティを確立することが、よけいなことにリソースを割かなくてよくなるので、大事なことだということになっていますが…日本では、農業経営体でも、ファーム・アイデンティティ、ということが最近言われ始めているようです。昨日雑誌で読みました。

今まで、アイデンティティ不在の農業をしていたから、JAのいう通りになっていたと思うのでいいことだと思うのですが…。

アイデンティティを自分で定めないと、JAが言うとおりにする、ということになり、農薬をいっぱい使って肥料もいっぱい使って、農薬と肥料とトラクターでの刈り取りしやすさに合うように品種改良された作物を作ります、というアイデンティティになります。

一方、何が良い農業なのか?人間の食物を作るとはどういうことか?と考えれば、草も刈りません、土も耕しません、肥料も農薬もやりません、それに耐える作物しか収穫しませんというアイデンティティもあります。

■ アイデンティティは行動で示される

アイデンティティと言っても、それは行動で示されるものです。

で、クライミングジム淘汰の時代、お客の要求だけを聞いていては、振り回されるジム、と言うことになります。

大体、クライミング界で起こっていることは、確固としたポリシー、アイデンティティと言うものがないために、競争、に振り回されているということです。

その傍証が山の荒廃、アクセス問題。

スポーツクライミングでの競技に、振り回されることに終始したこの40年…のために、日本のアルパインクライミングは、廃れ、山野井さん以降はギリギリボーイズの方くらいしかアルパインを理解している人がいない… ギンちゃん最近頑張っているようでしたが… 辺クラのけんじり君とかもいるか。

しかし、大衆レベルで見るとレベル低下も著しく、40代でスタートした私がソロで登れるようなところですら、遭難者を出しているような判断力しかつけられていない若者たちのアルパイン。事例としては阿弥陀北稜です。

一般大衆レベルで見ると、アルパインクライミングって40年、時が停止しており、そして、技術レベルの衰退具合は、40年前の人と比べても低下が著しいみたいでした。

男のプライド?のためか、そのことすら、ひそひそと声を潜めて語られなければならないことのようでした…。

さて、クライミングジムも アイデンティティを作りましょう、ということです。

参考になるひな型


■ クライミング入門者がクライミングジムを選ぶ基準とは?

  •  有名クライマーの存在はMUSTではない
  •  楽しい以外でどれだけの要素があるのか?
  •  楽しいのは当たり前

■ クライミング入門者に響く12のスペック

1)課題の状況=分かりやすさ

2)ジムオーナーの顔

3)課題を楽しむための一工夫

4)常連の様子

5)マイノリティーへの配慮

6)細やかな段階設定 同じ5級でも難しいのと易しいのありますよねぇ? +、-をつける

7)店内がおしゃれかどうか?清潔かどうか? 

 ジム運営やる気あるの?みたいな部室みたいに不潔なジムは今時流行らない

8)ジムの物語  

例えば、アクティバみたいな?どうしてこのジムを作ったのか?創始者の物語

9)どのような課題なのか? リード、ボルダー、何か外岩を登れることを模している?

10)どのようなクライマーに合うのか?外岩やらない人向けなのか?コンペ向きなのか?

11)足自由課題、足フィックス課題 

レディス課題とか作ってくれているジムがあるけど、大体私は足自由に勝手にしてます。なんせジムの課題って自分でホールドやフットスタンスを見つける能力が欠如するのが欠点なんで。 

12)感情移入

良い思い出があるジムには、特別な思い=感情移入があります。ホームの岩場と同じです。感情移入できる場が多ければ多いほど、人生は豊かになります。