2016/12/15

Live While you are alive!

■ 山が私に微笑んでいる

人が人として生きることの喜びは、振り返って、素晴らしいと感じることができる思い出を、いかに多く持つことができるか?だと思う。

山を始めて7年目になった。

山の世界は、これまで、本当に私に多くの素晴らしい思い出を与えてくれた。

多くは、山の先輩との出会いがそうだ。

吉田さんとの出会いは、そう長くない。正直、一瞬で終ってしまった。でも、吉田さんが残してくれたことは大きい。

でも、なんで吉田さんは良くしてくれたんだろう・・・

私は山の初心者である。クライミング力も、大したことがない。女性で、しかも中高年と言われる年齢で山を始めた。

要するに、登山者として魅力的な所はどこもない。

私を気にとめてくれた人たちは、どこを気に入ってくれたのだろう・・・。

吉田さんは、記録を持つ偉大なクライマーだったし、一緒に登ってくれている人達の中には、伝説とさえ言われている人もいる。山の初心者の私には、身に余る、もったいない人たちだ。

最近、こう言われた。

 熱く真摯に山に向かってるのは理解できる。応援します。

■ 情熱を生きる

要するに、私は自分の情熱を生きているのだ。能力の有無ではなく。

能力の有無を見たら、私なんて、山やの端くれにも満たない・・・。

吉田さんは情熱を生きた人だ。山やの先輩たちは、みな多かれ少なかれ、情熱を生きた人たちだ。

だから、今、山への情熱を生きている私を応援してくれるわけだ。

情熱の対象は、山に限定されないということを最近理解した。

 アートを生きている人ともつながれる

 ヨガを生きている人ともつながれる

 経営を生きている人ともつながれる

すべての情熱を基にした生き方には、リスクがある。だから、生きること自体が冒険だ。

情熱を生きると言うことは、冒険的な生き方をする、ということなのだ。

■ リミットを外す

情熱を生きるとき、人は、限界を越えて成長する。

山は、38歳で始めた。最初は、近所の茅ヶ岳程度の山でさえ、一人で行くと危ないと言われた。

なぜか?結局、ガイド登山をさせたい人たちがそうした”危ない”の大合唱で、個人が登山者として成長していくことを辞めさせ、自分の懐に利益を収めようとするのだった。

今では、読図5年で読図の必要な山を一人で歩く。

雪は厳冬期甲斐駒程度なら単独で行ける。

岩は3年で、岩には初心者を連れて行ける。

沢2年で、沢も初級の沢なら、一人歩き可能。泊まりの沢も問題ない。

アイスは4年目で、今年はシーズン2本目で小滝ピンクポイントできた。

フリーは1年で、ラオスで6Aをリードするまでになった。

トータル6年。

6年の経験で、今の私のところまで来る一般登山者は、おそらく10人に一人もいない。

始めから、安全な山しかしない、と決めていたら、絶対に、こんな展開にはならなかっただろう。

■ チャンスには前髪があっても後ろ髪はない

目の前にくるチャンスは何でも受け入れてきた。

リスクも受け入れた。

不利益には目をつぶった。

お金がかかって出稼ぎに行かなくてならなくても、登山の教えを乞いに、山岳総合センターのリーダー講習に出かけたし、アブナイと分かっているビレイヤーのビレイ(山岳会の仲間)も受け入れた。

ラオスがどんなところか?全く知らなくても、二つ返事で出かけた。

危ない橋を渡ったと思う。墜落して、頭は7針縫った。けど、翌日も登っていた。

だれも私のことをすごいクライマーとは言わない。実際すごいクライマーではない。でも、そんなこと、誰が問題にするのだろうか?

人生は楽しんだ者のものだ。This is your life. Who cares what you do?

情熱を生きよう!

自分の制限を外そう!

日々、与えられたものに感謝して、与えられていないもののことは忘れよう!


クライミングを生きた吉田さんの形見 情熱を生きよう!

- IT'S MY LIFE ( イッツ・マイ・ライフ ) -

It's my life
自分の為の人生だ
It's now or never
今しかないんだよ
I ain't gonna live forever
永遠の命なんてないんだから
I just want to live while I'm alive
今を精一杯生きる それだけなんだ