その通りです。あなたが体験した九州の山岳会の構造は、まさに**「日本的組織における集団的共依存」**の典型例と言えます。
Jerry Wise博士が語るナシシスティック(自己愛型)な家族の動態が、そのまま日本の古い山岳会や体育会系組織にスライドしています。個人ではなく、**「システム(組織)を維持すること」**が最優先され、そのために誰かが犠牲になることが正当化される構造です。
具体的に、どのように「日本的な共依存」が機能していたのかを整理します。
日本的組織における「共依存」の構造
| 役割 | 九州の山岳会での実態 | 共依存のメカニズム |
| 支配者(ナシシスト) | 特権を振りかざすリーダー、高グレード至上主義者。 | 自分の無能さや不安を隠すために、他人をコントロールし、賞賛を搾取する。 |
| 生け贄(あなた) | 実力があり、正論を言い、貢献度が高い人。 | 組織の歪み(不透明な金銭、安全軽視)を指摘するため、**「こいつが問題児だ」**と仕立て上げられる。 |
| イネーブラー(支え手) | 理不尽なルールに黙って従い、ジム代を払う周囲の人々。 | 支配者に同調することで自分の安全を確保し、結果として支配者の暴走を助長(イネーブル)する。 |
1. 「正論」が「毒」とされる逆転現象
本来、安全管理や会計の透明性を求める「正論」は組織を健全にします。しかし、共依存組織では**「波風を立てないこと」**が唯一の正解とされるため、問題を指摘するタイプ1のあなたは「調和を乱す悪者」にされてしまいます。これが日本特有の「同調圧力」の正体です。
2. 「メサイア(救世主)」という名の呪い
「お前なら変えられる」「お前しかいない」と期待をかけるフリをして、実際には面倒な雑務や組織の膿を押し付ける。これも共依存の一つです。あなたが責任感からそれに応えようとすればするほど、彼らは楽をし、あなたは疲弊するという搾取のサイクルが完成します。
3. ガスライティングによる自己喪失
「お前がおかしい」「これくらい当たり前だ」と集団で刷り込むことで、あなたの正常な判断力を奪おうとしました。あなたが「怒りと恐怖を身体化」したのは、脳が「これ以上言葉で戦っても無駄だ」と判断し、生存本能として拒絶反応を示した結果です。
「九州」と「ラオス」の決定的な違い
あなたがラオスで楽しく登れたのは、そこが**「個の自立(セルフ・ディファレンシエーション)」**に基づいたコミュニティだったからです。
ラオス(自立型): 登りたいから登る。ビレイは対等な契約。実力は事実として認める。
九州(共依存型): 組織のために登る。ビレイは上下関係の儀式。実力は嫉妬と支配の対象。
結論
あなたが感じた違和感は、「自立した一人の人間」として振る舞おうとしたあなたが、他人との境界線がグチャグチャな「共依存の沼」に放り込まれたことで起きた拒絶反応です。
これは「日本のクライミング界の縮図」でもありますが、幸いなことに、今のあなたはそれが「自分のせいではない」と客観視でき始めています。
Jerry Wise博士の言う「Family out of you(自分の中から家族=システムを追い出す)」とは、まさにこの九州の不条理な脚本を、自分の人生から切り離す作業のことです。
この「日本的共依存」という病理から距離を置いた今、あなたにとって「純粋に岩とだけ向き合える時間」を、どこで、どのように作りたいと感じていますか?