2021/07/13

向き合い力… 社会に対する恐怖を乗り越える

■低い社会性=向き合い力の低さ?

 向き合い力がない…

というのが、

 クライマーあるある

の弱点なんじゃないかなぁ…。公共のマナーが悪いとか、それ以前に。

■素人クライマーじゃなくても分かりにくいですよ

私と先輩の荒木さんは、クライミングの本場山梨から来ているクライマーで、素人クライマーでも、初心者クライマーでもない。

そんなクライマーが転地してきて、登っても、”この支点、何製なのかなぁ?”と思っても、一体どこの誰に問い合わせしたらいいのか、にわかには判別できなかったしなぁ… 

やっぱり日本百岩場に載っている岩場を順繰りにたどるしかなかったよなぁ。要するにローカルクライマーの顔が見えないってこと。窓口がない。

別にこれは九州の岩場に限った話ではないが。

というので、結局、アクセス問題ということを考えると、

 クライマー側が未組織であること

で、責任から、逃げに逃げまくり、かれこれ40年、みたいな状況なわけだ。

アクセス問題に真っ向から向き合った、向き合い力があった人って

井上D助さん

一択なんですかね??? 私はホームベースの岩場としては、あとは昇仙峡しか知らないが…。 昇仙峡は、名だたるクライマーが登っていた。佐藤祐介さんが今では有名かな。ガイド講習会を募集しているくらいだ。

そんな有名クライマーが使っている岩場でも、

  既成事実を積み上げて、なんとなく、事後承認を得る

という方法論しか誰もやっていない。

例えば、ガイドの三上浩文さん、佐藤祐介さん、故人だが吉田和正さんなど、何十年も登っていたり、世界に名をとどろかせたピオレドール受賞者であっても、自ら矢面に立つということをしていない… 社会的な地位があってもやっていない。自分の役目ではないことになっている。

地元の山岳会は見て見ぬふりをしている。(富士山は御坂山岳会の管轄だが、甲府の山岳会、特に老舗の白鳳会など、おひざ元の昇仙峡のことはやっていない)

山梨ですらそう…というより、山梨近辺のほうが問題は複雑だ。

九州は、米澤さんが関わってきた岩場である限りは、開拓前にきちんと許可関係が取られている…そんな丁寧に作り上げてきた、許可付きの岩場…なのにね…。ボルトが悪いとか、知識がアップデートされていない程度のことで、知識を得たら一瞬で解消されるような問題なのに、誰もが向き合って来なかった結果が日向神みたいな感じだ。

結局のところ、誰もが、アクセス問題に向き合うという、めんどくさい役をほかの誰かに押し付け合っているのである。

つまり、アクセス問題に携わる=ババ抜きのババ。

アクセス問題にきちんと向き合う人にこそ、クライマーとしての栄誉を与えるべきだ。

2021/07/12

グレードで勝つより、命が大事

 


ゆずる=グレード競争で相手に勝たせる

大事なもの=命

ゆずれない人は、大事なもの=プライド

になっているカモですが…命より大事なプライドだったら、まぁそれも一つの選択として、アリ、ではないかと思います。

7月はレスキューを復習する月ですね!

今年はしませんが、例年以下のような活動になりますね…。雨が多いので、活動は必然的にレスキュー系が多くなります。

2016年 トキン岩でレスキュー講習主宰のため、岩場下見

2015年7月12日  西湖の岩場でアブミにのって核心を超える練習

2013年 ダブルロープの購入 山岳総合センター 危急時講習

2012年 夏山情報の収集



2016年のニルバーナの記録

今日はレスキュー講習会の下見のために、蓼科へ。ときん岩へ行って見たが、ペツルがなく、カウンターラッペルに良い場所はみつけられなかった。

が、山に入ろうとすると、車が寄ってきて、「あめ、あめ!」と言う…雨?と思ったら、そのおじさん、飴ちゃんを持って駆け寄ってきた。

ビックリして、「なんでアメくれるんですか?」と言うと、「俺もレスキューしていたんですよ、消防」ということだった。

装備を見て理解してくれたらしい!うれしい出来事だった☆ 

今日は大快晴で、最近岩登りばかりでピーク感がない山が多かったので、ひさしぶりにヤッホー感を味わった。

その後、カウンターラッペルの練習によさそうなところも無事発見。


2021/07/10

幸せ Nirvana

■ 幸せ

最近、クライミングをしなくなって、本当にシアワセ化してきたというか… なんというか…。

なんで、クライミングをしていたこの4年ほど、特に九州では、あんなに必死になって、危険を訴えていたのだろう???みたいな感じ(笑)。

危険…つまり、死の危険がリアルに、本当に毎日、身近にあるのがクライミングという活動で、それは、仲間の無自覚さで強まる。

■ ゆでガエル現象

ゆでガエル現象とは?徐々に状況が悪化していると、湯の温度が致死レベルになっていてもカエルは気が付かない。

それと同じことが九州の岩場では起きており、致死レベルのボルトや致死レベルの終了点で、みんな涼しい顔をして登っている。それどころか、”いや、これはちょっと…”と指摘すると、こちらをチキン指定(臆病者呼ばわり)して来る現実認識力の無さだった…(汗)。つまり、熱い湯を熱いと言ったら、”え?これ冷水ですよ”って言われる…、それが私に起こったことだ。

そこから、これは冷水か?熱湯か? エンドレスループで、悶々としなくてはならない4年間が始まった… (ちなみに黒田論文で、結論、熱湯と出た

いや~、私の山梨フリークライミング歴は、実質たったの一年ですからね…フリーは2016年のスタートで、山梨でたったの1年エンジョイクライミングをしただけ。新しい師匠ができ、故・吉田講習に行きはじめて、新しいフェーズに入ったな、と思い、このブログを記録としてつけ始めた。楽しんだ”つけ”としては、代金は異様に高かった…。時間に換算して4倍ってところかなぁ…。

本当は、あっちっち!と思った瞬間に(初回での四阿屋でグランドフォールを見た時や支点ビレイを確信した時…あるいはジムでボラれた時)辞めれば良かったんだけど…。変に律儀で、亡くなった弟のことをクライマー連中に重ねてしまう、ということもあり、どうにも手放せなかったのだった…。

相方の荒木さんは、仕事が不定休で、登ってあげる相手がいなくて、いつも困っている奴というのを山梨にいる頃から、知っていた、ということもあった。平日パートナーは見つけるのが難しいものだ。クライミング人口の母数が少ない九州ではなおさらだろう。

■ D助さん、ありがとう…

私がクライミングから足を洗えるようになったのは、2020年のD助さんのリボルト講習会がきっかけだ。訴えていることが聞きとげられた、という気がした。

九州のヘンテコ手作り終了点については、特に日向神のものについては、あそ望の松井さんなど、何度ほかのクライマーが平気に登って見せてくれても、やはり、”時代遅れで強度不足”という事実を覆すことはなかった。(日向神は、九州の小川山)

小川山では、ある程度、ギリギリの本気ルートも登っている。例えば、ジャーマンスープレックスは10cのスラブだ。だから、同じようなスラブの”愛は勝つ 10c”は取り付いても良いハズだ。しかし、全くやる気になれない…。その差を考えると…?やはり、ジャーマンスープレックスは上核心。しかも、カムを2つ噛ませることができる。一方、愛は勝つは、下核心で、なおかつボルト依存だ。

スラブはリーチの不利を技術で克服することができる唯一の形態だが…それでも、命を賭して登るほどのものがあるかと言われたら、ないだろうと思う。しかもゲレンデで。

■鈴木さん、仁平さん、樋口さん

話しがそれたが、バムクライマーの鈴木さん、仁平さん、樋口さんに特に感謝している。

…いや~ホントにありがとうございました。本当に今ある幸せは、この方たちのおかげ。

バムしている鈴木さんとは、日向神と八面を登り、JFAに今年の冬リボルトされた古いエリアで登ったが、2撃で登れた10cが登れなくなっており、怪我からの復帰クライミングでは、やはりクライミング力は膝やふくらはぎの怪我以来、落ちていて、その程度がどれくらいなのか?ということが理解できた…。 

もっとも、確かめたかったのは、登攀力落ちているという事実ではなく(そんなことは当然なので)、その事実に対して、自分がどう感じるか?だった。

結論、別に悔しいとも思わなかったわけで、まぁ、私にとって、そこまで重要案件ではないということが確認できた。

それより、鈴木さんが出してくれた餅の朝ごはんとか、バムスタイルのクライミングライフとか、そちらに感銘を受けて、私はクライミングよりもクライマーのライフスタイルが好きなのだと分かった。物質的執着から離れている。

遠方から、仁平さんが訪ねて来てくれて、再度日向神に出向いたが、彼はスポーツクライミング仕込みの典型的な現代クライマーで、しかもリボルトや外岩での技術習得に誠実で前向き。

だが、そんな奇特な人でも、やはり、ベテランクライマーなしでの外岩での自立には遠いと思われ、技術面も知らないことが多いようだった。

例え、意志があっても、習得する場や相手がいないから、出来ないだけで、現代のクライマーが、無知だと非難を受けるのは妥当な指摘ではない、と分かった。彼のようなクライマーは私のサンプルの中にいなかった。

相方であり先輩だった荒木さんは彼と同じくらいの登攀グレードで、大学山岳部を経由していない現代クライマーだったが、リボルトなどには後ろ向きで、自分の山に役に立たない技術習得には興味がなかった。そのため、外岩自体のリスクという点では、感性以上には言語化されていないと私は感じていた。

彼は常にハードプッシュで勝ちを勝ち取っており、時間の問題で勝てない瞬間が出てくるかもしれない…と私は長い間、感じていた。なぜなら、20代以外は、体力は下り坂、だからだ。同じ方針を続けていたら、理論的にリスクは上がり続ける。もちろん、パートナーとしてビレイは信頼はしていたが…。(それにとても心が優しい)

彼とは山梨時代は八ヶ岳のアイスや外岩、とゲレンデはご一緒しているが、他の男性パートナーとのようにルート…例えば明神主稜とか…前穂北尾根とか…厳冬期のアイスルートも…は行っていない。テント泊するような、普通の山で、外的リスク計算能力は分かるものだ。山行計画書を見れば相手の能力が分かる。同じ山岳会に所属していたので彼は先輩だが、その会は、山行計画書ということを教えなかったしなぁ。(私が計画書に詳しいのは鈴木さんという最初の師匠のおかげだ)

私は、いつもベテランに恵まれて登っているクライマーで彼はそうでない。ゲレンデマルチなのに、カムスタックでロープアップができないマルチなど、師匠とのクライミングでは一度もなかった…。韓国インスボンもルートではなく、ゲレンデだと思うが。

そういうわけで仁平さんが、荒木さんにはない安全技術の習得に対する意欲の高さというのを見せてくれ、現代クライマーへの知見が深まった。

私は20代前半の後輩を連れてルートは出ていたが、そういう若い人にベテランの監視が必要なのは当然だ。しかし、仁平さんクラス…登攀グレードではもはや中級者、年齢では青年ではなく、れっきとした社会人…判断能力は十分のはず…でも、やはり、ベテランクラスからの監視というのは、ある程度の期間は必要そうだ、ということだ。

そして、樋口さんと出会ったことで、仁平さんで確信したこと…、一般現代初心者にもベテランの監視が必要だ…ということ、が、現代のセーフクライミングの大きなカギだということについて確信が深まった…。

ただ年齢が行っているだけでベテランに見えてしまうというのが、クライミングあるある、だ。特に大学山岳部時代に初級アルパインルート止まりで、フリークライミングへどっぷりとつかって転身することなく、5.12には一瞬も手がかからなかったクラスの人というのは、ペテラン化の可能性が強い。アルパインをやったことがあると言っても、前穂北尾根で終わりとか、黄連谷が最高難度、では…。もちろん、今も毎年通い続けていれば違うが、大体は瞬間風速の話で、ゲレンデのクライミングも太ってしまって登れない人が多い。山も中途半端なら、フリーも、ということだ。

樋口さんは一般的なペテラン化した山ヤとは正反対で、スポーツクライミングのコーチの世界に進み、第一線の選手を育ててきた方だ。アルパインも当然経由しているので、クライミングの世界が、どのような進化を遂げて今があるか?理解している。

”そのような指導者が育てる現代のトップクライマー…5.12はアップ課題…にとっての安全”と、”昔の5.8でリードが取れたら尊敬のまなざし…という時代のクライマーにとっての安全”では、安全の意味が、もはや180度違う。前者は、ほとんど9割落ちているクライミングが前提、後者は落ちないクライミングが前提、だ。落ちなければボルトの強度は問題にならない。

山梨クライミング時代も周辺は強いクライマーが多くて、5.13を登るクライマーもいた。彼も、9割落ちていると言っていた。指導者がいない状態でそこまで登れるようになったクライマーはやはり才能があったのだと思う。が、そんな才能あるクライマーも、クライマー同士で結婚して全国や世界の岩場を回るという愉しみの方へ、大体の人は落ち着く…。

もしも、それが到達点とすると、登攀グレードはそもそも高くなくても、特に構わない。私のように初心者時代から臆せず、海外に出る方が得るものが多い。

要するに、クライミングで死なないためには、

・ボルトがしっかりしてランナウトもない海外岩場に出るか、
・もしくは、国内岩場でベテランの庇護のもと登るか、

どちらかが必要だと分かった…。日本の岩場では、新人さんは登攀能力のいかんにかかわらず、ベテランがいないとなれば、安全は犠牲にして登らざるを得ない。それが起こっているため、ながらく事故が減らない。

■ ただ楽しく登る

ただ楽しく生きる、それだけが本当に大切なことなのに、なぜか人はすぐにそれを見失う… 本当は楽しくないことを、なぜだか、やらされ仕事でやる羽目になる… 

そういう立場に今陥っていない。だから幸せになってきた。

外部的な条件は何も変わっていなかったりする… 

幸せは何かを足すことにあるのではなく、何かを引くことにもありうる…

仏教は、苦を見つめなさい、何が苦しみの種か見極めなさい、と言っている。一度は気に入った活動でも、それが苦悩の種になることもありうる。

そういえば、バレエもそうだったなぁ…甲府では最初の3年はなんとかバレエを継続できるようにと頑張ってみて、ついにあきらめたのだった… 前にもやったな。

なんだ、何も学習していないじゃないか(笑)。

7月10日の出来事…2018年、小川山レイバック再登 宿題終わり、笠間ピンキー2撃、
         2013年、初心者のためのロープワーク講習会 主宰







2021/07/09

研究計画書の可能性を断言できるRNAワク〇ンの特許を解説!【自然療法士 ルイ】

仏教説話に学ぶクライミングの在り方 ABC理論のクライミングへの応用

 


■ABC理論のクライミングへの応用

事実: クライマーは、歴史的に社会性が低く、公共マナーも低い人が多かった。

現象: その低い基準が、やんちゃクライマーとして有名になることで、クライマー社会だけでなく、一般社会で許されて当然だ!という逆の権利意識になって行ってしまう。

ビリーフ: 岩場を汚したり、どんちゃん騒ぎしたり、雄たけび上げたり、…が、クライマーなんだから許されてしかるべきだ、という信念が出来上がる

社会: 「はぁ?」(当然ですが、一般社会には通じません…笑)

アクセス問題勃発

結果: 岩場から追い出される

現象: こういうマナーの悪さは、クライマー自身を生きづらくしている

考察:自分たちのために直した方がいいと思います。

失敗以上に、 変化し成功することを恐れている

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キーワード:

 あなたが提供しているものを必要とする人ほど、

 あなたを批判する。

 解説:

 皮肉なことだが、勉強が必要な人ほど、勉強する人を批判する。

 お金を必要とする人ほど、お金持ちを批判する。

 なぜ批判をするかというと、自分が避けていることを

 直視することになるから。

 多くの人は現状を維持して失敗すること以上に、

 変化し、成功することを恐れているのである。

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オリンピックってこれかな? リボルトってこれかな?

2021/07/08

岩手 ひょうたんケーブのJDT(ADT)

 友人から回ってきたものです… 悲報。 マズイ支点シリーズかなぁ…



2021/07/05

故・吉田和正さんとのスコーミッシュの面白い記録

 https://ameblo.jp/batta-world/entry-12207452809.html

何でも拾って…(笑)。

私もアメリカでは、なんでも貰い物で済ませたなぁ…

日本では、労働でお金を得てきちんと対価を払える身分なのでそんなことはしませんが…

グレードを適正化するには、基準値を作らないと難しいのではないだろうか?

 ■貰った反応は反発 …恐れ

これが反応としてもらったことだなぁ…。



九州に限らず、地方では、他所から来た人に対して、対抗意識で措置しているそうです。

これは、三倉の開拓者に聞きました…。三倉は分かっていて辛くしているんだそうです。舐められたくないから。

九州では、そこまで悪質ではなく、単純に、米澤さんの場合ですが、米澤さん以上に登れる人がおらず、自分が過去に登った5.11bより、若干難しいからじゃ5.11cなどという付け方をしており、単純にサンプル母数が圧倒的に足りないため、グレードが主観的に偏ってくるのだそうです… 

母数が足りない問題

は、ホントにありそうです。

なにせ、Marsを登った時、5.13dと控えめにしていたせいで、故・吉田さんは世界に名前を轟かせ損ねたわけなので…。名誉心だけなら、5.14aにしておいたら今頃クライミング史に名前が載っていたわけなんですよね…。

グレードが確定しない、という問題は、トップクラスのクライマーでは、再登者がなかなか出ない、という技術上の問題があるようですが…

■ 5.12以下のグレーディングには標準化を 

これは、5.12以下のグレードではもはや当てはまらないでしょうねぇ…。現代では、5.12以下のグレードは、

 一般市民レベルのクライマーが楽しく遊んで帰って来れるべきグレード

で、

ブイブイ言わす

というのは、13よりは上の話なので…。

特に5.9は正確に。11アンダーは初心者グレードです。当然ですが、低グレードほど登る人口数は多いです。

■ 案

思うのですが、90度の垂壁に、〇〇cm間隔で一定のサイズのホールドをつけ、そのホールドを

1)徐々に90度からオーバーハングにして行って、困難度の変化を調べる

2)徐々に〇〇cmの距離を離して行って、困難度の変化を調べる

3)徐々にホールドサイズを小さくしていって、困難度の変化を調べる

などしたらどうでしょうかね?

登るクライマーの身長も、130cm、140cm、150cm、160cm、170cm、180cmと変えて行って。

統計的知見は貯められるでしょう。

何しろ、5.9でも届かなければ、一発アウトですし。エイドルートで届かないのと意味合い的には同じです。

グレード設定に関して、科学的見地があまりにも足りなさ過ぎて、

 勘と経験

に任せすぎているから、単純に様々な知見が生かされない、地域間競争に陥る、というだけのような気がします。



ボルト強度がない + 技術ない = 死へまっしぐら

 ■心理的安全性どころか

九州には、師匠とのクライミングを一年やって、なんとか疑似リードで5.9のトラッドがリードできるのではないか?という段階で移住してきたわけですが…

そのような段階にあるクライマーにとっては九州は心理的安全性ゼロどころか、リアルに身体的安全性が脅かされる場でした。もう証明済みです。

こちらは私が技術と仲間を求めてお尋ねした会のリストです。名前を上げると苦情が来ると思いますので、知っている人にだけ分かるようにしていますが…技術低下は著しいです。

1)想〇会 読図力ゼロレベルで槍に登りたい中高年登山全盛なので、アルパイン指向の人は参加無駄です。逆に丸腰でロープがいる場所に挑む、と言うことになっている。

2)ピ〇クル 若い人の会ですが、ロープワーク講習会でけが人だしそうな勢いでリスク管理意識が乏しく、技術的な補充もないので、危険です。結果的にハイキングしか行かない(いけない)になっている。冬山合宿の季節に常にアドバイスを出す側になっています。数年見ていますが一向にレベルアップしない(できない)その前段階で何をすべきか?わからないようです。

3)福岡〇の会 オールドスクールのクライマーさんがいる歴代、人材輩出の会ですが、二人一緒にビレイ、など技術の低下が著しく、若い人はそれを正解だと思って技術習得してしまうことで、むしろ害悪になっているようです。きちんとした継続的なクライミング技術習得への道筋が立っていない。誰も本州の文登研などの研修に参加しないのではないでしょうか。

4)フラ〇ベ 一番まともですが、若い方がかわいそうに支点ビレイされていた…私もされる羽目になりそうで怖くて行けない。

5)ムー〇 フランベの前身ですが、技術の内容が古くて現代クライミングでは…みたいなことになっている… とにかく九州は情報が古くてガラパゴス化しているのが問題です。背の低い女子に向かって、エイドで鍛えてやる、と言われても、誰が私をショルダーするんですか?みたいな話です。

■ 頭7針

私は九州に来る前に、クリックアップで落とされて頭7針、縫っていますので、かなり慎重化している段階で来ました。

思えば、死なない程度のこの怪我で慎重になっていてよかったです…(><)。

私は、開放性が高く、人を信頼しやすく、自己責任比率が高くてあまり相手を責めない体質なので、殺されないように、このような経験が与えられたのだと思います…

九州では、もう一回目の外岩でグランドフォール(クライマーもビレイヤーも悪くない、タダのランナウト)を見たり、

初めての日向神でリードした5.9が10bだと言われたり… 

オールドスクールクライマー達の超怖いビレイを見たり…

ホントに胃がキュッとなる経験が多かった…。

 ダラリンビレイどころか、支点ビレイとか、二人一緒にビレイとか、お座りビレイとか…。

ダラリンビレイなんて可愛いものですね、状態でした…。

もう、九州クライミングってさんざんレベルでしたねぇ…

何に対しての恐れなのか?そりゃ、リアルに殺される恐れでしょう(笑)!!


2021/06/29

成竹山 580m

■ 新しい友人と親睦の山

新しい友人から、山で朗読会があるから…というお誘いで、成竹山へ。朗読会に千円の参加費がかかるというのが、ネガティブ要因だったが、何回かOリングテストしても、Noという答えは出なかったので、どうしてかな?と思いつつ、出かけた。

登山ガイドレベルの人を、有料の山を誘うというのは、勇気がある誘いだと思うけれど、友人はそんなことは知らない訳だしね。

友人は家から歩いて、3歳と5歳を連れて歩くというので、なんとなくピンときた… 一人で山道を幼児二人は大変すぎる。

■ 山ヤ装備でないのが里山では普通 

行くと、友人は山ヤではないので、軽装で靴もローテクスニーカー、手作りのリュックサックだった。そうだよなぁ…。たかだか500mくらいの山で、”化繊のウエア着なさい”とか、ちゃんとしたザックを持ちなさい、とか、登山教育はかなり正確なのを知っている私でも、あほらし、と思う。

私はと言えば、当然だが登山ウエア…でもTシャツはコットン。念のためシャツを入れているがそれは化繊。肝だけ抑えておけばいいかなと。ザックも登山用のを持っていくほどの山でないので普段の。ただ、子供を背負うかもしれないと思っていたので、中身はかなり空にしてきた。水は余分を持って行った。

■ 子どもはコースタイム2倍で

子供たちは二人とも元気いっぱい。3歳でも歩けるのか?そこは自分の経験から疑問だった。ので、歩いている様子を見て感動。

登山は、だらだらした緩やかな傾斜が続く林道…というか廃林道が続く道で、”子供でも歩ける”という表現は子供を馬鹿にした表現かもしれない…というのは、壊れたアスファルト舗装の道って、意外に障害物が多くて歩きづらいからだ。無意識に歩ける道ではない。

が、まぁ林道。やっとこさ、ちゃんとした山道になったら、5歳のお兄ちゃんは超元気になった。そうだよねぇ~と思う。土の上を歩かないと楽しくない。というか、人間が元気にならない。

お兄ちゃんが元気になってきたころ合いで、弟ちゃんが、だっこーになった(笑)。だよなぁ。お母さんが落とし前をつけて抱っこ(笑)。とはいえ、私も荷物持ちで貢献。お母さんには、ザックを反対にしておんぶ紐にする方法を教えた。山道を抱っこして歩く羽目になったお母さんがぐったりしてこないか?そこが核心だと思って、できるだけのんびり歩いたが、5歳の元気なこと!

■ 5歳児のほうがクライマーより、安全管理を自己管理できる

そして、五歳児、賢い!その辺のクライマーなら、かっこつけて、リスクを冒して見せて、ええかっこしい、するようなところでも、急だから怖い~と言ってしゃがんでいる…それは尻セードって言うんだよ~とか、教えて、葉っぱ尻セードをして楽しむ。

子供は全然傾斜がないところも、急傾斜に感じるみたいだった。むしろ立っているところで、しっかりした5cm以上の段があるところが、楽しく見えるみたいだ。

さらに、お兄ちゃんはリュックサック途中で放棄した(笑)。やっぱり、空荷が人間は快適なんだよな~。フリークライミングは常に空荷でしょう。

重たいザックを背負いながら登る、アルパインアイスのルートなんて、何が面白いの?となるのも、不思議ではないよなぁ…人間としての欲求に素直だったら…。(ちなみにどんなのか知りたい人はここに写真があります。)

途中から沢も出てきた。快適そう。今度、沢登りを教えてあげてもいいけれど、装備がない。子供は沢登りより、ただ滞在型で、沢で過ごす、そっちのほうが好きだと思う。

ボルダーは色々あったけど、どれも、課題として魅力があるか?というと… うーんな感じ。

■ 尾根の下り

やっとこさ、尾根に乗り、下りにかかるが、途中で道があっているか?不安になったとのことで尾根に戻り、遠回りと思われる道を選択。それで正解。

この辺からなら、適当に降りても目的地に着くよ、と案内者は言うが…読図法によると、降りるほうが目的地から離れてしまうケースが多いんだよなぁ… 今回は私のGPSは圏外で戦力外だし。FiledAccessが使えなくなって、ホント不便。テクノロジー後退しているが、なんでなんでしょう?

一方、ローテクなヤッホー作戦で目的にいる仲間に呼びかけに答えてもらって、声のする方に行くという原始的な方法で、何とか目的地の原っぱに到着…。いや~ 仲間がいて良かったですね(笑)。

声が聞こえたら、元気回復。ついたら、もはや14時近くで、子供も大人もくたくただった。なにしろ、9時から歩いているからなぁ…。なんとなく予想していたことだったけど…。

■ 波動治療

時間切れで朗読は一瞬で終わり。あとは、不思議な波動治療器で友人が波動療法で治療されているのを眺めて過ごす。友人は膵臓の調子が良くないという診断だった。聞きなれないレメディ名が出ていたので、後で調べようと思った。Tabacum。レメディは大体、全体像は把握しているハズなんだけどなぁ…バッチ博士のレメディ以外のレメディなのかも???

(あとで調べたら、ドイツ発のホメオパシーのほうだった。砂糖玉舐める療法で、科学的根拠なし。だけど、依存するのではなく、試すのは問題ないのでは?)

さて、治療も終わったし、帰りましょう、ということで下り。立派なボルダー…、これなら課題にもなるのではないか?というのがいくつかあった。

■ 保全&観光

ローカルグループが保全してきた山で、景勝地を作る会というのを結成する?のらしい… 参加を呼びかけられたが、山を景勝地にすることに、私は、そもそも反対意見だからなぁ…。

でも、参加を呼び掛けるなら、ヤマップとか、雑誌の『のぼろ』、岳連に連絡するだけ、と山の世界でのマーケティングチャネルは超シンプル。

パラグライダー離陸地だったのっぱらは、ネットで情報を得た人たちが増えて迷惑しているのだそうで、それも、同じチャネルで登山自粛を呼びかければいいだけだよ、と同行者に教える。

なるほどね~と。今日はこのお役目で呼ばれたんだな~と思った。同行者は私が登山にどっぷり浸かっている人とはわからないわけだしね。

■ ほほえましい 

多少思い込みというか相手の意向を考えないで自分のアイディアを勧めてしまう傾向の強い人だということは分かったが、いい人だった。それにしても、草刈りしてほしいそうだが、なんで私が成竹山の草刈りをしたいと思っていると思ったんだろう(笑)??? 最期は、彼女の発想が、微笑ましい終わり方だった。

今日はなんと、3歳児も5歳児も、昨日、頑張りすぎて熱を出したそうで、あら~!と。お兄ちゃんが頑張ってくれたのは分かったが、二人とも、ホント楽しかったんだろうなぁ…

アメリカで住んでいた家で飼っていたラブラドールを、レイクタホに連れて行ったら、ボールを投げてくれというので、一杯投げてやったら、帰ってきたら、犬がぐったりして、寝ていることになったのを思い出した… 子どもと犬を一緒にしたら失礼かもしれないが…やっぱり、標高500mくらいの山でも5時間も歩けば、子供はぐったりなんだなぁ…

私はと言えば、全然、運動量が足りないので…というか、福岡の山でがっつり歩いたーと実感する量を歩くとか無理な気がする。でも、毎日1時間とかのほうが、まとめて20時間歩くより、絶対、健康には良い。

というわけで、ローカルで色々と問題がある山で、子供ガイドの経験蓄積?になった山だった。