■ 回避すべきクライマーもようさん来てる
このブログのおかげか、外国人クライマーからは、問い合わせを良くもらいます。
しかし、一般クライマーには紹介できないレベル…。
はっきり言って、クライミングガイドに紹介するのが、適切なレベルの人がほとんどです。
したがって、その見分け方。
■ 見分け方1) 何を登りたいの?と聞く
一般的に、クライマー同士だと、
登りたい課題
があります。何を登りたいの?と互いに聞いて、答えが出て、それを交渉で、大体は交代バンコ、かわりバンコで、登る。
のですが、この問いをしても、
「みんなが登っているのを僕も登ります」
みたいな人もいます。つまり、大勢のクライミングに混ぜてもらって、おこぼれを登ってきたクライマーって言うのは、順番待ちの列に並んでいれば自分も登れるという、おかしな成長の仕方をしてきた人です。
クライミングは、何を登るべきか?というところからリスク管理の一環です。男性同士であれば、後ろをついて行けばOKかもしれませんが、そのようなクライマーのことを
金魚の糞クライマー
と一般的には呼びます。金魚の糞をされてもお荷物と感じない人はいいかもしれませんが、一般的にはお荷物かな。
■ 2)低身長の女性はパートナー選びに特に注意が必要
一般的な男性が安全なところと、一般的な女性が安全なところは全く違います。
低身長であることが多い女性は、相対的に非常に不利に課題そのものが作られていますので、自分で課題を選んで登るという視点がない男性クライマーと、女性が登ると、ひどい目に遭います。
クライミングにおけるひどい目というのは、一発で死ぬかもしれないリスクがありますので、分かっていない男性クライマーと登ることは、死活問題、です。
■ 3)低グレードクライマー
低グレードクライマーは経験値が浅いことが多く、上記の質問をしてみるべきです。
低グレードを登るクライマーでも、責任感がしっかりしており、自分でリードできるところを責任もって登るクライマーもいます。
私は、小川山は全部トップロープしか登れないナインアンダー時代は、西湖の岩場でリードしていました。ここも大変なランナウトです。しかし、ランナウトに対する対処法は、落ちない以外ありませんので、自分で落ちないレベルを向上するしかありません。またスラブは登るための練習がインドアジムではできませんから、外岩でトップロープを張ってもらう以外は練習する場所がないです。
危険が伴うスラブやクラックで、トップロープでスタートするのは、世界的標準です。
そこから、疑似リード、リードと進みます。疑似リードを飛ばしてリードさせようとする人とは登らない判断をしなくてはなりません。
疑似リードを飛ばして、リードに行くのは、時限爆弾を抱えたまま、グレードを上げるつまり引き金を引き続けることです。落ちて、カムが3つ飛んだ人を知っていますが、そのような人は、そこで反省をせず、自慢話にしてしまいます。
本来自慢になるのは、カムが一回も外れたことがない、という高い技術力のほうです。
■ ギアに不足がある人
ギアに不足があることについては、アルパイン出身の人は寛容です。私も寛容で、ギアどころか、ウエア一式を全部貸して、初心者をアイスクライミングに連れて行ってあげたことがあります。これは、ガイドがする以上のサービスです。
しかし、この伝統に胡坐をかき、最初から、ギア期待の人もいます。
おんぶにだっこで連れて行ってもらえるのを期待している外国人クライマーは多いです。これは、ホストする側が、相手へのサービス精神が過剰であることに寄ります。
一つはロープを所持しているか?があります。ロープは文字通り命綱ですので、他人のロープを期待すべきではありません。
また、確保器を持ってきていない人は、ロープと確保器の相性などの機微を理解していない可能性が濃厚です。ロープは現地の登山用品店で借りるという選択肢があっても、確保器は持ってくることが可能なものです。
確保器を借りるという選択肢は一般にクライマーにはありません。
■ トポだけで情報収集力がない人
トポだけが頼りで、そのほかの情報収集をしようという意識そのものがない人。
私は日本のトポの情報が頼りにならないことを、海外のトポを見ることで知りました。
ボルトの本数、
の情報が日本のトポには抜けています。ですので、トポだけを見るクライマーは日本では、ランナウトしたルートに容易に誘導されてしまいます。
ボルト本数が書いてあれば、たとえ、自分に適したグレードでも、避けて登らないでしょう。
ですので、日本を訪れるクライマーが低グレードを登りたいと発言する場合は、要注意です。
■ 高グレードでもインドアオンリークライマーのケースもある
オーバーハングが普通である石灰岩も、日本のクライマーとは理解が異なる場合が多いです。
特に人工壁上がりの人。人工壁では墜落は見せ場です。
外岩では、そうはなっておらず、特に日本の石灰岩は、ランナウト前提の花崗岩と同じポリシーで作られている歴史的経緯があるので、どこでも落ちるクライミングは許されていません。
岩場の個性ということを理解できるだけの基礎教育がないクライマー、特定の国、特定の岩場しか知らないクライマーは要注意です。