私のクライミング界の観察をまとめる。
結論:無免許運転で路上に出れば、事故るのは当然
という状態が、
放置されて40年
みたいな感じだったんだろうなぁ…。
■ 1)何年登っても新人状態
という状態が、ショートの岩場(クラッギング)しか知らないで、何年、レッドポインター登り=5.12波状攻撃登り、を積み上げても、
何年登っても新人状態
という状態を抜け出すことはできなかったんだろうなぁ…とアラーキーとのクライミングを通じて結論しました。
彼は私の”先輩”、つまり、山梨〇ルパインクラブでの入会は、私より先でした。
しかし、一緒に2年登った結果、彼は、ほとんど何も知らない人と同じだった、という結論だった。
ただ、腕力や体力が私より優れるだけでした。でも、それって男性なら当然ですよね、しかも年下の男性だし。
なので、最初に先輩だという意識が入った結果、私のガードが甘くなるので、初対面の人より悪い。
ここから学んだことは、男性クライマーは、最初にロープワークやリスク管理、危急時にどうしたらいいか?ということを”顕示的”に叩き込まないと、現場ではピンチが訪れるタイミングが、どんどん後ろ倒しになってしまい、一般的には、”こんだけ長い間登っていたら、大丈夫だろう…”と思われる期間…、例えば10年とか、でも、え?!なんでこんな初歩的なミスをするの?という状態になってしまうということです。例:白亜スラブ
私も逆クリップをうっかりしたり、ポッケにモノが入ったまま登ったりと、うっかり、というのはありますが、うっかりレベルではない、肝心かなめの肝…
例えば
ロープ長
など、死に直結するような、必ず外してはいけない点、というのがあり、それを外してしまう。その結果、
一発であの世行き
の可能性が、ぐんと高まります。その可能性を下げる努力がゼロだからです。
ゼロというより、形骸化している、って感じですかね?
やったふり、ってことです。
■ 2)言語化能力が低い
結局、山やクライミングに行っても、そのプロセスで学んだことを言語化はできていないので、その能力の低さのために、
自ら学ぶ
とか
1を学んで10を知る
ことができないのだと思います。
それは、おそらく言語化能力の低さによるものです。
そのため、皆が、阿吽の呼吸でやっていることが、習得できないことになります。
■ 3)共感力が低い
クライミング界では、相手を危機に追い込む人がいます。
1)ビレイで
これは分かりやすく、へたくそビレイヤーですが…。体重差があるクライマーで重いほうが下の場合のびったんこビレイが、登っているクライマーに負担であることは知られていないです。
2)中間支点への意識が低い(ランナウト)
これは、人工壁でのクライミング慣れの弊害です。
ボルトの間隔が外の岩場では大きく異なることを最初に明示的、顕示的、言語的に教える必要があります。
3)グレードの無意味さ=様々な体力レベルへの理解の無さ(共感力不足)
一般的な身長のある男性同士でしか登ってこなかった歴史上の経緯から、一般的な身長でない人にとってグレードは意味がない、ということが分かっていない人が多数です。
グレードは、男性を基準に儲けられているので、女性の体力では意味がないです。
10cは女性の体感では11cです。これは歩荷が女性にとって25㎏と男性にとっての35kgがほぼ同じ重さに感じられるのと同じです。
そもそも、筋肉量が違うように、届く場所も違うのです。
同じことで子供に対しても、標準男性を基準にしたグレード意味がないです。
4)リーチに対する理解の無さ
子どもには子供向け課題があるように、リーチの無さは、実力とは全く関係がない、白黒タイプのリスクです。
男性でも、子ども並み身長、女性並み身長の人に登らせれば、同じことが起きます。
■ 4)低いボルト強度の岩場の量産
カットアンカーの支点を再度カットアンカーでリボルトしてしまうというミスのことです。
情報弱者に陥っている開拓者が全国レベルで存在すると思われます。
特に70代、60代の年配のクライマーは人生の集大成として、開拓に取り組む人が多く、その中の一定数は開拓未経験者ですが、従来の山岳会の上位下達システムが壊れた結果、正しい情報はSNS経由でしか伝播しませんので、結局IT弱者が開拓するということになると正しい情報が伝達されないため、です。
ただ、事故については、ボルトの脱落事故というよりは、外のボルトを人工壁並みに信頼して、どこでも落ちてしまう悪習慣が事故を作っています。
そして、カットアンカーの使用によって時限爆弾を仕込んでいるという状態になっています。
これは結局リボルトになるので、次世代へのつけを回しているだけになります。
■ 5)ボルト追っかけクライミング
ボルトを追いかけるために、なんだか自然の造形である岩との対話を軽視する人、多数な現在。
その結果、作り出しているのが、
グレードおっかけの大量のナルシスト集団
という結末に陥っているのがクライミング界の悲しいところです。
これは情状酌量の余地もあり、初期のマーケティングでは、男性たちの勧誘に、カッコよさ、が強調されたためだと思いますが、行き過ぎて、もはやカッコ悪い羽目に陥っている。
現在ボルダラーの世界では有段者はゴロゴロしています。しかし、どの人もパッとしない。
花開いていない感があります。
クライミンググレードだけではマネタイズしません、という明らかな事実を見落としている。
クライマーとしての開花方向が、有名になる、という一点に凝縮しており、有名になっても、それだけで食える世界はクライミング界にはありません。
トップクライマーである、世界のユージがクライミングジムを経営していることからも明らかでしょう。室井さん、小山田さん、みなジム経営者です。
アルパインのクライマーなら、皆がガイドです。
能力をマネタイズするという視点が欠けると、誰かに自分が登るためのお金を出してもらおう、みたいなことになります。
それがかっこいいことか?というと? 疑問ですね。
キング… お茶畑で鶏を飼う生活は楽しかったです♪