2020/04/09

安全マージンの考察 続き

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こちらのKidle無料を見つけ、いや、我が意を得たり!と思ったりしたのですが…

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■ アルパインクライミングとフリークライミングでは安全マージンが違うこと

まぁ、誰でも分かっていることですが、アルパインとフリー、そしてスポーツルートでは、安全マージンの厚みが、それぞれ違いますが(アルパインは厚く、落ちれば死、フリーは薄く、落ちてもキャッチしてもらえる、スポーツは安全)、九州は特に、”命知らず礼賛文化”が強い文化的土壌があるようです。

それは、おそらく、最新のクライミング文化が東京発であるものであるために、地理的に遠い九州には入りにくい…中央のクライミング文化から遠いからですかね…。10年、20年遅れは普通のようです。

文化的には、アレックス・オノルド君の『Free Solo』を指針とするのが良いと思います。

この映画を見れば、どれくらいの安全マージンを取って彼がフリーソロに挑んだのか、理解ができます。

安全マージンは、一般的には以下のように違います。

1)インドアのスポーツクライミング 最も薄い=落ちるまで頑張る

2)アウトドアのスポーツクライミング 次に薄い=落ちても良い

3)アウトドアフリーのトップロープ  支点が良ければ厚い = 落ちるまで頑張る

4)アウトドアのリード プロテクション次第 先にプロテクションの勉強をする 落ちない

5)アルパイン =落ちてはダメ

参考までに、アイスクライミングは、落ちないところしか登らないクライミング、です。

■ 九州の岩場で、落ち練習はない!

フリーのスタイルでの、ギリギリクライミングへの移行

に躓いて、早4年… いいかげん、私もギリギリへ迫りたいですが(笑)、過去3年の九州の岩場の探求では、

  フリークライミングで許される(とされる)ギリギリに迫れる強固な岩場では、なかったんではないか?

と思っています。日本のフリークライミングの岩場は、フリー的に登ってOKの岩場ではなく、アルパインの岩場の難度高いバージョンと化しているのでは…。

やっぱり、日本の岩場で怪我をせず登るには、アルパインの岩場でフリーをする並みの、上乗せした安全マージン(つまり、スキルのゆとり)が必要な気がします。

1)落ちれないボルト品質
2)そのグレードを登る人のために配置されている訳でないボルト配置
  (5.9は5.9を限界グレードとする人のためには打たれていない)

主たる理由はこの2点です。

いや~、ほんとに良かったですね。あんまりスムーズに飛躍しなくて…

■ 悪い想像 …四阿屋のインディアンフェース

初めて四阿屋に行ったときに、グランドフォール事故を見ました。

あの課題は、5.10bなので、私がギリギリオンサイトできる可能性があるグレードなので、あの事故を見ていなかったら、取りついていたかもしれません。

墜落者は腰椎骨折で、1年半。

その2は、日向神の太郎ですかね…。どちらも、取りつかなくて正解の課題ですが、それが分かるようにはトポには書かれていません。

■ 思考力

というので、色々考えると、リスク管理をきちんとして、リードに取り付くためには、色々と思考力、が必要です。

大体、クライマーは最初、それに惹かれるもの、だと思いますが、思考力不要のボルダーが先だと、色々とリスクを考えながら取り付くのは、めんどくさい、となってしまうというリスクがある、ようです。

瑞牆で登攀中のワタクシ なかなかスリルだったのでした