さて、翌日(4/16)は、大快晴での幕開け。
気分が嫌がおうにも盛り上がる。6時起床、8時出発とした。
鹿川キャンプ場から普通に登山道を上がる。岩場巡りの勘が、小川山での偵察山行などで、すでに培われていて、よかった。数年前は、岩場に行く前にその山の一般登山道を歩いて概要を把握していた。
ここは、雰囲気は、瑞牆のカンマンボロンを見に行く道と同じ感じだ。右に沢、樹林帯を行くと、だんだんと岩が迫ってくる、と思ったらもう岩の基部。
比叡も、雌鉾岳も、地権問題がなく、標識が整備されているのが良い。
30分の歩きで、すぐに美しいトラバースルートのとりつきについたが、不安だったので、もっと先に行ってみる。すると、鹿川の大滝に出た。
ぱっくり岩という岩があるところも近いらしく標識が出ていたので、しばし、遊ぶ。
沢がきれいだった。本当に瑞牆っぽい。
大滝は圧巻の眺め。岩場も大きな一枚岩のスラブで、本当にインスボンみたいだった…
こんな風なおおーという眺め… 盛り上がる。
いや~素敵な場所だー
新緑もすがすがしく、鹿川キャンプ場に、夫とハイキングでまた来よう!と思う。
パックリ岩。
こんな大きさ。
すいません、これはもう山頂。雄鉾岳の岩は垂直で取りつくしまなし!
山頂、終了点からの眺め。
雌鉾岩は、登攀しなくても、山頂に立てる。が、岩のマルチピッチで山頂に立った時の感動が大きい山だ。
山頂の様子。
これは、アケボノツツジ!とても可憐でかわいい花だった。
洞窟になっている!水も澄んで、まさにカサメリ沢みたい!
というか、ほんとにいいところだー
さて登攀の様子を書き留めておかなくては…。
岩場の基部で、とりあえず、リードしますと申告。なぜなら、1ピン目が見えたからであるが…その次が見えないくらい遠いので、まるで1ピン目の意味なし。
だが、スラブは寝ていて、これは、インスボンだったら、アプローチ扱いの場所だなと思う…。韓国のクライマーはザイルを出さないところ。もちろん、私は出してもらったが…。
ので、これくらいはリードしなくては…。去年になってしまうが、小川山スラブでは一皮むけていたんだしね!
というので、1ピッチ目で朝一リード。ロープが重かったので、ビレイしている人のほうが緊張していたに違いない。
が、怖かったので、すごく急いで支点まで行ってしまったのだった…(笑)
2P目は相方リード。強つよクライマーでも、やっぱりリードは真剣。易しいところでも手を抜かず、見直した。
3P目は再度私のリード。つるべは早いね~と相方うれしそう。3P目の出だしで、フレークに小さいカムをかませるが、フレーク自体が浮いており、あんまり役立った様子はない。でも、取れるところでとらないプロテクションはかっこ悪いので、とりあえず取る。
が、トラバース気味で、あんまり…大きな木の根元でビレイ。
4P目相方。トラバース。
5P目は大トラバース…まぁ比較的大きな負っとスタンスがあるのであるが、何しろピンが遠い。2本くらいしかない。しかも気休めちっく。
6P目相方。で美しい‥‥は終了する。
7P目は、大滝左とつなげるバンド歩き。ここのトラバースは、先ほどの大トラバースより楽だったので、ダブルの流れをヌンチャク2個賭けで流すことをしなかったら、流れず、セカンドのビレイが大変になった。自分のせいなので文句は言えない。
さて、8P目の大滝左を見上げると、5.6のスラブなのに、とてもそうは見えない。かなりピンが遠い。相方リード。
9P目は、5.7で出だしが核心、しかも屈曲も激しい…相方にリードを変わってもらう。ロープを裏返して、ビレイ体制へ。
10P目は、3の坊主の下から、2の坊主、1の坊主の間へ。トラバース。ロープが流れずピッチを切る。ロープをつないだまま、確認のため、1の坊主のほうへ行ってみる。岩角でビレイ代わりにする。
11p目は、岩のてっぺんへ登るクラック登り5.9だが、ボルトは一個しかなく、ほぼフリーソロと同じ。
粒子が荒く、手が二人とも血だらけに。
これで終わりだった。山頂は、金峰山五丈岩って感じだった。ところどころに穴が開いており、雨水がたまっている。
山頂で少しのんびりし、行動食を食べる。素晴らしい眺め!隣の雄鉾岳だろうか、岩の壁がすごい!
後ははしごを降りて、一般登山道で帰るだけだったが、これもまた不明瞭なところがところどころあり、たまに獣道へ。そのたびに、これは一般登山道の感じじゃないなと補正して戻る。
こういうのは、読図の山や、沢山行などで、培った、大地に対する感覚のたまものだ。
しかし、九州の一般登山道は、本州よりも、迷いやすいみたいだ。
途中に巨大なサルの腰掛などを見つけたり、美しいアケボノツツジを見つけたりして、癒されながら下る。
スタートは10:30.15:00トップアウト、17時30下山完了。