2020/09/29

リハビリの水泳

ここ1カ月ほどリハビリで水泳に通っています。

”登って治す”、という作戦は、私にはないと確信中。

去年の今頃、右ひざを脱臼したのですが、それはまだ痛いのです…安静時に特に痛いです。クライミングは膝に不安な要素が取り除けないので、ちょっとしたくないというのが実際のところ。それで水泳と思っています。

水泳を始め、上達が早いので、周囲の人に驚かれています… クライミングで数々の人格否定されるようなセリフを言われ、怒りを表現すべき時に怒りを表現しなかったことが、相手の邪慢を招いたな~と自覚が生まれています。例えば、「(中学のころテニス部でキャプテンをしていたなんて)信じられないなー」とか。カムスタックしたり、ロープが足りなくて登れなくなったルートに、自信を与えてしまう…とか。私のロープでなぜかリードしているとか…。

・ビレイミスで落とされた経験があり(自分のコントロール範疇外)、頭を7針も縫った人

・完治に2年以上かかると言われている膝の脱臼などをした体で、落ちるクライミングができない(をしない)

のは、普通のことのようです。

水泳ではそのようなリスクを背負わずに、筋力アップ&体力アップにいそしむことができるわけなので…。2月にも水泳はしていたのですが、コロナで閉鎖になってしまったんですよね。

考えてみれば、福岡に来て外岩へ行くための経済的ハードルが上がった今、やるべきことは外岩じゃないのかもしれませんが…。ジムにも色々と行ってみたのですが、あまり成果が上がらなかったのですよね。こちらのジムはボルダー寄りでリードよりではない気がします。今一番行きたいのはKoWallかもしれません(笑)。

というわけで水泳のまとめ。

8月20日、22日、24日、27日、28日 (5回)
9月1、2、4、8、10、11、15、21、23、26、28 (10回) 

約一か月たっているので、半月で一回行っているので、一日起きの計算…本人の意識としては、もっと頻度が少ないです。週3回行ければ御の字。

アイスクライミングで上達した時も、週に2~3回。クライミングジムも同じで週に2-3回でした。バレエに行っていたころは運動強度が低いため、4-5回。ヨガも同じくらい必要でした。

私の体は強度が高い山に月に13回行くと喘息などで、やりすぎサインを表示し始めます。福岡はやりすぎになるような強度が強い山はないです。

■ 水泳上達の記録

‥‥冬… 週1レベルでスイミングスクールへ


8月27日 塩素にやられてぐったり 

8月29日  教えるのが上手な人ほど初級クラスを担当するそう 

9月1日  ボディイメージ ローリング 戦士のポーズ2番

9月11日 水泳褒められた・・・突然上達 

9月15日   水泳 550m(距離) 初級者で一時間500m、だそうです。 ということで、私はどうも距離を目安に泳いだら良いらしい

9月後半 けのび上達 バタフライ、なんとなくできる、平、なんとなくできる

9月28日 700m泳ぐ プルのコツを掴む、ドルフィンキックで頭の位置変える

9月いっぱいで、4泳法なんとなく全体的にできるようになり、完全初級者は脱出し、大体様になってきた模様… 勝因は、息継ぎの自主練とローリングを意識した2ビートの自主練習。ただレッスンも受けたほうが多少の無理を頑張るので、良いようです。


ルートの記述に必要な要素とは?

1)入門用か、初級用か、中上級者用か?

2)人気の有無(=ボルト信頼度、ボルト新旧)

3)ホールドの分かりやすさ

4)ムーブの要・不要

5)ボルト本数

6)壁の傾斜、長さ

7)持久力の要不要

8)精神力の要不要

9)好感度

10)リードについて  ※初心者で取りついて良いか、ダメかなど

11)終了点の種類

12)下降とロープ長

13)ビレイ位置

小川山物語の解説がGoodな件の考察

 

これが、小川山物語の解説。

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貴重なフェース入門のスタンダードとして、常に順番待ちになるほど人気がある。

ホールドが途切れなく続き、単純に登って行けばいいように見えるが、なるべく基本に忠実に、腕の負担が少ないムーブで登りたい。


壁の傾斜が一様にきつくて長いため、中間部を過ぎたあたりから、じわじわと疲れ、精神的にもきつくなってくる。

初級者にとって学ぶべき要素が多い好ルートだが、この前にもっと短いルートでのリードの練習をしておきたい。

下降 50メートルロープなら、左上のテラスにローワーダウンまたは懸垂下降できる。同じテラスでビレイすれば、トップロープも可。

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■考察

1)貴重なフェース入門 → フェース入門がないということがうかがえる

2)のスタンダード → 定番なら、誰もが通る道

3)として、常に順番待ちになるほど人気がある。→ 人気ルートならボルトは強度テストされていそう

4)ホールドが途切れなく続き、→ 安心感アリ

5)単純に登って行けばいいように見えるが、なるべく基本に忠実に、腕の負担が少ないムーブで登りたい。 → ムーブを使たほうが良いと分かる

6)壁の傾斜が一様にきつくて長いため、→ 易しくて長いんだ~と分かる

7)中間部を過ぎたあたりから、じわじわと疲れ、→ 持久力が必要らしい

8)精神的にもきつくなってくる。→ 精神力も必要らしい

9)初級者にとって学ぶべき要素が多い好ルートだが→ 登りたくなる

10)この前にもっと短いルートでのリードの練習をしておきたい。→ 安全配慮 初めの1本で取りついていい訳じゃない

11)下降 50メートルロープなら、左上のテラスにローワーダウンまたは懸垂下降できる。→ 50m以上必要らしいと分かる

12)同じテラスでビレイすれば、トップロープも可。→テラスに上がらないとトップロープ出来ないということですね

ということで、この文章は無駄がなく、本当に的を得ている。

■ 要素の取りだし

1)入門用か、初級用か、中上級者用か?

2)人気の有無(=ボルト信頼度)

3)ホールドの分かりやすさ

4)ムーブの要・不要

5)持久度

6)壁の傾斜、長さ

7)持久力

8)精神力

9)好感度

10)リードについて

11)下降とロープ長

12)ビレイ位置


2020/09/28

小川山物語の思い出

■小川山物語の思い出

私の山岳会が連れて行ってくれた最初の一本目が小川山物語5.9でした…。会で一番登れる先輩がリードしてくれたんですが…その先輩、もともと5.13まで近づいた人ですが、小川山物語は、1本目がとても遠いので、プリクリップして登ったんですよね… それがとても参考になったのでした。

やはり、登れる強いクライマーが率先して、安全意識の高いクライミングをしてくれるということが大事なことですね。そういう姿を見ていれば、後輩は、そうか…と思うものなのです。私は、スタイルと安全重視のクライマーになったのは、やはり初期からこういうクライミングに接してきたからなのだ、と感謝。

私自身はもちろん初心者なのでトップロープだったのですが、途中で疲れちゃって、あと2mくらいのところでギブアップ…

その後、その先輩がローワーダウンの時に、コールが隣の人と声が似ていて、隣の人がローダーダウンを行ったのか?と思い、握るタイミングが少し遅れて、ロープが流れ、慌てて握って、手にロープバーンを作ったのでした。流れ出したロープは握れなくなることが予見できる経験で、以後ビレイグローブ必携でした。片手でローダーダウンするとか、私の辞書にはありえないです…

私は最初から、そんなにマズイ登りではなく、もう一人の先輩が私のクライミングを見て、「あとは側体が身につけば…」と漏らしたので、その日以降、ずっと側体をテーマにジムに通うことになりました…

その2年後、すっかり5.9はオンサイトできるようになってからも、小川山物語はリードしていません… なぜか?というと一緒に行ったクライマーが、最初にプリクリップしないとアブナイ課題だとは分からないみたいだったからです。

小川山では、こんな感じで安全管理に関わる”あれやこれや”という要素がたくさん入っている…そういう意味で学ぶことが多いルート、だと思います。

そういえば、この初回の小川山でたまたま隣にいたパーティは若い男子の集団で、ロープを終了点に上げるだけに、3人も選手交代… リードできる先輩がいないと大変なんだな~と分かったのでした…でも、アップアップのほうが楽しそうでしたけど…。そういう登りでは、ほとんど各駅停車でテンションするか、ぶら下がっているので、ボルトの品質、かなり重要です…

私の会のように、先輩でリードできる人+トップロープの初心者、だとボルト品質が必要なのは、アンカーだけです。



2020/09/21

ホールド欠損での墜落

ホールド欠損での墜落

ってクライマー自身に責任がない墜落の代表と思いますが…

佐久の志賀の岩場で2度連続して、ホールド欠損で落ちた先輩を止めたのですが…

「なんで俺ばっかり」と不運を嘆く先輩に対して、周囲の反応は…?というと???

誰も同情せず、岩をトントンして登る人多数になったのでした… 

落下の際、ホールド欠損をリスクカウントに入れないのは、フリークライマーの

 無意識の前提

が、フリーの岩場ではアルパインの岩場のように岩は欠けない、だと思います。

ので、

 落ちれる人工壁での墜落経験

が積みあがると、”無意識の前提”

 ボルトは100%安全安心だ

が加わるのだと思います…。となると、このアンカーのような倒錯が起こるのでは…?

ボルトは新しく比較的信頼が高いようなので、今すぐ危険という訳でないそうですが、このようなアンカーを目にして、

今すぐ危険でない

という認識が広がることのほうが、潜在的にリスクを高めそうな気がします。つまり、この終了点を見てなんか変だ!と気が付かないというリスクです。

正しい終了点は1枚目の写真の終了点です。私は、山梨にいた3年間はまだクライミング初心者だったので、経験者とクライミングに行った後、そこに自分のパートナーを案内するという方法しか取っていない時期だったので、岩場で変わった終了点を見ることがなく…つまり、ほとんどJFAが整備した終了点ばかりを見ていたと思います。

正解を見続けないと、間違いが分からなくなる、ということなのかもしれません。


 間違いです


2020/09/20

計算されたリスクを取るクライマーになる=スタイル重視のクライマーになる

■ 2タイプのクライマー像

A) スタイルを重視するクライマー。リスク計算が非常に細かく、性根は怖がり。

B) リスク計算はアバウトなクライマー。「怖いなんて言ってたら登れねえよ」ということを自分に言ってきたタイプ。野生の勘で、死亡リスクは頻繁には取らずに登り、どうにか生き残ってきた。度胸はあるが、思慮は浅く、スタイルは妥協することも多い。

現在の主流派は、B)です。

特に、外ボルダーはスタイルに対する制限がほとんどゼロで、登れさえすれば何でもいい、というクライミングです。これはクライマーがYouTubeを見ることで伺えます。登る前にYouTube動画を見るという行為は、ボルダーでは、普通であることからも、オンサイトが全く無視されていることが分かります。

B)が主流の中、A)の人のリスクをコントロールし、リスクを因数分解する思想をかみ砕く能力については、非常に参考になる書籍が少ないです。そこで、ここで詳述したいと思います。

■ 時代認知リスク

”現代初心者”という言葉を使いましょう。 年配の指導者には時代の誤認知のリスクがあります。

現代初心者の反対は、大学山岳部を起点とする、昔の初心者、です。18歳男性は、全社会構成で見た場合、体力的には当然ですが、トップレベルに入ります。徴兵制で誰が真っ先に徴兵されるか?若い男性でしょう。それは体力があるからでしょう。

現代初心者は、バックグランドも年齢も様々です。18歳男子という狭い分類で分けられていたような、”これくらいは普通”は、物差しとして、もはや成り立ちません。

個別に、その方の基礎的な体力や運動能力を知って、初心者対応する必要があります。例えば、これくらいは担がせてOKだろう、これくらいは歩けるだろう、は、無意識に、自分を前提としている可能性があります。特に年配の指導者で、自分が18歳男性でスタートした人は用心しましょう。

まとめ。

現代初心者  年齢、性別、知性 すべて様々。
旧初心者   18歳、男子、大学生 つまり、若くて、強くて、エリート。

対策: 個別にヒアリングを行う。
    基準を持つ 例)1時間で標高差何メートルを楽に登山で歩けますか?
          例)ジムで5級(5.11程度)が登れたら、外岩デビューが可能
          例)ロープワークは終わってから外岩
          例)ビレイは人工壁で確実にキャッチ経験を積んでおく

■ 無意識の押し付けは、自立で跳ねのける

リーダーになった人は、良かれと思ってのことですが、無意識の押し付けがあります。

例えば、もっとも顕著なのは、リードの押し付けです。伝統的に山岳会では、リードは新人に押し付けられて来たからで、誰しも心の弱さに打ち勝つには、背中を押される必要がある、というパターナリズムによります。

そのようなパターナリズムが前提としているのは、”新人さんは登りたい課題が分からない”というものです。それを覆すのは難しく、トポの情報から、ルートの性格を読み取るのは、相当の長い経験が必要な、至難の業です。

しかし、自分が登りたいところを選べるスキルを身に着けることは非常に重要です。

平たく言えば、ここを登りたい、という強い気持ちがないとクライマーは永遠に、「〇〇をのぼったらどうお?」という押し付けから逃げることができません。

■ クライマーの自立戦略

1)トライするルート選択
  初心者向けはランナウトしていないこと
  ボルトの質 M10グージョン
  まっすぐで斜めでない トラバースがない
  トリッキーでない 
  2グレード下がオンサイトグレードです 
  オンサイト(=本気トライ)もしくは、RPで取りつくのか?戦略によって選びうるルートは違う

2)各自のトライ中のリスク管理
  自分の安全基準を明確化する、自己認識する
  例) 落ちるくらいなら、Aゼロすべきボルト(例:オールアンカーやRCC、リングボルト)などの自己基準を持つ
     落ちてよい場所の見極め力を持つ ぶつからない場所
     このムーブではどれくらいの確率で落ちるのか自己認識ができる   

3)ヌンチャクの本数などのトライ準備
     ランニング支点の数+2~3本

4)終了点などのロープワーク
     通し八の字 もしくは懸垂

5)ラインのルートファインディング
     5.12のルートでも、ルートを外せば、12でなくなります

6)そもそものアプローチの岩探し
     登山や読図の経験が必要です
     
7)ホールド探し
     インドアジムでは培えません

8)フォールの恐怖心コントロール
      恐怖心についての因数分解が必要です
      クライマーは信頼できないビレイヤーでは登れないのが普通です

9)車、生活技術、プランニング
      車を持っていないクライマーは、そもそも岩場に行く自立の時点で失敗しています
      生活技術がないクライマーも同様。岩場での寝泊まりはマスターしないといけないです。
      プライニングは一つの遠征だけでなく、クライマーとしての成長戦略作りも必要です

10)ギア的自立

ロープが会のロープでは、自立したクライマーとは言えません。
リードクライマーは自分のロープでリードしますが、それはロープの断裂や重さも問題になるからです。

共助が悪いことではありませんが、自分が共助の中で登っていることに自覚を持ちましょう。そうすれば、人のロープでリードしていることに自覚的になれます。

カムも同じです。
      
11)精神的自立
クライマーの自己責任は、盲目にリスクを取ることではない。怖いのを我慢して登るのは、リスクを取ることとは別の行為です。それを突き詰めていくと、原理的に必ず事故につながります。事故になって分かるのでは遅く、原理的な帰結だと先に気が付けるはずです。

12)慢心     

ロープを出すべき基準は、落ちたらどうなるか?で落ちても大したことがない場所ではロープは出さないですが、簡単でも落ちたときに致命的になる個所では出すべきです。

クライミンググレードそのものがそれを語っており、5.でスタートするグレードはロープが必要という意味です。5.に含まれない4級であっても、場所によっては必要です。いわゆる山の中では鎖場、岩場では、アプローチでフィックスが出ているレベルに相当するところです。

13)国際化

クライミングは、国際共通言語となっています。クライミングができれば、運転ができるのと同様、英会話力がなくてもクライミングで国際コミュニケーションが可能になります。

14)相手への理解

男性と女性では、クライミングに求めるものが大きく異なることが多いです。男性の場合は、体力をオールアウトしたい、出し切りたいという願いを持つことが多く、それがボルダーに惹かれる理由となっていることが多いように思います。

一方、女性の場合は、未知の自分に出会う、クライミングという冒険に踏み出せる自分との出会いが、そもそもの起点になっていたり、男性と比較的対等に戦える場としてのクライミング…クライミングはスポーツの中でも男女差が比較的少ないです…によることも多いようです。

クライミングの何がモチベーションになるか?は、個人差も大きく、リスクを入念に考えるクライマーと、そうでないクライマーは互いに否定に陥りやすいです。

どちらにしても、大きく個人の能力差も加わります。パワーがない人が、パワープッシュという作戦を取るのは愚かな行為です。計算されたリスクを取る、という態度がクライミングで生き残るには必要です。

計算されていないリスクを取る行為は、無謀と同義です。無謀がだめなのではなく、クライミングスタイルの一つに無謀があると言ってよいと思いますが、そのスタイルを取った場合、死亡リスクが高くなることも否めません。クライミングで半身不随になったり、障碍者になっても良いと考えうるか、どうか?は、家族構成などにもよります。私はそのスタイルを取れません。

また、計算を越えたリスクというものもあり、それらは外的要因と呼ばれたりします。

クライミングで代表的な外的要因は、ホールドの欠損です。しかし、これも雨後やシーズン初めは、ホールドの欠損リスクが高い、叩いて登る、フレークは特に用心する、一つの岩場に通いつめ、岩場の性格を知る、など、傾向と対策が可能です。

他にリスク要因を洗い出したいと思いますので、お気づきの方はぜひご連絡ください。

以上で本日の考察は終わりにしたいと思います。

   

2020/09/19

クイズ!この終了点はどうでしょう?!

■クイズもいいのかも…?

終了点を見極めるのは、クイズでできるのではないでしょうか?

私はこちらに来てから、前の会の先輩と大体の岩場を回ったのですが、ちょっと小川山では見ないような、変わった支点を見ても、私自身に判断能力がなく、仕方ないので、長野の師匠にいちいち送って、意見を仰いでいました。

すると、必ず返ってくる答えが、

 もう1点追加して使え

でした。つまり、3点目です。しかし、大体の岩場では、”…と言われても…な状況”にある。

結局、よく分からないまま、とりあえず使い続ける、という結末に。

■ 正しい支点



打ち換えたらこうなる。正しいアンカー


■以下、ヘンテコ支点
  間違った支点

カットアンカー

現代の基準は 最低M10グージョン
オールアンカー 
正しくない支点 


現代の基準は、M8ではなくM10

8ミリでは強度不足です



ボルトがイマイチなルートに対して、どう取り組むべきか?

■ ボルトが、(現代基準で)イマイチなルートに対して、どう取り組むべきか?

という事例が石田さんのサイトに書かれています。こちら… http://ishidatozanjukunisshi.blogspot.com/2020/06/blog-post_13.html?m=1

以下、まとめ。

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《例えば…》

5本の5.11代ルートがあるとします。

1)1ルートが8ミリのカットアンカー(アルミっぽい)、錆び無し。(5.11d)

2)4ルートが8ミリのオールアンカー、相当に錆び錆び。(5.11a、5.11b、5.11c、5.11c)


《取り組み案》

1)の5.11dは、本気トライが許せる範囲と妥協する 
   理由 → ・サビがない、
        ・硬そうな花崗岩、
        ・2本目以降のボルト間隔が近い
        ・1本抜けても大丈夫なボルト間隔
    反論 アルミ → ・ガルバニックコロージョン


2)の錆サビのオールアンカー4本は、本気トライしない

   理由 → ・1本抜けても大丈夫なセクションは、ごく僅か
        ・グレードと自分のクライミング能力
        ・落ちる可能性10%~50%とかのムーヴ
        ・他に沢山ルートがあるエリアなら、避けて通る
   反論 → ・何かあるのだろうか…


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《安全基準》
①カムが効く場所は、バックアップを取る
②ホールド欠損以外では基本落ちないムーヴだけで登る。落ちる覚悟のムーヴしか無かったら、敗退。
③トップロープ状態に限り、落ちる可能性のあるムーヴを繰り出す。

ーーーーーーーーーーーーーーー 引用終わり 


■ 現代の安全基準とは?


現代の安全基準では、M10グージョンが一般的です。オールアンカー<カットアンカー<グージョン

また、異種金属の組み合わせは確実に腐食をします。最低限がオールステンレスです。

サイズでは、8ミリは許容されず、10ミリです。 


■ どのような安全基準で登るか?


この事例は5.11代ですが、私は、5.10代で、これをやっています。


すべてのクライマーは、グレードが違っても、やることは基本同じです。


入門クライマー ナインアンダーでこれを実行

初級クライマー 10代でこれを実行
中級クライマー 11代でこれを実行
上級クライマー 12代でこれを実行


というイメージです。


■ 既存のグレードは信用できない


一般に、グレードは取り付いてよい課題を判断する目安にするためにあります。したがって、私は、5.10代は、取りついてよいはずですが…。普段、12を触っている先輩が、5.10bで落ちているのを見たりしたので、トポのグレードが目安として使える、あっているという前提は、この際、無視することに決定しました。白紙から取り組むことにしています。


■ ミニマムボルトに対応できるクライマーになるには?


ちなみに、小川山でも、例えば、ジャーマンスープレックスは下にカムを追加して登っています…



 出だしで2本カムを入れているのは、小さいカムは信頼性が低いからです。また私がまだ初級者で、このグレードで確実に落ちないスキルがあるとは言えないためです。


2020/09/18

『自分を愛せなくなってしまった人へ』ティール・スワン

 ■自己愛&クライミング


クライミングをするようになって、なぜ人は無謀なクライミングのような、

自己破滅的解

へ、向かってしまうのか?という問いを抱くようになりました。

つまり、クライミングは、アディクション、アルコール、薬物と同じだと思います。

なぜ、そのようなものへ人は向かうようになるのか?という疑問をいだくようになりました。

■ 根底にあるのは無価値観?

クライミングで、自分の価値を示そうと頑張ることになると…?

根底にあるのは、無価値観、ということに…

クライミングでの自分の無謀さをPRしていたら、そういうことになるのかもしれません…

クライミングには、一種アディクション…中毒性、というのがあるのは確実です。それも、インドアではなく、アウトドアで顕著です。

 馬鹿にされた → カッとなって反骨精神でクライミング頑張る

という反応型クライミングで、登りたくないな…と思います。

さて、この本ですが、自分を愛する方法を具体的に29個、示しています。

一番大事なのは、

「自分を愛している人だったら、どういう選択をするだろうか?」

と問いつつ、物事を選択することです。

非常にいい本なので、最初の方は性的虐待とトラウマの記述でショッキングですが、

自己保存的なクライミング

を続けたい方は、ちらりと見たらいいかもしれません。

https://amzn.to/2RC5n9I

フォール時のリスク要素

1)墜落距離の計算 落下係数1か2か
2)ロープの弛み
3)体重差 ビレイヤーのほうが軽めのほうがクライマーは安全
4)ビレイヤーの立ち位置 壁に近いこと
5)落ちる態勢 振られない
6)ロープと身体の位置関係、 またいでいないか
7)岩の形状、スラブか、被りか、垂壁か
8)上か、下か (3ピン目以上で落ちる)
9)落ちれるボルトか? 腐食、M10でない
10)ビレイデバイスの種類 お試し利用中などもってのほか
11)ビレイヤーのスキル 性格?!

8ミリカットアンカーのボルトへの対処の仕方

 ボルトが、(現代基準で)イマイチなルートに対して、どう取り組むべきかは常々迷います。

①カムが効く場所は、バックアップを取ることを考慮。
②5.11aと同様、ホールド欠損以外では基本落ちないムーヴだけで登る。落ちる覚悟のムーヴしか無かったら、敗退。
③トップロープ状態に限り、落ちるムーヴを繰り出す。

http://ishidatozanjukunisshi.blogspot.com/2020/06/blog-post_13.html