鬼ヶ鼻岩からの展望 |
今日も見晴らし岩と鬼ヶ鼻の岩場に行ってきました。
ビレイヤー貧乏を解消する方法を伝達するためです。
すでに伝達してもらっている私から、伝えても良かったのですが、また聞きになるのと同じなので、直接教わるほうが確実性が高いと思い、3人で行きました。
今日は、あいにくの曇り空で、雨もぱらつく感じだったので、早めの切り上げでちょうどよかったです。
■ トップロープソロ
トップロープソロという方法は、ルート開拓で使われる方法です。
ロープにぶら下がって、あーだこーだとムーブ解決しますが、普通にフリーで登るのにも使えます。
私は岩に登り始めのころ…十二ヶ岳の岩場などを登っているころ、これをしたかったんです…3年前です…岩と一人で心おきなく向き合いたかった…しかし、システムが分からなかったんですよね…。プルージックで自己確保するのは知っていたので、上のランナウトしている部分、垂らしてあるフィックスロープに、プルージックで取ったりしていました…。
しかし、十二ヶ岳の岩場も、上で7mほどランナウトしていました…あの程度のランナウトは10数メートルもランナウトすることが当然の九州の岩場から見ると、可愛らしく見えるほどですが、そもそも、十二ヶ岳の岩場が、初心者向けの岩場であることを考えると、いささか疑問に思えます。人工壁のように頻繁にボルトを設置する必要は感じませんが、3m~5m置きにおくべきということは感じます。それは、アイスでもし、スクリューを打つならと想定すると、誰でも理解できる。
岩しか登らないクライマーは、岩に対する信頼が強すぎるように思ったりしないでもありません。岩も、抜けるし、壊れます。
過去を振り返ると、当時は、一人で岩場に行きたい!というと、制止されていました…
が、今では誰もそんな人はいない…(笑)。
そんな些細な一点をとっても、だいぶ成長したんだなぁと実感します。以前は、おそらく、あぶないよ、と心配されていたんですね。今では、だいぶ安心人材になったということでしょう…
■ 長いハングドッグ
一般的に、自分の限界グレードに来ると誰でもハングドッグが長くなります。
このハングドッグがビレイヤー泣かせ。2時間もハングドッグするクライマーもいるそうです…。2時間かあ…。2時間もハングドッグされた日には‥‥ビレイヤーの負担も多そうです。
しかし、誰だって学習する時間が必要ですし、そのクライマーにとって2時間が必要なのだったら、なんとかしないと上達はないし…
というジレンマを解消するのが、このシステムです。
これでクライマーもHappy&ビレイヤーもHappy☆
一旦トップロープを張ったら、各自ムーブ解決、なんて登り方もできます。
あるいは、一人の時だって岩場で黙々と自主練、なんてこともできます。
ただ、この方法は脱出が一癖あります。一般的な、宙づりの登り返しはマスターしている人でないと、ハングでこの方法で登っていて落ちると、宙づりから脱出できなくなることがあります。うっかりプルージック用のコードを忘れて登ってしまうと、にっちもさっちもいかなくなる場合が…。
たった一人で登っている時にそうなったら…誰か来るまで待つ?いや~切ないなー(笑)
今日はこのことが分かってもらえたので、目的は達しました☆
■ ”幸せのお裾分け”な山
今日は、なんだか、とっても嬉しかった。なんか愛情で作って行く山ができたなぁって。
というのも、いつも先輩にはお世話になっています。何かお返しがしたかったのです。これはおお!という、いい方法を教えてもらったので、幸せのお裾分けをしたかったんですよね。
大体クライマーは限られた休みを有効利用したいのです。特にアルパイン系の人だと、価値観的に、とにかく”強くなりたい!”です。強くなるには量をこなす必要があるわけですが、いわゆるフリーのクライマーの登り方だと、のんびり過ぎて…フリーだけやっていると体力面や持久力面で弱くなってきます…私もフリーに専念しろ、と言われて専念して弱くなって悲しかった…(涙)。
トップロープフィックスで登れば、量を稼げます。
オンサイトした岩場だったら、フリーのクライマーは興味が無くなりますが、岩場資源が限られた日本のクライマーが強くなるには、近所の岩場をしゃぶりつくすしかありません。ので、この方法。
これなら、何百メートル登れるか?累積量を計ったり、一日で登れる登攀量を伸ばして行ったりと、色々な登り方を工夫でき、自分の能力を伸ばしていくことができます。
ジムも楽しいけれど、それは仲間がいるから、ですよねぇ…。ただ黙々と登れるタイプの人は少ないのでは…?
そして、最近お世話になっている開拓者の方にも、私の自慢の?(笑)先輩のクライミングを見せれて良かった…というのは、本州でのクライミング経験が十分たまっているクライマーを見たいようだったからです。グレード感の差の確認?
私は本州で十分クライマーとして成長する前に引っ越してしまったので、グレード感がわかるほどには成長していないからです。うーん、辛いなぁ!と言うのが精いっぱい。
■ 小鳥さん虐殺現場?!な右下岩壁
今日は、右下岩壁にも行ったのですが、小鳥?の羽があちこちに一杯散乱していて、なんか虐殺現場にいるようでした…(汗)
自然界は厳しいなぁ…
コケは、1年前に来た時よりも増えていました…が、清掃すれば楽しい岩場になりそうです。
北面ということで、夏場に良い岩場のようです。
■グレードを追いかけないということ
なんか最近やっと、グレードを追いかけない、という登り方の解が見えてきたかも。
グレードを気にしすぎてはいけないとか、グレードを追いかけてはいけない、とよく言われます。
しかし、だからと言って、易しいグレードから難しいグレードへ行くという順番を無視することはできないし…
グレードを追わない登りって? という答えを直接くれる人はいません。
つまり、グレードに関係なくその岩場で登れる最大の量を登る、ってことがグレードを追わない岩登り、っていう意味だったんですね。
最近、また知見が広がりました☆