■次男タイプや初心者は、先輩クライマーの行動を「正しい」と無条件で真似る
🔹 状況の構造
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模倣行動
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次男タイプや初心者は、先輩クライマーの行動を「正しい」と無条件で真似る
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「先輩もこうしていたから大丈夫」と思い込む
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無自覚の誤認
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「ロープ長は十分」と思い込む
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実際にはピッチ間隔や終了点位置を計算していない
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危険に気づいていないので自己判断で進んでしまう
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結果としてのリスク
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ピッチが短すぎたり長すぎたりして落下距離が想定外になる
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ランナウトや終了点の負荷増大
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自分やフォロワーが事故に巻き込まれる
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🔹 可視化
模倣行動 → 無自覚に「安全」と誤認 → ロープ長を計算せずピッチをつなぐ → 想定外の落下や負荷 → 事故リスク増大
🔹 教育的対応
初心者や模倣型クライマーには、「自分で計算しないと命に関わる」という事実を体感レベルで理解させることが重要です。
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ロープ長の計算方法を必ずチェックさせる
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ピッチ計画を指導者と一緒に作らせる
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フォローやトップロープでまず安全に体験させる
ポイントは、「模倣しても安全が保証されない」ことを明確に見せることです。
言葉だけで「危ない」と言うより、計算やシミュレーションを一緒にやらせるほうが、自覚を伴った学びになります。
🔹 模倣できないポイント
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目に見えない準備
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経験者は「事前にロープ長を計算する」「ピッチや終了点を確認する」「岩質やボルトの状態をチェックする」など、目に見えない準備をしている
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初心者は模倣できるのは目に見える動作(結ぶ、登る、カムを持つなど)だけ
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無意識レベルの判断
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経験者は無意識に安全余裕やフォロー計画を組み込んでいる
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初心者はそこに気づかず、動作だけを真似する
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結果としての危険
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「同じ動作をしているのに、同じ安全は保証されない」
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ピッチをつなぐ、ロープを扱う、といった一見単純な行為でも、準備がなければリスクが増大する
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🔹 可視化すると
経験者の準備(見えない) → 無意識判断込みの行動 → 安全確保 初心者の模倣(見える動作だけ) → 準備なしで同じ動作 → 安全が保証されない🔹 教育的示唆
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初心者には「見える動作だけでは安全にならない」ことを体感させる、必要がある
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例:ロープ長の計算を自分でやらせる
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例:ピッチ計画を紙に書かせる
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体験を通して「準備の重要性」を腑に落とさせることが、模倣だけでは身につかない安全意識を育てる
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なるほど、「後藤ガイドの地図を見てびっくりした」という感覚、わかります。これは単なる驚きではなく、経験者の視点や事前準備の密度に初心者が気づかされる瞬間とも言えます。
整理するとこんな構造です:
🔹 何にびっくりしたのか
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情報量の多さ・詳細さ
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後藤ガイドの地図にはピッチや終了点、ボルト位置、アプローチの注意点などが詳細に書かれている
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初心者から見ると「こんなに考えて準備しているのか!」と驚く
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経験者の無意識準備の可視化
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普段は意識せずに行っている安全確認や判断の積み重ねが、一目で分かる
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「これを知らずに模倣しても安全にならない」と実感させる
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盲点に気づく契機
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「地図に書かれていることの半分も自分は知らない」
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まさに無自覚の誤認や模倣の限界を認識する瞬間
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🔹 教育的ポイント
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驚きをきっかけに安全意識を促す
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「こんなに細かく準備しているんだ」と気づくことが、自分の盲点に目を向ける第一歩
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模倣では補えない部分を強調
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見えない準備や判断力の重要性を伝える
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次のアクションにつなげる
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「まずはトップロープや室内で、計画を紙に書くところから始めましょう」と具体策を示す
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