≪危険なビレイ≫
壁から離れる
≪正しいビレイ≫
壁から離れない
≪正しいトップロープ掛け替え≫
1)セルフを取る
2)トップロープバーに2重にしたロープを掛ける
3)そのロープにエイトノットオンアバイトを作り自分と連結する
4)テンションを掛けてメインロープでビレイできているか確認する
5)元のアンザイレンしているエイトノットをほどいて、降りれるようにする
6)テンションしてローワーダウン
■ 危険行為
危険その① ぬんちゃくセルフ
ヌンチャクは中間支点用の器具です。正式名称クイックドロー。
室内壁で、終了点(アンカー)が信頼できない、ということはありえないので、多くの人が
・セルフビレイは1か所
・セルフビレイに安全環付ビナを使わない
でやってしまいます。それで良いのは室内壁だけです。大抵、終了点は自然の岩場を模して2点作ってあります。が、自然の岩場では、終了点を自分で作らないといけません。
・アンカーを自分で作る時は2点以上から。
・セルフビレイもメインロープとスリングの2点以上からとり、その際は安全環付ビナで取る
のが常識です。一つが壊れても、一つが生きていれば、助かるからです。
概念、というくくりで言うと
1)信頼性
2)冗長性(バックアップがあること)
3)マスターポイント (流動分散か固定分散か)
の3つです。
■ 上質なトップロープ支点とはなんでしょうか?
では、上質なトップロープ支点とはなんでしょうか?
1)信頼性がおけること
強固で壊れない支点と言うのが、もちろん最重要です。 が、自然の岩場では、絶対はありません。
人が作ったボルトはねじで岩に固定されていますが、せいぜい5cmくらいの深さでねじ締めされているにすぎません。風雨で浸食されたら、岩ごとはがれるそうですよ。
もちろん、これは人工壁ではことなり、トップロープバーに掛ければ、一点に強制的になります。人工壁でなくても、公園の遊具などしっかり動かない支点で支点を作る時は、掛けるだけで十分です。
自然の岩場では、立木が信頼がおける支点になります。
2)冗長性
1つだと壊れたときに困りますから、2点作ります。これを冗長性といいます。
ボルトは壊れないとは言い切れません。だから、2か所以上から取ります。2つが同時に壊れることは、確率論的に考えにくいからです。
スリングも2本がいいし、カラビナも2枚が良いです。
3)マスターポイント
これはもう、壊れてしまってからの話です。
流動分散 → バックアップになっている支点にどーんと衝撃が行く
固定分散 → バックアップになっている支点に衝撃が小さい
です。トップロープはロープの伸びる量が多いので、私は固定分散が適当だと思います。
下に
上質なトップロープの支点とそうでないもの、間違っているものを上げておきます。
■ トップロープクライミングでよくある危険行為
1)ヌンチャクセルフで安全環付でないビナでセルフを取ってしまうこと
2)普通のカラビナ1枚で視点をとってしまうこと。通常は環付ビナを1枚、用心深い人は2枚。
3)ロープ同士が交差してこすれること
■ ビレイでよくある危険行為
1)壁から離れてビレイすること
2)1~3本目までのビレイで、ロープを弛ませすぎること
3)ロープを引っ張りすぎること
■ 関連記事
ブロッケン山の会による、トップロープとビレイの説明
■ 上質なトップロープ支点
1)信頼できる支点
びくともしない太い立木で2本にまたがっている
2)冗長性
・スリングは2重使い
・カラビナは2枚
・それも安全環付
■ 危険なトップロープ支点
1)支点の木より、バックアップの木の方が太く丈夫
2)冗長化されていない