■ お手上げ感を持っていた
正直、私は、独学スキルがあると言っても、手取り足取りのクライミング指導を受けたわけではないので、イケイケクライマーのパートナーに、
「リスク管理はお前に任せた!」
と丸投げされても、参ったな感がありました。
協力関係には、相補的か?対象的か?の二つがあります。片っ方が片っ方を補う、というのは相補的関係ですが、これでは、片方がいないと安全管理がすっぽりなくなるということになります。
そうではなく、双方が、安全管理に責任を持ち、どちらも役割をスイッチングできる必要があります。
白亜スラブのこちらの登攀の事例にもありますが…。
セカンド一人が技術的に何かよけいに持っていても、トップを登るクライマーがイケイケでは…。事故は防げないです。
■ 真のクライマーになろう!
トップを登るクライマーには、
A)不必要なリスクは摂らず
B)必要になれば、果敢にリスクを取り、しかも勝率が非常に高い
という二つの資質が必要です。
■ 佐藤祐介さんのスタイル?
山梨では有名なランナウト王子の佐藤さん。正真正銘の世界を股に掛けるクライマーです。
私は、個人的に、佐藤祐介さんは、”ランナウト王子”と呼ばれるものの、この二つの条件を兼ね備えた人であり、九州の伝統クライミングのように、意味もなく40mランナウト、という登りではないと思います。
本当にギリギリのクライミングをしていたら、おふざけでランナウトしている暇はないはずです。
■ 行動変容プログラムが必要です
おとといは、神先生の、アンコモンセールス、のセミナー日でした。そこで知ったのが、このプロチェスカの行動変容プログラムです。
禁煙やダイエットのためのプログラムですが、クライマー界には、ぜひとも必要です。これがないと、市民レベルにクライミングが普及することができません。いちいち市民が命かけて岩を登ると思いますか?思えませんね?
私がクライミング界に神様から呼ばれたわけは、これをクライマー業界に伝えるためではないか?とすら、思います。
私にとって、非常に、これだ!感があり、マーケティングのAIDOMAの法則を知った時と同様、これならいける!と思いました。
何に対して? セーフクライミング思想の普及に対してです。
■ クライミングは本来ぜんぶセーフクライミング
クライミングは、本来すべてのクライミングがセーフクライミングを踏襲しています。
そうでなくては、トップクライマーたちは、トップに上り詰める前に死んでいますよね?
逆にランナウト自慢の人で、トップクライマーになっている人います?いませんよね。せいぜい地元の山道具屋で親父になり威張っているレベル。
トップクライマーの彼らが上り詰めれた理由は、運ではないです。きちんとしたセーフクライミングのスキルの上に、果敢にリスクを取ります。
ところが、これが現代クライミングでは壊れてしまっているんですね…。
■ リトマス試験紙のワタクシ
40代で山を始めた中年女性ですら、フリーソロで行けてしまうような阿弥陀北稜で、死者・遭難者出しているっていうのが、現代クライミングの実態(事例はこちら)です。あまりにレベル低下がひどい。
この状態が温存された理由は、このワタクシでも行けるくらいの難易度のルートに行ったことが、無知な一般市民に対して自慢話になってしまい、武勇伝として語れば、語り部の自尊心をくすぐるので、イケイケっぽい自慢話を辞められない…ということです。
それで、私はリトマス試験紙のようになっています…(汗)。あのビビりで、登攀下手くそで、体力も身長もない、○○さん(ワタクシのこと)でも、登れたんだ…と誰かが、分かってしまえば、その自慢話が
大した内容ではないとバレる
ということになって、多くの人から恨みを買ってしまいました…。
しかし、これって、わたくしのせいか?というと、全くの八つ当たりですね…。
■ セーフクライミングのメリット
以下は、クライマーに対して、自身の安全性や他者への責任を意識させ、ポジティブな動機づけを促すメッセージです。
1)自己成長と挑戦の機会を増やす
2)安全の重要性を共有する
3)相方とのパートナーシップの重要性を強調する
4)将来の冒険のために安全を確保する
5)他者とのきずな