私は元々クライミング志向ではなく、山旅派で、環境意識が高いタイプだったので、三つ峠山荘でアツモリソウの保護活動をしていました。
山岳写真家の新井和也さんと三つ峠ではスミレを数えたり…、三つ峠山荘のご主人と南アに出かけたり…、そうこうしている間に、劔で落石により、新井さんが亡くなってしまい、私は、当時、五竜岳山荘勤務だったのですが、暇を貰って下山し、新井さんと珍しいランを見つけた天狗岩へ行きました。すると…?
下から誰かが上がってきて…クライマーでした。私を見るなり、「さてはクライマーだな。流動分散を作って見せなさい」と言われ、面食らいつつ、作れてしまい、それが鈴木清高師匠でした。
鈴木さんは、『岳人』に寄稿するガチな山やでした…。
なぜあの時、あのタイミングで、鈴木さんがそこにいたのか?そのことを思うと、かなり不思議な気がします。
師匠が向こうからやってきた最初でした…。鈴木さんとは初級のアイスや沢、三つ峠の入門登攀、積雪期登攀、色々と教わりました…。本当にありがたいことでした。
鈴木さんをセカンドにして、マルチを登るのが私の個人的な夢です。