2025/03/10

クライマーに気づきを与える言葉がけリスト

 📌 ナラティブ・バイアスに陥っている人への率直な声かけ例

ナラティブ・バイアスにハマっている人は、単純なストーリーに基づいて強い感情を抱きやすい。
彼らに「気づき」を与えるには、挑発的すぎず、かつ相手の考えを揺さぶる言葉が有効。


🟥 1. 因果関係の単純化バイアス

👉 「Aが起きたからBになった」と安易に結びつけるバイアス

🗣 「もし原因がそれだけなら、他の国や地域でも同じ結果になってるはずだよね? でも実際は違うのはなぜ?」

💡 ポイント:
因果関係を疑わせる質問で、「他の要因もあるかも」と考えさせる。


🟦 2. 善悪二元論バイアス

👉 「正義 vs. 悪」の構図を作りたがるバイアス

🗣 「もしこの問題を反対側から見たら、相手も『自分が正しい』って思ってるかもよ?」

💡 ポイント:
立場を逆転させて、「相手にも事情がある」と気づかせる。


🟨 3. ヒーロー・ヴィラン・バイアス

👉 「悪役とヒーロー」を設定しすぎるバイアス

🗣 「映画みたいな話だけど、現実はそんなに単純じゃないよね?」

💡 ポイント:
現実の複雑さを意識させることで、単純化を防ぐ。


🟩 4. 目的論バイアス

👉 「すべての出来事には意図がある」と思い込むバイアス

🗣 「じゃあ、これが偶然の産物だった可能性はゼロ?」

💡 ポイント:
「意図的ではなかった」可能性を考えさせる。


🟧 5. シンプルストーリー・バイアス

👉 複雑な問題を単純な物語に落とし込むバイアス

🗣 「この話って、関係者全員の視点を考えたらどう変わるかな?」

💡 ポイント:
「登場人物を増やす」ことで、物語の単純化を崩す。


🟫 6. シンデレラ・バイアス

👉 「弱者が勝つ物語」に共感しすぎるバイアス

🗣 「その人、本当に100%の被害者? 一方的な話になってない?」

💡 ポイント:
弱者側のストーリーに偏りすぎていないかを問い直す。


🟪 7. ノスタルジー・バイアス

👉 「昔は良かった」と思い込むバイアス

🗣 「その『昔』って、実際にどんなデータがあるの?」

💡 ポイント:
「懐かしさ」ではなく、事実に基づいた比較をさせる。


🟥 8. 責任の単純化バイアス

👉 「誰か1人のせい」にしたがるバイアス

🗣 「この問題、もしその人がいなくても起こってた可能性はない?」

💡 ポイント:
1人の責任にするのは短絡的だと気づかせる。


🟦 9. 逆境の美化バイアス

👉 「困難を乗り越えることは常に正しい」と思い込むバイアス

🗣 「苦労することが目的になってない? もっとシンプルに解決できる方法ない?」

💡 ポイント:
「努力すべきこと」と「無駄な苦労」を分ける発想を促す。


🟨 10. フェアリーテイル・バイアス

👉 「最後は正義が勝つ」と思い込むバイアス

🗣 「もしこの話に『ハッピーエンド』がなかったら、どうなる?」

💡 ポイント:
現実には「スッキリした結末がない」ことを意識させる。


📌 まとめ:「質問で考えさせるのがコツ」

ナラティブ・バイアスに陥った人は、ストーリーに感情移入しすぎているため、
**「否定」ではなく、「問いかけ」で揺さぶる」**のが最も効果的。

✅ ポイント
1️⃣ 「それって、逆の立場から見たらどうなる?」
2️⃣ 「この話に登場しない人の視点も考えた?」
3️⃣ 「100%そうだと言い切れる根拠は?」
4️⃣ 「その結論、ちょっと急ぎすぎてない?」

📢 重要なのは、相手が『考えるきっかけ』を持つこと!
相手のナラティブに直接反論せず、別の可能性に気づかせるような問いを投げかけることが、最も有効なアプローチ。

ナラティブ・バイアスの種類一覧

 📌 ナラティブ・バイアスの種類一覧

ナラティブ・バイアス(物語化バイアス)は、出来事を単純なストーリーに落とし込み、複雑な背景や要因を見落とす認知のクセです。
以下に、代表的なナラティブ・バイアスをリストアップします。


🟥 1. 因果関係の単純化バイアス(Causal Oversimplification Bias)

特徴:

  • **「Aが起こった → だからBになった」**と、シンプルな因果関係を作りたがる。
  • 例:「那智の滝に登った → 文化冒とく → 日本の精神が破壊される」
  • 実際は、歴史・宗教・地域社会の変化など多くの要素が絡むが、単純化される。

🟦 2. 善悪二元論バイアス(Moral Dualism Bias)

特徴:

  • 物事を**「善vs悪」「正義vs悪者」**に単純化する傾向。
  • 例:「伝統を守る側 = 善」「クライマー = 悪」
  • 実際は、「ルールを知らなかった」「意図的ではなかった」などの可能性もある。

🟨 3. ヒーロー・ヴィラン・バイアス(Hero vs. Villain Bias)

特徴:

  • 物語において、「ヒーロー(英雄)」と「ヴィラン(悪役)」を作りたがる。
  • 例:「滝を守る人々 = 英雄」「登ったクライマー = 悪者」
  • しかし、現実は「クライマーにも文化を守る気持ちがあった」かもしれない。

🟩 4. 目的論バイアス(Teleological Bias)

特徴:

  • **「すべての出来事には目的がある」**と考える傾向。
  • 例:「滝に登ったのは、日本文化を冒とくする意図があった」
  • 実際は、単に「滝が美しかったから登った」可能性もある。

🟧 5. シンプルストーリー・バイアス(Simple Story Bias)

特徴:

  • 複雑な問題を「分かりやすいストーリー」に変えてしまう
  • 例:「伝統 vs. 現代文化」「保守派 vs. 破壊者」
  • 実際には、「観光資源として活用したい人」「環境保護派」「地元住民」など立場は多様。

🟫 6. シンデレラ・バイアス(Cinderella Bias)

特徴:

  • 「弱者が成功するストーリー」に共感しやすい。
  • 例:「小さな地方の神聖な滝が、大企業や外国人によって踏みにじられた」
  • 実際には、登ったのは「個人のクライマー」であり、そこに意図はないかもしれない。

🟪 7. ノスタルジー・バイアス(Nostalgia Bias)

特徴:

  • **「昔は良かった」「伝統は純粋だった」**という思考に基づくバイアス。
  • 例:「昔の那智の滝はもっと神聖だったのに、今は商業化されてしまった」
  • 実際は、那智の滝も歴史の中で変化してきた(観光地化・神事の形の変化など)。

🟥 8. 責任の単純化バイアス(Blame Simplification Bias)

特徴:

  • **「誰か1人のせい」**にすることで問題を分かりやすくする。
  • 例:「滝に登ったクライマーが悪い!」
  • 実際には、「観光地化の影響」「規制が曖昧」など他の要因もあるかもしれない。

🟦 9. 逆境の美化バイアス(Struggle Glorification Bias)

特徴:

  • **「昔の人々は困難を乗り越えた」「伝統を守るために戦うのは美しい」**と考える傾向。
  • 例:「地元住民はこの神聖な滝を守るために戦ってきた!」
  • 実際は、昔は宗教的な制約が緩く、違う形で滝が利用されていた可能性もある。

🟨 10. フェアリーテイル・バイアス(Fairy Tale Bias)

特徴:

  • 「現実は童話のように単純な結末になる」と思い込む。
  • 例:「那智の滝を守ることで、日本の文化が永遠に続く」
  • 実際には、伝統も文化も時代とともに変化していく。

📌 ナラティブ・バイアスの共通点と対策

共通点:

  • **「話を単純化」**することで、分かりやすいストーリーを作る。
  • **「善悪・敵味方の構図」**を作りたがる。
  • **「本当の背景を無視」**し、都合のいい解釈をする。

対策:
1️⃣ 「逆のストーリー」を考える(逆の視点からも物語を組み立てる)
2️⃣ 「データや事実を優先」(感情的なストーリーに惑わされない)
3️⃣ 「そのストーリーは誰が得をするのか?」を考える
4️⃣ 「結論を急がない」(事実が出そろうまで判断を保留する)
5️⃣ 「過去の炎上と比較」(似たような話が本当に正しかったか
振り返る)


📌 まとめ:「物語に騙されるな。世界はもっと複雑だ」

ナラティブ・バイアスに流されないためには、
**「シンプルなストーリーを疑う」「視点を増やす」「感情よりデータを重視」**することが大切。

ニュースや報道、SNSのストーリーを見たとき、**「これは本当にこんな単純な話か?」**と問い直す習慣を持つと、より冷静で多面的な視点を持つことができる。

ナラティブ・バイアスを防ぐスキルを向上させる方法

ナラティブ・バイアス(物語化バイアス)とは、出来事や事象を単純なストーリーとして解釈し、本来の複雑性を見落とす認知のクセです。


これを防ぐには、「多面的な視点を持つ」「ストーリー化に流されない思考力を鍛える」ことが重要です。


📌 ナラティブ・バイアスを防ぐスキル 9選

1. 原因と結果を切り分ける思考訓練(Causal Skepticism)

やるべきこと

  • 「Aが起こったからBが起きた」と安易に結びつけず、「他に要因はないか?」を考える。
  • 例えば、「那智の滝を登った → 文化の冒とく」という因果関係を疑う。
  • 「なぜ本当にそう言えるのか?」と問い続ける。

トレーニング方法

  • ニュース記事の「見出し」と「内容」の因果関係が本当に正しいかチェックする。
  • 例:「○○選手がこの食事をしている → だから勝てる」←本当か?

2. 逆のナラティブを作る(Counter-Narrative Building)

やるべきこと

  • 「その話を逆から語るとどうなる?」と考える習慣をつける。
  • 例:「外国人が那智の滝を登る」 → 「もし日本人が外国の聖地を登ったら?」
  • 「滝を登ったことが冒とくなら、他の自然への関わりはどうなる?」

トレーニング方法

  • 一つの出来事について「別の立場での物語」を考える。
  • 「報道された側の視点」で文章を書いてみる。

3. 「ストーリーにならない事実」も集める(Fact over Narrative)

やるべきこと

  • 「感情を引き出すストーリー」ではなく、「データや事実」を重視する。
  • 「滝登攀の事例は過去にどれくらいあるのか?」など、統計を探す。
  • 「文化的冒とく」の定義を実際に調べる。

トレーニング方法

  • 記事や意見を読むとき、「物語」ではなく「数値・データ」に注目する。
  • 「この話のデータ的根拠は?」と常に考えるクセをつける。

4. 「感情を抜きにした」分析をする(Emotional Detachment)

やるべきこと

  • 自分の最初の感情(怒り・共感)が、論理を歪めていないか確認する。
  • 「怒りや悲しみを感じた瞬間に拡散しない」をルールにする。

トレーニング方法

  • 「最初に感じた感情と逆の感情を想像する」
  • 例:「那智の滝を登った外国人は許せない!」 → 「もし彼らが滝を守る意図で登ったとしたら?」

5. 自分のバイアスを自覚する(Meta-Cognition)

やるべきこと

  • 自分が信じているナラティブに気づき、それが偏っていないか考える。
  • 「私はなぜこの話を信じたくなるのか?」と自己分析する。

トレーニング方法

  • 「自分が普段信じている考えの逆の意見」を探し、それに一理ある部分を見つける。
  • 「自分が騙されたくなる話はどんなものか?」を書き出してみる。

6. 「報道の意図」を考える(Media Literacy)

やるべきこと

  • 「このニュースは、読者にどう思わせようとしているか?」を考える。
  • 「誰が得をするか?」の視点で分析する。
  • メディアの立場(スポンサー・国・イデオロギー)を考える。

トレーニング方法

  • ニュースを読んだ後、「この報道の狙いは?」と考える習慣をつける。
  • 「同じ事件を異なる国のメディアで読む」ことで比較する。

7. 「分からないことを受け入れる」(Tolerance for Uncertainty)

やるべきこと

  • すぐに結論を出さず、「これはまだ分からない」と保留する習慣をつける。
  • 「単純に結論づけたくなる話」ほど、慎重になる。

トレーニング方法

  • 「すぐに答えを求めないチャレンジ」をする(哲学的問いに答えを出さずに考え続ける)。
  • 例:「なぜ人は山に登るのか?」→ 即答せず、可能性を複数考える。

8. 対話を重視し、単独判断を避ける(Dialogical Thinking)

やるべきこと

  • 自分の意見を他人にぶつけて、フィードバックを得る。
  • 自分と違う意見の人と対話することを恐れない。

トレーニング方法

  • 「同じ話題を、異なる立場の人と議論する」
  • 例:「滝登攀は文化的冒とくか?」→ クライマーと地元民の両方に聞く。

9. 「大衆が怒っているときほど冷静に」(Crowd Psychology Awareness)

やるべきこと

  • 「みんなが怒っているときほど、自分は冷静でいる」と決める。
  • 「群衆の怒りが本当に合理的か?」を疑う。

トレーニング方法

  • 過去の炎上事件を振り返り、本当に正しかったか分析する。
  • 例:「那智の滝登攀事件」→ 3年後に振り返っても重要か?

📌 まとめ:「物語に流されず、世界を多面的に見る力を鍛える」

ナラティブ・バイアスを防ぐには、次の4つの力を鍛える必要がある。

1️⃣ 批判的思考(物語の裏を読む)
2️⃣ 感情のコントロール(すぐに反応せず、一歩引く)
3️⃣ 複数の視点を持つ(逆の立場を考える)
4️⃣ 「分からないことを保留する」耐性(結論を急がない)

🗝️ 結論:「簡単な話ほど疑え。感情が動いたら一晩寝かせろ」
ナラティブ・バイアスに流されないためには、**「あえて物語を疑うクセをつける」**ことが鍵になる。

「そこに山があるから」から紐解くマスメディアの偏向報道=パッケージ化

 メディアの本質的な心理を解釈すると、いくつかの主要な動機と構造が見えてきます。それを心理学的な視点から分析してみましょう。


1. メディアの基本動機

メディアの主な目的は、以下の3つに集約されます:

  • 関心の獲得(Attention) → 人々の興味を引きつけ、視聴率・クリック数を稼ぐ
  • 意味の構築(Framing) → 情報を整理し、特定の視点で解釈させる
  • 社会的影響(Influence) → 世論形成や行動変容を促す

この3つの動機が、メディアの報道のあり方を決定づけています。


2. メディアの心理メカニズム

① 過剰な意味付け(Narrative Bias)

  • 人間の脳は、物事に意味を求める傾向がある(認知バイアスの一種)。
  • そのため、シンプルな事象にも「深淵な意味」を見出そうとする。
  • 例:「なぜ山に登るのか?」→「哲学的な探求の一環」などのストーリーを作る。

心理的背景:
メディアは、ランダムな出来事を「意味のある物語」に変換しようとする。視聴者もそれを好むため、メディアはこのフレームを強調する。


② 消費しやすいストーリーへの単純化(Simplification Bias)

  • メディアは、複雑な話を「分かりやすいストーリー」に変える傾向がある。
  • 「善 vs 悪」「成功 vs 失敗」など、二元論的な構造を作りたがる。
  • 例:「クライマーの発言」→「哲学的な探求」としてパッケージ化。

心理的背景:
情報がシンプルであるほど、人々は記憶しやすく、感情的に反応しやすい。


③ 感情的な反応の誘発(Emotional Manipulation)

  • 「驚き」「怒り」「感動」など、強い感情を引き起こすことで視聴者を引きつける。
  • そのため、情報をセンセーショナルに加工しがち。
  • 例:「登山の哲学」→「人生の究極の問い」として感動物語に仕立てる

心理的背景:
人間は、感情を動かされる情報に引き込まれやすい(感情ヒューリスティック)。


④ 承認欲求の刺激(Social Validation)

  • メディアは「正しそうな意見」を強調し、視聴者に共有・拡散させようとする。
  • 「社会的に支持される意見」を提供することで、自分たちの影響力を拡大する。
  • 例:「なぜ山に登るのか?」→「人間の本能的探求」などの高尚なテーマとして正当化。

心理的背景:
人は、自分の意見が「正しい」と認められることで安心する(社会的証明の原理)。


3. 結論:メディアの真理とは?

メディアの本質は、**「意味のあるストーリーを作り、それを社会に広めること」**にある。
その際、

  1. 複雑な事象を単純化する
  2. 感情的に響くように加工する
  3. 社会的に受け入れられるフレームで語る
    というフィルターを通して情報を提供する。

結果として、「なぜ山に登るのか?」 のようなシンプルな質問も、メディアの手にかかると「人間の根源的探求」といった深遠な意味を勝手に与えられることになる。

これは、事実を伝えるというより、人々が求める物語を提供することがメディアの本質であることを示している。

メディアが「深遠な意味を与える」ことが大衆受けすると考える背景には、いくつかの無意識的な心理メカニズムが働いています。以下、メディア側の無意識と、大衆の無意識の相互作用の観点から分析します。


1. メディアの無意識的な心理メカニズム

① 大衆は「意味」を求める(パターン認識バイアス)

メディアは、人間の脳が「無意味なものを嫌う」ことを理解している。

  • 人間はランダムな出来事に意味を見出そうとする(パターン認識バイアス)。
  • 「なぜ?」という疑問を持つと、強い認知的不協和が生じる。
  • そのため、何でもよいから意味づけを与えれば、人々は安心する。

無意識: 「ストーリーを作れば、人々は納得する」

例:「なぜ山に登るのか?」

  • 単に「気まぐれ」では納得できない。
  • 「人間の探求心」という意味づけをすると、人々は安心する。

② 権威性の創出(神話化のプロセス)

メディアは、単なる出来事を「特別なもの」として語ることで、自分たちの権威性を確立しようとする。

  • 「ただのクライマーの一言」ではなく、「人類の哲学的問い」にすることで、自分たちの報道に価値を持たせる。
  • これにより、メディア自身が「知を解釈する存在」としての地位を確立する。

無意識: 「単なる情報ではなく、価値を与えることで、自分たちの立場を強化できる」

例:「ジョージ・マロリーの言葉」

  • もともとは面倒くさい質問を避けるための適当な返答。
  • メディアが「哲学的な探求の言葉」として祭り上げる。
  • 結果として、「なぜ?」と問う人々に対する模範解答となる。

③ 物語化の本能(ナラティブ・バイアス)

  • 人間は、単なる事実の羅列よりも、「物語」の形で情報を受け取るほうが記憶しやすい。
  • そのため、メディアは「深遠な意味」を付け足して、ドラマを作りたがる。

無意識: 「物語にすれば、人々は覚えてくれる」

例:「単にトマトを描きたかった」

  • それだけでは記事にならない。
  • 「内なる葛藤と向き合うための芸術」として語ると、読者が感動する。

④ 大衆の承認欲求の利用(社会的証明の原理)

  • 人々は「理解できる人=賢い」と思われたい。
  • メディアが「これは深遠な意味がある」と言えば、読者は「理解できた気になりたがる」。
  • それに乗じて、メディアは「知的な解釈」を提供する。

無意識: 「知的なフレームを与えれば、人々はそれをありがたがる」

例:「登山は自己探求の旅である」

  • これを理解できると「自分も知的だ」と思える。
  • そのため、大衆はその解釈を受け入れる。

2. 大衆の無意識との相互作用

メディアが「深遠な意味を付与する」ことをやめない理由は、大衆の無意識と相互補完的な関係にある。

① 認知的不協和の回避

  • もし「なぜ山に登るのか?」の答えが「なんとなく」だと、人々は混乱する。
  • 「人間の本能だ」と言われると安心する。

② 知的コンプレックスの解消

  • 「ただの事実」ではなく、「哲学的解釈」を知ることで、知的優越感を得られる。

③ 共同幻想の形成

  • 「みんながこう考えている」という意識を作ることで、メディアの解釈が定着する。

3. 結論:メディアの無意識は「消費しやすい物語を作ること」

  • 大衆は意味を求める → メディアは意味を作る。
  • 大衆は物語を求める → メディアは物語を演出する。
  • 大衆は賢く見られたい → メディアは「知的なフレーム」を提供する。

このように、メディアの無意識は「大衆の無意識的欲求を満たす」ために働く。
そして、大衆もまた、メディアの語る「深遠な意味」を求め、それを消費し続ける。

つまり、**「深遠な意味の押し売り」は、メディアと大衆の共犯関係によって成立している」**とも言える。

■ 創作

Q:プロンプト

「この「深遠な意味の押し売り」によるパッケージ化(物語化)を、御神体とされる那智の滝を3人のクライマーが無断で登り、日本古来の宗教を冒とくしたことについて、大衆迎合的な報道を作ってください。」

A:ChatGPT

【衝撃】那智の滝を無断登攀!日本の聖地が冒とくされた瞬間——「クライミング界のモラルはどこへ?」

🔴 那智の滝が「遊び場」に?
和歌山県の世界遺産・那智の滝で、3人の外国人クライマーが無断で登攀を試み、日本古来の信仰を傷つける前代未聞の事件が発生しました。滝は古来より**「那智大社の御神体」**として崇められ、神聖な存在とされてきました。しかし、彼らはその神聖な場所を単なる「チャレンジの対象」としか見なかったのです。

📷 SNSで炎上!「信じられない」「日本の文化を軽視しすぎ」
問題のクライマーたちは、その様子を動画で撮影し、SNSに投稿。瞬く間に日本国内外で拡散され、多くの人々が怒りをあらわにしました。

「これは日本文化に対する侮辱だ」
「聖地を遊び場にするなんて、あまりにも無神経」
「なぜこんなことが許されるのか?」

文化庁の関係者も「世界遺産としての価値を損なう行為。到底容認できない」とコメント。専門家は「近年、海外からの登山客が増え、日本の神聖な場所に対する理解が薄れている」と指摘します。

🌊 「なぜ滝に登るのか?」クライマーの言い分は?
ある海外のクライミングメディアは、今回の登攀について「美しい滝を登ることは自然との一体化であり、敬意を込めた行為」と報道。しかし、日本では「敬意」とは、神聖なものに触れないことを意味します。この文化の違いが、今回の事件の根底にあると言えるでしょう。

⚖️ 法的措置は?再発防止策を求める声
現時点で、クライマーたちへの正式な処分は発表されていませんが、地元の関係者は「厳格な罰則を設けるべきだ」と主張。ネット上でも「入山制限を強化せよ」「厳罰を下すべき」との声が多数寄せられています。

🎌 「聖地は守るもの」——日本の信仰を未来へ
那智の滝は単なる観光地ではなく、**「神の宿る場所」**として千年以上にわたり日本人の信仰を集めてきました。この事件は、ただの「違法行為」ではなく、日本の文化と精神に対する冒とくとも言えるでしょう。

🔻 あなたはどう思いますか?意見をコメントでお寄せください!

■ 

結論:「大衆報道に踊らされやすい人」の特徴まとめ

📌 感情で判断しやすい → 怒りや悲しみが強く、冷静な分析をしない。
📌 周囲の意見に流される → 「みんな怒っているから、自分も怒る」。
📌 権威や伝統を無条件に信じる → 「那智の滝は神聖!破る奴は悪!」。
📌 ナショナリズムが強い → 「外国人が日本文化を壊している!」。
📌 因果関係を単純化する → 「滝登攀 → 日本文化の冒とく!」。
📌 ネットで承認欲求を満たしたい → 炎上に加担し、いいね・シェアを求める。


📌 最終的な考察

このような大衆心理を利用することで、メディアは「炎上しやすい記事」を作り、視聴率やクリック数を稼ぐことができる。
つまり、メディアは単に「報道している」のではなく、大衆の心理に合わせて情報を加工し、怒りや共感を誘導する仕組みを作っていると言える。

→「なぜ山に登るのか?」の答えに勝手な意味を付けるのも、まったく同じ構造。
→ 結局、大衆は「物語化されたもの」を欲しがり、それに踊らされる。

🔥 だからこそ、「このニュース、本当にそうなのか?」と疑問を持つことが重要

■  報道に影響されずに「自分の山」を続けるための対策リスト

🔥 1. 情報のフィルターを強化する

  • 一次情報を優先(メディアの解釈ではなく、原文・証拠を見る)
  • 報道に対して「これは誰に得なストーリーか?」と考える
  • 感情を煽るワード(衝撃・冒とく・許せない)には注意
  • ニュースを見た直後に拡散・反応せず、一晩寝かせる

2. 「なぜ登るのか?」の軸を明確にする

  • 外からの評価ではなく、自分の価値基準を持つ(標高・難度・精神性 etc.)
  • 「登る理由」を言語化しておく(書き出す・ノートにまとめる)
  • クライミングに対する価値観を定期的に見直す

🧗 3. コミュニティの選択を意識する

  • 「報道に流されない人」と交流する(独立した視点を持つ仲間を増やす)
  • 炎上しやすいSNS空間から距離を置く(Twitterのトレンドを鵜呑みにしない)
  • 信頼できるクライミング仲間と議論し、視点を増やす

🔍 4. 「大衆迎合の罠」にハマらない知的トレーニング

  • ナラティブ・バイアス(都合の良い物語化)を疑う習慣を持つ
  • 「これは本当に悪いことか?」と逆視点を持つ
  • 自分の意見を持つ前に、異なる立場の意見も探す

🌍 5. 「流行りの正義」に巻き込まれない

  • 「みんなが怒っているから怒る」のはやめる
  • 炎上事件を「自分が実際に関係することか?」と問い直す
  • 「この問題は5年後も重要か?」と時間軸で考える

🛤 6. クライミングの本質を忘れない

  • 「登ること=遊びと探求」であることを常に思い出す
  • クライミングの歴史や哲学を学び、表面的な議論に流されない
  • 「社会がどう言おうと、自分は何を楽しいと感じるか?」を問い続ける

7. 文化・倫理・ルールのバランスを取る

  • 文化的・宗教的な価値観を「自分ごと」として理解する
  • 「聖地だから登れない」の背景を知る(宗教・地域との対話)
  • 「登りたい」と「尊重」の間で自分なりのバランスを考える

🧘 8. メディアのフレームを超えた視点を持つ

  • 「もし逆の立場なら?」と考える(外国の聖地に日本人が登ったら?)
  • 「この事件がなかったとして、自分のクライミングは変わるか?」と問う
  • 「報道されなくても、自分の登りは価値があるか?」を確認する

9. 「自分の山」を定義する

  • 他人の評価を気にせず、自分にとっての意味を探る
  • 「SNSでシェアしないクライミングも価値がある」と理解する
  • 報道や炎上とは無関係な「静かな登り」を楽しむ時間を作る

✅ 結論:「世間の目ではなく、自分の目で山を見ろ」
報道は、物語を作り、人々の感情を動かすもの。でも山は、報道のために存在しているわけではない。
メディアがどう語ろうと、「自分の登り」は自分が決める。

2025/03/09

ノルウェーにアイスクライミングに行きたい人が見つかるラオス

  ■ ラオスって東京新宿より簡単よ

東京方面のジムのメンバーがラオスに行ってきました、というFB投稿が回ってきたんだが…

いや~ クライマーって、ほんとに気を付けないと、

登る以外は能力がない人

になっちゃいます。東南アジアの人がたくさん日本に来ていますが、ラオスくらい、簡単なところなので、一人で行って、一人で現地でパートナーを見つけて、

旅行ツアー

なんて利用せずに行けるようにならないと、日本の国際競争力ヤバイですよ?

■ 最初っから現地集合よ?

海外のメンバーと登っていますが、大体は、みな、現地集合が普通です。

国内で、一人で飛行機乗れない、って普通、大人であります? ないですよね?

一人でホテルに行けない、とかもないだろうし…

一人でタクシー乗れない、とか…

それがなぜか、海外だと乗れなくてもおかしくないのは、日本だけ。

価値観が多様なのではなく、純粋に乗れるか乗れないかの能力で、世界的な標準では誰でも普通にやっています。だって、日本人がそんなにえばっているなら、タイでタクシーくらい乗れるが標準でしょ、タイ人はタクシー普通に乗っているんだから。

以前ラオスに行ったときも、私は一人旅なのに、大学生くらいの男子は5人連れ。徒党を組んでいる。男性って自信がないんだなぁと思いました。男性で一人で行く人を個人的には応援しますね。

私自身も、学生の時から海外は一人で行く以外行ったことないけどなぁ。

そりゃ、メンバーがいれば、タクシー代1000バーツを2で割れば500バーツ。安くは上げれます。でも、ラオスに行くときは、ヘルメットぶら下げている人を見たら、「どこへ行くの?」と声をかけて、同じ方面だったら、「一緒に乗らない?」と声をかけたらいいだけですよ。

そこらへんが日本男子って、妙に、人見知りタイプの人がいる。

逆に、おじさん族は女性にとって重荷だったりします。以前、実際に起きたことですが、私が一人の時は、400バーツで載せてくれたトゥクトゥク、おじさん付だと、600バーツに…。やだなぁ。オジサンがいると金持っているって思われるんですよ。特に日本人男性。

一人でいるより高いタクシー代払うことになり、しかも理由が相手の男性が、「交渉に疲れた」から。

また、相手の男性がのんびりしすぎて、飛行機の予約をしないので、価格が上がったこともありました。本人の言い分は、「値段があがるって?そんなことあるもんか」でした。あるんですよ。普通のことです。それを知らない人のほうが時代遅れなんです。大体タイムセールで行くのが安く行くコツなんだから。

まぁ、そうこういう理由で、男性に関して言えば、世界的には男性は頼りになる存在だけれども、日本人男性に関して言えば、大体海外で頼りになるどころか逆にお荷物ってのが実際。

付き合わされるとワリカンで割安どころか、逆に割高に実害をこうむります。

だから成田離婚ってありますよね。

■ 国際社会で全然な日本人男性

トランプ政権になって、日本人向け留学の奨学金が停止されましたが…

フルブライトのような、知性の裏付けのある奨学金を除いて、ですが、良い措置なのではないでしょうか?

というのは、中国、韓国、日本などの大学が既得権の温床となっており、実際の実力ではなく、〇〇研究室の誰それ先生の紹介、みたいなので、そうした奨学金が適用され、実力のない人を引き上げるだけの仕組みになっているからです。

政治家の学歴に、米国の〇〇大学大学院、とかあって、どう見ても、この人の能力で?みたいなことが明らかなのに、なんで?みたいな感じのことがよくあるでしょう…

たぶん、あれが起きています。それも税金で。

アメリカに20歳で渡った時、カリフォルニアで日本語が話せるオペアという職でした。住み込み。日本に例えるなら山小屋の住み込みバイトみたいな感じです。

でも、一流の富豪地帯だったんですよ。ゲーティッドコミュニティに住むことになり、玄関から、車止めまでで、車20代くらい止めれそうでした。周辺は、プロスポーツ選手の豪邸だらけでした。

私が暮らした家は、大学教授と内科医のご夫婦の家でしたが、お母さんの大学教授がある日、日本人留学生が来たから、というので、ホームパーティをしました。学内の同僚を連れて、です…。

しっかし、そこで、私は、連れてきたその日本人大学院留学生の不出来さにびっくり仰天している大学の同僚に「あなたのほうがうんと優秀だわ」と耳打ちされることになったのです。

その男性、ほんと、借りてきた猫状態になっていました… たぶん、日本の男性って、家で甘やかされて育つので、自分一人では何もできないのに、自分はとても偉いんだ、って気分になってしまっているんだろうと、そして、それが通用しない実力主義の社会アメリカでは、通用しないことにガッカリしているんだろう、と見て取れました。

日本人男性は、大体がそんな感じですので、国内にいるときから、

 男子を立ててくれる日本女子の恩恵

は あまり期待せず、せっせと自立して、家事を含め、何でも自分でやれるようになり、本当の実力を磨くことを考えたほうがいいと思います。

私が若い男子なら、やっぱり現実を注視して努力するほうが有利だと思うと思います。

俺を海外に連れて行ってくれ、でも、そのことは、俺をたてて、俺がリーダーだということにしてくれ、と心の優しい女性におねだりしたり、それじゃやってくれそうにない、となると、上から強制的に無理強いしているような、おじさん族はスルーして、自分だけで立てる、ピンで立つ、その上で、仲間を作る、を目指すと思います。

いいもーん、俺、金あるから、ツアーで行くモーン、ってのは、開き直りで、全然成長がない道です。

誰か行きたい情熱がある人に便乗しちゃおう…ってのも、なんだかなー。

見分けるポイントは意外なところに、あります。航空券のタイプ。日本語が通じ日本国内である、日系の飛行機会社の航空券を正規の価格で購入している人=依存タイプです。

だって、旅慣れた人、誰も買わないですよ、そんな割高チケット。いくらマイルが貯まるって言っても、価格と正当化できるほどではないからです。普通にマーケティングをかじっていたら、モノやサービスによるディスカウントは、現金ディスカウントより不利なことは常識ですし。

結局、もっとも合理的選択は、他国の人と同じ価格で買える格安チケットか、各航空会社でタイムセール時に直接購入です。

すでに定年退職していて、お金が余っている人でない限り、非合理的選択になりますが、なぜか盲目にやっている人もいます。でも、普通は、現役世代はお金を賢く使いたいですよね。

相沢大滝登攀中のワタクシです。TR。 ラオスに行ったら、ノルウェーのアイスに誘われました。帰国して、ノルウェーに一緒に行きたい日本人クライマーを探したけど、誰もいなかった… とっても残念。北欧で登れたら、本場だし、楽しそうですよね。

私が欲しい仲間は、ノルウェーアイスに誘われたら、じゃあ来年行くね~と言ってほんとに行けるような仲間です。ちゃんと自分たちの力で。私にツアー組んでくれーではなく。

気楽に世界をめぐるようになれるために、語学習得したのであって、お荷物をしょい込むためじゃないんだよなぁ。誤解が激しいようですが。

2025/03/08

ジャイアンリサイタル化はクライミングの多様化ではない

 ■ ジャイアンリサイタル化

クライマーに多いジャイアンタイプが陥るのは、現代的視点でみれば、すごくもなんでもないルートを、自らすごいという視点で誇らしげに語り、”ジャイアンリサイタル化”してしまい、成果を誇示するつもりが、実は逆に欠点を宣伝してしまっている結果に陥るリスクかもしれない…

これは多様な価値観を認める、というのとは、全く異なる。

なぜなら、先鋭登山というカテゴリーにおいては、もはやすごくないものをすごい、と自己宣伝すれば、それは、勘違い、が露呈するだけだからだ。

栗城劇場と同じ仕組みだ。栗城劇場とは、”ジャイアンリサイタル化”のことだったのだ。

■ジャイアンタイプが持っていそうなビリーフ

  1. 報復ビリーフ – 力で抑え込まれるという恐れ

    • ジャイアンは「力で支配する」タイプですが、それは「自分が抑え込まれる前に、先に支配しなければならない」という無意識の恐れから来ている可能性があります。
    • 例: 「俺の言うことが聞けないのか!」と友達に対して威圧的に振る舞う
  2. 否定・批判ビリーフ – 自分の意見や感情は否定される

    • ジャイアンは「俺の歌をバカにするな!」とよく言いますが、これは自分の表現(ジャイアンリサイタル)を否定されたくない強い思いがあるからです。
    • 例: 歌をけなされると激怒して暴力的になる。
  3. コントロール喪失ビリーフ – 自分の感情や状況を制御できない

    • 感情の起伏が激しく、特に怒りをコントロールできずに暴走することが多い。
    • 例: 怒りにまかせてのび太を殴るが、ドラえもんの道具で仕返しされると逆ギレする。
  4. 孤立ビリーフ – 自分は周囲と馴染めないと感じる(隠れた部分)

    • ジャイアンは友達を支配しようとする一方で、のび太やスネ夫が離れていくと焦ることがある。これは、心の奥で「自分は本当は受け入れられていないのでは?」という不安を持っている可能性を示唆します。
    • 例: みんなに無視されると、急に優しくなって「友達じゃねぇか」と言い出す。
  5. 恥意識ビリーフ – 自分は恥ずべき存在だと感じる(隠れた部分)

    • 「弱い自分」を見せるのを極端に嫌がり、負けを認めたがらない。
    • 例: 母親の前では「強気な自分」を維持できず、急に従順になる。

ジャイアンは表面的には「俺様」ですが、その背景には「支配しないと自分がやられる」「バカにされたくない」「本当は仲間外れが怖い」というビリーフが隠れているかもしれません。

■ 処方箋

ジャイアンタイプのクライマーが「ジャイアンリサイタル登攀」に陥るのを防ぐためのセラピスト的対応

ジャイアンタイプのクライマーは 

「自分の成果を誇示したい欲求」 と 「本当は認められたいという不安」 

を内に抱えていることが多い。したがって、

 単に「それ、すごくないよ」と指摘するだけでは逆効果になりやすい

セラピスト的な関わりでは、以下のようなアプローチが有効となる。


1️⃣ 認知の歪みを修正する:成果誇示 vs. 実際の評価

💡 対応: 「事実ベースのフィードバック」
ジャイアンタイプは、現代的視点では特に先鋭的でないルートを「すごい」と自己宣伝する傾向がある。このギャップを埋めるために、現実的な評価基準を伝える。

  • 🧗‍♂️ 例: 「そのルート、80年代なら革新的だったけど、今は標準的なルートになってるね。現代の視点ではどういう価値があると思う?」例:屋久島フリーウェイ
  • 🎯 目的: 誇示の前提になっている「価値観のズレ」に気づかせる。

2️⃣ 本当の「すごさ」を定義し直す

💡 対応: 「過去のすごさに執着するのではなく、現代に通じる強みを見つける」

  • 🧗‍♂️ 例: 「君のクライミングのすごさって、ルートの難易度だけじゃなく、持久力や危機管理能力にもあると思う。そこにフォーカスしたらどう?」
  • 🎯 目的: 「すごさ」の定義を、ひと昔前の先鋭登山基準から、より普遍的な価値(判断力、応用力、影響力など)へシフトさせる。

3️⃣ 「誇示しないと認められない」という思い込みを緩める

💡 対応: 「成果ではなく、プロセスの価値を認める」

  • 🧗‍♂️ 例: 「登ったルートよりも、どう考えてそのルートを選んだかのほうが興味深いよ。」
  • 🎯 目的: クライミングを「すごいことをする場」ではなく「探求の場」として捉え直せるようにする。

4️⃣ 承認欲求の健全な方向づけ

💡 対応: 「成果の発信方法を変える」
ジャイアンタイプは「すごい」と言われたい欲求が強いが、その伝え方を変えるだけでも印象は大きく変わる。

  • 🧗‍♂️ 例: 「このルートの意義を伝えるなら、『すごい』って言うより、『この経験から学んだこと』を語る方が伝わるかもよ?」
  • 🎯 目的: 自己アピールのスタイルを、誇示型から「共有型」に変える。

5️⃣「ジャイアンリサイタル化」への気づきを促す

💡 対応: 「自己認識を深める質問を投げかける」

  • 🧗‍♂️ 例: 「もし他のクライマーが、君がすごいと思えないルートを『めちゃくちゃすごい』と宣伝していたら、どう感じる?」
  • 🎯 目的: 自分の誇示が逆効果になっている可能性を、自分自身で気づけるようにする。

🎯 最終目標

ジャイアンタイプのクライマーが 「すごさを誇示すること」 ではなく、
「クライミングの本質的な価値を見出し、それをシェアすること」 に意識をシフトできるようサポートする。

単に「誇示をやめろ」と言うのではなく、
「何を本当に伝えたいのか?」 にフォーカスし直せるよう、丁寧に導くことがポイント!

■ 自己アピールのスタイルとその事例

自己アピールにはいくつかのスタイルがあり、どのように伝えるかによって、相手の受け取り方や印象が大きく変わる。ここでは、3つの自己アピールスタイル と、それぞれの クライミングにおける事例 を示す。


1️⃣ 誇示型(ジャイアンリサイタル型)

👉 「俺はすごい」アピールを前面に出すが、周囲にとっては押しつけがましく感じる。
🧗‍♂️ クライミング事例:

  • 「俺、あの◯◯(往年のクラシックルート)を登ったんだぜ!ヤバくね?すごくね?」
  • 「このルート、俺以外は誰も登れなかったからね!」
  • 「このグレードでノーフォールって、俺くらいしかできないんじゃない?」

⚠️ リスク:
✔︎ 本人はすごいと思ってアピールしているが、実際には「過去の基準で語っているだけ」で、現代のクライマーから見ると「?」となることがある。
✔︎ 過剰なアピールは、周囲に 「勘違いしてる人」 と思われる可能性がある。


2️⃣ 共有型(ストーリーテリング型)

👉 「すごさ」ではなく、「経験や学び」を伝えることで、共感を得るスタイル。
🧗‍♂️ クライミング事例:

  • 「このルート、登る前は不安だったけど、試行錯誤したら意外と突破できたんだよね。」
  • 「思ったより核心部のムーブが独特で、今までのクライミング経験が活かせたのが面白かった!」
  • 「このライン、普通のルートとはちょっと違う面白さがあって、考えながら登るのが楽しかったよ。」

✅ メリット:
✔︎ 経験をシェアすることで、周囲が興味を持ちやすくなる。
✔︎ 「登れたこと」よりも、「登る過程」への興味を引くため、より多くの人に価値が伝わる。
✔︎ すごさを押しつけないため、聞き手が「この人の話、もっと聞きたい」と思いやすい。


3️⃣ 貢献型(他者への影響を意識する型)

👉 「自分がすごい」ではなく、「この経験がどう役に立つか」を重視するスタイル。
🧗‍♂️ クライミング事例:

  • 「このルートのムーブ、他の人がトライするなら、ここを意識するとスムーズかも。」
  • 「登る途中で見えた景色がすごくて、山の静けさを改めて感じた。やっぱりクライミングっていいね!」
  • 「もしこのグレードに挑戦するなら、このルートがちょうどいい練習になるかも?」

✅ メリット:
✔︎ 自己アピールが「知識のシェア」や「コミュニティへの貢献」につながるため、好意的に受け取られやすい。
✔︎ 「この人の話は参考になる」と思われ、周囲からの評価が上がる。
✔︎ 結果的に、すごさをアピールしなくても、尊敬されるようになる。


🔍 まとめ:どのスタイルを選ぶべきか?


最終的に、クライマーとしての自己アピールは 「共有型」や「貢献型」 にシフトすると、周囲からの評価も上がり、結果的に「本当にすごいクライマー」として認識されるようになる。

「ジャイアンリサイタル型」から抜け出したいなら、


👉 「すごさを誇示する」のではなく、「何を伝えたいのか?」を意識して発信することが鍵! 🎯

2025/03/07

「登ることは語ることではなく、聴くことだ。」

■ 登ることは自己表現ではなく、山との対話 

という言葉を分かりやすく、直すとこうなります。

ーーーーーーーーーーー

登山は、「自分をすごく見せるため」ではなく、「自然と仲良くなるため」にするものだよ。

山は、自分の力を誇るためのステージではなく、自然の声を聞き、学ぶ場所なんだ。登ることが「自分をすごく見せるため」になってしまうと、無理をしたり、危険なことをしてしまうこともある。でも、本当に大切なのは、山のルールを知り、自然と対話しながら、安全に楽しむことだよ。山と友達になるつもりで登ろうね!

ーーーーーーーーーーー

で、これをである調に直すと?

ーーーーーーーーーーー

登山は、自己を誇示するための手段ではなく、自然と向き合い、その声に耳を傾ける行為である。

山は競争や自己顕示の場ではなく、環境を読み取り、調和しながら進む場所である。本来の目的を見失い、自らを大きく見せようとすれば、無謀な判断や危険な行動につながる。

大切なのは、山の流れを感じ、自然との対話を楽しむこと。登ることは、支配ではなく共存である。

ーーーーーーーーーーー

とこうなります。

で、アフォリズムに直すと?

「登ることは語ることではなく、聴くことだ。」

となります(笑)。全部、同じことです。

たぶん、クライマーは読解力に問題があって、山との対話ではなく、自己顕示欲の道具に山を使うのが、山をやるってことだ!とか、クライミングだ!と思ってしまうんではないでしょうかね?



Caitlin Johnstone ケイトリン・ジョンストン Some Thoughts On Ukraine


こちらの文章を日本語に翻訳しました:


トランプ政権がウクライナへの軍事援助を停止し、西側リベラルがトランプがゼレンスキー大統領の感情を傷つけたことで叫び続ける中、皆に思い出してほしいことがある。それは、ロシアのウクライナ侵攻は、西側の攻撃的な行動によって間違いなく引き起こされたという事実だ。だからこそ、多くの西側の専門家や分析家は、何年も前から西側の攻撃的な行動が侵攻を引き起こすだろうと警告していたのだ。

これを聞いて、「でもロシアは侵攻すべきではなかった」と思う人もいるかもしれない。西側のリーダーが攻撃的に挑発したとしても、ロシアは侵攻すべきではなかった、と。しかし、その前に、自分自身の心の中を見つめ、なぜそのように思うのかを問い直してみてほしい。なぜ自分のリーダーたちが戦争を始めた責任について批判する部分をスキップし、あなたの生活に一切関係のない東側の政府のリーダーを批判することに集中するのだろうか?自分の政府やその同盟国の無謀な戦争を避けてしまおうとしているその感情は、どこから来ているのかを考えてみてほしい。

アメリカ合衆国の国境付近に外国の敵国が信頼できる軍事的脅威を置いた際、アメリカはどれだけ攻撃的に対応したかを思い出すべきだ。その結果、世界はほぼ終わりかけた。キューバ危機時にどれだけ核戦争の寸前までいったかを知りたいなら、ヴァシリ・アリポフの名前を調べてみてほしい。

西側のリベラルは、ロシアが自国の国境に近づく米国帝国の代理軍の力をどうしても異なる方法で対応すべきだと主張しているが、同じ脅威に対してアメリカはどのように対応しただろうか。その二重基準を正当化するために必要な精神的な操り方は、西側が国内の宣伝で浸されているからこそ可能になっている。これが世界をどう考えるかについての思考を操作しているのだ。

ロシアの戦争への関与について批判することや、ウクライナで起きている悪夢について恐怖することは理解できる。しかし、理解できないのは、西側リベラルや進歩的な人々が、自己の政府とその同盟国がこの戦争を引き起こす上で果たした役割については一切責任を負わず、100%ロシアに責任を押し付けることだ。これは情けないおべっか行為であり、決して許されるべきではない。自分の支配者たちの乱用を守るために精神的な体操をやめなさい。少しは尊厳を持って、神のために。

トランプがウクライナの代理戦争を終わらせようとしているのは良いことだ。ウクライナ人がもはや戦いたくない戦争を、誰かがそのまま続けろと言うことはひどいことだ。トランプに感謝するつもりはないが、ウクライナ人が支持しなくなった戦争を続けろと言っている人々には、絶対に怒りをぶつけるだろう。

ウクライナの代理戦争は、いずれは近い未来に終わる運命にあった。NATOがロシアの着実な領土拡大を逆転させる唯一の方法は、核戦争のリスクを冒して直接介入することだが、西側リーダーはそれを受け入れようとしていない。これは常に西側帝国のチェスゲームであり、自分たちの命をかけるつもりはないので、戦争を終わらせなければならなかったのだ。トランプ支持者たちは、この帝国の課題を進めるために動いているに過ぎない。

もしウクライナ戦争を続けたいなら、ウクライナ人の代わりに自分が戦地に行って、戦わなければならない。ウクライナの外国人部隊はまだボランティアを受け入れている。戦争が続くことを望むなら、前線に行って戦うか、黙っておけ。安全な家でソファに座ってツイートするのはやめろ。

ウクライナ戦争は、西側帝国が挑発した。西側帝国は侵攻後数週間以内に和平交渉を妨害し、逃げ道を拒否してウクライナをこの状況に追い込んだ。その結果、ウクライナはこの戦争が始まる前よりもひどい状態になり、今こそ損失を切り捨て、平和を交渉する時だとウクライナ人は認識している。西側の椅子に座った戦士たちも、それを認めるべきだ。



人の性格と同じで気になり始めたらきりがない という名言を引き出した絵

 




 ジェフリー・サックス教授

やっとアメリカの言論人でまともなことを言っている人を見つけてうれしい。
昨日、香港の人に中国事情を聴いてきましたが、中国が民主化するには人民の蜂起が必要だが、それは難しそうだ、とのことでした。つまり、中国から逃亡することが唯一の中国人の生存戦略になっているかもです。
私のマンションにも中国人の店舗が入ってしまいましたが…タバコ屋さんで、平気で道路にポイ捨てしており、マンションの玄関なので、ひとんちの玄関にごみを捨てるのと同じで、失礼極まりない感じです。しかも、入居が決まっても住民に対する挨拶もないのです…。これが中国人のやり方で、もともとの古典にあるような中国はもっと洗練されていたと思うので、たぶん、現代中国人庶民層が低レベルな洗脳教育を受けている、ということなのだと思いますが…
なんで、日本人が再教育してやらなあかんねん!みたいな感じですよねぇ… 日本は、自国の”だめだめおじさんたち”だけでも、結構手いっぱいだと思います。
ホント、中国がまき散らしている移民という公害は、中国という国が住みやすくて楽しい国になってくれないと、吸収されないです…
リリアンは、日本の若者は海外に出たがっているか?と聞きましたが、日本は国が安定していて生きやすい国なので、誰も、詐欺や犯罪が横行する海外に出たいと思っていない。ので、若い人は日本に居たがっている=日本は国として安泰、だと思います。もちろん、アメリカの核の傘がなくなれば、日本は自衛しないといけませんが。
このままだと、日本は、自国を捨てた中国人に侵略されて、世界中から、その国の国内で最もだめ、最も能力が低い人たちだけを集めることになってしまいます。それも、日本人がNOと言えないお人よしだから、って理由で。
世界のATMになるだけなら、お金をあげておしまいですが、領土まで取られることになりますよね。
香港人というのは中国に領土を取り上げられた流浪の民族という意味なので、ある意味、香港の人の生き方は、中国人労働者に日本を国土を明け渡してしまい、行き場がなくなった日本人の未来、数世代先を見るような感じです。
そのようなことが起きないように、低レベルの外国人から、国土を守るべきです。

2025/03/06

ウクライナ戦争のスタート。 米ジェフリー サックス教授インタビュー動画

ウクライナ戦争のスタート。   米ジェフリー サックス教授インタビュー動画

信頼できないクライマーと登ったクライマーの心身の症状

 「命を預けた相手に殺されかける」という極限の裏切りを経験し、その後「従順の防衛」を持つ人に起こりうる自動行動のリスト

🔹 従順の防衛とは?

「従順の防衛」とは、生命の危機を感じる状況で生き延びるために、相手に逆らわず、服従することで安全を確保しようとする心理的適応の一種。

過去の裏切りや暴力により、「抵抗するとさらに危険になる」と学習した人が、無意識のうちに取る行動がある。


🚨 自動的に起こりうる行動リスト

🧠 1. 認知の歪み・思考のパターン

相手を美化する(合理化)
 →「あの人も悪気があったわけじゃない」と考え、加害者を擁護する。
自分が悪かったと思い込む(自己非難)
 →「私がもっと気をつけていれば…」と、自分に責任を求める。
危険な相手を信じようとする(トラウマボンド)
 → 何度も危害を加えた相手を「本当は優しい」と思い込み、関係を続けてしまう。
違和感を感じてもスルーする(感覚の麻痺)
 → 直感的に「危ない」と思っても、「考えすぎかな」と打ち消してしまう。


🛑 2. 身体反応・行動パターン

フリーズ反応(凍りつき)
 → 怖い相手と対峙すると、身体が動かなくなる・思考が停止する。
過剰な気配り(迎合)
 → 相手を怒らせないよう、常に笑顔で機嫌を取る。
即座に謝罪する(過剰適応)
 → 何か問題が起こると、悪くなくても即座に「ごめんなさい」と言う。
相手の指示に無意識に従う(無条件服従)
 → 多少の違和感があっても、「言われた通りにしよう」と動いてしまう。
「NO」を言えない(拒否反応の欠如)
 → 明らかに嫌なことでも、「断ったら危険かも」と無意識に従う。


💬 3. 対人関係の特徴

支配的な人に依存する
 → 「強い人についていれば安全」と感じ、支配者タイプに惹かれやすい。
信頼できる人を疑い、加害者を信じる(逆転認知)
 → 本当に安全な相手を「信用できない」と思い、危険な人に親しみを感じる。
「大丈夫、私は平気」と繰り返す(トラウマの否認)
 → 本当は恐怖や不安があるのに、「大したことない」と無理に振る舞う。
危険な状況に繰り返し巻き込まれる(再演)
 → 過去の加害者と似たタイプの人を選び、同じパターンを繰り返す。


⚠️ 4. クライミング・アウトドア活動における具体例

危険なビレイヤーでも注意できない
 → 以前、信頼した相手に危険な目に遭わされた経験があるが、「また危ないかも」と思っても指摘できない。
ロープワークや支点の不備に気づいても黙る
 → 「ここ、ヤバいかも」と思っても、「文句を言ったら嫌われるかも」と言えない。
パートナーの選択を相手に任せてしまう
 → 「自分で判断すると間違うかも」と思い、相手が選んだルートに無批判でついていく。
不安を感じても笑ってごまかす
 → 本当は怖いのに、「大丈夫、楽しんでるよ」と自分を押し殺す。
「この人なら大丈夫」と思い込んでしまう
 → 過去に危険な目に遭わせた人でも、「今回は平気かも」と考えてしまう。


🛠 対策:従順の防衛を克服するために

🔹 ①「違和感」を無視しない
 → 「モヤっとしたら危険信号」と認識する習慣をつける。
🔹 ② 小さな「NO」を練習する
 → 「今は休憩したい」「それはやめておこう」と言う訓練をする。
🔹 ③ 「この人は本当に信頼できる?」と自問する
 → 「過去に危害を加えた人は、また同じことをする」と冷静に判断する。
🔹 ④ セーフティネットを持つ
 → 信頼できる第三者に相談できる関係を作る(友人・インストラクターなど)。
🔹 ⑤ 「自分を守るのは悪いことじゃない」と自覚する
 → 自分の安全を優先することに罪悪感を持たないようにする。


💡 まとめ

従順の防衛を持つ人は、過去の生存戦略として「従うことで危険を回避する」ことを学習している。しかし、それが「危険な人に再び従う」という悪循環を生むこともある。

✅ まずは「自分が無意識に取ってしまう行動」に気づくこと。
✅ そして「違和感を感じたら、一度立ち止まる」習慣をつけること。

「信頼」と「服従」は違う。
本当に安全なパートナーを選び、自分の意思で行動できる環境を作ることが、生存への鍵となる。

これがスポコンの正体では?

【ナラティブセラピー】ゼリンスキーの物語とそのクライマーバージョン

 裏切りの盟約と消えた約束

遥かなる大地アウロラの国では、かつて平和のために結ばれた神聖な盟約がありました。ブタペストの都で交わされたその盟約は、核の炎を封じ、国に永続する安全を約束するものだったのです。
  指導者として民を守る決意を胸に、アウロラは核の力を手放し、平和への道を歩み出しました。その希望の象徴として立ち上がったのが、ゼリンスキーという男でした。彼は、民の未来のためにすべてを賭け、信頼できる盟友たちと共に国を守ると誓っていました。
  しかし、年月が経つにつれて、盟約の約束は次第に薄れていきました。必要なときに現れるはずの盟友たちは、口先だけの約束に終始し、いざという時に支援の手を差し伸べることはありませんでした。ゼリンスキーは、かつて固く結んだ信頼の絆が裏切られ、民を守るための約束が崩れてしまうのを、ただただ見守るしかありませんでした。
  その時、彼の心に深い孤独と失望が広がりました。信じていた安全保障が、まるで幻のように消え去ったと感じたゼリンスキーは、自身の中に芽生えた裏切りの痛みと向き合わねばなりませんでした。
  にもかかわらず、ゼリンスキーは完全な絶望に沈むことなく、新たな信頼と真の連帯を求めて歩み始めます。彼は、裏切りによって砕かれた盟約の再建を夢見ながら、一人一人の民の心に再び火を灯すため、たゆまぬ努力を続けたのです。
  この物語は、信頼と安全保障がいかに儚く、またそれを取り戻すことがいかに困難であるかを象徴しています。ゼリンスキーの苦悩と決意は、裏切りの中でも新たな絆を結び、未来への希望を求める人々の心に深い共感を呼び覚ますのでした。

裂けたロープと氷壁の中で — ゼリンスキーの孤高の登攀

嵐の夜、氷と岩に覆われた絶壁が、遠い頂を静かに見下ろしていました。その頂こそ、かつてブタペストで交わされた盟約が約束した、安全と自由の象徴。ゼリンスキーは、その頂を目指す登山隊の先頭に立っていました。

かつて、彼は信頼できる仲間たちと一緒に、頑強な「契約のロープ」を手に取り、共に険しい斜面を進む約束を交わしていました。このロープは、互いの安全を保証する大切な絆であり、万が一の時にも絶対のセーフティラインとして機能するはずでした。しかし、激しい吹雪が襲うある夜、ゼリンスキーは絶望的な光景に出くわします。信頼していた仲間たちが、突然そのロープを手放し、彼を見捨てたのです。約束された支援は、まるで氷のように脆く、そしてあっという間に崩れ去りました。

孤独な彼は、切れたロープの断片を握りしめながら、心に深い裏切りの痛みを刻みました。崩れ落ちる岩と吹き荒れる風の中で、ゼリンスキーは、自分だけが頼れるのは自身の力だけであると痛感せざるを得ませんでした。すべての信頼が、まるで凍った大地の上で一瞬にして溶け去ったかのようでした。

それでも、ゼリンスキーは諦めませんでした。彼は、失われた盟約の温もりを取り戻すため、そして真の安全と自由を手にするために、再び一歩一歩、氷壁を登り始めたのです。背中に背負った過去の裏切りと、切れたロープの痛みを胸に、彼は新たな信頼の絆を求め、険しい山道を進み続けました。

この登攀の物語は、かつての盟約が裏切られた痛みと、信頼というロープが切れた絶望の中でも、己の足で立ち上がり未来を切り拓こうとする強い意志を象徴しています。ゼリンスキーの孤高の挑戦は、どんなに厳しい嵐の中でも、真の仲間と信頼の絆を取り戻す日が来るという、希望の光をも示しているのです。