■ 現代における情弱とは?
トップクライマーの誰ともつながっていないこと、です。
いわゆる本格的にやっているクライマーのコミュニティは狭い。つながっていないと、情報は回ってこない。事故情報もだし、ボルトに何を使うか?などの情報も同じだ。
現代のインドアジム上がりの人を誰でも入れるわけではない。
私は山梨では、故・吉田和正さんのつながりを得れたのは、別の蒼氷の先輩がいたからである。また大阪のクライマーには助けられたが、山梨で山梨クライマーに助けられて記憶はない。
さて、小山田さんの記事である。小山田さんは誰ともつながっているかと言うと、つながっていないかもしれないので、一般クライマーのためにここに転載する。
小山田大と言えば、泣く子も黙る?天才クライマーである。九州で大さんをしらない人がいたらモグリと思うが、まぁ、これがいるんだよな。
まぁ、世界のユージを知らないクライマーが出る時代だからなぁ。
■ 小山田大さんの投稿 太字当方
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そう言えば鹿児島で面白いラインを登った。
実家の近くに千貫岩という岩場がある。
幅約60メートル高さは80メートル、綺麗な安山岩の一枚岩だ。
僕がクライミングを始めた場所で、中学生の頃は自転車で2時間以上掛けて通っていた。
かなりの激坂を延々と走らなければならず、よくもまあ通っていたものだと思う。
岩場自体は非常に立派なのだがいかんせん傾斜が無いのが玉に傷で、今でも地元の山岳会がちらほらと通っているようだが現代のスポーツクライマーに利用される事はほとんどないようだ。
何となくだが足が向いた、以前来たのは何年前だろうか覚えて無いが、アプローチを歩くと昔を思い出した。
岩場はチョーク跡こそなかったが、リボルトされケミカルに変えられたルートもあり、時代の流れを感じた。
久々に見た千貫岩は変わらず大きかった。
ここで登っていた中高生の頃はロープを付けず、ソロで登る事が多かった。
今考えるととんでもなく危険な事をしていた。
よく死ななかったなと思う。
懐かしみながら端から歩きルートを見ていると、ふと岩場の端から端までトラバース出来ないかと思い立った。
今まで考えた事も無かった。
とりあえず左端からスタートして岩場の基部を延々とトラバースし、右端をフリーソロして頂上立ってみようと思った。
使うホールドをざっと掃除した後、トライ開始。
怪我した右膝がまだ痛い、そしてとにかく長い、
3回トラバースの核心で落ちたがスタートにいちいち戻るのがしんどかった。
4回目で60メートルのトラバースをこなし、あとは80メートル程のフリーソロ。
昔は怖く無かったのだが、今の自分にはかなり恐ろしく感じた。
頂上に立つと懐かしい展望が広がっていた。
壁の中には40分程いた。
全長140メートルの良い課題が出来た。
去年から精神的なスランプでかなり苦しんだ、30年以上クライミングをやってきて初めての事だった。
今回、クライミングを始めたこの場所に来たのは必然だったように思う。
何も考えずにソロしていた昔の事を思い出し、今もまた何も考えずに自由に思うがままのラインを登れた。
それで良いし、それが出来るならまだ登れるのだと思った。
またいつかここには帰ってこようと思う。
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青ちゃんはクライミングは知れば知るほど怖くなるものだ、と言ってましたっけね。
添えられていた写真がこれだ。
まぁ近所の見晴らし岩となんら変わらない訳である。
■ これは現代のレベル感のクライミング動画
いわゆる現代クライミングはこのような感じです。みんな、こんなんやってますよね?
ここに出てきている中で最も安全とされるスポーツクライミング。
■ で、これが北海道のアイスクライミングトップクライマー
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Day:1
波、風、気温、天気、どれも問題ない。
朝に仕事が終わり、急いで海へ向かう。今日も1人活動だ。
ドライスーツはまだ届かず、手持ちのアレコレで守備力を上げる。
完全ではないため、少し寒いと覚悟してSUPで海に出る。
今期狙ういくつかのポイントを見て回り、氷の発達具合を確認。やはりまだ早い。
来期の本チャン用ポイントを確認に向かう。
向かい風で、風切り音だけが聞こえているが、その隙間、隙間に、違う音が入り、徐々に大きな音を感じる。
少しの予感をしながら、遠くの岩に見慣れぬ色を確認。
トドだ
10頭以上のトドの群れが叫んでいる。
さて、トドに海で会ったらどうするべきか?
不勉強で知らない。
でも、もう少し先にあるアイスポイントを見たく、少しずつそっと近づく。
首を上げ、ウォォーーのボリュームがアップし、これは多分威嚇されている。
しばらく様子を見ていると、5頭くらいが海に飛び込む。
逃げたのか?向かってきてるか?判断できない。
氷のチェックを諦め、もう全力でSUPを漕いで引き返す。
腕は血が無くなり、息は1500m走くらいの荒さ。
出来るだけ岸に寄っていきながら、どうにかスタートまで戻り、海岸の雪の上にへたりこんだ。
暑い。熱中症になりそうだ。
久々の全力疾走。トレーニング不足を感じる。
あ、アイスクライミングの話です。
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クライマーらしい無謀をやっている、記録。この中ではもっとも死に近いと思われる。
以前、11月に野北の岩場に誘ったら、寒いからいやだと言われて、断られたんですが…(汗)、
この記録、北海道の海岸沿いにアイスクライミングができる場所を探しているって話ですからね…
九州が、どれだけ日和っているか分かりますかね???
■ そして、これが、たらこウォールの今日の投稿
正しく成長している若者だったら、こう考えるだろうと思える内容。
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私憤と公憤
今自分の中にある怒りが、私憤と公憤どちらなのかわからない。
ただ、怒りがある。それだけは確かだ。
クライミングを始めた頃は残置物を使うことや、整備という名目でボルトを打つことになんの考えもなかった。
いつからかははっきり覚えていないが、何かがきっかけで違和感を覚えたのだろう。
ここ数年、残置物のある壁、ラインにはなるべく行かないようになった。
もっと言うと記録があるラインも避けていた。
(記録は次世代を育てるものである一方、究極の残置物でもあると思う。)
それらがあると、受けるプレッシャーがまるで違うからだ。
自分も登ったラインには残置物を残さないよう努力したつもりだ。
回収しきれなかったり、敗退時に残してしまったものもある。
自分の弱さだ。
ただ、登る前から残置前提で取り付くのはやめた。
ましてや、ボルトキット携帯など論外だ。
所詮アックス、アイゼンでガリガリやっているような人間だ。
岩を傷つけるな。などという理由ではない。
ただ単純に、純粋なクライミングがしたいだけだ。
登ったラインがより純粋な状態であってほしいだけだ。
一方で感謝の気持ちもある。
今まで、疑問を感じつつも何も言えなかった。
こんな文章しか書くことができないが、ほんの少し、コミュニティに関わろうと思えたからだ。
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■ 統合ができない年配の人たち…
残地使って、大ランナウトで登って、自慢するって…
現代クライミングを自己内で統合できていないってことなんではないかね?と思いました。
バックロープを引いているのは後続のためです。
このレベルをたくさん登りたい、のです。
当然ですけど、残地ありませんよ。
難しいものを易しくするのに、いろいろな方法がありますが、
プロテクションを端折る
って、怠惰 & 無責任 って意味で、
勇敢
って意味じゃないですからね。
私のお勧めは、初心者時代からカムで登るクライミングとスラブを並行することです。
誰だって初心者時代は、大ランナウトのスラブを登ります。
問題は現代のクライマーはそこで死ぬ人が出てくることです。
大ランナウトから成長しないで、そのままでいると比叡になる。
これをかくと上記の大さんの記事は、怠惰で無責任って意味ですよねーとか、揚げ足取りなことを言う人が出そうな気がしますが。
世界の小山田大ですら、原点は、易しいスラブだったっていうことですよ?分かってますよね?