■ 停滞期は誰でも来るは言い訳
クライミングは、あなたの愛であり、情熱であり、あなたの時間、エネルギー、そして財力を捧げるために選んだもの。
もしクライミングが、あなたを気分良くさせるどころか、むしろ足を引っ張っている…と自覚したとしましょう。
その時、あなたはどうしますか???
あなたを見ているもうひとりの自分は、そういう自分に対してどう対処しますか?
「停滞期は誰でも来る」と言うのは、真実ですが、そこから何かを学び取らない限り、次なる成長はない。そればかりか、自分の心理を深く考えない言い訳となってしまいかねません。
■ 考え方のアップグレードが必要な時期
クライミングが人生の足を引っ張っている…
そのような局面で問題となるのは、
マインドセットの不適合
です。
■ クライミングが怖い、自分を受け入れる
良くある不適合は、
クライマーなら、ランナウトに耐えろ、みたいな奴です。
人は誰でも年を取れば、若いときと比べて登れなくなります。そこで、ランナウトを自慢している、不必要にリスクを拡大して登るスタイルで自我を満たしていたクライマーは、ジレンマに陥ります。自分がそのリスクを取るには、十分な体力やスキルがない…もはや若いときと同じリスクはとれない…という自覚は、クライマーなら誰でも、自然と起こります。
しかし、イケイケを自分のアイデンティティにしていると? リスクを取れない自分を認めてやる、受け入れてやる、愛してやることができなくなってしまいます。
下手をすると、希死念慮になったり、あるいはシニシズムに侵されたり、思いが病気を作ってしまうかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=5lTSLKsNqUY
■ 頑張るがアイデンティティだと?
別のクライシスは、頑張るがアイデンティティの場合。
頑張るも執着の一つですので、頑張らないクライミングを受け入れる練習をしろという神のお達しですね。
クライミングの神様は、登れないあなたでも、ちゃんと愛してくれますよ!
■ 人として成長すること=クライマーとして成長すること
マインドセットを改善することは可能です。まぁクライマー業界に、マインドセット改善の達人はあまりいないかもしれませんが…。
しかし、自分のマインドセットをアップデートして、自己受容を勧めることは、あなたがこれまでにしたことの中で最も興味深く、パワフルなことかもしれません。そうです、蛇が抜け殻を脱ぐように。出世魚のように。新しい自分を作り直しましょう。
なにしろ、登れる奴だけがえらい!とクライマー業界は喧伝しすぎています。
冷静に考えてみましょう…
他の競争社会でも同じですが、何万人もクライマーがいる中で、競争原理を受け入れていては、一人しかトップに立てない。
そんなので負けたところで、何が問題なんです??
そんなことよりも、自分自身のマインドセットを理解し、改善することは、人生の他の分野にも広く恩恵をもたらします。