2021/09/28

九州から来た新人が謎だった話

 ■ 全部Aゼロで登って

トップロープを作り、ロープ掛けてあげたよ~と言ってくる人が、山梨にいたころの同期入会の50代男性だった。自衛隊。九州から来た人。

ロープひっこ抜いて、そこ私リードしたんですけど…。兜岩です。甲府のローカルなら親しんでいるフリーの岩場。

その自衛隊の新人は、入会した時、会の先輩があげる九州のアルパインルート全部に、「行ったことがあります」と返事をして、ずいぶんと期待されたのですが、なにしろ、こんな様子だし、自分のロープも持っていない。北岳バットレスに行ったときは、なんとバイルをバスに置き忘れる…ので、徐々に先輩たちも、”おかしいな…”と思い始めました… 

”「クライミング歴5年です」はホントなのか…?”

それでよくよく聞くと、「年に一回人に誘ってもらって岩場に行ってトップロープしかしたことなくて5年」なのだそうでした…。それって5年じゃなくて、5回ってやつでは…

人工壁で私を引っ張り落とした…。隣の人が気の毒がって「ビレイを変わってあげましょう」と申し出てくれて登れたんでした…。そのあと、彼にもビレイの練習が必要だ、とビレイしてくれた人が言うので、やってもらおうとすると、”いい”と言ってビレイの練習すらしなかった。

その自衛隊、何年たっても一向に自覚せず、会の中では、だれも登ってくれる人がいなくなり、ついに九州にいる私に泣きついてきて、私が帰省?したときに、小川山での師匠と登るお久しぶりねクライミングの会に混ぜてあげたんですが…私がリードしたスラブ、彼はトップロープ。

やっと一言、「私は今まで色々と分かっていなかったんですね」。

私には、さんざん恩着せがましく一緒に行ってやるぜモードだったのでしたが、こんな様子なので、行ってあげているのは、どちらかというと私のほうだったのでした…。でも、礼儀正しい人は、恩着せたりしません。このときも、世界的に有名なクライマーとのクライミングに混ぜてあげたのでした。

こういう人を見ているので、最初から、九州で教わってきたという人には、なんか大丈夫なんかな~と思ってしまいます。

私がいた会の先輩なら、みんな、うんうん、と思うことでしょう…