ラベル 行動プロテクション の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 行動プロテクション の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2023/05/17

【行動プロテクション】5.13登れても、トラッドの5.9は登れない=Ⅵで落ちる

 こちらの記事の内容からすると、

 5.13が登れるクライマーはめったなことでは、Ⅵでは落ちない

は、

  過去の認識

であり、最近のクライマーについては、

 現代的認識 = グレードで、行動プロテクションは判別できない。

が正しい認識のようですね。

もちろん、若いアルパインクライマー志望君が、5.13をまずは目指す、というのは良いことだと思いますが。 

高校生を見て、子供は子供だ、と思わない大人はいないと思いますが、ジム上がり新人男性は、高校生と同じです。

★★★ジムクライミング時代の、クライマー三段論法!★★★

 1)高校生は、まだ子供である

 2)ジム上がりの新人クライマーの行動様式は、高校生と同じである

 3)したがって、ジム上がりクライマーは、何歳であっても、まだ子供と同じである。

 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

基本的に、まず危険から身を守るすべを身につける前にグレードだけ上がっていって、

 ちゃんとした自立したクライミングの理解ができる前に、みないっちょ前気取り

になっている、っていうのが問題だと思う。


 

2023/05/15

【行動プロテクション】注意義務 …新人にも、高校生にも

山岳部新人高校生と同じ扱いをクライミングジム上がりの初心者クライマーにも適用すべき

なんじゃないだろうか?

■登山事故の凡例

https://www.jpnsport.go.jp/tozanken/Portals/0/images/contents/syusai/2018/text/text1-2.pdf

より引用  赤字は当方。

高校生と同じ扱いを、

 クライミングジム上がりの初心者クライマーにも適用すべき

のような気がするんですよね。基本、自信のほうが過剰のような気がします。

それは

 年齢によらず、男性新人全員に適用できる法則

のような気がする。 

 ジム上がりクライマー=大人だから自己管理できる、という前提事態が間違っている、

のでは?

ーーーーーーーーー

(2)指導者が負う注意義務の内容
高校の山岳部の指導者が負う法的な注意義務の内容
は具体的な状況に応じて異なる。以下に裁判になった
ケースをあげる。
① 1952 年(昭和 27 年)北海道の芦別岳で高校の山
岳部の顧問教師が6人の生徒と登山中に,登山ルート
を間違えて傾斜が 50 度以上ある岩場に直面し,そこ
を登ろうとして2人の生徒が滑落して死亡した。
裁判
所は引率していた教師に,危険を察知して引き返すべ
き注意義務があったと述べた(札幌地裁昭和 30 年7
月4日判決,判例時報 55 号3頁)。
生徒に岩登りの経験がなく,教師は「岩場を登るの
は無理ではないか」と考えたが,「大丈夫だ」という
生徒の意見を尊重してその判断にまかせたことが事
故につながった。教師が生徒の意見を尊重した点は,
2017 年の那須の雪崩事故の状況に似ている。那須の
事故では,尾根に出たところで引率教師が引き返そう
としたが,生徒が「登りたい」と言い,教師がそれを
容認したことが事故につながった。
生徒が登山の意欲に溢れている場合には,生徒の判
断は危険性を軽視しがちである。
安全管理については,
判断を生徒に任せるのではなく指導者が判断をしなけ
ればならない。指導者は,常に自分が安全管理できる
範囲を自覚し,判断に迷う場合や判断に自信がなけれ
ば,行動を中止すべきである

② 1983 年(昭和 58 年)高校の山岳部の沢登り中に,
部員の生徒(1年生)が徒渉に失敗して溺死した事故

がある。この登山は,教師が同行せず,生徒だけで企
画されていた。沢のレベルはやさしかったが,亡くなっ
た生徒が疲労し,沢で転倒して流されたことが事故に
つながった。裁判では,計画段階の安全管理に問題が
なく,顧問教師の注意義務違反はないとされた(京都
地裁昭和 61 年9月 26 日判決,大阪高裁昭和 63 年5
月 27 日判決,判例タイムズ 672 号 203 頁)
この種の事故は,登山計画の段階の安全管理だけで
防ぐことは難しい。縦走登山中の登山道からの転落
故なども,登山計画の段階の安全管理だけで防ぐことは
難しい。この種の事故を防ぐためには,指導者が登山
に同行し,登山中の生徒の疲労の程度や現場の状況に
基づいて事故の危険性を判断し,適切に対処する必要
がある。指導者は生徒の部活動に常に立ち会う義務は
ないが,事故を防ぐ観点からいえば,危険を伴う登山で
は指導者が同行して現場で安全管理をする必要がある。
指導者に生徒の登山に同行して安全管理できるだけの
自信がなければその登山を実施すべきではない。指導
者が同行せず,生徒だけで実施する登山は,危険性の
低い登山に限るべきである。
③ 1994 年(平成6年)7月の朝日連峰での山岳部
の登山中に生徒が熱中症で倒れ,死亡する事故が起き
た。引率教師は,登山中に動けなくなった生徒の冷却
措置をとり,テント内で休憩させたが,すぐに救急搬
送の手配をしなかった。裁判所は,引率教師が熱中症
の生徒を直ちに救急搬送しなかった点に注意義務違反
を認めた(浦和地裁平成 12 年3月 15 日判決,判例時
報 1732 号 100 頁,判例タイムズ 1098 号 134 頁)
登山計画を立てる段階で熱中症の可能性を想定し,
安全管理計画を立てることは必要だが,それだけでは
登山中の熱中症を防ぐことはできない。引率指導者は
生徒一人ひとりの登山中の状況を観察して,適切に対
処することが必要である。
登山に同行する教師は,「定期的に水分補給や休憩
をしているので熱中症になることはない」「この程度
の気温では通常は熱中症になることはない」などの思
い込みを捨てて,現実の生徒の状態を観察し,熱中症
の兆候がある場合には速やかに適切に対処すべきであ
る。まして山の中では,すぐに病院に収容できるわけ
ではないので,疑いを持った時点で対応を開始し,悪
化する前に救急搬送の手配等を行う必要がある。結果
的にはそこまでする必要がなかったというケースが多
いと思われるが,特に学校での活動では万一の事態に
備える考え方が必要である。
④ 1985 年(昭和 60 年)山岳部での活動ではなく,
高校の学校行事として行われた登山中の事故のケース
であるが,生徒が六甲山を登山中に登山道で生じた落
石を受けて死亡した事故がある。この登山は教師が同

行せず,生徒らだけで実行されていた。裁判では,教
師が負う注意義務の範囲が問題になったが,高校生は
一定の体力や判断力があり,教師は登山道で生じる落
石事故を予見できなかったとして,教師の注意義務違
反が否定された(神戸地裁平成4年3月 23 日判決,
判例時報 1444 号 114 頁,判例タイムズ 801 号 208 頁)
高校の山岳部の活動でも,登山道で生じる落石事故
を計画段階で防止することは難しい。指導者が登山に
同行していても落石事故を防止することは難しく,指
導者に注意義務違反が認められないことが多いだろ
う。ヘルメットを着用しても,すべての落石に効果が
あるわけではない。落石事故を確実に防ぐ方法はない
が,落石に対する警戒を常に怠らないことが,事故の
リスクを低くすることにつながる。 

2023/05/14

【行動プロテクション】山ではなく、あなたが危険

■ EnjoyClimbing の文化

九州=Enjoy Climbing文化貧困の地、

なんだが、これは土地に由来するカルチャーによる、呪縛、であると思う。

理由1:山梨で、トップクライマーなどと登って、一般的なクライミングカルチャーを身につけたはずのA木さんも、もともとが「○○で一番死に近い男」と言われて喜んでしまうタイプだったからかもしれないが、「敗退ロープなし」のリスク(というより愚かさ)の意味がよく理解できないようだった。

理由2:御坂時代に、九州で5年登っていた、と言っていた自衛隊の男性がフリークライミングのルートを全部Aゼロで登るので、は?と謎だったが、その人は、本州に行って、きちんとしたクライマー教育を受け直して、今ではまともなクライマーになったそうだ。

理由3:こっちでは、米澤さんと小山田さん、長崎のクライマー、樋口先生の一団以外、まともな感性のクライマーに会ったことがない。どの人も、まずは、見かけだけのイケイケ自慢、がベースにあるようで、閉口中。分かっていないことを分かっていないように思われるが、指摘すると怒り出す。例:終了点ロープ直がけがローカルルール、子供にヘルメット被せない、5.9でイケイケモード、間違ったビレイ、支点ビレイ

理由4:指導者の頭の中も、古いようだ。例:M8カットアンカー、水平2点打ち終了点、支点ビレイ、残置で本ちゃん。オリンピックのビレイで外岩。

というような理由で、そもそも、技術的な理解が不足しているというよりも、

 リスクテイキングの仕方、

が間違っていると思う。

■ トレードとの比較

例えば、信用取引は、レバレッジを掛けることができる。

こうだ。25倍のレバレッジなら、100万円の投資を4.5万円で行うことができる。

1ドル100円が、101円に動いたら、100万円は、101万円になり、1万円の収入を得ることができるが、原資は4.5万円だから、4.5万で1万円の収入を得たことになるという取引だ。もちろん、逆も起こる。

つまり、100円が99円に下がったら1万円の損失、98円に下がったら2万円の損失。95.5円以上に下がれば、4.5万円がゼロになる。94円だと、追証が発生して、1.5万を入金しないといけない。

かりに、150円になれば、4.5万円で50万円の利益がえれるが、50円に下がれば、45.5万円の損失だ。

このようなケースで、怖いのは、レバレッジだろうか?いや、

 レバレッジ=怖い、

という考えは、間違っている。

レバレッジが怖いのではなく、方向性に確実性がないまま、賭け事に出る姿勢が怖いのである。

この場合は、円が上にブレるか、下にブレるか、50:50の場合は、掛けごとである。

しかし、90%で必ず上がると分かっていたら、それは賭け事だろうか?今日、降水確率が90%ですよ、と言われた日に、傘を持っていかない人がいたら、それは分かっていただろ!と言わないだろうか?

同じことが、クライミングに言える。ルートの長さが25mのときに、50mロープではすっぽ抜けが起こることは、予め分かっている危険だ。

50mロープ一本で登っているときに、ピッチを2つ繋いでしまえば、ロープが足りなくなるということも分かっている危険だろう。

いくら、5.13がジムで登れても、クラックの経験値がゼロだったら、ヨセミテで、いきなりリードで取り付くのは、まぁ、誰にでも結末が見えている愚かな選択肢、だろう。

しかし、90%で晴天というときに雨が降ったら?それは、仕方なかったね、と誰でも言うだろう。ジャンボさんの事例はそのようなものだと思われる。 

愚かである、幼稚である、というのは、雨が降ると9割わかっているときに傘を持たないで出かけるようなクライミングのことであり、それは、リスクテイキングとは言わない。

クライマー本人に起因するリスクがある。それは、

 そうしたリスクについて 考えることを面倒くさがる習慣

である。思考停止は、クライミングにおいては、それだけで、リスクオンで、いつ何時、大暴落…逆方向への動き…を起こしてもおかしくない、ということだ。

■ 事例

以前、アイスクライミングに行ったときに、登っているクライマーの落氷が当たる場所にたち、新人のわたしと相方に、アックスを使った支点づくりを指導しようとしたクライマーがいた。自分は先輩だと自認し、先輩風を吹かせてくれた次第だが、そこに立っていたために、ラクが当たって、ヘルメットが割れた。これは、アクシデントだろうか?

いやちがう。そもそも、ラクがあるところに立ってはいけないという、基本を学びそこねたそのクライマー自身がリスクなのである。

いくら、教えてあげたかったから、という心理的な理由があったとしても、アイスクライミングの基本を学びそこねている、という事実が覆ることは無い。

ラクがあって当然のアイスの登攀中のフォールラインに立たない、

なんて、クライミングに行った初日で教わる。むしろ、教わらなくても、勝手に分かるようになるようなことである。

しかし、最近の若い人は、なにもかもを言語化しないと、分かるようにならない。

日本でもハイコンテキスト文化が終わりつつあり、ローコンテキスト文化への移行中であるため、察するという能力が低下してためだ。

これは、問い、を立てることで、思考にエンジンがかかり、思考停止を辞め、みな考え方をマスターすることができると思う。

■ 人的危険リスト

さて、このような理由なので、ローコンテキスト文化による、ハイコンテキスト化が、今、求められていることだ。

以下は、クライマー自身に起因している危険である。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・登ろうとする山の事前の研究や情報の不足  → 慢心
・トレーニング不足 → 怠惰
・不良な健康状態での入山 (高齢になっても山を保守的にしない等)
・装備不足や装備を持っていても、それを使うための技術の未熟さ → 怠惰
・ずさんな食糧計画 
・体力や技術がともなわない登山ルートの選択(例:白亜スラブ)
・生活技術や幕営技術の未熟さ
・ナヴィゲーション技術の未熟さ
・健康管理に関する知識の欠如
・天候判断の知識不足
・リーダーシップやフォロアーシップの欠如

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

ハイキング(一般登山)でも、無謀といえることはよく起こる。たとえば、心臓病に持病がある人が、数日の日程で、薬も持たずに、ヘリも飛べない、隔離された山、例:北海道や南アルプス深南部など…に入るなど。

他にもあるかもしれないが、とりあえず、これらを当てはまるかどうか?が、事故時に検証されるべきだと思う。

■  ジャンボさんと佐藤ユースケさんのケース

昨日、ジャンボさんの遭難報告書を読んだ。

https://www.jpnsport.go.jp/tozanken/Portals/0/images/contents/syusai/2020/tozankensyu.vol35/tozan35_3-1yokoyama.pdf

同時懸垂下降でのすっぽ抜けの事例だった。

これは、ジャンボさんの人的リスクだろうか? ちがうだろう。

すっぽ抜けと言えば、馬目さんも懸垂でのすっぽ抜けをしているし、花谷康弘さんも同じだ。

スピードアップのためにストッパーノットを省略する、というのが、一流クライマーの流儀になっていて、そのためすっぽ抜けリスクは引き受けた上での登攀ということになっていると思われる。それだけ、現代のクライミングが

タイムトライアル的

ということだ。

一方、一般クライマーつまり、EnjoyClimbingのクライマーには、そんなタイムトライアルは必要ない。

時短は、追いかけるものではなく、クライミングを続けていれば、時間の方が勝手に短くなり、勝手にかからなくなって行くものだ。読図が上手になれば赤布が追いかけてくるようになるのと同じである。

■ 方向性の間違ったトレーニング(マルチに行きたいのにショートでグレードだけを追いかける)

ところが、マルチに行きたいクライマーが、マルチの手順を踏まずに、日頃ゲレンデクライミングを繰り返していると、その手順は経験値として積み上がっていかない。

例えば、ロープをまとめる速さが生まれてこない。ロープはロープバッグに詰め込むだけだからだ。(ロープバッグに入れておくにも、上下を不必要に返さない、返す場合もそっと返す、などと工夫が必要)

結局、ショートのトレーニングを何回重ねても、マルチに行くための、経験の土台が築かれない。ので、ショートしかしないのに、なんでマルチに行きたがるんだろう?とわたしなどは思う。

マルチに行きたい人はショートでも、リード・フォローで登って、セカンドの確保は上の終了点でやり、2人で、懸垂で降りてくれば、1ピッチのマルチに行ったのと同じことになる。

これをやらない人が、マルチに行きたがる=ただのミーハー・同調圧力、ってことで、行けるための根拠を積み上げていない。

そんなミーハーにつきあわされて、なんで自分の積み上げた技術を出さないと行けないのだろう?というのがわたしには謎だった。それは、搾取であって、ぜんぜん山の友情とはちがう気がする。

■ ローワーダウンでのすっぽ抜けと同時懸垂下降でのすっぽ抜けは同じ

さて、上記のジャンボさんのミスで、ジャンボさんは、原因は特定できていない。すっぽ抜けが起こった状況は、一般クライマーでもローワーダウンをするから、その状況と同じだ。

ローワーダウンで、普段、20m以下の短いルートしか登っていない人は何年登っていても、末端のすっぽ抜けには無自覚なまま、クライミング歴を積み上げていくだろう。

アイスでは、易しいルートが登れたら、次は、難易度をあげるのではなく、壁を大きくしていく、だから、ロープ長については、すぐに気がつく。55mの滝を登るには、60なら2本を連結しなくてはならず、ノットの通過がある。あるいは120mロープが必要になる。

昨今は、クライマーは

 グレードだけを追い求めている

 だから、ロープ長が足りなくてすっぽ抜けを起こしそうになったヒヤリハット事件というのは、初心者をとっくの昔に超えた10年選手になっても経験していなかったりする。

ローワーダウンで、ロープの残りが数メートルになったら、普通わかっている人は、何も言われなくても、ストッパーノットを結ぶものだ。

そして、そういう人が価値あるクライマーであって、高いグレードが登れるだけって人は、そのへんにゴロゴロしている。

無自覚なままの事故と、ジャンボさんのミスのような者は全く本質がちがう。味噌糞一緒くたにしないことが大事だ。

どんなに気をつけていたとしても、起こるときには事故は起こる。

それと事故をわざと誘発しているようなメンタリティがクライミングカルチャーとなってしまっているのとは全くちがう。

九州では、推測に過ぎないが、単に、手抜き・怠惰を、かっこよさに転嫁しているだけなのではないだろうか?

それのどこがかっこいいのだろうか?




2023/05/13

【行動プロテクション】ヨセミテでもよくあるプロテクション設置できない現代クライマーの事例

これは、AACの事故報告本からの引用です。

https://amzn.to/41sfm36 キンドル無料で読める。

文字起こしさん利用

INADEQUATE PROTECTION - MISPERCEPTION OF DIFFICULTY
Yosemite National Park, Half Dome
On May 13, Peter (31) and Alain (26), both from France, were climbing pitch sit
of the Regular Northwest Face (VI 5.9 C1), hauling a bag for a bivouac at Big
Sandy Ledge. Peter took a 20-foot lead fall on the crack labeled "5.9 polished
fingers" in the Supertopo guidebook. One piece of protection pulled and he
landed on a ledge, injuring his ankle. They rapped to the base and called 911.
They bivouacked that night, and the next day Peter was assisted by SAR team
members to hike up to the main hiking trail on Half Dome. From there the NPS
gave him a horse ride out due to his sprained ankle.


Analysis
Peter said that he misjudged the difficulty and the amount of protection needed
to avoid the ledge. He rates himself as a 5.13 climber, but he fell on a 5.9 section.
This is a good reminder that ratings are subjective, and that Yosemite crack
climbing is a specialized technique.
(Source: John Dill, NPS Ranger.)

赤字当方。

不十分なプロテクション - 難易度の誤認識
ヨセミテ国立公園、ハーフドーム
5月13日、フランスから来たピーター(31歳)とアラン(26歳)は、ビッグドームでビバークするためのバッグを担いで、レギュラー北西壁のピッチシット(VI 5.9 C1)を登っていた。
を登り、Big Sandy Ledgeでビバークするためのバッグを運んでいた。
Sandy Ledge "でビバークするためのバッグを運んでいた。ピーターは、スーパートポに「5.9 polished」と書かれたクラックで、20フィートのリードフォールをした。
Supertopoのガイドブックには「5.9 polished fingers」と書かれていた。プロテクションが一枚切れてしまい
レッジに着地し、足首を痛めた。彼らはベースまでラップで移動し、911を呼んだ。
その夜、彼らはビバークし、翌日、ピーターはSARチームメンバーの助けを借りて、メインのハイキングコースまで登った。
ハーフドームの主要な登山道までハイキングしました。そこからはNPSが
は、足首の捻挫のため、馬で移動することを許可した。


分析
ピーターは、レッジを避けるために必要な難易度とプロテクションの量を見誤った、と言った。
彼は自分を5.13のクライマーと評価しているが、彼は5.9のセクションで落ちた。
これは、クライミングの評価は主観的なものであり、ヨセミテのクラッククライミングは特殊な技術であることを思い知らされる良い機会である。(出典:NPSレンジャー、ジョン・ディル)

20フィートは6.1mです。

■ 世界中、ちゃんと教わっていない男子はみんな同じでは?

というのがわたしの感想です。

日本でもしょっちゅうこのようなことが起こっていますが、米国では冊子になっており、日本では、事故が起きても、事故報告すらされない、ということで、日本のクライミング界は、世界に遅れています。

2023/05/06

【黒田論文シリーズ】 ”行動プロテクション” を専門用語に

■ 文字起こししました

黒田論文からの引用です。赤字は当方追加。

 ーーーーーーーーーーー

まず, 落ちてはいけないところでは絶対に, 落ちないのが基本である。 (もちろん、どんな所でも落ちてはいけないのだが・・・。) 

まず、その落ちてはいけない場所を見抜けないと,山岳地域でクライミングをする事は出来
ない。 ←落ちていけないところでロープを出さないことが武勇伝になっている

クラッグクライミングのエリアで、一本目のボルトで平気にハングドックしているような方
を良く見かけるが, その様な方はもう少し考えることが必要である。 ← 1本目からハングドッグは、インドア・クライミング出身クライマーには、かなり普通のことです。だれもそれが危険な行為とは思っていない。30年登った人でもフリーしかしない人はそうです。

行動的プロテクションをもっと考えなければいけない。 

もちろん, クライミング能力をあげる必要もある。 落ちない事以上のプロテクションは存在しない。 ← 落ちないから、ビレイヤーは誰でもいいというクライマーが、NGビレイのビレイヤー(先輩は落ちないからロープはもっているだけでいい&墜落をキャッチした経験のない往年クライマー)を激増させる結果にもなっている

5.13 を登る者なら、間違ってもVIでは落ちない。 アルパインクライマーは, 5.11で十分だったのはもう15年前の話だ。← 現代のアルパインクライマーに必要な力は、40kgの歩荷力と5.12がRPレベルではなく、普通にスイスイと登れるレベルの登攀力です。

ーーーーーーーーーーーーー 

■ 核心はランナウト

会の先輩に「このルートの核心はランナウト」と言われたら、

 落ちてはいけない

=行動プロテクションしか身を守るすべはない、という意味ですよ。 

https://stps2snwmt.blogspot.com/2014/05/blog-post_27.html