2017/08/26
2017/08/23
2017/08/14
ラオスのクライミング
ノックエア |
日本語のラオスのクライミング記事
GCH
https://allnevery.blogspot.com/search/label/GCH
ラオスに一緒に行ってもいいよ、とおっしゃってくださる方もちらほら、いらっしゃいますので、どんな様子であるのか、ちょっとレポートしてみたいと思います。
■ ラオスってどんなとこ?
去年ラオスでのクライミングに勧誘を受けたとき、
「ラオス?どんなところか想像もつかないので、行きたいのか行きたくないのか、それすら分かりません」
と私は答えました。おおよそ、誰もが同じようなところかなと…(笑)。
■ 牧歌的
ラオスは経済的地位では最貧国に入ります。かつて中国でバンバン作っていたような工場をラオスに作ろうと世界の資本家は狙っているような国…戦後間もなく、まだ経済成長をする以前の日本みたいな、まだ人々が金品に心を奪われていない場所です(笑)
岩場の近くに、グリーンクライマーズホームという海の家クライマーバージョンのような施設があり、宿泊と食事をそこが提供してくれ、岩場は徒歩30秒の場所から、30分程度の岩場まで様々です。グリーンクライマーズホームが開拓しているのです。
岩場は、使役動物として、あるいは家畜として現役!の、牛さんやヤギさんが、草をはみにやってくるような、のんびりとした場所です。
牛がやってくるなんて、イマドキの日本では信じられませんが、牛の方もわきまえているようで、クライマーたちのそばまで来ることはありませんが、そこかしこに、でっかい牛の糞が。
ヤギさんは、もうちょっと気軽なようで、人間にだいぶ近づいてきます。携帯とにらめっこしていると寄ってきます。
携帯電波は入らない。一番近い町ターケークに行っても、コンビニの一つもなく、街で一番大きなホテルでお茶するか、提携のマッサージ屋さんでマッサージを受けるのが唯一の娯楽…というような世界です。もちろん、マクドもスタバも無ければ、TVもありません。
■ グリーンクライマーズホーム
そのような環境にコテージがいくつか…グリーンクライマーズホームです。略してGCH。
GCHはドイツ人のクライマーが開拓したクライマーの家であるので、ゲストも、ドイツ語圏の人が多数です。
ラオス人はスタッフのみ。クライマーはいません。
映画で見たベトナム兵が収容されている野戦病院を思わせる、高床式の建物に、ふにゃふにゃのベッドに蚊帳が張られています。バックパッキングに慣れている人は良いでしょうが、日本式のプライバシーを要求する旅館タイプの人にはつらいかも?ドーミトリーは、男女混合で、男性も女性も同じ部屋に寝るのです。でも、西洋社会では、ちゃんと個人間の距離がいい具合に離されていますし、暗くなってしまえば、誰が寝ていても同じです。ただ、掘立小屋というような小屋なので、音が筒抜けで、大いびきなどの害?があるのは、日本の山小屋と同じです。
食事は、中央にある、食事棟で呈され、朝・昼・晩、3食、夕食は6時から、と時間が決まっています。時間外はスナック類や飲み物を食べることができます。ビールもありますが、コーヒーは、ラオコーヒーと言われるコーヒーは、まるで麦茶でした…うーん、コーヒーは持って行くのがいいかも?
清潔なトイレとシャワーもありますが、シャワーの水の出具合は、日本みたいにはいきません。
基本的には、日本式というより、西洋式の、西洋社会です。
■ 岩場の質
岩場の質ですが、石灰岩で、クライミングジムで登り慣れた人に、最適、というような、スポーツクライミングの岩場です。
1課題40mもある長い課題もあり、お腹一杯登れます。80mのロープは貸し出しがあります。
支点が近く、とても安全に配慮されていて、一ピン目が遠くて怖い日本の岩場とは雲泥の差です。私はこの経験で、日本の岩場が特殊だと言うことを学びました。
例えば、5.8というようなグレードだと、日本の岩場では、5.12くらいを登る人が開拓しているので、その人にとってはやさしく、支点の距離がとても遠い。
しかし、ラオスでは、5.8の人にとってちょうど良い距離に配慮されています。
また、日本では不可能な、グレードピラミッド…つまり、同じグレードの課題をたくさん登って経験値をあげてから、次のグレードに移行する、というような成長論ですが、正論として、クライミング界には広まっていますが、日本でやるのはムリ!って感じだそうです。たしかに5.9を取貯めたい!と思っても、その5.9の課題の数が限られている…
とスムーズに無理なく、グレードを上げるのが難しくなります。
その点、ラオスなら、もうお腹いっぱいってくらい5.9があります。というわけで、駆け出しのクライマーにもおススメの岩場。
もちろん、前傾壁大好きの、腕っぷしに自信があるクライマーなら、なおさらおすすめ。
せっかく人工壁で日ごろ練習しているのですから、実践しない手はありません(笑)。
■ 団体に向かない
日本の岩場では、ハイシーズンになると、山岳会の団体様登山が頻繁に見受けられ、岩場を独占したりして、なんとなく、見苦しいものです…。なぜかな?と考えると、団体であることに気が大きくなって、マナー違反ということがあるのではないかなぁと。
登りたい人がいるのに、ずっと独占して譲らない、というのは良くある苦情…。
アイスでも、ルートを独占するために、ビレイエリアにまで、コーヒーカップを広げていた某登山学校がありました。ロープがコチコチに凍り付いていて、ちょっと危険で、アイス専用のロープでないことに、リスク認知の甘さを感じたりしましたが…。団体でいると、そういう細かな点にも、なんとなく、配慮が行き届かなくなるような気がします。
ラオスに一緒に行ってもいいよ、とおっしゃってくださる方もちらほら、いらっしゃいますので、どんな様子であるのか、ちょっとレポートしてみたいと思います。
■ ラオスってどんなとこ?
去年ラオスでのクライミングに勧誘を受けたとき、
「ラオス?どんなところか想像もつかないので、行きたいのか行きたくないのか、それすら分かりません」
と私は答えました。おおよそ、誰もが同じようなところかなと…(笑)。
■ 牧歌的
ラオスは経済的地位では最貧国に入ります。かつて中国でバンバン作っていたような工場をラオスに作ろうと世界の資本家は狙っているような国…戦後間もなく、まだ経済成長をする以前の日本みたいな、まだ人々が金品に心を奪われていない場所です(笑)
バンコクからナコンパノムへ移動 |
岩場は、使役動物として、あるいは家畜として現役!の、牛さんやヤギさんが、草をはみにやってくるような、のんびりとした場所です。
牛がやってくるなんて、イマドキの日本では信じられませんが、牛の方もわきまえているようで、クライマーたちのそばまで来ることはありませんが、そこかしこに、でっかい牛の糞が。
ヤギさんは、もうちょっと気軽なようで、人間にだいぶ近づいてきます。携帯とにらめっこしていると寄ってきます。
携帯電波は入らない。一番近い町ターケークに行っても、コンビニの一つもなく、街で一番大きなホテルでお茶するか、提携のマッサージ屋さんでマッサージを受けるのが唯一の娯楽…というような世界です。もちろん、マクドもスタバも無ければ、TVもありません。
■ グリーンクライマーズホーム
そのような環境にコテージがいくつか…グリーンクライマーズホームです。略してGCH。
GCHはドイツ人のクライマーが開拓したクライマーの家であるので、ゲストも、ドイツ語圏の人が多数です。
ラオス人はスタッフのみ。クライマーはいません。
このようなベッドに寝ます |
食事は、中央にある、食事棟で呈され、朝・昼・晩、3食、夕食は6時から、と時間が決まっています。時間外はスナック類や飲み物を食べることができます。ビールもありますが、コーヒーは、ラオコーヒーと言われるコーヒーは、まるで麦茶でした…うーん、コーヒーは持って行くのがいいかも?
清潔なトイレとシャワーもありますが、シャワーの水の出具合は、日本みたいにはいきません。
基本的には、日本式というより、西洋式の、西洋社会です。
■ 岩場の質
岩場の質ですが、石灰岩で、クライミングジムで登り慣れた人に、最適、というような、スポーツクライミングの岩場です。
1課題40mもある長い課題もあり、お腹一杯登れます。80mのロープは貸し出しがあります。
支点が近く、とても安全に配慮されていて、一ピン目が遠くて怖い日本の岩場とは雲泥の差です。私はこの経験で、日本の岩場が特殊だと言うことを学びました。
例えば、5.8というようなグレードだと、日本の岩場では、5.12くらいを登る人が開拓しているので、その人にとってはやさしく、支点の距離がとても遠い。
しかし、ラオスでは、5.8の人にとってちょうど良い距離に配慮されています。
こんな岩場です |
とスムーズに無理なく、グレードを上げるのが難しくなります。
その点、ラオスなら、もうお腹いっぱいってくらい5.9があります。というわけで、駆け出しのクライマーにもおススメの岩場。
もちろん、前傾壁大好きの、腕っぷしに自信があるクライマーなら、なおさらおすすめ。
せっかく人工壁で日ごろ練習しているのですから、実践しない手はありません(笑)。
■ 団体に向かない
日本の岩場では、ハイシーズンになると、山岳会の団体様登山が頻繁に見受けられ、岩場を独占したりして、なんとなく、見苦しいものです…。なぜかな?と考えると、団体であることに気が大きくなって、マナー違反ということがあるのではないかなぁと。
登りたい人がいるのに、ずっと独占して譲らない、というのは良くある苦情…。
アイスでも、ルートを独占するために、ビレイエリアにまで、コーヒーカップを広げていた某登山学校がありました。ロープがコチコチに凍り付いていて、ちょっと危険で、アイス専用のロープでないことに、リスク認知の甘さを感じたりしましたが…。団体でいると、そういう細かな点にも、なんとなく、配慮が行き届かなくなるような気がします。
終了点の説明 |
日本人ではありませんが、韓国のメンバーが日本の山岳会の団体クライミングをほうふつとさせる様子で、クライミングに来ており、本来2名一室のコテージに、団体で宿泊、ちょっと西洋社会的には、なじまないな、と言う感じでした。2名一室でベッド一台ということは、基本的にカップルの宿泊を想定している、ということなのです。コテージってのは。
来ているクライマーたちの多くは、一人旅の若者たちでした。ヒマラヤトレッキングと組み合わせたワールドツアーの人々もチラホラ…。理由は近いから。
夕飯時に皆が集まる食堂では、次に行くべき岩場の情報交換が始まるのです。
そんな環境ですので、パートナーと言うものはすぐに見つかります。
■初心者講習もあります
この岩場は、初心者講習もあり、日本でクライミングをしたことがなく、単純にラオスに旅して、現地ツアーで見つけた、というような全くの初心者でも登攀が可能です。
なにしろ、登攀に必要なギアは、すべて貸し出しがあります。ビレイの講習を受けることもでき、リード講習もあります。
トポは、GCHで販売されており、わざわざ日本から取り寄せるほどのものではありません。
■初心者講習もあります
この岩場は、初心者講習もあり、日本でクライミングをしたことがなく、単純にラオスに旅して、現地ツアーで見つけた、というような全くの初心者でも登攀が可能です。
なにしろ、登攀に必要なギアは、すべて貸し出しがあります。ビレイの講習を受けることもでき、リード講習もあります。
トポは、GCHで販売されており、わざわざ日本から取り寄せるほどのものではありません。
お食事は美味しいです! |
とまぁ、このような環境だったので、私は、2週間の後半は、トニーとリディアと登りました。
トニーと登ったのは本当に良き経験でした。彼は、私を励まし、元気づけ、私自身が登れないと思っていた、どっかぶりの課題を登らせてしまいました。私に必要だったのは、”励まし”だったのです。
日本の岩場では、なぜか誰も励ましてくれませんよね…(笑)。
トニーより高いグレードが登れたのは、スイスから来たリディア、女の子です。普段はジムで登っているそうで、彼女も一人旅でした。彼女が3人の中では一番登れたので、いつもトップバッターでした。彼女はヨガのインストラクターの資格を取ったばかりで、話が合いました。
シンガポールから来たチェンは、5.13を登れるクライマーで非常に安定していたので、みんなから引っ張りだこで、あそこを登ってくれ、ここを登ってくれ、と、みなから頼まれて大変そうでした(笑)。
もし、あなたがチェンのように登れるクライマーなら、パートナーに心配は一切ありません。みなが登りたがる人気者だからです。
私にも登ってくれます。大体、しばらく一緒にいると、岩場のほとんどの人が知り合いで、誰かがリードした後のロープに、私も登りたいと言えば、トップロープで登らせてくれます。もちろん、自分のロープもどこかよその課題に垂らしておいて、登りたい人はどうぞ、と言う訳です。
そう言う訳なので、クイックドローはちゃんと印をつけておかないと、回収で混乱することがあります。支点の間がえらく近いので、たくさんのドローが必要です。
■ シーズン
雨季以外がシーズンですが、お正月、年末年始は混みそうです。1月は日本のクライマーが多いような?
■ 費用
経済格差が大きいため、10日、3食で宿泊費用をまとめて、235ドルでした。あとは前後の交通費とお土産代がくらいが必要です。
全体的に15日間で9万円でおつりがくるくらいでした。ラオスは15日までなら、ビザ不要です。ターケークは国境の町で、一度タイ側に出国してしまえば、日本でビザを取る必要はないそうです。アライバルビザと言うのを取ってしまえば、もっと簡単みたいですね。
■ 持ち物
携帯電話は入りません。ラオスのSIMカードがGCHで販売されています。
あとは、虫除けのスプレーも、クライマー皆がおんなじのを持っていて受けます。
ロープは、70か少なくとも60が必要。日本から持って行く方が良いです。
後はぬんちゃくが1パーティにつき20本ほど必要です。カム類はクラックではないので不要。
食堂の様子 |
向うのお釈迦様 |
町です カフェでネットサーフィン |
向うのお地蔵様? |
岩場は標高はあまりない、岩が地面からニョキと生えています |
こんな岩を登るんですが |
マンゴーライス |
ケーブマン、トニー |
食事棟の建物 |
フランス人のマシューとシンガポール人のチェン |
美味しくないコーヒー にトホホ |
わきあいあいと登る |
これは私です・・・ |
おみやげ スナック類 |
日本に帰ったら、いきなりコレ・・・ 環境、違い過ぎ!! |
費用概算
http://allnevery.blogspot.jp/2016/11/blog-post_24.html
2017/08/13
限られたパイ幻想
■ 教える?教えない?
今日もちょっくら、エクササイズで、近所のジムに行ってきました。腕をイジメておかなくては!
今日は、なんだか、ちょっと嫌なことがありました。
一人で登っていたら、若い男子のグループの一人が、「これどうやったらいいんですか?」と聞いて来たのです。
それで、「二手目が取れたら、あとは簡単だったよ」とあまり教えているとは、言えないような返事をしたのですが…
「うちのジムは教えない方針なんです!教えないでください」
「ジムのムードを壊さないで」
と店の人がすごい剣幕で文句を言ってきて、ムードが大幅ダウン。
ムードを壊しているのは、ジムの人のほうでした。
最初から喧嘩越しでしたしね~
「こんにちわ~ お天気いいですね~」 ⇒ ガン無視 & ラジオのボリュームを上げる
「課題のシート、切れていますよ」 ⇒ 「毎回あげなくてはいけないんですか?」
普通、課題シートが切れていたら、「ホントですね~教えてくれてありがとうございます」ってのがノーマルな対応でしょう。
■ 上手な人がそうでない人に教えるのは普通
私は前のホームジムでのピラニアでも、私が登れないのを登れる人が、登って見せてくれる、教えくれるというのは、ごく普通のことでした。そうやって成長してきたのです。
クライミングジムは、そうでなくても、内輪のノリで固まっている人が多く、慣れていない人には、いや~な空気が流れています。疎外感というのですかね。
で、友達ができる、というのがジムでは一般に大事なことです。大体同じくらい登れる友達がいると、居心地がよくなります。
私は、どちらかというと、元々、できたら一人になりたいタイプで、誰もいない人工壁で登っていたくらいで、黙々と登るタイプではありますが…、それでも、できない課題で、原因を教えてもらえると、すごくうれしいです。
登れる人が登れない人に分かる範囲で教え合うのは、何も問題ないと思いますが。
もちろん、自分で考える、というのは大事です。
でも、世の中、クライミングの天才ばかりではないので、考えるきっかけ、は、誰にだって必要です。
大体が一見さんばかりで、定着率が悪いのが、ジムの悩みですが、それは、その楽しさが一発では分かりづらい、という点にあります。
■ ジムブームで客の奪いなのかなぁ?
このジムブームの中、限られたパイの奪い合いと感じているジムなのかもしれないなぁと思いました。
知識や幸福、登る喜びというのは、分かち合えば余り、奪い合えば足りなくなるもの…
■ マーケティングマイオーピア
今の日本では ”限られたパイ幻想”も根強いです。
しかし、私が見た中では、そういう意識で商売をしている人たちは、売れなくなって行っていました…
パイは限られていない、
と思うのは、限られていると感じるのは、視野が狭いからではないかと…。
マーケティングの世界では、マーケティングマイオピア(マーケティング的短視眼)という名の戦略上の誤謬として有名です。
例えば、飛行機が台頭した時、列車は誰も乗らなくなると危機感を募らせるのは、マーケティングマイオピアです。
サービスの本質を「客を運ぶ」ことと捉えずに、「旅」など、視野を広げるのが大事ということが、マーケティングのクラスでは定石として教えられています。
今日もちょっくら、エクササイズで、近所のジムに行ってきました。腕をイジメておかなくては!
今日は、なんだか、ちょっと嫌なことがありました。
一人で登っていたら、若い男子のグループの一人が、「これどうやったらいいんですか?」と聞いて来たのです。
それで、「二手目が取れたら、あとは簡単だったよ」とあまり教えているとは、言えないような返事をしたのですが…
「うちのジムは教えない方針なんです!教えないでください」
「ジムのムードを壊さないで」
と店の人がすごい剣幕で文句を言ってきて、ムードが大幅ダウン。
ムードを壊しているのは、ジムの人のほうでした。
最初から喧嘩越しでしたしね~
「こんにちわ~ お天気いいですね~」 ⇒ ガン無視 & ラジオのボリュームを上げる
「課題のシート、切れていますよ」 ⇒ 「毎回あげなくてはいけないんですか?」
普通、課題シートが切れていたら、「ホントですね~教えてくれてありがとうございます」ってのがノーマルな対応でしょう。
■ 上手な人がそうでない人に教えるのは普通
私は前のホームジムでのピラニアでも、私が登れないのを登れる人が、登って見せてくれる、教えくれるというのは、ごく普通のことでした。そうやって成長してきたのです。
クライミングジムは、そうでなくても、内輪のノリで固まっている人が多く、慣れていない人には、いや~な空気が流れています。疎外感というのですかね。
で、友達ができる、というのがジムでは一般に大事なことです。大体同じくらい登れる友達がいると、居心地がよくなります。
私は、どちらかというと、元々、できたら一人になりたいタイプで、誰もいない人工壁で登っていたくらいで、黙々と登るタイプではありますが…、それでも、できない課題で、原因を教えてもらえると、すごくうれしいです。
登れる人が登れない人に分かる範囲で教え合うのは、何も問題ないと思いますが。
もちろん、自分で考える、というのは大事です。
でも、世の中、クライミングの天才ばかりではないので、考えるきっかけ、は、誰にだって必要です。
大体が一見さんばかりで、定着率が悪いのが、ジムの悩みですが、それは、その楽しさが一発では分かりづらい、という点にあります。
■ ジムブームで客の奪いなのかなぁ?
このジムブームの中、限られたパイの奪い合いと感じているジムなのかもしれないなぁと思いました。
知識や幸福、登る喜びというのは、分かち合えば余り、奪い合えば足りなくなるもの…
■ マーケティングマイオーピア
今の日本では ”限られたパイ幻想”も根強いです。
しかし、私が見た中では、そういう意識で商売をしている人たちは、売れなくなって行っていました…
パイは限られていない、
と思うのは、限られていると感じるのは、視野が狭いからではないかと…。
マーケティングの世界では、マーケティングマイオピア(マーケティング的短視眼)という名の戦略上の誤謬として有名です。
例えば、飛行機が台頭した時、列車は誰も乗らなくなると危機感を募らせるのは、マーケティングマイオピアです。
サービスの本質を「客を運ぶ」ことと捉えずに、「旅」など、視野を広げるのが大事ということが、マーケティングのクラスでは定石として教えられています。
2017/08/12
男子は難しい
今日は土曜日=マイソールはお休みの日…ちょっと残念。
去年の今頃のことを考える。小川山でテント泊していたんだが…。ちょっとした事件があった。パートナーのことだ。
私は、山では、ホントに男性と女性では危険の認知力が違うと思う。おそらく、女性は子供を守ると言う本能を与えられているので、危険認知が、男性の数倍早い。
Kさんという講習生の同期がいた。一緒にアイスしたりして楽しく登っていたんだが、無雪期になって沢シーズンに入ると…出てきた行くところリストは、ものすごい難しい沢山行ばかり…。
当時の沢の師匠に見せると、初心者が行くには危険極まりないところばかりだそうだった…。ので、それを彼にフィードバックすると怒ってしまったのだ。ので、彼とは山に行かないことになった。
山をまだ良く知らない男性山ヤとのパートナーシップの解消は、こういうケースが多い。
皆、行きたいところが、”いきなり高度”すぎる。”段階を踏んだ成長”ということを全然理解していない。
それで、私の方から
「無理強いされて死ぬくらいならパートナー解消」
となってしまう。Kさんの時も、この事例で、私は沢の師匠になってくれる人を見つけていたし、二人で門下に下ろう(笑)と思っていたのだが、彼は、師匠に付くなど、男の沽券にでもかかわるとでも思っていたのか、沢登りに師匠が必要とは、予想だにしていないのだった…
で、けんか別れしたのだった。私が見つけた人は、素晴らしすぎる沢経験が豊富な師匠だったからだ。彼にはその価値がワカラナイのだった…。
テント泊では、その喧嘩の事情を誤解した人が、私がKさんと登らなくなったことについて、否定的なことを言ったのだった。事情をよく知りもしないで。
■ 男子は難しい
男子というのは、ホントに山にたいして自信が一杯過ぎて、難しいです。
大学生のO君も同じでした。 初級のアイスのルートにセカンドで彼を連れだしてしまった後で、「懸垂下降したことありません」。
懸垂下降と言うのは、アルパインでは最初に習う技です。ないとどこへも行けない。
ですから、したことがないということは、まったくのゼロ初心者、と言う意味です。敗退ができない人は、どのようなルートにも行くことが許されないのですから…。
ですから、この時のこのセリフで、私は、ハッとすべてを理解し、このルートのあとは、人工壁に連れて行き、バックアップがついた超安全モードの初心者向け、懸垂下降から、支点の作り方、セカンドの確保のセット、つるべ、基本的なムーブまで、色々教えたのでした…。これらはすべて私が有料で学んだことです。
さらに岩場もデビューしてもらわないと、ルートはないので、岩場デビューまで、先輩に頼み込んで、面倒を見たのです。山岳会も知人や友人のつてで彼の年齢にあっていそうなところを探し、一緒に例会に行き、片方は私自身入会したくらいです。自分の近所の会に入らないと、週2半年で、ビレイを習得するようなプロセスに入れないからです。
アイゼントレのための岩トレもしてあげました。自分には必要ないけれど、後輩を安全に山に連れて行くためには、先輩の義務みたいなものです。
それでも、やっぱり、彼はビレイを習得してこなかったのです…。知り合って1年が過ぎ、彼にはリード壁での技術習得が必要だと言ってあったのに、彼のビレイを見ると、去年のままでした。
ビレイと言うのは、山へ対する意識が分かります。ただ持っているだけでいいという教わり方をしてしまった人など悲劇です。山はそんな甘いものではないのです…ここで甘く育ってしまうと、一事が万事となりかねない。
外のアイスからビレイを入門するのは、初心者に誤解を与える非常に大きなリスクで、アイスではだらりんビレイがだいぶ許容されています。落氷があるからです。しかも、アイスで通常リードするのは、絶対に落ちないベテランと決まっています。なぜなら、それだけ墜落が許されないからです。なので、結果としては、ビレイは形骸化します。つまり、落ちないから誰でもいいし、だらりんだろうがなんだろうが、クライマーとしてはリスクは変わらないので気にせず登る、ということになります。
しかし、初心者は、それがアイスだけの、またベテランがリードするときだけの特別な事情とは、まだ分かっていないので…そのようなビレイを常用するようになると、非常に危険です。フリーでは全く許されないビレイ、人工壁だと完全にアウト、と言うようなビレイをします。
私はパートナーは欲しいですがビレイができないような人は、さすがに無理。どのようなクライマーでもビレイが確実なビレイヤーを求めるのは贅沢ではなく、ただの必要最低限です。
男子には、誰か大人の男性が、きっちり山ヤになるにはどういう責任が附随するのか、教えてくれないとダメです。
じゃないと、ただロープ持っているだけで、俺ってイケてる~って思っちゃうのです。
なにしろ、アイスクライミングや岩登りは、周囲の人間には全く理解されておらず、ギアを持っているだけで、鼻高々になれる活動だからです…
一般に、山登り自体が、全体的にそんな面があります。ギアが特殊なので、特殊な感じを漂わせています。平たく言えば、知らない人からみたら、なんか凄そう…
ですから、余計に、謙虚な姿勢で臨む必要があると思います…。
■ 過去の経験から学んだこと
私はこれらの経験から何を学んだのでしょうか?
1)事情を知りもしないのに 予断で判断するのは失礼だということ
私はKさんとのことを一方的に悪人扱いされ、嫌な思いをしました。Kさんと一緒に登れないのは私だけではなく、たとえ男性でも初心者だったら無理です。命がいくつあっても、足りないことになってしまいます。自分で自分の命を守るのは自己責任なので、Kさんと登っていないのは、私は正しく自己責任を取ったということになります。
2)ビレイくらい確実な人をパートナーに欲しいと思っていること
私はビレイが良く何度も墜落を止めている経験がすでにあるなので、私自身にも、私の墜落を止めてくれると信頼できる人をパートナーに欲しいと思っています。それくらいは最低限の条件で。
3)ビレイヤーを育てるのは、男性は男性同士で
女性に対しては男性は甘えが出るので、ダメなのではないかと。言って聞かせて分からない場合、対処法がなくなります。
4)ビレイヤー育ては、最初が肝心
ビレイを習得すると言う面で、落ちることがないアイスクライミングでビレイデビューすると言うのは、最悪の選択肢です。
やはり墜落が当然のように繰り返される人工壁でバンバン落ちるのをバンバン止めるというのが大事なことのように思います。
そうでないと確保器の屈曲が要だということがワカラナイ。
5)手放す
言って聞かせても分からない人だったら、いくら自分が一杯自分の時間を使って育てた人でも、執着を手放して、あきらめる必要があります…
手放すということを学ぶ良い機会なのだ、ということなのでしょう。
6)要らないプレゼントはあげない
O君がそもそも、ビレイを習得したがっていたか?というと… もしかしたら、違ったのかもしれません。
そうなると、私が先輩を引っ張り出して岩トレしたり、色々した努力は彼にとっては、あまり、あり難いことではなかったかもしれません。事実、お礼を言われたことがなかったような???
ということは、擦れ違いのプレゼントということです。
すれ違いのプレゼントは悲しい… 相手が頼んできたときだけ、プレゼントをあげる、ということが大事なこと、
特にこの辺は女性と男性では話が違います。
女性は、相手のニーズを察して、相手が言葉にする前に差し出すことを思いやりのある態度と思います。
男性はそうではなく、自分が頼んだことでない限り、やってもらった、とは思いません。
以上が、これらパートナー候補者2名から、経験から、学んだことです。
去年の今頃のことを考える。小川山でテント泊していたんだが…。ちょっとした事件があった。パートナーのことだ。
私は、山では、ホントに男性と女性では危険の認知力が違うと思う。おそらく、女性は子供を守ると言う本能を与えられているので、危険認知が、男性の数倍早い。
Kさんという講習生の同期がいた。一緒にアイスしたりして楽しく登っていたんだが、無雪期になって沢シーズンに入ると…出てきた行くところリストは、ものすごい難しい沢山行ばかり…。
当時の沢の師匠に見せると、初心者が行くには危険極まりないところばかりだそうだった…。ので、それを彼にフィードバックすると怒ってしまったのだ。ので、彼とは山に行かないことになった。
山をまだ良く知らない男性山ヤとのパートナーシップの解消は、こういうケースが多い。
皆、行きたいところが、”いきなり高度”すぎる。”段階を踏んだ成長”ということを全然理解していない。
それで、私の方から
「無理強いされて死ぬくらいならパートナー解消」
となってしまう。Kさんの時も、この事例で、私は沢の師匠になってくれる人を見つけていたし、二人で門下に下ろう(笑)と思っていたのだが、彼は、師匠に付くなど、男の沽券にでもかかわるとでも思っていたのか、沢登りに師匠が必要とは、予想だにしていないのだった…
で、けんか別れしたのだった。私が見つけた人は、素晴らしすぎる沢経験が豊富な師匠だったからだ。彼にはその価値がワカラナイのだった…。
テント泊では、その喧嘩の事情を誤解した人が、私がKさんと登らなくなったことについて、否定的なことを言ったのだった。事情をよく知りもしないで。
■ 男子は難しい
男子というのは、ホントに山にたいして自信が一杯過ぎて、難しいです。
大学生のO君も同じでした。 初級のアイスのルートにセカンドで彼を連れだしてしまった後で、「懸垂下降したことありません」。
懸垂下降と言うのは、アルパインでは最初に習う技です。ないとどこへも行けない。
ですから、したことがないということは、まったくのゼロ初心者、と言う意味です。敗退ができない人は、どのようなルートにも行くことが許されないのですから…。
ですから、この時のこのセリフで、私は、ハッとすべてを理解し、このルートのあとは、人工壁に連れて行き、バックアップがついた超安全モードの初心者向け、懸垂下降から、支点の作り方、セカンドの確保のセット、つるべ、基本的なムーブまで、色々教えたのでした…。これらはすべて私が有料で学んだことです。
さらに岩場もデビューしてもらわないと、ルートはないので、岩場デビューまで、先輩に頼み込んで、面倒を見たのです。山岳会も知人や友人のつてで彼の年齢にあっていそうなところを探し、一緒に例会に行き、片方は私自身入会したくらいです。自分の近所の会に入らないと、週2半年で、ビレイを習得するようなプロセスに入れないからです。
アイゼントレのための岩トレもしてあげました。自分には必要ないけれど、後輩を安全に山に連れて行くためには、先輩の義務みたいなものです。
それでも、やっぱり、彼はビレイを習得してこなかったのです…。知り合って1年が過ぎ、彼にはリード壁での技術習得が必要だと言ってあったのに、彼のビレイを見ると、去年のままでした。
ビレイと言うのは、山へ対する意識が分かります。ただ持っているだけでいいという教わり方をしてしまった人など悲劇です。山はそんな甘いものではないのです…ここで甘く育ってしまうと、一事が万事となりかねない。
外のアイスからビレイを入門するのは、初心者に誤解を与える非常に大きなリスクで、アイスではだらりんビレイがだいぶ許容されています。落氷があるからです。しかも、アイスで通常リードするのは、絶対に落ちないベテランと決まっています。なぜなら、それだけ墜落が許されないからです。なので、結果としては、ビレイは形骸化します。つまり、落ちないから誰でもいいし、だらりんだろうがなんだろうが、クライマーとしてはリスクは変わらないので気にせず登る、ということになります。
しかし、初心者は、それがアイスだけの、またベテランがリードするときだけの特別な事情とは、まだ分かっていないので…そのようなビレイを常用するようになると、非常に危険です。フリーでは全く許されないビレイ、人工壁だと完全にアウト、と言うようなビレイをします。
私はパートナーは欲しいですがビレイができないような人は、さすがに無理。どのようなクライマーでもビレイが確実なビレイヤーを求めるのは贅沢ではなく、ただの必要最低限です。
男子には、誰か大人の男性が、きっちり山ヤになるにはどういう責任が附随するのか、教えてくれないとダメです。
じゃないと、ただロープ持っているだけで、俺ってイケてる~って思っちゃうのです。
なにしろ、アイスクライミングや岩登りは、周囲の人間には全く理解されておらず、ギアを持っているだけで、鼻高々になれる活動だからです…
一般に、山登り自体が、全体的にそんな面があります。ギアが特殊なので、特殊な感じを漂わせています。平たく言えば、知らない人からみたら、なんか凄そう…
ですから、余計に、謙虚な姿勢で臨む必要があると思います…。
■ 過去の経験から学んだこと
私はこれらの経験から何を学んだのでしょうか?
1)事情を知りもしないのに 予断で判断するのは失礼だということ
私はKさんとのことを一方的に悪人扱いされ、嫌な思いをしました。Kさんと一緒に登れないのは私だけではなく、たとえ男性でも初心者だったら無理です。命がいくつあっても、足りないことになってしまいます。自分で自分の命を守るのは自己責任なので、Kさんと登っていないのは、私は正しく自己責任を取ったということになります。
2)ビレイくらい確実な人をパートナーに欲しいと思っていること
私はビレイが良く何度も墜落を止めている経験がすでにあるなので、私自身にも、私の墜落を止めてくれると信頼できる人をパートナーに欲しいと思っています。それくらいは最低限の条件で。
3)ビレイヤーを育てるのは、男性は男性同士で
女性に対しては男性は甘えが出るので、ダメなのではないかと。言って聞かせて分からない場合、対処法がなくなります。
4)ビレイヤー育ては、最初が肝心
ビレイを習得すると言う面で、落ちることがないアイスクライミングでビレイデビューすると言うのは、最悪の選択肢です。
やはり墜落が当然のように繰り返される人工壁でバンバン落ちるのをバンバン止めるというのが大事なことのように思います。
そうでないと確保器の屈曲が要だということがワカラナイ。
5)手放す
言って聞かせても分からない人だったら、いくら自分が一杯自分の時間を使って育てた人でも、執着を手放して、あきらめる必要があります…
手放すということを学ぶ良い機会なのだ、ということなのでしょう。
6)要らないプレゼントはあげない
O君がそもそも、ビレイを習得したがっていたか?というと… もしかしたら、違ったのかもしれません。
そうなると、私が先輩を引っ張り出して岩トレしたり、色々した努力は彼にとっては、あまり、あり難いことではなかったかもしれません。事実、お礼を言われたことがなかったような???
ということは、擦れ違いのプレゼントということです。
すれ違いのプレゼントは悲しい… 相手が頼んできたときだけ、プレゼントをあげる、ということが大事なこと、
特にこの辺は女性と男性では話が違います。
女性は、相手のニーズを察して、相手が言葉にする前に差し出すことを思いやりのある態度と思います。
男性はそうではなく、自分が頼んだことでない限り、やってもらった、とは思いません。
以上が、これらパートナー候補者2名から、経験から、学んだことです。
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