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2019/10/18

台湾の勉強

■ 勉強しやすかった台湾

私は台湾は、去年1度、登攀で訪れただけで、まったく意中になかった場所でした。まったく無知でした。

イメージは、中国とアメリカの板挟みで大変な国、というもの。

この見方は私の台湾観が、無意識にアメリカ的だったみたいです。一般の人は多くは、台湾のことを中国の一部、と認識しているそうです。

まったく歴史的にも中国だったことはないのに、中国が日本に台湾あげる、ということになり、いきなり日本統治になって、台湾も驚いたのでしょう。その統治の中身が、近代化だったことで、台湾の人が日本に良い印象を持ってくれ、言葉の面はたとえ、強いられて学んだことであったとしても、精神面で良き教えを与えてくれたと感じてくれている人が多いみたいでした。

台湾と日本…古き良き日本精神でつながり、日本人でも台湾生まれの人は台湾を第二の故郷と思っているそうです。湾生というそうです。

■ アメリカ人と中国人は傲慢さが似ている

台湾の本によると、中国は大国、という意識があり、中国からすると、台湾のことは、島流しの国、と思っているそうです…

ところがその台湾のほうが経済的に発展しているので、中国からすると、現時点の状況的に、劣等感にさい悩まされるのらしい… でも、そんなこと言われても台湾も困りますよね。

台湾の課題は、主権国家としてのアイデンティティの確立、だそうです。台湾は多民族国家の国で、日本のような統一的なアイデンティティがないのだそうです。私は、日本人ですが、そのことに何の疑念がないのとは、対照的ですね。

国家アイデンティティの問題は、アフリカ系のアメリカ人の間でも大変な問題のようで、故郷がはっきりしている、自分が誰なのかはっきりしている、だけでも本当に世界的に見ればラッキーなことなのだと思います。

こないだ来てくれたクライマー君は、イギリス出身で、アメリカでエンジニアとなり、クライミングを覚えたそうでしたが、イギリスは経済的にあまり活況でないので、アメリカで働いたほうが高給取りになれるんだそうです。ふーむ。一番自分が高く売れる市場で売るというのは正解ではあると思いますが、若いだけに無防備に傲慢で、明らかに日本を属国と思っている風でした。

そういうのは、言動に表れます。英語礼賛主義というか、なんでもかんでも、英語で提供されて当然で、通訳は召使扱いされてしまいます。してもらって当然感というのでしょうか…。特権が権利化するというのが、傲慢さ、なのです。

同じような傲慢さが大国と言う自意識がある中国にはあるのだそうです。たしかに中国人とアメリカ人って似ているところあります。

■ 大陸と海洋性の死生観

日本統治下の台湾は近代化への道を一気にあゆみ、中国政府の汚職も少ない時代だったそうです。教育の面でも、日本の良さ、時間を守る、まじめ、など良い面を伝えられたそうです。

死生観がなるほどでした。日本人と台湾人は、死んだら仏さま、と思っているのですが、大陸の人は、死んでも憎しみを忘れない、そうです。海洋性の性格と、大陸性の性格の差、と言うことみたいです。

何十年も前のことを引きづる韓国人、ちっとも理解できないですもんね、日本人は。それは死生観の違い、大陸か、島か、の違いみたいです。

■ 読書

今後読んでみたいのは

小林よしのり 台湾
台湾気候
アジアの孤児

です。山では台湾は、沢が可能性が大きい場所です。

台湾の勉強と比較し、本との出会いもありますが、日韓関係の勉強のほうがしづらい…

でも、台湾と韓国、日本により近い、のは、韓国でしょう、というか、韓国が日本を目指してきたのでしょうが…

今の韓国は、日本、韓国、中国の区別がつかない西洋人にとっては、外国人として暮らしやすい国になっていると思います。あくまで西洋人から見た、自分たちに近いほうが上、という感性で比較すると、と言う意味ですが。韓国のほうが西洋化が進んでいます。

韓国は国の統制が日本よりきついので、何を残し、何を入れるか?ということに政府の介入が多く、早く実現するようで、それが国立公園の整備具合に表れているみたいです。白雲山荘の件では、この数年で事態がすっかり変わりました。

日本は日本的さ、というものをアメリカや西洋に売り渡してしまった気がするときがありますが、それでも、日本はとても日本的な面を残し、それはなかなか変えづらいみたいです。

日本的であることのマイナス面が出て、プラスが出ない、と言う場合もあるのですが。

■ 日本的であることのマイナス面

1)多様性への不寛容
2)普通、標準、平均、で、物事を計ろうとすること 
3)変化への対応の恐れ、
4)変化自体への先入観
5)男性中心社会
6)適応力の不足

日本的であることのプラス面
1)勤勉
2)時間やルールを守る
3)執着しない
4)簡素
5)情に厚い

よくもわるくも、みんな一緒、というのが、ありえない幻想なわけです、現実には同一人種であっても、色々と個人の中身は多様性があるわけで、それをまとめて数値に出した平均像は、99%の人にとって無意味な平均。それから外れていることで自尊心をなくす日本人は滑稽です。

山だと平均コースタイムの問題です。平均コースタイムなんて必要なく、必要なのは、距離、標高差、累積標高差、勾配、危険個所などの客観的データ。そっちを自分に当てはめて考えていれば、誰も劣等感なんて持たない。海外の山には標準コースタイムなんて書いてありません。

良い面は勤勉さですが、勤勉すぎて、なんで台風19号の時に山登りしようとしているんですかね(笑)?