■ ”ビデオトポ”
オンサイトを重視するフリークライミングのスタイルからすると、
登っている姿を見る=タブー
ところが、ビデオトポ、と言う言葉があるのですね。
岩のありかから、ホールドはどれを使うか?まで、動画、つまりYouTubeが発達しないと、
一人で岩場にたどり着くことも、正しいホールドで登ることもできない…
外ボルダーの世界。
クライミングしている動画を見る=トポ
だったんですね!
目からウロコ。
http://www6.plala.or.jp/hurahuranikki/video.htm
■ スタイルの違い
チッピング問題を語る動画でも出てきましたが…
外ボルダーにおけるスタイルの良しあしは、
マットの有無
のようです。初登スタイルの重視、となると室井さんの課題はマットなしで登るべきとされているようですが、そうなると登れる人、確実に少なくなりそうですね。
■ 各クライミングにおけるスタイル
アルパインクライミング、フリークライミング、
外ボルダー、
スポーツクライミング、
では、それぞれ重視していること(=価値観)が違うので、うかつにしていると、別のクライミングカテゴリーの人の価値観を侵略してしまいます。
例1)ボルダーでは、ビデオトポが普通。→ フリークライミングのクライマーのオンサイト重視という価値観を冒してしまう。
例2)フリークライマーがバンバン落ちるクライミングをする→アルパインクライマーの落ちてはならぬという価値観を冒してしまう
例3)アルパインクライミングでは当然のように許容されているランナウト→フリークライミング(特にショートのクラッギング)では、プロテクションは命を守るためにあるという価値観を冒してしまう
例4)フリークライミングでの”リードでの支点ビレイ禁止” → あるもので間に合わせて最大の安全を担保するべきだというアルパインクライミングの価値観を冒してしまう
例5)アルパインクライマーのPAS使用で2点以上から支点を取る冗長性の習慣 → フリークライミングにおいては1点の支点は中間支点=プロテクションとするのに十分な強度を通常持っているべきである、という価値観を冒している。
例6)スポーツクライミングの落ちるまで登る → アルパインクライミングの落ちてはいけないという価値観を冒す
他にも色々あるかもしれませんね。
こうしてみていると、重視する価値観がそれぞれのカテゴリーのクライミングで異なるということが理解されていないのが、コンフリクト、紛争の原因かもしれませんね。
■ 世代間断絶
一般に、アルパインクライマーは、年配の人が多く、
次に、フリークライマーは、40~50代が多く、
最後に、外ボルダラーは、30代以下が多いので、
それぞれのスタイルの違いを相互理解できていないことが、
世代間断絶
につながっているかもしれません。
当然かもしれませんが、リスクと登攀技術と言う面からみると…
アルパインクライマー 死のリスクあり 5.11程度
フリークライマー 死のリスクは著しく少ない 5.12以上
外ボルダラー 死のリスクはほとんどない 段以上
例外は、
です。