**ヘッドポイント(Headpoint)**とは、主にイギリスのトラッドクライミング文化で使われる用語で、
落ちたら危険なライン(グラウンドフォールや致命的落下のリスクが高いルート)を、事前にトップロープで徹底的に練習し、ムーブやプロテクション placement を完全に固めてから本番でリードするスタイルのことです。
ポイント
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落ちられないルートに対する安全配慮と成功率向上のための手法
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トップロープでムーブ確認・ギア配置の位置や順番を徹底チェック
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本番リードでは、落ちない前提で登る
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イギリスの「危険度評価(Eグレード)」が背景にある文化
似た概念との違い
| スタイル | 説明 |
|---|---|
| オンスイト | 情報なしで初見リード |
| フラッシュ | β(情報)あり、初見リード |
| レッドポイント | 練習後にリードで成功(ボルトルートの文脈が多い) |
| ヘッドポイント | 危険なトラッドルートでのレッドポイント |
背景文化
イギリスの伝統的クライミングにおいては
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「無謀なオンサイト崇拝」よりも
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生存と技術的熟達と倫理的美意識
が重視され、ヘッドポイントは「知的で慎重なアプローチ」と見なされることもあります。
ただし、一部では
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「真の冒険性が薄れる」
という批判もあり、価値観の議論が存在します。