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2025/11/02

【クライミングのスタイル】ヘッドポイント

 **ヘッドポイント(Headpoint)**とは、主にイギリスのトラッドクライミング文化で使われる用語で、

落ちたら危険なライン(グラウンドフォールや致命的落下のリスクが高いルート)を、事前にトップロープで徹底的に練習し、ムーブやプロテクション placement を完全に固めてから本番でリードするスタイルのことです。

ポイント

  • 落ちられないルートに対する安全配慮と成功率向上のための手法

  • トップロープでムーブ確認・ギア配置の位置や順番を徹底チェック

  • 本番リードでは、落ちない前提で登る

  • イギリスの「危険度評価(Eグレード)」が背景にある文化

似た概念との違い

スタイル 説明
オンスイト 情報なしで初見リード
フラッシュ β(情報)あり、初見リード
レッドポイント 練習後にリードで成功(ボルトルートの文脈が多い)
ヘッドポイント 危険なトラッドルートでのレッドポイント

背景文化

イギリスの伝統的クライミングにおいては

  • 「無謀なオンサイト崇拝」よりも

  • 生存と技術的熟達と倫理的美意識

が重視され、ヘッドポイントは「知的で慎重なアプローチ」と見なされることもあります。

ただし、一部では

  • 「真の冒険性が薄れる」
    という批判もあり、価値観の議論が存在します。

2025/05/01

私がハングドッグスタイルが嫌いなわけ

「焦りの中に立つこと」

クライミングをしていて、核心ムーブにさしかかると、焦りがくる。
どう動いたらいいか分からない。ムーブが見えない。

でも、そこであきらめて、すぐにロープにぶら下がってしまうと、
その「本当に必要なムーブ」は、最後までやってこない。

逆に、焦ったまま、わからないまま、
それでも核心に向かって、2回、3回と挑みつづけていると――

ふっと、どこからか知らないムーブが湧いてくる。
それは考えてひねり出した答えじゃない。
湧いてくる。まるで身体が、無意識が、
「こうだよ」と教えてくれるように。

これ、クライミングだけじゃない。
人生でも同じことが起きる。

焦りは混乱でも敗北でもなくて、
むしろ「核心に近づいた」というサインなんだ。

だから私は、焦りが来たら、こう思うようになった。
**「焦るな。今が核心だ」**と。

それはただのポジティブ思考じゃない。
私の身体が、18歳の頃からずっとそうやって生きてきて、
そしてクライミングで、それが本当だと証明されたから。

焦りの中に立ち続けられる人だけが、
本当に新しい動きを、生き方を、発見できるんだと思う。 

安易にハングドッグしてしまえば、このチャンスは二度とこない。