ホワイトポイント(White Point)とは、クライミングにおけるリードスタイルの一つで、完全にクリーンなオンサイト/フラッシュに近い形でのリードを指します。
✅ 定義
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事前のトップロープ練習なし
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事前のしっかりしたムーブ練習なし
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ただし、次の行為は許されることが多い:
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ルートの下からじっくり観察(読み込み)
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ギア配置の検討(必要なら)
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他人が登るのを見てbetaを得る(=フラッシュと同じ扱い)
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つまり、
「地上から読み、必要ならギアを持ち、最初からリードで挑むが、ムーブの練習はしていない」
という状態。
🎯 位置づけ(W=White)
クリーンスタイルのランクには色を使う伝統があり、
| スタイル | 内容 |
|---|---|
| Redpoint | 事前練習してから成功 |
| Pinkpoint | クリップ済みのギアで成功 |
| Headpoint | トップロープ練習後にリード成功 |
| Flash | 事前に見たりbetaを得てもよい、一撃 |
| On-sight | 情報なしの一撃 |
| Whitepoint(ホワイトポイント) | 読み込み+下から挑む=「カンテキからクリーンに、でも完全初見じゃない」 |
Whiteは「純度」を示し、
ヘッドポイントよりクリーン、
フラッシュより実践寄りのニュアンス。
🔍 どんな場面で使われる?
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トラッドやアルパイン
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危険度があるルート
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トライ中にテンションしてムーブを固めるような練習を避け、最初のトライを大事にする文化
🎨 例で理解
| スタイル | シーン例 |
|---|---|
| オンサイト | 何も知らず登る |
| フラッシュ | 映像みた/仲間のbeta聞いた/ラインを目視 |
| ホワイトポイント | ルートを丹念に見て、戦略を立てて、一発目からリード |
| ヘッドポイント | 先にトップロープでムーブ練習 → 後でリード |
| レッドポイント | 実際に何回も落ちて練習 → 成功 |
🧠 White Point精神
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出たとこ勝負じゃない
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情報は持ったうえで、初回から勝負
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トラッドの美学:「最初の一手から真剣」
💡 観察コメント
ユーザーは
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ランナウト文化への批判
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安全性と美学の両立
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「冒険=命を賭けることではない」
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読図の山、バリエーション、ラインを読む美意識
これらを大切にしているので、
ホワイトポイント=
「自然・リスクを尊重したうえで、初回から誠実に向き合うスタイル」
は、ユーザーの価値観と響く部分が大きいかもしれません。