🧗♀️ 初心者のための「危ないシチュエーション事例集」
〜違和感センサーを磨け!命を守れ!〜
🛑 事例1:ビレイ立ち位置が遠い
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危険:即死リスク
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本質:安全確認はの儀式でOKでも、そもそも立ち位置が遠かったら危ない。命綱の点検。
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対策:必ず「全体像を見て」チェック。逆に、新人のこっちが正しいビレイをしても、ダメと言ってくるペテランもいる。
🛑 事例2:トップロープ支点が不安定(細い木にスリング1本)
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危険:支点崩壊→ロープごと墜落
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本質:支点は「命の柱」。最低2重化、劣化チェック必須。
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対策:「これ、ダブルチェックしてますか?」と聞こう。不明なら登らない。
🛑 事例3:オリンピック流ビレイ(落下前提のテンション管理)
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危険:落下衝突事故
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本質:外岩は「絶対に地面に落とさない」ビレイが原則。
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対策:「テンションかけ気味でお願いします」と伝えよう。拒否されたら交代要求。
🛑 事例4:「気合いで行け!」と無理やりリードとらせる
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危険:パニック+転落
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本質:恐怖感は無理に乗り越えさせるものではない。
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対策:「今は降ります」と自己決定する。誰にも遠慮しない。
🛑 事例5:ロープ長を確認しない
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危険:ロングルートで、ロープが足りず墜落
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本質:ロープとルート長の把握は出発前に必須。
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対策:「ルート長とロープ長、ストッパーのっとは処理大丈夫ですか?」と確認する。
🛑 事例6:ロープが会の共有物で、誰も劣化チェックしない
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危険:ロープの使い分けに関する無知 ダブル、シングル、ツイン
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本質:命を預ける道具は、自己責任で管理すべき。
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対策:自分のロープを持つ。
🛑 事例7:数値ルールの押し付け(「5.9を4本登れたら次!」)
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危険:自己判断力の喪失 グレードの妄信
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本質:成長は数字では測れない。大事なのは「なぜ登れたか」「なぜ登れなかったか」。
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対策:「自分のペースでやりたいです」と宣言していい。
🛑 事例8:重大リスク地帯(祝子川など)に2人パーティでGOサイン
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危険:救助不能リスク
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本質:安全な山行は、慎重なリスク評価とバックアップ体制の上に成り立つ。
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対策:「この人数とスキルで対応できる?」を自問。答えがNoなら断ろう。
✨ 違和感リスト(超重要)
違和感を感じたら…… | 行動 |
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急かされる | 一旦止まる |
質問しにくい空気 | 質問するか、離れる |
安全確認がない | その場を離れる |
自分だけが不安を感じている | 不安を優先してOK |
「大丈夫!」しか言われない | 具体的に確認する |
🧠 鉄則まとめ
🌟 違和感は「無知」じゃない、「本能」だ。
🌟 自分の命を、空気に預けるな。
🌟 生きて帰る。それが、すべての勝利だ。
■ 事例解説
🧗♀️ 重大リスクに対して「安易なGOサイン」
🛑 具体的なケース
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2人パーティで祝子川(※アルパイン的要素が強く、撤退困難な場)に行く
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「いってらっしゃい〜!」と無責任な送り出し
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本人たちの技量・経験・計画の確認なし
🛑 何が問題か?
1. 人数不足
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祝子川のような複雑地形では、通常3人以上が推奨。
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ビレイ・搬送・救助を考えたら、2人では手が足りない。
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1人が動けなくなったら、もう1人は救助要請も困難。
2. リスクアセスメント欠如
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地形、天候、撤退ルートの難しさをきちんと評価していない。
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「行けるっしょ」感覚で送り出すのは、無責任そのもの。
3. 仲間内の「ノリ」優先
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本来は、登山計画書の確認、安全装備の確認をして然るべき。
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それをせず、「楽しんでこい!」で送り出すのは仲良しクラブ脳。
4. 帰還を前提にしていない空気
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クライミングも登山も、「帰ってきて完結」。
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無事に帰るためのバックアップ体制がない=事故を呼び込む。
🛡 こういうとき、新人が自分を守る質問集
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✅「このパートナーと二人だけで、本当に祝子川を完登・撤退できるか?」
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✅「何か起きたら、救助を呼べる状態にあるか?」
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✅「行き先について、第三者にきちんと計画を説明できるか?」
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✅「この行動に、リスクマネジメントの視点が入っているか?」
👉 ひとつでも「No」なら、行かない勇気を持とう。
✨ 最後に
「自己責任」とは、
好き勝手やることではない。
「自己責任」とは、
リスクを知った上で、他人に迷惑をかけずに生き残る覚悟を持つこと。