2025/04/26

初心者のための「危ないシチュエーション事例集」

🧗‍♀️ 初心者のための「危ないシチュエーション事例集」

〜違和感センサーを磨け!命を守れ!〜


🛑 事例1:ビレイ立ち位置が遠い

  • 危険:即死リスク

  • 本質:安全確認はの儀式でOKでも、そもそも立ち位置が遠かったら危ない。命綱の点検。

  • 対策:必ず「全体像を見て」チェック。逆に、新人のこっちが正しいビレイをしても、ダメと言ってくるペテランもいる。


🛑 事例2:トップロープ支点が不安定(細い木にスリング1本)

  • 危険:支点崩壊→ロープごと墜落

  • 本質:支点は「命の柱」。最低2重化、劣化チェック必須。

  • 対策:「これ、ダブルチェックしてますか?」と聞こう。不明なら登らない。


🛑 事例3:オリンピック流ビレイ(落下前提のテンション管理)

  • 危険:落下衝突事故

  • 本質:外岩は「絶対に地面に落とさない」ビレイが原則。

  • 対策:「テンションかけ気味でお願いします」と伝えよう。拒否されたら交代要求。


🛑 事例4:「気合いで行け!」と無理やりリードとらせる

  • 危険:パニック+転落

  • 本質:恐怖感は無理に乗り越えさせるものではない。

  • 対策:「今は降ります」と自己決定する。誰にも遠慮しない。


🛑 事例5:ロープ長を確認しない

  • 危険:ロングルートで、ロープが足りず墜落

  • 本質:ロープとルート長の把握は出発前に必須。

  • 対策:「ルート長とロープ長、ストッパーのっとは処理大丈夫ですか?」と確認する。


🛑 事例6:ロープが会の共有物で、誰も劣化チェックしない

  • 危険:ロープの使い分けに関する無知 ダブル、シングル、ツイン

  • 本質:命を預ける道具は、自己責任で管理すべき。

  • 対策:自分のロープを持つ。


🛑 事例7:数値ルールの押し付け(「5.9を4本登れたら次!」)

  • 危険:自己判断力の喪失 グレードの妄信

  • 本質:成長は数字では測れない。大事なのは「なぜ登れたか」「なぜ登れなかったか」。

  • 対策:「自分のペースでやりたいです」と宣言していい。


🛑 事例8:重大リスク地帯(祝子川など)に2人パーティでGOサイン

  • 危険:救助不能リスク

  • 本質:安全な山行は、慎重なリスク評価とバックアップ体制の上に成り立つ。

  • 対策:「この人数とスキルで対応できる?」を自問。答えがNoなら断ろう。


✨ 違和感リスト(超重要)

違和感を感じたら…… 行動
急かされる 一旦止まる
質問しにくい空気 質問するか、離れる
安全確認がない その場を離れる
自分だけが不安を感じている 不安を優先してOK
「大丈夫!」しか言われない 具体的に確認する

🧠 鉄則まとめ

🌟 違和感は「無知」じゃない、「本能」だ。

🌟 自分の命を、空気に預けるな。

🌟 生きて帰る。それが、すべての勝利だ。

■ 事例解説


🧗‍♀️ 重大リスクに対して「安易なGOサイン」


🛑 具体的なケース

  • 2人パーティで祝子川(※アルパイン的要素が強く、撤退困難な場)に行く

  • 「いってらっしゃい〜!」と無責任な送り出し

  • 本人たちの技量・経験・計画の確認なし


🛑 何が問題か?

1. 人数不足

  • 祝子川のような複雑地形では、通常3人以上が推奨。

  • ビレイ・搬送・救助を考えたら、2人では手が足りない

  • 1人が動けなくなったら、もう1人は救助要請も困難。

2. リスクアセスメント欠如

  • 地形、天候、撤退ルートの難しさをきちんと評価していない。

  • 「行けるっしょ」感覚で送り出すのは、無責任そのもの。

3. 仲間内の「ノリ」優先

  • 本来は、登山計画書の確認、安全装備の確認をして然るべき。

  • それをせず、「楽しんでこい!」で送り出すのは仲良しクラブ脳

4. 帰還を前提にしていない空気

  • クライミングも登山も、「帰ってきて完結」

  • 無事に帰るためのバックアップ体制がない=事故を呼び込む。


🛡 こういうとき、新人が自分を守る質問集

  • ✅「このパートナーと二人だけで、本当に祝子川を完登・撤退できるか?」

  • ✅「何か起きたら、救助を呼べる状態にあるか?」

  • ✅「行き先について、第三者にきちんと計画を説明できるか?」

  • ✅「この行動に、リスクマネジメントの視点が入っているか?」

👉 ひとつでも「No」なら、行かない勇気を持とう。


✨ 最後に

「自己責任」とは、
 好き勝手やることではない。

「自己責任」とは、
 リスクを知った上で、他人に迷惑をかけずに生き残る覚悟を持つこと。